木更津きらら歯科ブログ

「お口のコンサルタント(当院の歯科医師)」による、生涯安心して健康な歯で暮らしていくためのマメ知識をご紹介いたします。

いつまでも健康な口腔内|いつまでも健康な体

22年12月30日

なぜお正月にお餅を食べるのか

木更津きらら歯科は、お正月も休まず年中無休で診療しています。お困りのことがありましたらご連絡ください。

★木更津きらら歯科
千葉県木更津市築地1-4 イオンモール木更津2階
TEL:0438-37-6487(みなむしばなし)
12月30日〜1月3日までの5日間
9:00-17:00


■お正月休み中に、詰め物がとれてしまったら・・・

さて、お正月といえばお餅です。なぜお正月にお餅を食べるのでしょうか? と言いますのも、お正月休み中に、つめものがお餅にくっついて取れてしまう方が時折いらっしゃるのです。お正月早々、あせりますよね。もしお正月休み中に、つめものがとれてしまったら、次のことに注意してお過ごしください。そして放置せずなるべく早く歯科医を受診してください。

*硬い食べ物を避けましょう

不便ですが、できるだけ詰め物が取れた歯を使わないで食事をしてください。他の歯に負担がかかり、他の歯も欠けたり割れたりすることになってはいけません。なるべく軟らかいものを食べるようにしましょう。

*熱いもの、冷たいものを避けましょう

熱いものや冷たいものは、しみることがあります。

*自分でくっつけようとしない

無理におしこんだり、接着剤でくっつけようとしないでください。歯や歯ぐきを傷めたり炎症の原因になりかねません。

*詰め物は捨てないで

詰め物はとっておいて、受診時にお持ちください。再度装着できるかもしれません。

*放置しないでください

詰め物がとれてしまったところを放置していると、熱いものや冷たいものといった刺激で痛みを感じたり、神経や周辺の組織を傷めたりします。放っておかず、すぐ歯科医を受診してください。

■なぜお正月にお餅を食べるのか

お正月にお餅を食べる風習が、いつからはじまったのかは、さかのぼるとあまりよくわかっていないそうです。

ただ平安時代には、正月に、1年の健康を祈って堅いものを食べる儀式「歯固めの儀」があったと伝えられています。鏡餅、栗、かや、大根、串柿、かぶ、するめ、昆布などを食べたそうです。堅いものを食べることができる歯が、健康につながると、平安時代の人も経験的に知っていたのかもしれません。

■「歯」の夢は転機を表す

お正月早々、歯でお悩みになることになってしまった方、2023年はよい年になりそうですよ。初夢占いでは、「歯」の夢は転機を表すのだとか。詰め物がとれてしまうのはそれまでのやり方があわなくなってきたことを意味するのだそうです。きちんと治療して、新しい年を始めましょうね。

皆さま、2023年は、定期検診に通い、悪いところはきちんと治療し、歯みがきで普段のケアをしっかりと、歯周病を予防して、よい年にいたしましょう。本年中はお世話になりました。 来年もどうぞよろしくお願いいたします。


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22年12月19日

りんごをかじると、歯ぐきから血が出ませんか?

歯みがきのときに歯肉から出血するのは、典型的な歯肉炎の症状です。歯肉炎は、歯周病の前段階です。その症状を、「りんごをかじると、歯ぐきから血が出ませんか?」という印象的なフレーズで伝えたのは、昭和40年代の歯みがき会社のCMです。


昭和50年代にはいって、現在のような歯周病治療が行われるようになりましたが、それも大学病院や限られた歯科医療機関のみでのこと。この歯みがきのCMは当時かなり画期的だったと言えそうです。

歯みがきの際に、軽く出血が見られる程度なら、フロスや歯間ブラシを使ってきちんと歯みがきすることで、歯ぐきがひきしまり基本的には健康な状態にもどっていきます。歯と歯ぐきの境目にプラークがたまっていないか、たまっていたらきれいにとりのぞくために、歯科定期検診をぜひご活用ください。

■りんごのお話

今日は歯周病ではなくりんごのお話です。“An apple a day keeps the doctor away.” イギリスには「1日1個のりんごを食べていれば医者にかからなくて済む」ということわざがあるそうなんですよ。

*風邪をひいたとき

りんごのほとんどの成分は、水分です。そして角砂糖14個分ほどの糖質を含みます。風邪をひいて熱があるときには、食欲がなくなり、小さい子供さんは低血糖の状態になりやすくなります。りんごの水分と糖質は、エネルギーの補給源として役に立つのです。

*整腸作用

りんごには不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の両方が含まれています。腸の働きを整え、便の排出を助けます。お通じがよくなるんですね。食物繊維は善玉菌の増殖を促すため、腸内環境の改善も期待できます。すりおろしたりんごは赤ちゃんにも優しく作用してくれます。

*高血圧の予防に

りんごに多く入っているカリウムには、ナトリウム(塩分)を体外に排出する作用があり、この働きが血圧の上昇を防いでくれます。また、りんご繊維の一つであるペクチンも同じような働きをします。

*貧血の予防に

りんごに含まれているビタミンC等は、鉄分の吸収を高めます。ジュースにしたリンゴは胃液の分泌を促し、鉄分の吸収を助けてくれます。また、リンゴ酸をはじめとする有機酸は、貧血の予防に効果があります。

*りんごポリフェノール

りんごには、ポリフェノール成分が多く含まれています。りんごポリフェノールは、動脈硬化を抑制する作用、花粉症やアトピー性皮膚炎などのアレルギー症状を抑える作用、むし歯の原因となる歯垢形成酵素の働きを阻止する作用、肌を白くする作用などが知られています。皮に近いところにも多く含まれていますよ。

今では一年中おいしいりんごが食べられますが、りんごの旬は11月から2月頃。今がりんごのおいしい季節です。季節の食物をおいしくいただいて、健康なからだを作りましょう。


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22年11月23日

噛む力

お口まわりの筋肉の発達は、「食べる」「話す」「呼吸する」など全身の健康やコミュニケーションにまで影響をおよぼします。そしゃく力の低下は日本人全体として注意しなければならない問題です。


■弥生時代から現代まで、1食あたりの咀嚼回数の変化

弥生時代から現代まで、1回の食事で噛む回数は変わってきたのか? 面白いことを研究された方がいらっしゃいます。神奈川歯科大学元教授の齋藤滋先生と食文化史研究家の永山久夫先生です。学生さんが被験者となり、それぞれの時代の食事を食べてもらい測定したそうです。すると驚きの結果が・・・!

