「お口のコンサルタント(当院の歯科医師)」による、生涯安心して健康な歯で暮らしていくためのマメ知識をご紹介いたします。
バランスの悪い腸内フローラは、おならや口臭が臭くなったり、便秘や肌荒れの原因になります。病気が治りにくくなり、老化がすすんでしまうでしょう。免疫力が低下し、栄養分を吸収できず、腐敗物質がふえてしまうからなのです。
腸内を顕微鏡でのぞくと、まるでお花畑。腸の壁には何百兆も菌が生息しています。身体の調子を健やかに整える善玉菌、腸の働きにはじまり身体全体にも悪い影響をおよぼしてしまう悪玉菌、善玉菌になったり悪玉菌になったりする日和見菌。
これらの菌は腸内フローラ(ラテン語で花畑の意味)と呼ばれています。腸内フローラという花畑で、善玉菌が優位を保ち、日和見菌が悪玉菌になってしまうことなく、そして悪玉菌がおとなしくしているように管理がされていることが、美容にも健康にもとても大切なのです。
近年、DNA鑑定の技術が進歩し、心臓や肝臓、血管にいる菌が、お口の中の菌に原因があることがわかってきました。歯周病菌のような細菌はとても小さいため、血液にも感染してしまうのです。虫歯や歯周病にとどまらず、心疾患や生活習慣病(糖尿病・高血圧等)といった重大な病気にも深い関係があることがわかりはじめています。健康と美容のためには、身体に生息する菌を管理することがとても大切で、それはお口の健康とも重要な関係があるのです。
では体の中に生息する菌のバランスを整えるにはどうしたらいいのでしょうか。腸内フローラのバランスを整えるにはまず食べ物から。ヨーグルトやキムチといった乳酸菌を多く含むものや、納豆がおすすめです。植物繊維の多い海藻やこんにゃくもいいですね。