こんにちは。千葉県木更津市のイオンモール木更津2Fにある木更津きらら歯科です。
「親知らずの抜歯」は多くの方にとって身近な歯科の外科手術です。親知らずは生え方によって抜歯の難易度も変わってきます。木更津きらら歯科では、日本口腔外科学会専門医が在籍しており、親知らずの難しい症例にも対応できます。
ここでは、親知らずの難しい症例のひとつ、歯ぐきの中で横向きに埋まっている水平埋伏智歯(すいへいまいふくちし)についてご紹介します。
こちらは30代女性の症例です。抜歯と抜糸、2回の治療で、1週間ほどあいだをおきました。保険が適用され治療料金は4000円ほどとなりました。
治療前
治療後
親知らずは、正式には第三大臼歯、または智歯と呼ばれます。200万年前の初期の人類にとっては、噛むために必要な大切な歯でした。約50万年前に、人間が火を使った調理をするようになると、食べるものが軟らかくなり、強いあごの骨の力が不要になってきます。その結果、第三臼歯が生えてくるためのスペースが確保できず、歯ぐきの中に埋もれたり、斜めや横向きに生えてくるようになったのです。
何十万年、何百万年という単位で、人間のからだは変わってきたのですね。
ですので、歯として正常に機能している、または他の歯の正常な咬み合わせや咬む機能を邪魔しないのであれば、抜く必要はありません。
抜かなくてもいい主なケース
- まっすぐ正常に生えている
他の奥歯と同じように垂直に生え、かつ手前の歯を圧迫していない
- 上下で正常に噛み合っている
上下でしっかりと噛み合っており、咀嚼(そしゃく)のための機能がある
- 完全に埋まっていてトラブルがない
骨や歯ぐきの中に完全に埋まっており、炎症や嚢胞(うみの袋)などの異常がない場合
- 清掃しやすい形状である
奥歯であっても歯ブラシやフロスが届いてプラークや歯石がたまりにくく、むし歯や歯周病のリスクが低い
- 移植に使いたい場合
ほかの歯を失った際に、移植するドナー歯として利用したり、ブリッジ・矯正治療の土台として利用できる場合
抜いた方がよい主なケース
- 斜めや横向きに生えている
手前の歯を圧迫し、損傷や歯並びの乱れを招いているケース
- 上下で正常に噛み合っていない
上下の片方しか生えておらず、対応する歯が機能していない
- 清掃がむずかしく、炎症を繰り返している
歯ブラシの毛先が届かないような形状でセルフケアが行き届かず、むし歯や歯ぐきの炎症(智歯周囲炎)を繰り返したり、歯周病にかかっている場合
親知らずの移植って? 「自家歯牙移植(じかしがいしょく)」
実は不要な親知らずを、失った歯のかわりに移植することができます。これを「自家歯牙移植(じかしがいしょく)」といい、当院でも対応可能な治療です。条件があえば、ご自身の歯で損なった部分を補うことができ、保険も適用されるのですが、なかなかむずかしいのは、移植に適した健康さを保っている親知らずはあまり見受けられないことなんです。
話が少しそれてしまいますが、自家歯牙移植についてご説明します。一番の重要なのは、利用したい親知らずのまわりに、健康な「歯根膜(しこんまく)」が存在していることです。歯根膜は骨と歯をむすびつける膜で、再生能力の高い細胞が多く含まれており、移植先で歯と骨を結び付ける役割を果たします。スポーツなどで歯が抜け落ちてしまった場合、30分以内ならもどせることがあります。これも、歯の周りにある歯根膜が損なわれていないことが条件です。
親知らずの周りの歯根膜が、歯周病やむし歯で傷んでいたら移植はできにくくなります。歯根膜が健康なら、移植が検討できるのです。なかなか高いハードルなのですが、ご自身のからだの一部なのですから、必ずしも、トラブルのもととなる不要なものというわけでもないのです。
横向きに埋まっている水平埋伏智歯(すいへいまいふくちし)
完全に、あるいは一部だけ頭を出して横向きに埋まっている状態を「水平埋伏智歯」といいます。これはほとんどの場合、抜歯することになるケースです。
まっすぐ生えている歯であれば、麻酔をして器具でつかみ、少し揺らせば比較的スムーズに引き抜くことができます。しかし、横向きに埋まっている親知らずには、異なる難しさがあります。