  • 弥生時代 3990回
  • 鎌倉時代 2654回
  • 江戸の前期 1465回
  • 昭和の初期 1420回
  • 現代 620回

引用:『よく噛んで食べる 忘れられた究極の健康法』齋藤滋、生活人新書

現代の私たちは1回の食事につき600回程度しか噛んでいないのですね。数字としてあらわれると明確です。

■軟らかい食べ物が好まれる傾向

「噛む力」が弱くなる要因のひとつは、軟食化の傾向です。日本医師会が8月に1万人の方を対象に行った調査でも、現代人は硬い食べ物を避ける傾向にあると明らかです。

日本歯科医師会「歯科医療に関する一般生活者意識調査」2022年11月7日

全体の2人に1人が「硬い食べ物より柔らかい食べ物が好き」(47.0%)、4人に1人が「子どもの頃から硬い物を食べる習慣があまりなかった」(25.1%)と答えました。

■若い人の口腔機能

特に若い人の回答に少し驚きました。70代より、10代のほうが、「軟らかいものが好き」と回答した人が多かったのにはちょっとびっくりです。また10代の半数近くの方が、食べこぼしや滑舌の悪さなどの口腔機能の問題を経験しているのだそうだです。「硬い物を食べるときに噛み切れないことがある」のも10代が一番多いです。「食事で噛んでいると顎が疲れる」とおっしゃる方も半数以上いらっしゃるのです。

日本人のお口の中に何が起こっているのでしょうか? 若い人の口腔機能はもしかしたら私たちの思っている以上に未発達なのではないでしょうか。

■噛む力が弱くなると

「噛む力」の低下は、口のまわりの筋肉や顎の骨の未発達につながり、歯並びの乱れや顎関節症を起こすリスクとなってしまいます。食物繊維が多く含まれている歯ごたえのある食べ物や、肉などよく噛んで食べる必要があるどタンパク質を多く含んだ食べ物の摂取量の低下につながり、栄養の偏りやひいては運動機能の低下にもつながっていきます。

お口のまわりの基本的な機能がじゅうぶん発達しないまま年齢を重ねると、全身の衰え(フレイル)を感じる時期も早くなります。お口の機能が健やかに働いていることは、全身の健康だけでなく将来の健康にも大きく関わっているのです。


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22年10月27日

「糖尿病」「唾液」「自分の歯」


「糖尿病」「唾液」「自分の歯」は、お口の健康と全身の健康の関係をあらわすキーワードです。

日本歯科医師会が1万人の方を対象とした「歯科医療に関する一般生活者意識調査について」という調査結果を発表しました。
「歯科医療に関する一般生活者意識調査について」

90%以上の方が、全身の健康維持とお口や歯の健康は関係あると認識していらっしゃるのに、具体的にどういうことなのかいまひとつ明確な知識をお持ちでないという結果が明らかになっています。

ひとつまえの記事では「循環器」「感染症」「認知症」についてご紹介しました。今日は、「糖尿病」「唾液」「自分の歯」のお話です。

■糖尿病

糖尿病になると歯周病になりやすく、歯周病になると糖尿病になりやすいのです。歯周病の治療をすると血糖コントロールが改善するという研究成果も数多く報告されています。

糖尿病は、『インスリンの作用不足が慢性高血糖の状態をおこし、特有の合併症や動脈硬化を進行させる病気』です。糖尿病の合併症としては、目の病気、神経の障害、腎臓の病気、動脈硬化、心筋梗塞や脳卒中がよく知られていますが、歯周病は「第6の合併症」とも言われており、糖尿病の方は歯周病の進行が著しく早くなるのです。

一方で、歯周病が糖尿病のリスクを高めることもわかっています。歯周病に感染し毒素が体内に侵入しやすい状態になっていると、からだが毒素を排除しようとしてインスリンの作用を妨げる悪玉物質を作ってしまうのです。

逆に、歯周病をきちんと治療すると糖尿病も改善するケースがあることが明らかになってきました。

■唾液

全身の健康に大きく関係のあるお口の中の働きものが、「唾液」です。唾液には多くの成分が含まれています。食事で酸性に傾いたお口の中を中性にもどしたり、歯の脱灰を修復したり、病原菌の感染や侵入を防ぐ抗菌作用もあります唾液には様々な機能があります。

  • お口の粘膜を保護します。
  • 食べかすや細菌を洗い流してくれます。
  • 口腔内のphバランスを保ってくれます。
  • 消化を助けます。
  • 唾液に含まれている成分は傷の修復を助けます。
  • 歯のエナメル質の再石灰化を促し、むし歯のリスクを軽減します。
  • 潤いを保ち乾燥による細菌感染から守ってくれます。
  • 抗菌作用があります。

唾液は健康的な唾液はとてもさわやかですよ。

■20本以上自分の歯を保っていればおいしく食べ続けられ、健康長寿につながること

20本以上の歯があれば、食生活にほぼ満足することができると言われています。食べ物をしっかり噛むことができれば全身の栄養状態も良好になりますし、よく噛むことで脳が活性化され、認知症のリスクが軽減するという調査結果も出ています。

高齢になり20本の歯を保てなかったとしても、お口の中の状態を大切にして、自分にあった義歯(入れ歯)などを使用しすることで20本あるのと同程度の効果が得られます。高齢社会においては、健康寿命を延ばすためにお口の健康はとても大切なんです。

現代の歯科医は、むし歯を治すだけでなく、患者さまの全身の健康を視野にいれてお口の健康から皆様の健やかな暮らしを守りたいと考えています。かかりつけ歯科医を持ち、お口と歯の健康に気を配ってあげてください。


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22年10月26日

「循環器」「感染症」「認知症」


「循環器」「感染症」「認知症」はお口の状態が全身の健康に関係することをあらわすキーワードです。

日本歯科医師会が1万人の方に行った調査によると、ほとんどの方が、歯やお口の健康は全身の健康維持と関係があると認識していらっしゃいます。ですが、具体的にどう関係あるかということになると、ぴんときていらっしゃらない方が多いようなんです。

調査の設問のキーワードとなる言葉のうち、「循環器」「感染症」「認知症」についてご説明します。

■循環器

歯を磨いていて歯ぐきから出血したことがありますか? 血がでるということは血管が壊れているということ。細菌はそこから血液にはいりこみ、血流にのって、数秒で心臓に届くと言われています。

むし歯の原因菌のなかには、歯に強力に付着してプラークを形成するものがありますが、この菌は臓器に対しても付着してしまうのです。血管内の細胞に付着したプラークが血管を狭めたり、心臓弁膜症の治療中の方の人工弁や、関節リウマチを治療中の方の人工関節にくっついて細菌の巣となってしまいます。口の中の細菌が、循環器、呼吸器、消化器などに慢性炎症の原因となってしまうことがあるのです。

■感染症

舌磨きなど口腔内を清潔にすることで、インフルエンザへの感染リスクを下げることができます。口腔内を清潔にすることで、新型コロナウイルス感染症の重症化リスクを軽減できる可能性も考えられています。特に危険なのは歯周病です。細菌の温床となり、ウイルス感染のリスクが高くなってしまうのです。

