「お口のコンサルタント(当院の歯科医師)」による、生涯安心して健康な歯で暮らしていくためのマメ知識をご紹介いたします。
こんにちは。千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」です。
インプラントの治療期間はどのくらいなのか、疑問に思っている方はいませんか。特に、ライフイベントや引越しを控えている方は、治療期間が長い場合、治療をためらうこともあるでしょう。インプラント治療は、ほかの歯科治療と比較すると治療期間が長いです。
今回は、インプラントの治療期間や治療が長引くケースなどを詳しく解説します。
インプラントの治療というと、インプラント体を埋入する外科手術を想像する方がいます。インプラント体を埋入する手術は入院などの必要はなく、1本あたり10〜20分程度で終了する場合が多いです。
しかし、カウンセリングから人工歯を被せるまでを考えると、3か月〜1年程度の期間が必要になります。インプラント体を埋入してから顎の骨に安定するまで、待つ期間が必要だからです。
治療期間に差があるのは、口腔内の状態や顎の骨の量・厚みに個人差があるからです。例えば、顎の骨が十分にあって歯茎も健康な方は、カウンセリングから手術日までの日数はあまりかかりません。インプラント体が馴染むのも早いでしょう。
歯周病の既往がある方や、顎の骨が少ない・薄い方は、歯茎の治療や骨造成を先に行う必要があります。インプラント体の埋入手術までに日数がかかり、インプラント体が骨と結合するまでにも時間を要するでしょう。
実際の治療期間は患者さまによって異なるので、歯科医院を受診して相談してください。
インプラント治療の大まかな流れや、それぞれにかかる治療期間を解説します。
インプラント治療に至った経緯や治療上の希望などを聴取するために、カウンセリングを行うのが一般的です。リスクや治療法についての説明も行われます。
カウンセリングは初診時にまとめて行うことがありますが、治療をしようと考えている施設の歯科医師やスタッフと信頼関係を築けそうか確認することが重要です。自身の思いや治療の希望などは素直に伝えましょう。
通常、カウンセリングのための通院回数は1回です。
治療前に、歯科診察やレントゲン・CTなどの画像診断を行い、口腔内の健康状態を観察します。通常の歯科治療とは異なり、さまざまな検査が行われます。緊張する方も多いですが、インプラント治療を受けるために必要な検査なので、落ち着いて受けましょう。
精密検査をもとに、具体的な治療計画が立てられます。治療期間の目安や、外科手術を行う予定日、どのような術式で治療を行うのかなどを詳しく説明されるでしょう。
一般的に、1〜2回の受診で精密検査は終了します。初診から治療計画の立案までの期間は、2週間程度かかることが多いです。
事前治療は、精密検査の段階で虫歯や歯周病などがあった場合や、顎の骨が十分にない場合、必要になります。虫歯・歯周病の治療や骨造成手術を行います。
治療内容や術式にもよりますが、骨造成の手術では最大半年程度の期間が必要になるでしょう。3〜4回受診する必要があります。
インプラント体の埋入手術は、局所麻酔を使用して行われることが多いです。入院の必要はなく、手術当日に帰宅できるのが一般的です。外科手術の日程は、治療している歯科医院の手術の予約状況、枠組みなどに大きく左右されます。
外科手術では、顎の骨に穴をあけて人工歯根(インプラント体)を埋め込みます。術式には1回法と2回法があり、口腔内の状況などによって歯科医師が判断し提案されるでしょう。
2回法は、手術を2回に分けて行う術式です。
1回目の手術でインプラント体を顎の骨に埋め込み、歯肉を縫合してインプラント体と顎の骨が結合するのを待ちます。結合したら2回目の手術を行い、人工歯を連結するためのアバットメントを装着して、その上に人工歯を装着すれば手術は終了です。
1回目の手術のあと定着期間が必要になるため、治療期間が長引きます。治療完了までは3〜6か月程度、3〜4回の通院が必要になるでしょう。
1回法は、手術を一度しか行わない術式です。顎の骨の厚みや量が十分にあり、インプラント体が安定しやすい方や、歯肉が健康で感染症リスクが低い方に適応されます。
インプラント体とアバットメントが一体化したものを埋入し、アバットメントが露出した状態でインプラント体と顎の骨の結合を待ちます。
歯茎の切開を一度しか行わないので、治癒を待つ期間が短くなるでしょう。通院期間は1〜2週間程度です。
人工歯をアバットメントと連結させて、インプラントの治療は終了となります。人工歯が完成するまでは、プラスチック製の仮歯を装着して過ごすのが一般的です。仮歯は、インプラント体が安定するまで最大半年ほど装着します。
人工歯の装着で通院する回数は1回です。装着時に不具合があれば、追加で通院が必要になることもあるでしょう。
インプラント治療が長引くケースは、以下のとおりです。
口腔内の状況から安全性を考慮して、2回法を選択する場合があります。2回法は手術を2回行うので、1回法と比べるとインプラント治療が長引くでしょう。
治療期間を短くしたいからと無理に1回法を選択すると、術後合併症のリスクが高まります。歯科医師としっかりと相談して、自身に合った方法を選択してください。
顎の骨が薄い・少ないなどの理由で骨造成を行う場合、骨が安定するまでの期間が必要になります。半年程度治療が長引くことがあるでしょう。
GBR法という骨造成術は、インプラント体の埋入と同時に行えるため、大幅に治療期間が延びることはありません。
口内には、5,000億以上の常在菌が存在するといわれています。虫歯や歯周病の原因になる細菌も含まれています。
インプラント体が安定する前に感染症にかかると、インプラント体が定着するまでに長い時間が必要となるでしょう。治療期間が長引くだけでなく、炎症が悪化することでインプラント体が定着せず抜け落ちる可能性もあります。
口腔環境を整えるために、口腔ケアを丁寧に行いましょう。
一般的に、上顎よりも下顎のほうが骨の厚みや量がしっかりしています。下顎は最短3か月前後で治療が完了しますが、上顎の場合は最短でも5か月程度かかることが多いです。