「出口」がない生え方
横向きの親知らずは、隣の歯に頭を突っ込むような形で埋まっています。そのまま無理に引き抜こうとすると、手前の健康な奥歯まで一緒に痛めてしまいます。
あごの骨の中に埋まっている
水平埋伏智歯の多くは、歯ぐきの下、さらには「あごの骨(歯槽骨)」の中に深く埋まっています。視認できない、器具も届かない骨の中に埋め込まれている状態です。この骨からとりだす高度な処置が必要になってきます。
すぐ近くを太い神経と血管が通っている
下あごの骨の中には、「下歯槽神経(かしそうしんけい)」と「下歯槽血管」という下唇や下あごの皮膚、歯ぐきの感覚をコントロールする重要な神経・血管の束が通る管があるのですが、水平埋伏智歯は、この神経・血管と非常に近いため、歯科医師には高度で繊細な技術が求められます。
歯の根っこ(歯根)の形が複雑に変形している
親知らずは、他の歯に比べて根っこの形が複雑で、曲がっていたり枝分かれして骨を抱き込んだりしています。横を向いている上に、根っこがあごの骨にからんでいるため、抜歯の難易度があがってしまうのです。
器具が届きにくく見えづらい
物理的な位置の問題もあります。親知らずは文字通りお口の一番奥にあります。頬の粘膜や太い舌に阻まれ、光が届きにくく、歯科医師の視界(視野)が非常に狭くなります。さらに、お口を大きく開け続ける患者様の負担も考慮しながら、狭いスペースで複雑な外科手術を行う必要があるため、技術的に高い熟練度が求められます。
「横向きの親知らず」は分割してとりのぞく
水平埋伏智歯の抜歯には、「分割抜歯(ぶんかつばっし)」という手法を選択します。歯をいくつかの小さなパーツに分割して切り分けてから取り出す方法です。元の形状のまま無理に引き抜こうとすると骨を大きく削ることになってしまいますが、分割してとりだすことで骨を削る量を最小限に抑えることができます。
術前検査と3D-CTによる立体診断
レントゲンに加え、当院が保有する歯科用CTを用いて、親知らずを3次元的な立体画像で撮影します。「神経や血管との距離は何ミリあるか」「根っこがどちらに曲がっているか」「骨にどれくらい埋まっているか」といったことを精密に把握して、手術の安全なシミュレーションを行います。
麻酔
手術中の痛みを取り除くため、しっかり麻酔を効かせます。当院では、注射のチクッとした痛みを和らげる「表面麻酔」を先に行い、極細の針を使ってゆっくりと麻酔液を注入するため、手術中に鋭い痛みを感じることはほとんどありませんのでご安心ください。
歯ぐきの切開と剥離
歯が埋まっている部分の歯ぐきを小さくメスで切開し、あごの骨と親知らずが見えるように優しくめくります(剥離)。
歯を覆う骨を最小限削る
親知らずを塞いでいるあごの骨を、専用の器具で必要最小限だけ薄く削り、歯の頭を露出させます。
歯の分割
ここがポイントです。元の形状のままでは手前の歯に引っかかって抜けないため、専用の切削器具を使って、親知らずの頭と根っこの境目に切れ目を入れ、パキッと分割します。
分割した歯をとりのぞく
まず、引っかかっている頭の部分を先に取り出します。あごの骨の中にできた空間に、残った根っこをスライドさせて安全に引き抜きます。根っこが曲がっている場合は、さらに根っこ自体を2つに分割することもあります。
洗浄と丁寧な縫合
抜歯が終わったら、あごの骨の中に削りカスや血液の塊が残らないよう、生理食塩水でキレイに洗浄します。その後、開いた歯ぐきを元の位置に戻し、医療用の糸で数針きれいに縫合します。スムーズにいけば30分〜1時間程度で終わることがほとんどです。
難しい親知らずの抜歯も、いつもの木更津きらら歯科で対応できます
横向きの親知らずの抜歯は、事前のしっかりとした検査・準備のうえ、練した歯科医師の丁寧で迅速なスキルが必要となる外科手術です。木更津きらら歯科では、精密なCT検査をはじめ、痛みに配慮した麻酔、日本口腔外科学会専門医の確かな技術、そして術後のアフターケアまでを自信をもってご提案できます。
お口のトラブル、お悩みは、いつものイオンモール木更津2Fの木更津きらら歯科にご相談ください。