■認知症

よく噛むことは脳の働きを活発にすることがわかっています。よく噛み、脳血流量を増やすことで、認知症の予防につながることが期待されています。逆に、重度の認知症の方はお口の中の状態が悪く、自分で噛むことができない状態が目立つのです。また歯を失う大きな要因である歯周病菌が、アルツハイマー型認知症の原因となることもわかってきました。介護の現場では、歯がない人は認知症の進行が速いようだと認識されていると言っていいのではないでしょうか。歯の本数が多い人ほど認知症になるリスクが少ないという調査結果もあるのです。

キーワードだけ読むと、歯医者の話題ではないように見えますね。いえいえ、お口の中の健康は、全身の健康にこんなに大きく関係しているのです。


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22年08月25日

酸蝕症(さんしょくしょう)の方が増えています


歯は酸で簡単にとけてしまいます。むし歯がないのに歯がしみる。それ、酸蝕症(さんしょくしょう)かもしれません。

■お口の中の酸が歯を溶かす

むし歯がないのに、歯の表面が広く傷んでいる患者さまが時折いらっしゃいます。お聞きしてみると、コーラや炭酸水を好んで飲まれていたり、晩酌でレモンサワーやハイボールを飲む習慣がある方でした。コーラや炭酸飲料、レモンに含まれている「酸」が、歯の表面を溶かしていたのです。

歯は皆さんが思っている以上に酸に弱く、「酸っぱい」と感じる程度の酸性度の飲食物でも、長く触れていると簡単に溶けてしまうのです。

■酸蝕症の特徴

酸蝕症にかかった歯は、むし歯とは違う特徴があります。酸で歯のエナメル質が溶けるという現象自体は同じなのですが、それが歯全体に起こったらどうなるか想像してみてください。

  • 象牙質が露出する
    歯全体が妙になめらかになってきて、前歯の内側の象牙質が透けて見えてきたりします。前歯の先端が薄くなり、ヒビがはいったり欠けたりしやすくなります。
  • エナメル質が溶ける
    酸がエナメル質を広範囲に溶かしていくと、象牙質も広範囲に露出してきます。そのため歯の表面全体が黄ばんで見えます。奥歯がすりへる度合いが早くなり、変形してきます。象牙質はエナメル質ほど強くないので、むし歯のリスクも高くなります。
  • 知覚過敏をおこす
    象牙質には歯の神経の一部がかよっています。象牙質がむき出しになると、しみるように感じるのです。むし歯なら、穴のあいた箇所だけなのですが、それがお口の中全体に起こります。

■酸蝕症の方が増えています

食生活が変化し、お口の中が酸性に傾きやすい傾向があるようです。その原因のひとつとして、スポーツ飲料や清涼飲料水の過剰な摂取が言われています。暑い日の水分補給のためにはナトリウムなどを含むスポーツ飲料が助けになりますが、過剰な摂取もまたよくないという、なかなか悩ましい問題でもあるのです。

■酸蝕症にならないために

酸性の食べ物をとってはいけない、ということではありません。梅干しをおやつがわりに一日何個も食べるとか、グレープフルーツばかり食べるといった、極端な食べ方、飲み方をするのはやめましょう。食後のうがいや歯みがき、だらだら食いをしない、お口の中を中性にもどしてくれる唾液の働きを意識するといったことで、お口の中の健康を守りましょう。

ちなみに歯医者としておすすめの飲料は「水」です! 自分のからだがなにを欲しているか、からだの声をきいてあげてくださいね。


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22年08月24日

歯医者の守備範囲


食べて飲み込む機能を摂食嚥下(せっしょくえんげ)機能と言います。お口の中ではいろんなことが起きていますよ。木更津きらら歯科は、歯そのものの治療だけではなく、お口の中の様々な機能をサポートします。

■食べ物を飲み込むまで

私たちはまず目の前のものが食べ物か認識します。そして一口で噛んで飲み込めるかどうか判断します。食べ物をお口の中にいれると歯の力が噛み砕いたりすりつぶしたりしてやわらかくしてくれます。やわらかくなった食物は舌によって喉の入り口まで運ばれます。鼻との交通を遮断したり、気道を守るといった複雑な動きが起こりへんなところにはいってしまわないように防ぎながら、食べ物は食道を通り胃へと送り込まれるのです。

■正常に食べ物を飲み込むために働いている機能

自分の力で食べ物を噛んで飲み込むためには、様々な機能が健康的に働いているのです。ではそれは、どんな機能でしょうか?

  • 食べ物を認識できる
  • 自分の歯で食べ物を噛み砕き、すりつぶすことができる
  • お口の中の潤滑油となる唾液がきちんと分泌されている
  • 舌が必要な動きをできる
  • 頬や唇が必要な動きをできる
  • 必要に応じて鼻腔や気管を遮断するふた、軟口蓋、喉頭蓋が正常に働いている

これをロボットで再現しようとしたらたいへんなことになりそうですね!

■誤嚥と誤嚥性肺炎

さて、一方、食べ物が誤って気管や肺に入ってしまったらどうなるでしょうか。口腔内の様々な機能が正常なら、激しく咳き込んで、誤嚥物を吐き出そうとします。ところが年をとってお口の中の筋肉や機能が衰えてくると、むせたり吐き出したりといったことができなくなります。そうなると、見た目では、誤嚥しているかどうかわかりません。

誤嚥がこわいのは、細菌もいっしょに肺にはいってしまうことが多いからなのです。誤嚥性肺炎は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のような外部から侵入する細菌ではなく、元から口腔内や鼻腔に存在している常在菌による肺炎です。熱やせき、濃い色の痰などの症状がみられますが、倦怠感や食欲不振といった形で現れることもあります。重症化すると命の危険にかかわることもあります。

誤嚥性肺炎は、お口の中の機能が低下している可能性のある、ご高齢者や、神経疾患を抱えている方に多くみられます。また口腔内の常在菌が原因であることが多いため、お口の中を清潔に保つことがとても大事なんです。

■歯医者の守備範囲

肺炎と歯医者が関係あるの? とお思いですか? 歯医者の仕事は、むし歯や歯周病を治すだけではありません。お口の中の機能をトレーニングしたり、お口の中を清潔に保つお手伝いをすることが、ご高齢者の誤嚥性肺炎の予防につながる面もあるのです。

木更津きらら歯科の歯科衛生士は日本摂食支援協会の実習を修了し、ご高齢者のお口のトレーニングや、口腔内の衛生のための支援を行うことができます。ご高齢者のご自宅へうかがう訪問歯科も行っています。

お口の中が清潔であり、お口の中の機能が正常に働いていることは、本当に幸運なことなんです! 毎日何気なく行っている食べるという行為を、ぜひ大切にしてあげてください。


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22年07月30日

歯科医が考えるお口の中の夏バテ対策


夏バテになると、お口の中の状態が悪くなり、むし歯や歯周病も進行してしまいかねません。むし歯と夏バテが関係あるのでしょうか?