インプラントの治療期間は、人工歯を装着するまでの期間を指します。
しかし、インプラント治療後は、インプラントを長持ちさせるために定期的なメンテナンスが必要となります。インプラントは永久的に使えると思っている方もいるかもしれませんが、メンテナンスを行うことで長く使い続けることができるのです。
メンテナンスに通う頻度は、治療直後は1〜2か月に1回、治療から数年間は3〜4か月に1回、最終的には半年に1回程度になります。歯科医院やインプラントのメーカー、患者さまの状態によって異なるので、指示されたタイミングでメンテナンスを受けましょう。
インプラントの治療期間について解説しました。インプラントは、非常に審美性が高く自分の歯のように使えるため、治療が完了したら生活の質が向上するでしょう。
治療期間は平均して3か月〜1年程度です。インプラント治療を考えている方は、ライフイベントや引越しなどから逆算して治療開始時期を決めるとよいでしょう。
口腔ケアを徹底する、ふだんから歯科検診を受けるなど、口腔内を清潔に保つことで、インプラント治療が長引くのを防げます。
インプラント治療を検討されている方は、千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」にお気軽にご相談ください。こんにちは。千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」です。
人工歯根を骨に埋め込むことで、噛む機能を回復させるインプラント治療ですが、人工物であるインプラントにも実は寿命があるのをご存じでしょうか。
今回は、インプラントの寿命と寿命を伸ばすための方法について詳しく解説します。インプラント治療をするか迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
インプラントの寿命は、およそ10年とされています。
ただし、お口の中の環境やインプラントの材質などによって、15年以上使用できる場合や、逆に10年ももたないこともあります。
インプラントの寿命とは、自然にインプラントが外れてしまう、もしくは使用の継続が難しくなって撤去されるまでの期間です。10~15年ほどインプラントが使えている方の割合は、上顎でおよそ90%、下顎でおよそ94%とされます(骨移植や、抜歯後すぐに埋入したケースでは87~92%)。
つまり、インプラントの寿命が10年を超える方は9割以上いるということです。
しかし、寿命は定期的なメンテナンスを受けることが前提の話です。専門家によるチェックやセルフケアを怠ると、インプラントの寿命は短くなります。そのため、メーカーによっては10年という長期保証を設けているところもありますが、定期的なメンテナンスを受けていない場合、保証を受けられません。
次に、インプラントとブリッジ、入れ歯の寿命を比較します。インプラントとブリッジ、入れ歯の寿命は、以下のとおりです。
<インプラント・ブリッジ・入れ歯の寿命>
補綴物(ほてつぶつ) | 寿命 |
---|---|
インプラント | およそ10年 |
ブリッジ | およそ7~8年 |
入れ歯 | およそ3~5年 |
以下、それぞれ解説します。
インプラントの寿命はおよそ10年で、ブリッジや入れ歯に比べて長いです。ほかの歯を削ることや金具をかけることはしないため、ほかの歯への影響もありません。
費用は1本あたり30~40万円程度のため、ほかの治療より費用が高額な傾向にあります。
しかし、寿命が長く、ほかの歯への影響も少ないなどメリットが多いことから、長期的に見ればコストパフォーマンスは高いといえるでしょう。
ブリッジの寿命はおよそ7~8年です。失った歯の両隣の歯を削って支えにして被せ物をします。健康な隣の歯を大きく削る必要があり、健康な歯の寿命にも影響を与えます。
また、固定式の被せ物ですき間に物が詰まりやすく、掃除がしにくいのが欠点です。そのため、ケアが十分でないと虫歯や歯周病のリスクが高まるため、寿命が短くなります。
入れ歯の寿命はおよそ3~5年で、3つの補綴物の中で最も短いです。
しかし、入れ歯が使えなくなるケースで多いのは、入れ歯自体が壊れることではありません。ほとんどがバネをかけている歯がダメになる、顎の骨が減って入れ歯が合わなくなることが理由です。
しかし、次のような行為は寿命を縮めてしまう原因となるため、注意が必要です。
インプラントは、天然歯とは異なる作りをしており、天然歯よりも細菌に対する防御機能が弱いです。そのため、口の中の清掃が不十分だと、インプラント付近の歯茎や骨はインプラント周囲炎とよばれる歯周病にかかりやすくなります。
たばこは血の巡りを悪くさせるため、インプラントの天敵といえます。喫煙習慣があると、埋入手術後のインプラントと骨がくっつくのに時間がかかります。加えて、感染症にかかりやすくなるため、喫煙習慣がない方に比べてインプラント周囲炎のリスクが高いです。
寝ている間の歯ぎしりや集中しているときに食いしばる癖がある方は、インプラントの寿命を縮める可能性があります。
歯ぎしりや食いしばるときの歯にかかる力は通常、物を噛むときよりも何倍も強いです。さらに、インプラントは天然歯と違って、歯への圧力を調整する歯根膜がありません。そのため、ダイレクトに歯周組織が強い力を受けてしまい、インプラントが自然に取れる原因となります。
1本10万円ほどの格安インプラントは、インプラントが長くもたない可能性があります。一般的にインプラント1本あたりの相場は30~40万円です。そのため「1本10万円~」と謳った格安インプラントは、値段だけ見ると非常に魅力を感じるでしょう。
しかし、格安インプラントは素材が悪く、外れやすいものや、強度が弱いものが存在します。そのようなインプラントは保証期間が短いこともあり、すぐに取れても再治療に費用がかかり、かえって費用が高くついてしまうおそれがあります。
すべての格安インプラントにリスクがあるわけではありませんが、インプラントを長持ちさせたいならさけましょう。
インプラントを長持ちさせるには、以下の方法を取り入れましょう。
