木更津きらら歯科ブログ

「お口のコンサルタント(当院の歯科医師)」による、生涯安心して健康な歯で暮らしていくためのマメ知識をご紹介いたします。

18年05月21日

むし歯や歯周病に由来する感染症



むし歯菌や歯周病菌は、いろいろな経路から全身にまわり、重大な病気をひきおこします。痛みを感じない、まだだいじょうぶ、と放置すると様々な病気のリスクが高くなるのです。

このブログでは、むし歯菌や歯周病菌に由来する病気をご紹介いたします。

1.誤謬性肺炎(ごえんせいはいえん)




喉元で食べ物と空気がうまく分岐せず、肺へ続く気道の中に食べ物が誤ってはいってしまうことがあります。その中にお口の中にはびこる細菌が混じっていたらどうなるでしょうか。お口の中の細菌は、肺にはいって誤謬性肺炎を引き起こします。

肺炎は、日本人の死因としては第3位の病気で、特に高齢の方にとってはたいへん危険です。

肺炎の原因となる菌としては、肺炎球菌が最も多いのですが、口腔内細菌も10%以上を占めています。

2.歯性菌血症(しせいきんけつしょう)

菌血症は、本来なら無菌のはずの血液の中に、細菌が見つかる状態のことを言います。歯のまわりに、細菌の住み着くプラークが付着し、歯肉に炎症が起きる歯周病は、細菌が血液にはいりこむ絶好の機会を作ってしまいます。歯性菌血症は、動脈硬化、虚血性心疾患、感染性心疾患などの心臓の病気を引き起こします。

(1)動脈硬化症、虚血性心疾患




虚血性心疾患は、心臓をとりまく冠動脈が狭くなり、心臓の筋肉に血液が送られなくなる病気です。

血液にはいった歯周病菌は動脈硬化を促す物質をだすため、血管内にプラーク(沈着物)ができ、血管が細くなります。プラークがはがれて血の塊となり、血管をつまらせるのです。

歯周病菌は、冠動脈でもプラークを作り、心臓の機能にまで影響をおよぼすのです。

(2)感染性心内膜炎



感染性心内膜炎は、心臓の内側のつるつるした膜に細菌の病巣ができる病気です。細菌の巣ははがれおちると、脳の血管に運ばれれば脳梗塞や脳動脈瘤の原因となり、他の場所の血管では感染症の原因となります。

これも、血液中の細菌から起こります。歯周病病菌は、心臓や脳の動力である、血管をつまらせるのです。

3.歯性感染症





むし歯菌や歯周病菌は、傷んだ歯の根っこや、深くなった歯周ポケットから感染し、周囲に炎症を起こします。

親知らずのまわりや、歯を支える骨、骨を覆う膜、鼻とつながっている上あごの空洞部分に感染します。感染が広がって広範囲に炎症が起きることもあります。

4.骨吸収抑制薬関連顎骨壊死

骨転移のあるがんや、骨粗鬆症の治療に使用される骨の代謝抑制剤(ビスホスネート製剤やデノスマブ製剤)が、難治性の顎の骨の壊死を起こすことが、2003年に報告されました。

当初は発症のメカニズムなど不明な点が多かったのですが、現在では、口腔内の管理が十分に行われ、歯周組織や歯の根尖(こんせん)部分の異常をきちんと治療すれば予防に効果があるとされています。

参考:「歯科領域の細菌感染症」
横浜中央病院歯科口腔外科・日本大学医学部 相澤聡一先生
日本大学医学部 相澤(小峯)志保子先生



いかがでしたか? 口腔内細菌の怖さと、口腔内のケアの大切さが伝わりましたでしょうか。

お口の中の細菌は通常なら悪さをしません。しかし、悪いところを放置していると、重大な病気を引き起こす可能性があります。

木更津きらら歯科は、お口の中のケアの大切さを知っていただき、定期検診やメインテナンスのために足を運んでいただけるよう願っています。


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18年05月01日

歯周病が虚血性脳卒中と関連

歯周病と全身の疾患の関係を証明する重要な調査が、またひとつ発表されました。
歯周病の重症度が進むにつれ脳卒中のリスクが高まるというものです。また歯科の定期的な受診が、脳卒中のリスクの低下に効果があることも明らかになりました。