■夏バテとは

暑い日が続き、なんとなく疲れがとれない、食欲がないといった体調不良を感じることがあります。それをなんとなく「夏バテ」と呼んだりしますね。そもそも夏バテとはなんでしょうか。

■自律神経の乱れ

夏の体調不良の原因のひとつは、室内と屋外の温度差があげられます。近年は体温より高い猛暑の日もあり、冷房なしでは暮らせません。汗をかくなどのからだの調節機能を担う自律神経に負担がかかっているのです。自律神経がうまく働かなくなると様々な不調が起こります。

*体温調節機能の乱れ

さわやかないい汗ではなく、ベタベタした悪い汗をかいてしまいます。

*胃もたれ・食欲不振

消化器の機能が低下し、食欲がなくなってきます。吐き気を催すこともあります。

*疲労感が蓄積する・なんとなくだるい

身体の調節機能がうまく働かず、疲労感が蓄積します。

■睡眠不足

熱帯夜が続くと寝苦しさからぐっすり眠れなくなり、睡眠不足が体調不良を招きます。

■脱水症状

発汗により体内の水分やミネラルが不足気味になります。鉄分の不足で貧血を起こすこともあります。

■口腔環境と夏バテの関係

夏バテの症状はお口の中の状態にも現れます。発汗して脱水症状気味になると、唾液の分泌が減少してお口の中がねばねばと乾燥した状態になります。お口の中の健康のためには、唾液はとても重要なのです。唾液には抗菌作用があり、酸性に傾いた口腔内を中性にもどし、食べかすやプラークを洗い流してくれるのですが、お口の中が乾燥すると、その機能が働きにくくなるのです。

また疲れがたまると免疫の力が落ちてしまいます。歯ぐきの炎症が起こりやすくなり、歯周病の進行を許し、むし歯も悪化してしまいます。夏バテは、むし歯や歯周病を進行させる原因にもなってしまうんです。

■歯科医が考えるお口の中の夏バテ対策

  • 水分をじゅうぶんとり、お口の中の潤いを保ちましょう。
  • 唾液線マッサージで唾液の分泌を促しましょう。
  • 不足しやすいタンパク質やビタミン、ミネラルを補うことを意識して、食事を考えてみてください。ウナギや豚肉、枝豆にトマトといった旬の野菜がおすすめです。
  • お風呂はぬるめのお湯にゆっくり浸かり、適度に汗をかいて自律神経を整えましょう。

ところでスイカは、90%以上が水分で、糖分やカリウム・カルシウム・マグネシウム等のミネラルを含んでいます。暑い夏にスイカをおいしく感じるのは、わけがあるんですね!

夏バテのせいで、皆様のむし歯や歯周病が進行しませんように。おかしいなと思ったらすぐ受診してくださいね!


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22年07月27日

「おしごと年鑑2022」歯医者のお仕事


現代の歯医者は、むし歯を治すだけでなく、全身の健康を視野にいれてお口の中の健康を保つ予防歯科にとりくんでいます。今月発行された、子供たちのための「おしごと年鑑2022」(発行・朝日新聞社)に”歯医者の仕事”が紹介されました。その内容は、昨年版から内容を一新しているんです。

子供たちに大人気の「おしごと年鑑」。いろいろな職業が紹介されています。歯医者のページでは、まずお口の健康が全身の健康に大きく関わっていることを伝えています。

■お口の中が清潔でないと、全身の健康を損ないます

お口の中が清潔でないと、ウイルス感染しやすくなります。インフルエンザはウイルスが付着した手で、口や鼻、目などの粘膜を触れることで感染しますが、口の中にはいっただけでは感染しません。細胞の中にはいりこむことで感染するのです。口の中に歯周病菌などの悪い菌がいると、感染を手助けしてしまいます。

お口の中が清潔でないと、菌のバランスが崩れます。口の中にいる様々な菌の中には、からだを守る細菌もいます。しかし、悪い細菌が増えると、全身の粘膜に存在するIgAという抗体が負けてしまうのです。腸内にたどりついた悪い細菌は、腸内細菌のバランスを崩し全身の免疫力を低下させることにつながってしまうのです。

■予防歯科の重要性

口腔内の健康は、全身の健康に大きく関わっていることがわかってきました。現代の歯医者は、全身の健康を視野に入れてお口の中の健康を守ることをミッションとしています。

歯周病が重大な病気のリスクを高くすることはご存じですよね。血管にはいりこんだ歯周病原因菌などの刺激は、血管内にプラーク(ねばねばした沈着物)を作りだし、血液の通り道を塞いでしまいます。血管内のプラークが剥がれ落ちて血管がつまると、心臓疾患や脳血管疾患といった重大な病気を引き起こすのです。

子供さん向けの「おしごと年鑑2022」では、・歯と歯ぐきの病気を治す ・お口の機能を守る・歯と歯ぐきの病気の予防の3つをあげています。むし歯治療は、歯医者の仕事のその一環なのです。

■スポーツデンティストというお仕事

アスリートを助ける「スポーツデンティスト」についても紹介しています。激しい接触のあるスポーツには口の中を守るマウスガードが必須。ワールドカップからオリンピックまで、名勝負が繰り広げられる陰には歯医者の活躍もあるんですよ。木更津きらら歯科では、多くのアスリートのマウスガード制作に携わらせてもらっています!


「おしごと年鑑2022」“歯医者さんの仕事”は日本歯科医師会の堀憲郎会長が監修されました。日本ではどうしても、歯医者はむし歯を治しに行くところという感覚があり、予防歯科は遅れていると言われています。子供たちが歯医者の仕事について知ってくれたら嬉しいですね! 


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22年06月24日

免疫力アップでむし歯・歯周病予防


免疫力の高い方はむし歯や歯周病になりにくいのです。感染症対策のひとつとして「免疫力をあげる」という言葉が盛んに言われてきました。むし歯や歯周病も同じです。免疫力とはどんなものなのでしょうか。

免疫とは

「免疫」は身体の調子全体を整えるという働きをあらわす医学用語です。体内に侵入してきたウイルスや細菌を病原体と判断して排除したり、不要な細胞を処分したり、傷ついた細胞を修復したりします。

ところで、「免疫力」は数値として図ることはできません。「免疫力」という言葉は医学的に定義されている言葉ではなく指標もないのです。一般的に「異物からからだを守る抵抗力の強さ」といった意味で使われています。免疫機能が頼もしく働いてくれているイメージを思い浮かべてください。

免疫の仕組み

免疫機能は「自然免疫」と「獲得免疫」の大きく2つに分けられます。自然免疫は体内に異物が侵入してきたらすぐに働いてくれる免疫システムで、獲得免疫は自然免疫で対処しきれなかった場合にはたらきます。獲得免疫は体内に侵入してきた異物を記憶する特徴があり、症状が現れる前に異物をとりのぞいてくれます。一度かかった病気にかかりづらくなることを「免疫がついた」と言ったりしますね。