インプラントは人工歯根を埋め込んだ特殊な治療のため、治療後も歯科医院で定期的なメンテナンスが必要です。メンテナンスでは、主に次のことを行います。
インプラント治療は埋入して終わりではなく、その後の定期的なメンテナンスも含めた治療です。専門家に定期的に確認してもらうことで大きなトラブルを予防する効果もあります。インプラント治療後は、必ず歯科医院を受診しましょう。
インプラントを入れたあとは、丁寧な歯の清掃を心がけましょう。
インプラントは虫歯になることはありませんが、歯周病にかかりやすいです。歯ブラシだけでなく、歯間ブラシやタフトブラシ(毛先が細い筆のような歯ブラシ)を併用して、インプラントの周りに汚れが溜まらないようにしましょう。
たばこはインプラントの寿命にも大きく影響します。
手術前だけでなく、治療後も禁煙や吸う本数を減らすよう努めましょう。
歯ぎしりや食いしばり癖がある方は、インプラントに余計な力がかかってしまうおそれがあるため、治療を受けましょう。
インプラント埋入後に症状が認められる場合には、歯科医院でマウスピースを作ることで対応できます。マウスピースによって力が分散され、インプラントを守ることにつながります。
有名なメーカーのインプラントを採用している歯科医院で治療を受けましょう。
インプラントメーカーは世界に100社以上存在しますが、なかには質が悪いものがあるのも事実です。有名メーカーのインプラントは世界中でたくさんの実績があり、安全性が認められているものが多いです。また、治療実績や成功率に基づき、保証期間も10年と長いところが多くあります。
患者さまご自身で、インプラントの種類を決めることはほとんどありません。治療を受ける歯科医院が、どのメーカーのインプラントを使用しているのか確認しておくとよいでしょう。
インプラントの寿命とは、インプラントが根元ごと取れてしまったときです。寿命をむかえたインプラントは、再度インプラント埋入手術からやり直す必要があります。
もし保証期間の間にインプラントが取れてしまったら、無料で再治療が可能です。
インプラントは、一般的にメーカーごとにおよそ5~10年ほどの保証期間を設けています。保証期間内にインプラントが脱落した場合は、治療した歯科医院に相談しましょう。
しかし、実際は保証期間内にインプラントの脱落が起こることは稀です。手術中のトラブルや強い食いしばりなどの要因がなければ、通常脱落は起こりません。
ほとんどのメーカーでは保証を受けるための条件があり、そのひとつに定期的に歯科医院でメンテナンスを受けていることがあげられます。
インプラントの寿命は、術後のメンテナンスによって左右されます。そのため、歯科医院で指示されたメンテナンスの頻度を守り、歯科医院を受診する必要があるのです。
インプラントの寿命はおよそ10年といわれていますが、術後のケアの状態によって寿命が異なります。
インプラントは埋入して終わりではありません。インプラントを長持ちさせるためには、定期的なメンテナンスと日々のケアが重要です。丁寧にケアしていくことで、インプラントは長く使い続けられます。インプラントを検討している方は、ぜひ参考にしてください。
インプラントを検討されている方は、千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」にお気軽にご相談ください。
こんにちは。千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」です。
事故や虫歯によって、前歯を失った方もいるでしょう。前歯は、口を開けた際に一番に見える場所にあり、非常に目立ちます。そのため、ただ歯を入れるだけでなく、審美性も重視したいと思う方が多いのではないでしょうか。審美性を考慮してインプラントを選択する方も多くいますが、前歯のインプラント治療は難しいといわれています。
今回は、前歯をインプラントにするメリットや費用、前歯のインプラント治療が難しいといわれる理由を解説します。前歯を失って歯を補う治療を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
前歯は、ほかの歯よりも人の目につくため、特に見た目が重要だといわれています。前歯が顔の印象を左右することもあるでしょう。
審美性を考慮すると前歯にはインプラントが適していますが、前歯のインプラント治療は難しいとされています。前歯付近の骨や歯茎は痩せやすく、骨が少ない場合が多いことや歯茎が薄いことなどが理由として挙げられます。
骨や歯茎は、インプラントの土台である人工歯根を埋め込むために大切な部分です。骨や歯茎が薄い場所に人工歯根を埋め込むと、人工歯根が露出することがあります。厚みや密度が足りない場合、骨を増やす骨造成などの追加の治療が必要です。前歯付近の骨や歯茎は薄いことや追加の治療が必要なことが、前歯のインプラント治療が難しいといわれる理由といえるでしょう。
前歯をインプラントにする際のメリット・デメリットは以下のとおりです。
前歯をインプラントにする大きなメリットは、審美性の高さです。前歯は目立つので、少しでも見映えをよくしたいと思う方が多いでしょう。インプラントは、入れ歯などに比べて審美性が高いことが特長です。
ブリッジは、セラミック素材を選択すれば審美性は高いですが、保険適用の素材を選択した場合は審美性が劣ります。また、ブリッジの特性上、両隣の歯に負担がかかるため、歯の寿命を縮めるなどの問題があります。
インプラントは、ほかの歯に負担をかけず治療でき、きれいで長持ちすることが大きな特徴といえるでしょう。
前歯をインプラントにするデメリットは、手術が必要であること、治療期間が長いことなどが挙げられるでしょう。
インプラントの手術は、土台となる人工歯根を顎の骨に埋め込む作業から始まります。人工歯根が骨としっかり結合したのを確認してから、次の工程に進みます。人工歯根と骨が結合するには、およそ2~6か月の期間がかかるのです。また、歯茎や骨の状態によって、追加の治療や手術が必要になることもデメリットといえます。
前歯に限りませんが、インプラント治療は一般的に高額なことも、負担に感じる方が多いでしょう。
