木更津きらら歯科の歯科ブログ

「お口のコンサルタント(当院の歯科医師)」による、生涯安心して健康な歯で暮らしていくためのマメ知識をご紹介いたします。

23年05月21日

予防のためのお子さまの歯科矯正(4):顎の発育の矯正

乳歯と永久歯が混在している時期の矯正は、将来の大人の歯並びの土台を整えることが目的です。顎の発育を、永久歯の歯列が適切に並ぶように導いていきます。小児矯正は、顎の発育を矯正する治療法です。


■子どものうちに矯正治療を受けるメリット

顎が成長過程のうちに矯正治療を始めるにはよい点があります。正しい顎の成長をうながし、大人になってできあがった顎の形を変えようとするよりずっと負担が少なくて済みます。歯列が整えば、将来にわたって抜歯をしなければならなくなる可能性が低くなります。正しい咬み合わせが実現できていれば、食べること、よく噛むことがうまくできるようになり、全身の健康にもよい影響を与えます。

■床矯正(しょうきょうせい)

床矯正は、お子様の成長に合わせて、段階的に歯列の幅を広げていく矯正方法です。歯の大きさに対して、顎の骨が小さくて歯並びが凸凹になっている症例に適しています。

マウスピースの幅を少しづつ広げて、顎の発育を導いている様子を動画でご覧ください。




■床矯正の特徴

床矯正では、装置をとりはずすことによる様々なメリットがあります。

装置をとりはずして通常とおり歯みがきできます

矯正装置をとりはずして歯を磨くことができます。歯に直接ブラケットやワイヤーをとりつける方法よりむし歯のリスクが低くなります。

硬いもの、歯にくっつくようなものでも自由に食べられます

食事の際には矯正装置をとりはずすことができるので、硬いものでも粘着性のあるものでも食べることができます。食事のメニューが限定されないということは、食事をつくってくれるご家族にとっても助かることです。お子さまには成長に必要な様々なメニューを食べていただきたいですね。

後戻りすることがあります

顎の成長にはお口のまわりの筋肉の癖・習慣が関係しています。そのため、計画に沿った治療が終了し、装置を取り外すと後戻りする可能性はあります。また矯正装置を頻繁に外していると、治療期間が長引くことが予想されます。

床矯正を適用できる時期は限られています

床矯正は、永久歯と乳歯が混在している時期、前歯4本が永久歯に生えそろっている時期に始めることができます。歯のすべてが永久歯へと生え変わっていると、適用できないこともあります。

お子さまの矯正にはメリットが多数ありますが、治療にとりかかれる時期が限定されるのです。前もって検討し、タイミングを計る必要があります。ぜひ早いうちに、医師にご相談ください。


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