免疫力がさがるとき

「免疫力」を医学的に測定することはできませんが、免疫機能がうまく働かず抵抗力が落ちてしまい、感染症にかかりやすくなるということは実際に起こります。免疫機能がおちる原因は生活習慣の乱れにある場合が多くあります。肥満、過度のダイエット、食習慣の乱れ、喫煙やアルコールの摂り過ぎ、睡眠不足、運動不足、ストレスなども免疫機能を低下させるといわれています。加齢や先天的な病気、免疫抑制剤の使用が影響することもあります。

免疫機能がうまく働くためには

「免疫機能は、活動している日中に高まります。決まった時間に起きる、バランスのよい食事をとる、しっかりからだを動かすといった生活のリズムを保つことが大切です。

バランスのよい食事

これを食べれば免疫力がアップする、という食材はありません。タンパク質、ビタミン、ミネラルをバランスよくとりましょう。また腸内環境と免疫機能の関係が注目されています。腸内環境を整えるには食物繊維や、善玉菌を含むヨーグルトなどがおすすめです。

適度な運動

テレワークや外出自粛の日々が続いたため、運動不足になっていませんか。有酸素運動は筋肉を収縮させるときのエネルギーに酸素を使う運動です。一定の時間が経過するとエネルギー源として脂肪を消費します。基礎代謝をあげ、血圧の安定に効果があり、心肺機能を向上させます。ジョギングや水泳、エアロビクス、サイクリング、ウォーキングが代表的な有酸素運動です。あまりハードな運動は逆に免疫力を下げてしまいますので、無理なく楽しくできる範囲でかまわないのです。

休養と睡眠

睡眠不足や精神的ストレスも、免疫力を落とす大きな要因のひとつです。睡眠不足により風邪をひきやすくなったことはありませんか。過度なプレッシャーにさらされると唾液中の抗体(IgA:免疫グロブリンという抗体の一種)の分泌が低くなるという研究結果も発表されています。適度に運動し、しっかり休養してください。るには食物繊維や、善玉菌を含むヨーグルトなどがおすすめです。

むし歯や歯周病も原因菌があります。免疫機能がうまく働いていれば、口腔内の健康を守ることもできるのです。わかってはいるけど、なかなかむずかしいよ・・・ とお思いですよね!しかし、ご自分のからだのことです。意識して心がけていきましょう!


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22年05月31日

国民皆歯科健診

政府が全国民に毎年の歯科健診を義務付ける「国民皆歯科健診」の導入に向け、検討を始めるということです。6月上旬にまとめる経済財政運営の指針「骨太の方針」に明記するそうです。

「義務化」という言葉に抵抗をお感じの方もいらっしゃるかもしれませんが、歯科医の立場からは、国民のみなさまが定期的に歯科健診を受けるようになったら、歯の状態、高齢者の健康、歯周病や歯周病によってリスクの高まる脳卒中などの重大な病気に対して、素晴らしい効果をあげるだろうと確信しています。

予防意識の低い日本の歯科事情

日本では、「歯医者は痛くなったら行くところ」という意識が強くあります。保険制度が充実していることも関係あるかもしれません。その結果、80歳の方の持っている自分の歯は13本程度です。ほとんどの方が入れ歯などの技工物を利用して食物を食べているのです。

一方、予防歯科先進国と言われるフィンランド、スウェーデン、ノルウェーといった北欧の国々では、80歳の高齢者でも自分の歯が平均20本以上あり、自分の歯で食物を噛んで食べることができます。子供達はほとんど虫歯がありません。

日本では、予防のための歯科受診率は5%程度。北欧では9割前後の方たちが受診します。ほとんど全国民が歯科定期健診を受けているといってもいいと思います。日本人の歯科における予防意識は、先進諸外国と比較すると、まだまだ低いのです。


歯の健康と全身の健康

65歳以上になると、ご自分の歯が多く残っているほど、健康を保ち、入院回数が少ないことが明らかになっています。逆に、歯周病は、心筋梗塞と脳血管疾患の原因となることもわかっています。糖尿病の合併症など重大な病気にもつながるリスクがあるのです。

国民皆歯科健診

口腔内の健康は全身の健康に大きく関係があり、高齢になってからの暮らしにも大きな影響を与えます。健康であれば医療費も少なくてすみます。歯科医療に携わる者のこの思いがひとりでも多くの方に伝わることを願っています。

「国民皆歯科健診」という考えはやっと検討の議題になったというところであり、様々な課題やいろいろな意見があることと思います。例えば、職場の健康診断で唾液を提出してもらい、歯周病などの可能性がある人に受診を促すといったアイディアがあるようです。

どういった形になるにせよ、予防歯科で健康を守るという考え方のもと、検討がはじめられることを心から歓迎します。皆様もぜひこの機会に、「予防歯科」について考えてみてください!


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22年01月12日

ストップ! だらだら食い

お口の中が酸性に傾く時間が長くなると、歯を形成するエナメル質がとけてむし歯になりやすくなります。3度の食事、おやつの時間を決めて、メリハリのある食習慣をすることが、むし歯予防にもなるんですよ。

■お口の中が酸性に傾くと危険信号

小学校のころ、リトマス試験紙を使って液体のpHを調べる実験をされたことはありませんか? 赤くなったらアルカリ性、青くなったら酸性、変化がなければ中性です。pHはその液体が酸性・中性・アルカリ性のどちらに傾いているかを表す指数です。通常1~14までの値の中で、中性が真ん中の7、酸性に傾くと0に近くなり、アルカリ性に傾くと14に近くなります。

お口の中は、通常は「中性」に保たれています。それが、飲食をすると、多くの人のお口の中にいるむし歯菌(ミュータント菌)が糖質を餌として酸を作り出し、お口の中が酸性に傾きます。この状態が長く続いたり、酸性の度合いが強いと、歯のエナメル質が溶け出し、むし歯の原因となるんです。pHが、中性をあらわす7の数値から、5.5まで酸性に傾くと、危険信号です!


臨界pH以下の飲み物は、歯の表面を覆うエナメル質を溶かしてしまいます。健康のためにお酢を好まれる方もいらっしゃるかと思いますが、摂取の仕方によってはむし歯の原因になる場合もありますよ。

■再石灰化には20分から1時間かかります

もちろん、なにか食べるたびにエナメル質が溶かされていたら、健康な歯の人はいなくなってしまいます。ここで唾液が働いてくれています。むし歯菌の作り出した酸を中和してくれたり、酸を洗い流したり、溶け出したカルシウムやリンを歯の表面に戻す「再石灰化」という働きをしてくれます。そして約20分から1時間かけて、お口の中は徐々に中性へ戻っていきます。

■再石灰化をするひまのない、だらだら食いはむし歯になりやすい

歯に悪いから糖質もお酢もだめなんてことはもちろんありません。どちらもからだに必要な栄養素ですし、甘いものや酸っぱいものを楽しみたいときもあります。問題は食べ方です。再石灰化にかかる時間が20分から1時間、その間も、だらだらと間食をしたり、甘い飲み物をとっていると、お口の中は中性にもどるひまがありません。歯のエナメル質からカルシウムやリンがどんどん溶け出していきます。これを「脱灰」といいます。なにか食べている回数が多いと、脱灰の時間が長く、再石灰化の時間が短くなり、むし歯になりやすいのです。


■子どもの食習慣

お父さん、お母さん、気づいていますか? 口から入るすべてのものが、からだ作りやエネルギーになっています。食べることは、成長や健康にとても大切なことなんです。

  • お子さんの欲しがるままに、お菓子や飲み物を与えていませんか?
  • ぐずったお子さんに困り果て、なだめるためにお菓子や甘い飲み物を利用していませんか?
  • お子さんの前で、必要以上に、食べたり飲んだり、だらだら食いをしていませんか?
  • 1日3食+おやつ、以外に、お菓子や甘い飲み物をむやみに食べさせていませんか?