前歯のインプラント治療のプロセスは、以下のとおりです。
インプラント治療において、人工歯根と骨がしっかりと結合することは非常に重要です。一次手術は、インプラント治療のなかでも特に大切な工程といえるでしょう。人工歯根と骨をしっかり結合させることで、土台がグラグラしない安定した丈夫な歯になります。
上部構造には、ハイブリッドセラミックやオールセラミック、ジルコニアなど、いくつかの種類があります。審美性が高くなるにつれ費用も高くなるのが一般的です。
前歯のインプラント治療にかかる期間は、3か月〜1年といわれています。治療期間に幅があるのは、患者さまの歯茎や顎の骨など、口腔内の健康状態に大きく左右されることが原因です。
特に時間がかかる工程は、一次手術後の人工歯根と骨が結合するのを待つ期間です。約2~6か月の期間がかかるといわれています。
なるべく早く結合させるには、しっかりした丈夫な歯茎と顎の骨が必要です。患者さまの口腔内の状態によっては、必要に応じて顎の骨を増やす治療や骨を補填する再生治療、やせ細った歯茎の移植手術などが行われるでしょう。追加の治療を受けるとその分治療期間が延びるので、1年以上かかる場合もあります。
前歯のインプラント治療にかかる費用は、以下のとおりです。
<項目と費用相場>項目 | 費用相場(1本あたり) |
---|---|
検査・診察料など | 約15,000~50,000円 |
インプラント手術 | 約150,000~350,000円 |
上部構造(人工歯) | 約50,000~200,000円 (例) ・ジルコニアセラミック:約130,000円 ・オールセラミック:約100,000円 ・ハイブリッドセラミック:約70,000円 |
合計 | 約300,000~400,000円 |
インプラント治療全体の費用相場は、約300,000~400,000円です。前歯は特に高い審美性を求められるため、上部構造の費用が高くなる傾向にあります。
また、インプラントは、健康保険が適用されない自由診療であるため、歯科医院によって費用が大きく異なります。治療を受ける前に、必ず費用を確認しましょう。
前歯のインプラント治療には高度な技術が必要なため、歯科医師の手術実績などをリサーチすることも大切です。
インプラントは、上部構造を装着して終わりではなく、歯科医院で定期的にメンテナンスを受けることが非常に重要です。
インプラントは丈夫な骨と歯茎があって成り立っています。そのため、インプラントを維持するためには、骨や歯茎は健康でないといけません。
インプラント治療後に、インプラントの歯周病とよばれる「インプラント周囲炎」という炎症が起きる場合があります。インプラント周囲炎を放置すると、人工歯根を支えている顎の骨が溶けます。炎症によって骨が溶けると、土台が不安定になり、インプラントが脱落するおそれがあります。
インプラントの脱落を防ぐために、歯科医院で定期的にメンテナンスを受けましょう。一度インプラントが脱落すると、再手術が必要になる可能性があります。追加で費用がかかる場合もあります。インプラントが脱落しないように、日々のお手入れと定期的なメンテナンスを欠かさないようにしましょう。
前歯は、顔の印象に影響を与える目立つ歯であることを意識して、治療方法を選ぶことが重要です。失った前歯の代わりになる人工歯には、審美性が高いインプラントが適しています。
しかし、前歯のインプラントは、歯科医師の高い技術が必要な治療です。歯科医院を選ぶ際は、手術実績が豊富な歯科医院を検討しましょう。また、インプラント治療の全工程が終わるまでには、長い期間がかかることを忘れてはいけません。歯茎や顎の骨の状態によって、追加の手術や治療が必要になる場合もあります。追加の治療を行う場合、その分費用もかかるでしょう。
前歯のインプラント治療に実かかる費用や治療期間は、非常に個人差が大きいです。気になる方は、一度歯科医院を受診して相談するとよいでしょう。インプラント治療後も健康な歯茎と骨を維持できるように、ふだんの丁寧な歯磨きや歯科医院での定期的なメンテナンスを欠かさないことが重要です。
前歯のインプラント治療を検討されている方は、千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」にお気軽にご相談ください。こんにちは。千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」です。
歯が欠けたところや抜けたところの噛む機能を復元させるためには、どのような治療が有効なのでしょうか。一般的には、差し歯、インプラント、入れ歯、ブリッジなど、数種類の治療方法があります。これらの治療方法の特徴、メリットやデメリットは歯科関係者の方でなければ正確に答えることが難しいです。
今回は、差し歯とインプラントについて、治療方法や費用・治療期間などを比較して解説します。
まずは、インプラントについて概要やメリット・デメリットを解説します。
インプラント治療では、歯を失ってしまったところへ人工の歯根(インプラント)を打ち込み、人工の歯根の上に上部構造(義歯)を装着します。
入れ歯やブリッジとインプラントの共通点は「歯が残っているところには治療ができない」という点です。人工歯根は顎の骨に打ち込まれ、時間をかけて骨に固定されます。
一方、入れ歯やブリッジは周囲の歯や歯茎に固定するので、インプラントと異なります。
インプラントのメリットは、以下のとおりです。
入れ歯やブリッジは、固定するため隣の歯に留め具をかけたり、隣の歯を土台にするため歯を削ったりすることがあります。どちらにしても、健康な隣の歯にかかる負担は大きいといえます。
インプラントは、顎の骨に固定するため、周囲の健康な歯に影響を与える可能性が低い治療方法です。健康な歯をできる限り残すためにベストな治療方法といえるでしょう。
インプラントは、顎の骨に打ち込んで固定されるため、入れ歯やブリッジよりもぐらつかず安定感が出ます。
食べ物をしっかりと噛むことができる点は、ほかの治療方法よりも優れています。
インプラントのデメリットは、以下のとおりです。
