木更津きらら歯科の歯科ブログ

「お口のコンサルタント(当院の歯科医師)」による、生涯安心して健康な歯で暮らしていくためのマメ知識をご紹介いたします。

25年04月17日

マウスピース矯正ですきっ歯の治療はできる?費用や治療期間も

こんにちは。千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」です。

歯の矯正に使用するマウスピース

歯と歯の間に隙間があるすきっ歯は、コンプレックスに思っている人も多い歯並びです。すきっ歯の矯正を考えている人に近年、治療の選択肢として選ばれているのがマウスピース矯正です。

この記事では、マウスピース矯正によるすきっ歯治療について解説します。ぜひ参考にしてください。

すきっ歯になる原因

隙間の空いた前歯

すきっ歯とは、歯と歯の間が空いている状態で、歯科では空隙歯列(くうげきしれつ)という名称で呼ばれます。不正咬合の一種で、前歯の真ん中が空いている正中離開(せいちゅうりかい)と、全体的に隙間がある空隙歯列(くうげきしれつ)に分けられます。

すきっ歯になる原因には、大きく分けると先天的な原因と後天的な原因があります。それぞれ解説します。

先天的な原因

すきっ歯の原因の一つは遺伝です。歯並びのすべてが遺伝するわけではありませんが、顎の形や骨格、歯の大きさなどは親から受け継ぎます。そのため、親の顎と歯のバランスが悪い場合や歯の形が小さい場合は、すきっ歯になる可能性があります。

また、歯の本数もすきっ歯に関係します。通常28本の生える歯の数が、先天的に少なかったり多かったりする場合も、すきっ歯になりやすくなります。

ほかにも、歯茎から粘膜にかけての上唇小帯の異常が理由で、すきっ歯になることもあります。

後天的な原因

幼いときの指しゃぶりや舌を歯に押し付ける癖、口呼吸、頬杖や爪を噛む癖、うつ伏せ寝など、普段の悪癖で前歯に負担をかけ続けるとすきっ歯になることがあります。また、歯周病や虫歯が進行すると、歯茎が下がったり、歯の根である歯槽骨が溶けはじめたりします。

その結果、歯が移動してすきっ歯になることも考えられます。

すきっ歯を放置するリスク

すきっ歯を放置するリスクのイメージ

すきっ歯にお悩みの人の多くは、見た目の問題から治療を検討します。

しかし、すきっ歯を放置するリスクは、見た目の問題だけとは言えません。ここでは、すきっ歯を放置するリスクを解説します。

コンプレックスになる

海外ではチャームポイントとなることもあるすきっ歯ですが、日本では気にする人が多いです。人前で口を開けたくないなど、コンプレックスとなる場合があります。

虫歯や歯周病のリスクが上がる

歯の間に隙間があるため、歯と歯の食べ物が詰まりやすくなります。食べ物を口にするたびに歯間の汚れを完全に取り除くのは難しいため、食べ残しが残ったままの状態が長時間続き歯周病や虫歯のリスクが上がります。

咀嚼能力が低下する

歯に隙間があると、食べ物を上手に噛みきれなかったり、細かくすりつぶせなかったりします。食べ物をしっかり噛むことができなければ、栄養吸収効率が落ちる上、消化する際に胃腸に負担をかけます。

発音障害が起こる

前歯に隙間があると、歯の隙間から空気が漏れて滑舌が悪くなったり、発音が難しくなったりします。とくに、サ行やタ行は発音しづらいです。

噛み合わせに影響が出る

すきっ歯の影響で噛み合わせが悪くなると、さまざまな不調が考えられます。代表的なのは、顎関節症、頭痛、肩こりなどです。また、噛み合わせが悪く、片側だけで噛む癖がつくと顎が歪んだり、顔の左右差が大きくなったりすることがあります。

マウスピース矯正ですきっ歯の治療はできる?