1日の食事やおやつの時間や量、が決まっていることはよい習慣です。時間や量を決めずに、だらだらと食べたり、飲んだりすることは悪い習慣です。ごちそうは特別な時だから、価値があがり美味しさも倍増、お楽しみになります。子どもだけではなく、大人も、食体験を大切に、食生活のメリハリのために嗜好品を活用し、心の満足のためにだけむやみと飲み食いすることはやめましょう。

口から入るすべてのものは、体つくりやエネルギーになっています。よい食習慣で、健康におすごしください。生活習慣病の心配も減っていきますよ。


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22年01月08日

この飲み物、砂糖はどれだけはいっていますか?

野生の動物は、「砂糖(さとう)」の入ったものを食べないためむし歯になりません。砂糖は、人工的に作られた甘味調味料で、糖分の結晶です。砂糖のとりすぎは、食べ方によってはむし歯の原因になります。

■動物のエネルギー源

糖質は動物にとって重要なエネルギー源です。それは人間も同じです。糖質は炭水化物から多く摂取することができます。炭水化物は、たんぱく質、脂質とともに「エネルギー産生栄養素」と言われています。糖質は、私たちの日々の活動を支える重要な栄養素でもあるのです。

では糖質が、むし歯の原因になってしまうのはなぜなのでしょうか。

■むし歯の原因

むし歯になる原因としては3つの大きな要素があります。

*お口の中の「むし歯菌」

むし歯菌(ミュータンス菌)はほとんどの人のお口の中にいる、1/1000mmの球状の菌の塊です。むし歯菌は糖分を餌にして増殖し、菌の周辺にグルカンというねばねばしたノリのような物質を吐き出します。これが、歯の表面にとりつく歯垢(プラーク)の正体です。同時にむし歯菌は糖質から酸を作り出します。その酸が、歯の表面を形成しているエナメル質を溶かし、ついには穴があいて、むし歯となってしまうのです。

*食物に含まれる「糖質」

糖質は、むし歯菌が酸を作る餌となります。特に糖質の結晶である砂糖はだらだらととりすぎるのはよくありません。だらだらとお菓子を食べたり甘いキャンディーや飲料水をよくとる習慣のある人は、歯の表面が酸にさらされる時間が長くなり、むし歯になりやすい状態になってしまいます。糖質は人間の活動には不可欠なものであり、もちろん甘味料の砂糖だけではなく炭水化物などにも含まれています。問題は過剰な摂取と、そのとりかたなんです。

*個人の体質からくる歯と唾液の「質」

体質によりむし歯になりやすい人というのはいらっしゃいます。歯のエナメル質や象牙質の状況がむし歯になりやすいケースです。特に乳歯や永久歯が成長過程のお子さんは注意が必要です。

■一日にとっていい砂糖は、成人男性で角砂糖6個程度

糖質は人間の活動のために必要な栄養素ですが、とりすぎはよくありません。口の中が酸性に傾いているとむし歯の原因にもなります。ではどれくらいなら適切な摂取量といえるのでしょうか。

世界保健機関(WHO)が2015年に発表したガイドライン「成人及び児童の糖類摂取量」では、成人及び児童の1日当たり遊離糖類摂取量を、エネルギー総摂取量の10%未満に減らすことを推奨しています。。また5%まで減らして、1日25g(4gの角砂糖6個ほど)程度に抑えるなら、更に健康効果は増大するとしています。

■市販の飲料に含まれている砂糖

ここで普段私たちがよく口にする飲料にどれくらい糖質が含まれているか考えてみましょう。写真は、2021年12月の木更津市1歳児半検診でご紹介したものです。市販の飲料に含まれる炭水化物を角砂糖におきかえると、4個から10個以上含まれています。口あたりのいい飲み物には意外と多くの砂糖が含まれていることに驚きます。

むし歯は生活習慣病という側面もあります。砂糖をとりすぎず、めりはりのある食生活を習慣としたいものですね。










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22年01月03日

歯固(はがため)の儀とお食い初め

新年あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。お正月に、長寿を願う儀式「歯固の儀」と赤ちゃんの「お食い初め」についてご紹介いたします。


■歯固の儀

「歯固」は”はがため”と読みます。お正月の三が日に、長寿を祈って堅いものを食べる行事です。お正月の「歯固」で供される食物は地方によってさまざまです。鏡餅、大根やかぶ、ゆでて干した栗、串にさして干した柿、豆、昆布、片口鰯(田づくり)などです。おせち料理でもおなじみですね。

お正月に堅いものを食べて長寿を祈願する儀式は、平安時代から伝えられてきました。「歯固の儀」は奈良・平安時代の法典「延喜式」や、平安中期の「源氏物語」「枕草子」でもふれられています。宮中や公家の年中行事として、このころには定着していたんですね。

昔の人は、なぜ堅いものを食べることが長寿につながると考えたのでしょう。年齢の”齢”の字に歯の文字があるのは、歯の生え方で年のちがいがわかるからだそうです。そこから、歯を固めること、歯が丈夫なことは長寿につながると考えるようになったのだとか。

医療が発達していない時代でも、人々は経験的に、長生きしている人は歯が丈夫だと知っていたのかもしれません。

■お食い初め

赤ちゃんの健やかな成長を願う「お食い初め」も同様の意味合いがあります。「お食い初め」は赤ちゃんが生まれてから100日目のころに行われる、一生に一度のお祝いの日で、「百日祝い(ももかいわい)」とも呼ばれます。生まれて100日目くらいといえば、乳歯が生え始める時期。赤ちゃんが歯が生えるくらいに大きくなったことをお祝いし、健康と幸せを祈ります。赤ちゃんが「一生食べ物に困らないように」という願いも込められています。

*お食い初めの重要アイテム「歯固め石」

お食い初めの重要アイテムが「歯固め石」です。歯固めの儀式は、赤ちゃんに丈夫な歯が生えることを願う儀式です。箸で歯固めの石に触れ、その箸で赤ちゃんのはぐきを優しく触ってあげます。歯固め石はお宮参りで神社からいただいたり、地域によっては、アワビや梅干しなどを代用することもあります。関西ではタコが演技のよい食べ物として代用されることもあります。