インプラントは、特例を除いて基本的に自由診療であるため、治療費は比較的高額です。歯科医院によって価格設定は異なりますが、相場としては1本あたり20~60万円ほどかかります。仮に下の顎を全てインプラントにする場合、6~8本ほどインプラントを打ち込むため、数百万円の治療費となるでしょう。
ご自身の経済事情をよく考慮して選択する必要があるでしょう。
入れ歯やブリッジ、差し歯などと比較して、インプラントの治療期間は比較的長いです。
インプラント治療では、ヒアリングや事前診断が済んでから一次手術が行われ、インプラントが打ち込まれます。もし、インプラントを打ち込めるほどの骨がない場合、一次手術の前に骨造成とよばれる骨を作る手術を行い、半年ほど経ってからようやくインプラントを打ち込めます。その後は、半年ほどかけてインプラントと骨を固定させて、ようやく義歯を装着できるのです。
ヒアリングから義歯の装着まで、早くても1年弱、遅ければ2年ほど要します。
つづいて、差し歯の概要やメリット・デメリットを解説します。
差し歯とは、歯が欠けたなど歯根が残っている場合に適用される被せ物を指します。
歯根が残っていない状態(歯が抜けた状態)では差し歯を使用することはできないため、インプラント治療と異なります。
差し歯のメリットは、以下のとおりです。
差し歯の治療が可能な歯科医院は、比較的多いといわれています。
インプラント治療は高い技術が必要なため、対応できる歯科医院は少ないです。差し歯が必要となったときに、近隣の歯科医院で治療できる可能性が高い点は、差し歯治療のメリットといえるでしょう。
差し歯に使用する素材は、金属やプラスチックを選択すれば保険適用内で治療できるため、治療費を安く済ませることができます。
1本で数十万円かかるインプラントよりも経済的といえます。
差し歯治療の手順としては、歯を削って型を取り、差し歯を製作して入れれば完了です。
おおよそ1~2か月で治療が終わるため、年単位で治療するインプラントよりも短い期間で済みます。
差し歯のデメリットは、以下のとおりです。
差し歯を入れて長期間経つと、変色や黒ずみが発生することがあります。保険適用内で作ることができるプラスチック素材は、自由診療下で使われる素材(セラミックなど)よりも変色や黒ずみなどが起こりやすいといわれています。
前歯などよく見えるところが差し歯となる場合は、使用される素材の特徴もしっかり把握したうえで選択しましょう。
差し歯は衝撃に弱いため、硬いものを噛んだとき、顔をぶつけたときなどに割れることや欠けることがあります。
基本的に歯科医院で修復できますが、日常生活で気を付けることが増える点はデメリットといえるでしょう。
つづいて、インプラントと差し歯の特徴を比較します。
<インプラントと差し歯の特徴の比較>
インプラント | 差し歯 | |
対象 | 歯が抜けたところ | 歯が欠けたところ |
費用 |
保険適用外 1本あたり20~60万円ほど |
保険適用の有無を選択可能 保険適用内:数千円 保険適用外:数万円 |
治療期間 | 1~2年間 | 1~2か月 |
寿命 | 10~20年間 |
保険適用内:10年 保険適用外:10~20年 |
見た目 | 天然歯に近い | 素材によって異なる |
固定力 | 高い | 高い(過度な衝撃はNG) |
先述したとおり、インプラントと差し歯では対象とするケースが異なります。ご自身の歯はできる限り残したほうがよいため、もし歯根が残っているのであれば、差し歯治療を選択するのがよいでしょう。
インプラントと差し歯の治療の流れは、以下のとおりです。
まず、インプラント治療の一連の流れをご紹介します。
まずは、患者さまの口腔内を確認します。合わせて、患者さまがどのような治療を希望しているかヒアリングします。
インプラント治療を行うためには、事前にさまざまな検査をしてデータを取る必要があります。データをもとに治療計画を作成して、患者さまにご説明します。
インプラント(人工歯根)を顎の骨に打ち込みます。顎の骨が少ない場合は、事前に骨造成とよばれる骨を作る手術を行い、半年ほど経って骨ができてからインプラントを打ち込みます。
インプラントと骨がしっかり固定されたら、インプラントの上にアバットメント(連結装置)を装着して、アバットメントの上に上部構造(義歯)を取り付けます。
これでインプラント治療は完了です。
インプラント治療後も定期的に歯科医院でメンテナンスを行います。
メンテナンスを怠るとインプラント周囲炎などの原因となり、最悪のケースではインプラントを除去しなければなりません。治療後のケアは忘れないようにしましょう。
次に、差し歯治療の一連の流れをご紹介します。
インプラント治療と同じく、まずは患者さまの口腔内を確認します。合わせて、患者さまがどのような治療を希望しているかヒアリングします。
レントゲン撮影などで、口腔内のデータを取得します。
差し歯の土台を作るため、歯の中を削り、削ったところへ土台を装着します。その後、歯型を取ります。
製作された差し歯を土台に装着します。セメントを使用して、しっかり固定します。
治療後は、定期的に歯科医院でメンテナンスを受け、噛み合わせなどをチェックします。
インプラントと差し歯の特徴や治療方法を解説してきましたが、必要に迫られた際はどちらを選択すべきなのでしょうか。
以下、それぞれのケースで選択すべき治療方法を解説いたします。
インプラントにすべきケースは、主に以下の2点があげられます。
差し歯治療に必要な土台(歯根)が確保できない場合は、インプラント治療で噛む機能を補います。また、差し歯治療が可能なケースでも、より高い機能性を求めるのであれば、インプラント治療を選択することもできます。
つづいて、差し歯を選ぶべきケースは、主に以下の1点があげられます。
先述したように、ご自身の歯は可能であれば残すに越したことはありません。差し歯治療が可能であれば、歯根を残すようにしましょう。差し歯治療の中でも素材を選択できるため、ご自身の希望する価格、性能、見た目に応じて素材を選びましょう。
今回は、インプラントと差し歯の特徴、メリット・デメリットなどをまとめました。