マウスピース矯正ですきっ歯の治療はできるのか考える女性

すきっ歯の程度にもよりますが、多くの場合はマウスピース矯正で治療が可能です。近年人気が高いマウスピース矯正ですが、得意な症例と不得意な症例があり、全部の歯並びを治せるわけではありません。

しかし、歯と歯の間にもともと隙間があるすきっ歯は、小さな水平移動を得意としているマウスピース矯正の得意分野のため、非常に相性の良い症例といえます。

噛み合わせにも問題がある場合や複雑な症例の場合は、マウスピース矯正では対応できないこともあります。詳しくは歯科医師による診断が必要です。

すきっ歯の治療にマウスピース矯正を選択するメリット

すきっ歯の治療にマウスピース矯正を選択するメリットのイメージ

すきっ歯治療をマウスピース矯正で行う場合のメリットは、以下のとおりです。

目立たない

マウスピース矯正の装置は、透明で目立ちにくいです。ワイヤー矯正に抵抗がある人でも、人前に出る機会が多い人でも、安心して治療することができます。

違和感が少ない

マウスピース装着時の使用感も、ワイヤーと比較すると痛みや違和感を感じにくいと言われています。

取り外せる

取り外しが可能なため、食事に制限がなく、歯磨きもしやすいため虫歯や歯周病のリスクを下げることができます。また、写真撮影のとき、スポーツや楽器演奏など、大事な場面で外すことも可能です。

治療期間が短い

すきっ歯の程度にもよりますが、軽度なすきっ歯の場合は、ワイヤー矯正より治療期間が短い場合もあります。わずか2〜3カ月で治療を終えられる可能性もあります。

治療経過がわかりやすい

治療の進行状態が目に見えてわかりやすいため、治療のモチベーションが上がりやすいと言えます。

すきっ歯の治療にマウスピース矯正を選択するデメリット

すきっ歯の治療にマウスピース矯正を選択するデメリットのイメージ

理想的に思えるマウスピース矯正ですが、デメリットもあります。ここでは、マウスピース矯正ですきっ歯を治療するデメリットをご紹介します。

適応症例が限られる

軽度なすきっ歯には相性がいい治療法ですが、複雑な症例や噛み合わせに大きなズレがある場合は、マウスピース矯正だけでは改善できません。また、歯周病に罹患している場合やインプラント治療をしていると、マウスピース矯正を受けられない可能性もあります。

自己管理が必要

マウスピースは1日20〜22時間程度装着する必要があります。決められた装着時間を守らないと、十分な効果を得られません。また、装着時間を守らなければ治療計画がずれて、マウスピースを作り直さないといけなくなることや、治療期間が延びることもあります。

マウスピースを取り外したまま紛失したり、破損したりすることも考えられるので、自己管理が欠かせない矯正方法といえます。

費用が高額

マウスピース矯正に限らず、矯正治療はほとんどの場合は自費診療です。すきっ歯の改善には、高額な治療費がかかると考えておきましょう。

マウスピース矯正ですきっ歯を治療する場合の費用と期間

マウスピース矯正ですきっ歯を治療する場合の費用と期間のイメージ

すきっ歯のマウスピース矯正の費用と期間は、歯の隙間の開き具合や口腔内の環境、マウスピースの種類、歯科医院によって大きく異なります。治療を受けたいと思う歯科医院でしっかり確認しておくようにしましょう。

費用と治療期間の目安は、以下の通りです。

費用の目安

マウスピースの種類、部分矯正なのか全体矯正なのかで費用は異なります。また、歯科医院によっては診察料などが別途必要な場合もありますので、事前に費用の総額を確認しておくといいでしょう。

部分矯正の場合は10万〜60万円程度、全体矯正の場合は60万〜120万円程度が目安です。

治療期間の目安

治療期間は個人差が大きいので一概には言えませんが、部分矯正の場合は3カ月〜1年程度、全体矯正の場合は1年〜3年ほどが目安でしょう。

ただし、決められたマウスピースの装着時間を守らないと、治療期間が延びることになります。また、治療期間を終えたあとは、後戻りを防ぐリテーナーの装着期間を設けなければなりません。

まとめ

マウスピース矯正ですきっ歯を治療する女性

すきっ歯の治療は、見た目の問題だけでなく、発音や噛み合わせの面から見てもプラスの作用がある治療です。中でもマウスピース矯正は、目立たず快適に続けられる治療のため、メリットが多いと言えるでしょう。

治療に興味を持ったら、まずは自分の歯並びはどの程度の改善が見込めるのか、どのくらいの治療期間や費用がかかるのか、歯科医院で診断を受けてみてはいかがでしょうか。

マウスピース矯正を検討されている方は、千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」にお気軽にご相談ください。

当院では、虫歯・歯周病治療などの一般歯科だけでなく、ホワイトニングやセラミック治療、矯正治療などの自由診療にも力を入れています。診療案内ページはこちら無料相談・ご予約も受け付けておりますので、ぜひご覧ください。


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