*「歯固め」のおもちゃ

「歯固め石」は儀式のためのアイテムですが、「歯固め」のおもちゃも赤ちゃんの歯の健康を守ることに役立ちます。乳歯が生えてくるころの赤ちゃんは、歯がむずかゆくなってなんでも口にいれてしまいます。「歯固め」のおもちゃはこの歯ぐずりを予防してくれます。また噛む練習にもなり、お口のまわりの筋肉や骨の成長を促し、きれいな歯並びにも結び付いていきます。安全性の高いお米で作られた歯固めや、プラスチック製品に使用されている化学物質ビスフェノールAの含まれないBPAフリー製品なら安心ですね。

平安時代から伝えられる知恵は、現代でも医療的な根拠のもとに生き続けています。お正月などの行事にはそういった意味もあるのですね。今年もお口の健康から皆様の健康をサポートできるよう、木更津きらら歯科一同、気をひきしめてがんばってまいります。本年もどうぞよろしくお願いいたします。


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21年12月24日

健康な歯をつくる栄養素(3)ビタミン

健康な歯や骨の成長のために、特に重要な栄養素は、カルシウム、タンパク質、ビタミンです。ビタミンがお口の健康におよぼす代表的な効果をお伝えします。

■コラーゲンの合成を促す

ビタミンCは、コラーゲン線維の合成を促し、歯茎を健康に整えます。歯や骨の成長にかかせない栄養素のひとつがタンパク質、特にコラーゲンです。繊維性のタンパク質であるコラーゲンに、カルシウムが付着し、じょうぶな歯を作ります。歯周病の原因となる細菌は、このコラーゲン繊維を分解してしまい、歯茎の弱体化につながってしまうのです。そしてコラーゲンの合成に必ず必要な栄養素がビタミンCなのです。

■歯周病の症状を改善する

またビタミンCは、免疫力をあげる、炎症をおさえる、抗酸化作用といった効果もあり、歯周病原因菌の感染予防や炎症の改善に役立ちます。

ビタミンEは血行をよくし、免疫力の低下を防ぎます。歯ぐきの血行が悪いと、免疫力がおおはばに低下して、歯周病菌の増加を許してしまいます。酸素から変化した過活性酸素が過剰になりすぎて細胞を痛めることのないように、抑制してくれる効果もあります。

■歯のエナメル質を作る

ビタミンAは、歯のエナメル質を作る効能があります。エナメル質は人体で一番硬い組織で、歯の一番外側を覆っています。

■カルシウムの石灰化を助ける

ビタミンDは、カルシウムの吸収を助け、歯の石灰化の調整をします。骨にカルシウムが付着するのを助ける接着剤のような役割で、強い骨や歯の形成を促します。ビタミンDが不足していると、いくら乳製品や魚や大豆を食べてもカルシウムを体内に取り込むことはできません。カルシウムは吸収の効率が悪く、からだに取り込むために助けが必要な栄養素でもあるんです。カルシウムを多く取り入れたい場合は、ビタミンDが豊富に含まれている食物も食べましょう。

*エナメル質形成不全とは
歯のエナメル質が、様々な理由からうまく形成されないことがあります。歯の表面のエナメル質がくぼんだり欠けたりして、その下の層の象牙質がむきだしになり変色したりします。乳歯のときのむし歯や外傷いった局所的なことが原因の場合と、病気や栄養障害といった全身の障害が関係している場合があります。カルシウムの吸収を助ける、ビタミンD不足が関係していることも多いのです。むし歯になりやすいので、丁寧な歯みがき、フッ素塗布で予防します。

栄養素は包括的にからだの健康を支えます。これを食べれば健康にいいという万能な食品はなく、様々な栄養素をバランスよくとる必要があります。なんでもおいしくいただくことが健康の秘訣なんですね。


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21年12月17日

健康な歯をつくる栄養素(2)タンパク質

タンパク質は、歯や骨の成長に重要な栄養素です。歯や骨を丈夫で健康なものとするためには、カルシウムを摂取するだけでなく、タンパク質も同時にバランスよくとりいれる必要があります。

■歯や骨の軸となるタンパク質

人間のからだは15~20%がタンパク質でできています。人体の60%が水分であることを考えれば、半分近くをしめています。タンパク質は20種類のアミノ酸の様々な組み合わせによって、異なる働きを担っています。

カルシウムが丈夫な歯や骨に必要なことはよく知られていますが、カルシウムは、タンパク質であるコラーゲンを中心とする軸に付着することによって、はじめて骨として作られていくのです。

■タンパク質の種類

タンパク質には動物性タンパク質と植物性タンパク質があります。それぞれ、含まれているアミノ酸が異なります。

動物性タンパク質

肉や魚、卵、乳製品などに含まれている、動物由来のタンパク質です。9種類の必須アミノ酸が含まれていることが多いのも特徴です。

動物性タンパク質の多く含まれている食品
*牛肉、豚肉、鶏肉、魚介類(アジやあさりなど)、卵、牛乳、チーズ

植物性タンパク質

豆類を代表とする植物に由来するタンパク質です。9種類の必須アミノ酸が不足している食品もありますが、動物性タンパク質では足りないビタミンを補うことができます。

植物性タンパク質の多く含まれている食品
*豆類、野菜類(ジャガイモ、アスパラガス、ブロッコリー、芽キャベツなど)、穀類(白米や小麦粉、とうもろこし、そばなど)、果実類(バナナ、アボカドなど)

■必須アミノ酸

タンパク質を構成する約20種類のアミノ酸のうち、体内で作り出すことができず、食品から摂取する必要のある9種類のアミノ酸のことです。アミノ酸の働きは必須アミノ酸の不足しているレベルにあわせられてしまうので、ひとつでも足りないと健康を維持できなくなります。

アミノ酸スコアの高い食品
アミノ酸スコアは、「タンパク質」の量と「必須アミノ酸」が食べ物の中にバランス良く含まれているかを表す指標です。アミノ酸スコアが100に近いほど、消化によく栄養素の働きのよい良質なタンパク質の含まれている食品ということになります。アミノ酸スコアが100を満たしている食品として、鶏肉、豚肉、牛肉、大豆、牛乳などがあります。

良質なタンパク質は、骨や歯の軸となるものとしてとても大切な栄養素です。カルシウムはタンパク質の働きがあって丈夫な歯や骨を作ることができるのです。次回は、カルシウムとタンパク質のつながりを強くする、ビタミンについてご紹介いたします。


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21年12月13日

健康な歯をつくる栄養素(1)カルシウム

骨や歯の成長のためには、カルシウム、タンパク質、ビタミンA,Cなどが必要です。今日はカルシウムについてご紹介します。

■カルシウムの役割

カルシウムは、骨や歯を構成する主要な成分です。特にカルシウムがたくさん含まれている乳製品は、歯を丈夫にしてくれます。子供のころから、牛乳、小魚をたくさんとるように促されて育った方も多いのではないでしょうか。カルシウムが多く含まれている食品には次のようなものがあります。