インプラント治療は、歯が抜けてしまったところが対象であり、機能面や見た目でのメリットと、治療費が高いデメリットがあります。
一方、差し歯治療は、歯根が残っている方が対象であり、経済的でご自身の歯が残るメリットと、保険適用での素材は機能性が低いデメリットがあります。
インプラント治療や差し歯治療を検討されている方は、千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」にお気軽にご相談ください。
45歳男性の症例です。歯根破折により他院で抜歯され、インプラント治療をご希望で来院されました。
2回法は、1回目にインプラントを埋め込む手術を行い、インプラントと骨がしっかり結合したのち、歯ぐきを開いて人工歯のコネクター部分(アバットメント)をとりつける2回目の手術を行う治療法です。骨とインプラントがしっかり結合する時間を設けるためインプラントの離脱のリスクが低くなり、また術式がシンプルで感染のリスクも少なく、全身疾患のある方を含めほとんどの方に適応できる手術です。2回の手術が患者さまの負担になってしまう点、治療にかかる時間が長くなる点がデメリットです。
検査とカウンセリングに基づき、治療計画を決定します。
木更津きらら歯科では、ノーベル・バイオケア社のソリューションを採用しています。スウェーデンに本社を置く同社は、世界で最多の実績をもつインプラント治療ソリューションを提供するメーカーです。
ノーベル・バイオケア社のガイドソリューション、ガイディッドサージェリーによって、膨大な実績からつくられた標本を活用し、患者さまのお口の中や周囲の構造と人工歯などの状況を解析。それぞれの患者さまにふさわしい治療方法を導きだします。
3D画像で撮影可能な最新CTです。1回の放射線量が従来のCTと比較すると非常に少なく、患者さまへ負担の少ない治療が行えます。
インプラントを埋め込む手術には、顎の骨がじゅうぶんな量と幅が必要です。骨量が不十分な場合、骨造成のご提案も可能です。骨量の足りない部分を、自分の骨や人工骨、骨補填材で補う治療です。
歯ぐきを切開して顎の骨にインプラント(人工歯根)を埋め込み、歯肉を縫い合わせます。1~3時間程度を要します。インプラントの材料には生体と親和性の高いチタンを使用します。チタンは骨と結合し人体の一部として馴染む性質があります。歯を失い歯根が損なわれている場合でも、自然な自分の歯に近いものをとりもどすことができます。当院では完全個室のオぺ室があり入院の必要はありません。
チタン製のインプラントが顎の骨としっかり結合して定着するまで、上顎で2~6か月程度、下顎で2~3か月程度の時間が必要です。
2次手術では歯肉を開き、歯冠部分と歯根部分を連結する支台(アバットメント)を装着する治療を行います。
いよいよ人工歯を被せる段階です。骨とインプラントの結合を確認し、型取りをして技工士と相談しながら、患者さまの口元や他の歯の状態になじむように、人工歯を作成します。最終的に人工歯をかぶせてインプラント治療は完了です。
インプラントは、ご自分の歯と同様、歯のまわりの歯肉が健康であることがとても重要です。埋め込んだインプラントの周囲の歯ぐきが傷んだり、やせてしまったり、炎症を起こしたりすると、ものがうまく噛めなくなったり、最悪の場合はインプラントが脱落する可能性もあります。インプラントを長期的にご使用いただくために、患者さまご自身による歯みがきやデンタルフロスでのケアはかかせません。当院でも定期的なケアをしていきます。3か月に一度程度、ご来院ください。
2回法は手術を2回行うことからそう呼ばれます。インプラントと骨がしっかりと結合するのを待つ時間を設けることにより、インプラントの脱落のリスクが低くなるメリットがあります。一回の手術で行う治療がシンプルなため感染症のリスクを抑えることができ、全身疾患をお持ちの方を含め、ほどんとの方に適応できる手術です。デメリットとしては、2度の手術は患者さまのご負担が大きくなり、治療期間が長くなるという点があります。
1回目の手術では、歯肉を切開し、顎の骨にドリルでインプラントをいれるスペースを作ります。インプラントを埋め入れたら歯肉を被せて縫合し、完全に埋め込みます。そしてインプラントと骨がしっかり結合するのを待って、次の段階にすすむのです。インプラントと骨が結合するまで、3ヶ月~6か月ほどかかります。
インプラントが顎の骨と結合したら、上部構造をセットするための2次手術を行います。歯ぐきを開いてインプラントの頭を出し、人工歯と結合するコネクター部分(アバットメントといいます)を装着する治療を行います。
いよいよ人工歯を被せる段階になりました。型を取って、技工士と相談しながら患者さまの口元や他の歯の状態になじむように人工歯を作成します。人工歯をアバットメントにセットしてインプラント治療は完了です。
1回法では、インプラント体とアバットメントが一体化したパーツを使います。歯肉を切り開いて、または小さな穴をあけてインプラントを埋め込んだら、アバットメントを装着します。アバットメント部分は大きなキャップのようなもので、歯肉の上に露出した状態のままにします。この状態で、インプラントと顎の骨が結合するのを待ちます。インプラントと骨が結合したら、そのまま仕上げの治療にはいれます。型をとって人工歯を作製します。
1回法のメリットは、手術が1回ですむので患者さまのご負担が2回法より軽くなること、2回法に比べて治療期間を短縮できることです。インプラントを埋め込む顎の骨がしっかりとあることが条件です。
立体CTスキャンやコンピュータのシュミレーションプログラムで、口腔内のガイドを作成し、ガイドに従って歯肉を切ることなくインプラントを埋め込みます。手術は1回だけで、腫れも少なく術後も痛みが少ないのが特徴です。目視をせずにガイドに従って手術を行うことになるので、太い舌動脈に隣接する下あごの手術には十分な検討と高度な技術が必要です。
木更津きらら歯科では最新の設備を備えておりフラップレスにも対応いたします。
インプラントは基本的には3つのパーツからできています。