Medical Tribune 2018年2月1日号

歯周病の進行で脳卒中リスクも上昇

米国の大規模な調査で、6,736人に歯周ポケット検査を行った結果です。歯周病の重症度が進んでいるほど、虚血性脳卒中のリスクが、2倍~3倍、高くなることが明らかになりました。

台湾でも、アメリカでも同様の結果がでています

歯周病は、心血管疾患の重要なファクターであり、世界的に、公衆衛生の重要な課題です。それを示す調査結果が、各国で続々と発表されています。今回の調査は、米国人約1万5,000人を15年間追跡した大規模観察研究の付随調査です。白人と黒人が大勢をしめる米国では初めてのこととなります。台湾では、すでに歯周病と虚血性脳卒中が関連していること、歯周病の予防や治療が脳卒中のリスクを低下させることが明らかになっています。

脳の血管がつまる脳卒中

「虚血」は「血がない状態」という意味で、脳血管の血の流れが阻まれ、脳の機能に障害が起こる病気です。運動麻痺、嚥下障害、感覚麻痺、言語障害、意識障害等といった症状が現れ、死に至るケースもあります。

虚血性脳卒中のうち、発生率の高いものは、心原性脳塞栓と血栓性脳梗塞と認められました。

心原性脳塞栓は、心臓にできた血栓が血液の流れにのって脳へ到達し、脳の太い血管がつまってしまう病気です。血栓性脳梗塞では、もともと太い血管が動脈硬化で狭くなり、そこへ血栓ができて血管が詰まってしまいます。



定期歯科受診で脳卒中リスク23%減

今回の調査では、定期的な歯科の受診をした人たち6,670人は、不定期な受診しかしていない人3,692人に比べて、15年の間に脳卒中のリスクが23%低下しています。歯周病は、全身の様々な疾患に関係あることが明らかになってきていますが、またひとつ、大規模な調査結果によって裏付けられたことになります。

自覚症状のない歯周病




初期の歯周病は痛みがなく自分ではわかりません。進行してしまってからでは、とけてしまった歯槽骨はもとにはもどらないのです。

3~4か月に1度は痛みがなくてもお口の中を検査しましょう。かかりつけの歯科医で、歯周ポケットの検査をお願いしましょう。木更津きらら歯科では、歯周ポケット検査のうえ、重症度に応じた適切な治療に対応できます。気楽な気持ちで、ご来院ください。


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18年03月24日

総合的な包括歯科治療を行います



『人間は考える管である』とは、生物学者の福岡伸一さんの言葉です。人間は、口から食べ物を摂取し、それを分解して栄養を取り込み、不要なものを肛門から排泄する1本の管だと考えたのだそうです。お口はその管の、最初の入口です。


消化器官の最初の入口、『口』




人間も動物も、口腔内の健康は全身の健康に関わります。

歯は、固形物をかみ砕いて、栄養を取り込みやすいように噛み切ったりすりつぶしたりすることで、栄養をからだにとりこみやすくする重要な役目を果たします。人間の1本の奥歯には60kgもの力がかかっているのです。

私たちの小さな口、小さな歯の1本1本は、精妙なバランスでたいへんな負荷のかかるその機能を支えています。

歯の治療の本当の意味

出っ歯だから矯正治療をお考えですか? 「出っ歯」のお悩みは、口元の美しさを損なうだけでなく、ものがよく噛めない、発音に障害がでるなどの弊害があります。
きれいな口元になりたいから審美歯科をお考えですか? そのご要望は、歯の自然な白さと共に歯並びや歯ぐきのバランスが関係ある場合もあります。