■カルシウムが多く含まれる食品

乳製品

牛乳や乳製品は最も効率よくカルシウムをとりいれることができ、歯の成長のためにはかかせません。牛乳を飲むとおなかがごろごろしてしまう方も、チーズならとりいれやすいかもしれませんね。脂質のとりすぎがご心配なら低脂肪乳を利用したり、牛乳のくさみが苦手なら料理にいれるなど工夫してみましょう。

カルシウムの多く含まれている乳製品
*牛乳、スキムミルク、牛乳を原料とするチーズ、無糖ヨーグルト、アイスクリームなど
牛乳200CCなら約243mgのカルシウムが含まれています。

魚介類

カルシウムは、骨や殻ごと食べられる小魚や小エビ、うなぎや貝類に多く含まれています。さばやさけの缶詰なども骨までやわらかくなっているためお子さんやご高齢の方でも食べやすいですね。

カルシウムの多く含まれている魚介類
*わかさぎ、ししゃも、いわし、うなぎ、ちりめんじゃこ、干しエビ、乾燥ひじき、にぼし、かつおぶし、さけやさば・いわしの缶詰など
乾燥ひじき(6g)には約60mgのカルシウムが含まれています。

大豆製品

牛乳や小魚でなければカルシウムがとりいれられないということではありません。おすすめなのは豆腐や油揚げ、納豆などの大豆製品です。大豆を原料とする食品は、タンパク質も多く含まれているのです。

カルシウムの多く含まれている大豆製品
*木綿豆腐、絹ごし豆腐、こおり豆腐、納豆、油揚げ、がんもどき、おから、味噌など
木綿豆腐1丁には約65mgのカルシウムが含まれています。

野菜・海藻類

野菜や海藻は、カルシウムの吸収率は高くないものの、他の栄養素とのバランスを考えたときにはとりいれたい食品です。ビタミン、ミネラル、食物繊維といった栄養素が含まれているからです。いろいろな食品をバランスよくとることが大切です。

カルシウムの多く含まれている野菜・海藻類
*モロヘイヤ、小松菜、水菜、昆布
小松菜1/3束には約136gのカルシウムが含まれています。

■カルシウムの推奨量

参考までに、厚生労働省が発表している、1日当たりのカルシウムの推奨量です。

男性

年齢(歳) 推奨量(mg/日)
1~2 428
3~5 587
6~7 585
8~9 645
10~11 708
12~14 991
15~17 804
18~29 789
30~49 738
50~64 737
65~74 769
75 以上 720

女性

年齢(歳) 推奨量(mg/日)
1~2 415
3~5 532
6~7 538
8~9 750
10~11 732
12~14 812
15~17 673
18~29 661
30~49 660
50~64 667
65~74 652
75 以上 620

厚生労働省「日本人の食事摂取基準2020年版」より

カルシウムは、歯や骨の健やかさを保つためには欠かせない栄養素です。丈夫な歯は歯周病の進行にも歯止めがかかります。ただし、どんな食物、栄養素もとりすぎは禁物です。様々な栄養素をバランスよくとれる食事を考えていきたいですね。


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21年12月07日

歯科スタッフが水を選ぶわけ

のどがかわいたとき、当院スタッフがよく飲む飲み物は「水」。歯科スタッフが水を選ぶそのわけは?

水

pH値を知ろう

pH値は酸性~アルカリ性の度合いをあらわす水素イオン指数です。1から14までの値で表され、pH7より小さければ「酸性」、大きければ「アルカリ性」。

お口の中のpH値が酸性に傾くと、細菌の活動が活発になり虫歯になりやすくなるのです。

水

画像は『愛知三の丸病院だより』様からお借りしました。

虫歯になりやすい飲み物

虫歯になりやすい飲み物は、コーラやなどのジュース類や梅酒、スポーツドリンクなど、pH値の低い「酸性の飲み物」です。酸性の飲料は、歯を溶かしやすく、虫歯になるリスクが高まります。

水の効用

水は糖分を含まず、虫歯予防には最適です。そのほかにも、水がお口の中を健康に保つ理由があるのです。

  • お口の中を中性に保つ
    飲んだり食べたりすると、お口の中は酸性に傾きますが、水は自然に中性に保ってくれます。
  • 食べかすを洗い流してくれる
    お口の中に水流が起こり、食べ物を飲み込みやすくしてくれたり、歯と歯の間の食べカスも洗い流してくれます。
  • 唾液の分泌を促す
    唾液には抗菌・殺菌作用があり、唾液によってお口の中の健康が保たれるのです。水は唾液の働きを助けてくれます。。
  • 歯の変色がない
    ステインが含まれず、歯が着色しません。

無味無臭な水ですが、実はお口の健康にはとても効果があるんです。水を飲む習慣はおすすめです!


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21年11月07日

11月8日はいい歯の日! 口呼吸をやめよう

お口のお手入れ、できてますか?




この映像の、ゆるーい悪い歯ちゃんを見てください。もう共感しかないっ。わかります、忙しかったり、時間や心の余裕がなくてお口のケアがおろそかになってしまうこと、ありますよね涙

でもそこで「お口の健康を大切に!」とお伝えし続けるのが私たちのお仕事です。

口呼吸より鼻呼吸

ここでは、長く続くマスク生活でおこりがちな、口呼吸についてお話しています。口で呼吸していると、お口の中が乾燥し・・・

  • 唾液減少
  • 細菌増加
  • 免疫力低下
  • ウイルス感染
  • むし歯
  • 歯周病
  • 口臭

といいことありません。

お口の中の健康が保たれていれば、感染症対策にもなるんですよ。インフルエンザが流行する季節でもあり、大切なことですね!

口呼吸をやめて鼻呼吸に。ぜひ心がけてみてください。


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21年10月23日

オーラルフレイルのセルフチェック

よく話し、よく笑い、よく噛み、よく飲み込むことができていますか? お口のまわりの機能が落ちていないか、セルフチェックをしてみましょう!

口腔機能が低下すると心身機能も低下する

コロナ禍で自粛生活が長引き、いろんな面で生活に不調がでてきているかもしれません。

足腰が弱くなったり、会話が減るため滑舌が悪くなったり、経済的な困窮や孤立、ご高齢者の場合は認知機能に陰りがでてくることも考えられます。

こういった心身の衰えをフレイル(虚弱)といい、特に口腔機能の衰えをオーラルフレイルと呼びます。口腔機能が低下すると、心身機能も低下します。

栄養のあるものをよく噛んで食べましょう。自分では気づきにくいので、歯科の定期健診もご活用ください。

口腔機能は全身の健康に大きく関係があります。ご自分のからだの声に、耳を傾けてあげてくださいね! 木更津きらら歯科は皆様の健康を守るために全力でサポートいたします。


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