歯の根のかわりとして、顎の骨の中に埋め込まれるねじのような金属体です。ひとつの歯を支えるものですから、大きさは直径が3~5mm、長さ6~18mmほどの小さなパーツです。材質はチタンまたはチタン合金。チタンは生体親和性の高い材料で、骨と結合する特徴があり、長期間、体の中で安定することが分かっています。
インプラント体の上にとりつけるパーツです。インプラント体と上部構造を接合する小さな部品で、コネクターの役割を果たします。人工歯をとりつけると、治療後は隠れて見えなくなります。
クラウンはまさに「歯」の部分であり、強度や機能だけでなく自然な美しさも求められるます。インプラントのクラウンで使用される「ジルコニア」は人工ダイヤモンドとも呼ばれる、強度と美しさをあわせもつ素材です。噛むという強い力に耐える優れた材料です。アバットメントとクラウンをあわせて上部構造と呼ぶこともあります。
インプラントは顎の骨にチタン製のインプラント体(人工歯根)を埋め込む治療です。そのため顎の骨がしっかりしていることが大切です。何らかの理由で顎の骨が足りない場合は、骨を補う必要があります。「骨造成」は足りない骨を補う技術です。
骨移植は骨造成が必要な個所を特殊な薄い膜でおおって空間を確保し、自分の骨や人工骨で補い、歯肉を被せ縫い合わせる手法です。自分の骨を使う場合、下顎の中央部や親知らずの奥の部分の骨を採取することが多いです。採取した個所は自然に復元します。移植した骨は、下顎で3か月、上顎で6か月程度で結合されます。足りなかった顎の骨が造成されたところでインプラント手術に進むことができます。
サイナスとは鼻の周り、目の下にある空洞です。上顎洞、じょうがくどうとも言います。この空洞にまでインプラントがつきぬけてしまうほど、骨が薄い場合は、サイナスの一部分に骨をつくる手術をします。頬側の歯肉をはがして骨を一部とりのぞき、空洞の外側の膜を持ち上げて隙間を作ります。その隙間に骨や骨補填材を移植します。骨がつくられるまでに6ヶ月程度の時間を要します。上顎洞底の粘膜をインプラント体1本分持ち上げる、ソケットリフトという手法もあります。
成長中のお子さんはインプラント治療の対象となりません。インプラントはチタンの骨と結合する性質を利用しているため、顎の骨が発育している段階だとインプラント体が骨に埋没してしまうのです。
若い人の場合は20歳前後くらいから検討できます。20代の方で事故で歯を失ってインプラント治療を選択される方もいらっしゃいます。失った歯を補う治療ですので、20代〜70代まで、患者さまの年齢層は幅広いものとなっています。
ただ外科手術が必要な治療ですので、中高年齢の方の場合、患者さまの健康状態も重要になってきます。
外科手術が伴うため、患者さまの健康の状態も重要です。全身疾患がコントロールされていない方、服用されているお薬によってはインプラント治療はできません。また妊娠中の方にもおすすめいたしません。
高血圧症の方は、外科手術時に動脈硬化が進行して脳や、心臓、腎臓などに合併症が起こるリスクがあります。お薬によって適切な値にコントロールされていることが必要です。
心筋梗塞を発症した方は、心筋梗塞の治療から6ヶ月以上たって、健康状態が良好であればインプラント治療を受けることができます。狭心症は、お薬で良好な状態がコントロールにコントロールできていることが必要です。血栓症の発症を抑制する治療を受けていらっしゃる場合、外科手術での出血時のリスクが高くなることがあります。心疾患のある方は、事前にかかりつけの医師とよくご相談ください。
高血糖は血液中の感染を防ぐ機能を低下させ、術後の感染のリスクが高くなったり、傷がなおりにくくなったりします。高血糖の状態は、インプラント体と顎の骨の結合が阻害される可能性があります。また患者様自身の免疫機能が落ちているため、術後の歯周病や周囲炎にもかかりやすいのです。糖尿病の方は、、手術中のリスクと、手術後のインプラント体と骨の結合に対するリスクの二種類のリスクがあります。
骨粗鬆症は骨密度の低下や骨質の劣化が起こる病気です。インプラント体が安定して骨の中で結合することが出来ないという大きな問題の原因となります。骨粗鬆症等の骨疾患の治療薬ビスホスホネート(BP)は、骨量と骨の安定性を維持するために使用されますが、インプラントの外科手術を行った場合、細菌が歯槽骨に侵入して炎症を起こす可能性が問題となっています。骨粗鬆症の治療中の方は、担当の先生とよくご相談ください。
インプラント体に使用されるチタンは、生体との親和性が高い素材ですが、まれにアレルギーをお持ちの方もいらっしゃいます。金属アレルギーのある方は、チタンに対してアレルギーがないか、パッチテストや血液による検査をおすすめする場合があります。
診療・施術は日本口腔インプラント学会に認定された専門医、国際的なインプラント学会であるICOI(International Congress of Oral Implantologists)で認定された医師が行います。完全個室のオペ室、3Dレントゲンを完備し、世界No.1と称される歯科用インプラント技術のノーベルバイオケア社のソリューションを採用し治療にあたります。お悩みのことがありましたらぜひご相談ください。
英語のimplant は「植えつける」、「しっかり差し込む」「移植する」という意味を持ちます。医療的には、体内に埋め込まれる器具を表す言葉です。人工関節や心臓のペースメーカー、体内に埋め込むシリコン材料等はどれも「インプラント」です。
歯科医療では失われた歯の根のかわりに人工の歯根を埋め込む治療法を指します。インプラント手術は高度な外科手術であり、歯科医師には、患者さまのお口の中の状態や全身の状態のすべてを考慮したうえで適切な施術をご提案、実施できる高い知識と技術が求められます。
インプラントは失った歯を補うため人工の歯を装着する治療です。第2の永久歯ともいわれ、患者さまがもともとお持ちだったご自身の歯に近い歯をとりもどすことができるのです。人工の歯根と顎の骨が結合され、天然の歯とほぼ同等の噛む力をとりもどすことができます。