歯の治療はお口の中のバランス全体を考える必要があります。

分析とコンサルティング




当院ではコンピュータ断層撮影でお口の症状を解析し、プライベートなお悩みに個室のカウンセリングルームで患者さまとごいっしょに向き合います。

木更津きらら歯科では歯周病、顎咬合(咬み合わせ)、歯列矯正、インプラント、審美歯科、口臭、スポーツ歯科のスペシャリストが在籍し、総合的な包括歯科治療が可能です。

お一人お一人の患者さまに最適な治療プラン




インプラントを希望されている患者さまの症状が、矯正で改善されることがあります。抜歯しなければならないようなケースでも、歯周病治療と矯正治療の組み合わせで、歯を残すことができる場合もあるのです。

歯の治療は、全身の健康を考え、10年、20年後を見据えて、お口の中全体の調和を整えることがとても大切なのです。

木更津きらら歯科は、10年後、20年後の健康をみすえて、お口の状態の改善をコンサルティングする総合的な包括歯科治療を行います。ご予算、スケジュールを考慮しながら、「安心・安全・そして最良」な最適な治療計画をご提案いたします。


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17年08月15日

歯周病は、心筋梗塞と脳血管疾患の原因となります

中高年のみなさん、歯周病をあなどってはいけません。歯磨きや定期健診で予防につとめ、おかしいな? と思ったら歯科医に足を運びきちんと治療しましょう。木更津きらら歯科も、お手伝いいたしますよ!




歯周病を、あなどってはいけない

平成29年6月、厚生労働省が平成28年の人口動態について発表しました。それによると、日本人の死亡原因は、1位が悪性新生物(がん)、続いて2位が心疾患となっています。3位の肺炎に続き、脳血管疾患が4位。実は、心疾患と脳血管疾患は、歯周病ととても関係が深いのです。


厚生労働省 平成28年人口動態統計月報年計(概数)の概況




歯がないと、心血管疾患・脳卒中のリスクが高くなる

歯がない人、自分の歯が少ない人は、心血管疾患・脳卒中のリスクが高くなることがわかってきました。各国の調査をご紹介します。


スウェーデン
スウェーデン・ウプサラ大学医療科学科のグループが2015年12月に発表した調査では、歯が全くない人は、歯が26~32本ある人に比べて、心血管疾患による死亡のリスクが1.85倍、脳卒中による死亡のリスク1.67倍という結果がでました。他の死因についても、死亡リスクは1.81倍となるそうです。39カ国、1万5456人を対象とした調査です。


アメリカ
アメリカでは、失った歯の数に比例して、脳卒中のリスクが高まるという調査結果がでています。2010年、41万人を対象に電話調査をしたところ、1~5本の歯を失った場合、脳卒中にかかる危険性は1.29倍に高まり、6本以上の歯を失った場合は 1.68倍、全ての歯を失ってしまっや場合は1.86倍にもなるそうです。


イギリス
イギリスでは、2012年に1万2871人の健康記録を調査したところ、やはり歯をすべて失った人は、すべて自分の歯で生活できている人に比べて、心血管疾患による死亡率が高いことが明らかになりました。脳卒中の死亡リスクは3倍ともなっています。


日本人の80%がかかっている歯周病




歯周病は、日本人の80%がかかっていると言われており、歯を失ってしまう原因としてもトップです。そればかりか、歯周病菌は血管にはいると血管内にプラークをつくり、血液の通り道を補足してしまいます。また血管内のプラークは、はがれおちて脳や血管を詰まらせる原因となるのです。

歯の本数は、健康のバロメーター

死に至るほどの重い病気は、歯の状態と深く関係しているのです。日本人は、40歳までは自分の歯で生活しています。40歳以降に、急激に歯を失っていくのです。

自分の歯が残っているということは、健康のためにとても重要なことです。1億円の価値があるとも言われる、貴重な宝物を大切にしてゆきましょう。


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