歯を失い「入れ歯」を使用する場合、どうしても違和感があり、噛む力がしっかり発揮できないと感じることがあります。インプラントなら、自分の歯のようにしっかり噛むことができます。インプラントの材料に使われることの多いチタンという素材は、骨と結合しやすく劣化しにくいという特徴があり、噛むという強い力に耐えることができるのです。
インプラントに使用する人工歯には、強度と美しさを兼ね備えたセラミックやジルコニアを採用し、口元から見える歯が自然な美しさをとりもどします。入れ歯の金具を気にせずに、よく食べ朗らかに笑うことができるようになります。
インプラントで補った歯は、ほかの歯に悪い影響を与えません。ブリッジや入れ歯の場合、隣の歯を削る必要があり、健康な歯に負担をかけてしまいます。インプラントなら多くの場合、その1本を独立した歯として治療することができるので、他の歯に負担をかけずにすみます。お口の中全体の歯列を少しでも健康に保つことを考えたとき、インプラントが最適な場合が考えられます。
自分の歯でしっかり噛めるというのはありがたいことです。噛むことは必要な栄養を取り入れるために必要なだけでなく、脳の活性化にも関係が関係があるのです。食べものを噛んだとき、歯根膜に沈みこんだ歯はその下の血管を圧縮し、ポンプのように血液を送り出します。ひと噛みで3.5ml、おしょうゆ一指しぶんくらいの血液が、噛むたびに脳に送り込まれたら、脳の刺激となり活性化につながるというイメージをしていただけると思います。
インプラントを選択した場合のデメリットについて考えていきましょう。
インプラントは高度な外科手術を必要とするため、患者さまの全身の健康状態を考慮して治療をすすめる必要があります。妊娠中の方、服薬中の方はご相談ください。また抜歯や経過観察、インプラントが骨と結合するまでに2ヶ月~6か月ほど時間がかかることを考えると、保険診療の範囲で治療したときより通院回数も治療期間も長くなります。そして保険適用外のため、治療費がかさんでしまうということ。治療後のメインテナンスも必要です。おからだに人工的なパーツを装着するわけですから、患者さまと医師が協力して乗り越えていきましょう。
人間は太古から、自分でものを噛んで食べることの大切さを知っていました。2500年前、紀元前5世紀の古代フェニキアの遺跡から現在のブリッジのようなものが発見されています。日本では16世紀、平安時代に木製の総入れ歯が見つかっています。
現代の私たちは、歯を全て失ってしまった場合、総入れ歯(総義歯)を自分の歯の代用品とすることができます。しかし、従来の入れ歯は、固定されていないのではずれやすかったり、違和感があり、なによりも肉を噛み切るといった食べる楽しみは奪われたままです。
インプラントで入れ歯を支える方法ならしっかりと入れ歯が固定され、自分の歯のようにおいしく食べ物をいただき、安心して会話を楽しむことができるようになります。全身の健康にも、気持ちの面でも多大なよい影響があるのです。
ロケーター装置は、インプラントと義歯を装着するにあたって患者さまのお口の状態にあわせて調整しやすい優れた装置です。
インプラントに義歯を装着する部分は、義歯を支える重要な役割を持ち、アバットメントと呼ばれています。イラストは、当院でとりいれているアバットメントの一種で、インプラントの角度に応じて維持力を調整できるロケーター装置です。
こちらは当院で治療した患者さまの例です。
義歯(入れ歯)が合わず、噛むことができない悩みに対するオーバーデンチャー(インプラント義歯)。
女性Oさん(70代)の下顎の治療です。
金色の部分が4本のインプラントに取り付けられたロケーター装置で、オスねじにあたる役割を果たします。青色の、入れ歯へ組み込まれたメスねじにあたる部分で入れ歯を装着します。
義歯の取り外しや装着は、従来の義歯のようにOさんご自身で行うことができます。
Oさんは義歯をしっかりと固定できるようになり、自分の歯のように食べ物をおいしくいただき、また会話も楽しくはずむようになりました。
総入れ歯の方は、不便な上に精神的にも悲しい思いを我慢されていることと思います。インプラントオーバーデンチャーは安定しており長持ちし、予後もよくおすすめできる治療法です。
歯を失った場合、一般的な治療法としてブリッジや部分入れ歯という修復治療があります。しかし、これらの方法は、残った歯に負担がかかります。歯周病などで、残った歯が弱っていると、その歯の寿命も短くなってしまいます。
一般的に、失った歯を補うためには、両サイドの歯を削ってブリッジという冠をかぶせます。
ブリッジの長所は、保険が適用できるので安価に治療できること。また治療期間が短くてすみ、早くまた噛むことができるようになる点です。
欠点は、ブリッジを支えるために、両サイドの歯を削る必要があることです。例えばこのように1本歯がない場合は3本の繋がったブリッジを2本の歯で支えなければいけなくなり、2本の歯に3本分の負担がかかり、歯が折れたりと歯の寿命が短くなりやすいのです。健康な歯であれば削らないにこしたことはありません。
患者さまがインプラント治療を選択する大きな理由のひとつとして、「健康な歯を削りたくない」というものがあります。
歯は削って治療したところから崩壊していくため、長期的に考えるとインプラントのほうがお口の中の健康を長く保つことができるのです。
インプラント治療は、よい歯を残し、お口の中の健康を維持するためには適切な選択なのです。
こちらは当院で治療した患者さまの例です。
交通事故による前歯の欠損に対するインプラント治療
20代女性
※保険外診療(自由診療)
35万円(税抜)〜
審美的にも美しく修復することができました。
前歯の場合、歯を支える骨が薄く、歯を失ってから数か月たつと骨が吸収され、インプラント治療には条件が悪いことが多いのです。骨を作る手術や、歯肉の移植を組み合わせることもあり、高度な技術と経験が必要です。
90年代以降、インプラントに関する様々な論文や調査が発表され、現在では永続性のある信頼できる治療法であることが認められています。またインプラントを支える骨を作る手術や、素材も進化し、CTスキャンによって治療計画の精度も著しく向上しました。失った歯をとりもどすためにインプラントという選択肢をお考えなら、当院にご相談ください。