「お口のコンサルタント(当院の歯科医師)」による、生涯安心して健康な歯で暮らしていくためのマメ知識をご紹介いたします。
歯並びが整っていないと、歯ブラシが届かず、磨き残しができてしまいむし歯になりやすいということはあります。
歯列矯正で歯並びを整えることはむし歯のリスクを減らすことにもつながります。歯列矯正は、見た目や食生活を改善するだけでなく、歯の健康を守ることでもあるのです。
歯ができる過程で、表面の固いエナメル質が弱い歯を形成されてしまうことがあります。これが「歯の質が弱い」という状態です。子供の乳歯も歯の質は決して強くはありません。
歯みがき剤にフッ素入りのものを使ったり、定期検診の際にフッ素塗布をすることをおすすめします。フッ素には、溶かされた歯の修復を促したり、歯そのものを溶かされにくい強いものにかえる働きがあります。お子さんがフッ素入り歯みがきを使う場合は、年齢により種類や使える量が変わってきますので、歯科医師にご相談ください。
唾液には酸性に傾いたお口の中を中性にもどそうとしたり、カルシウムやリンの溶け出した歯の表面のエナメル質を修復したり、抗菌作用もあります。唾液の量が少ない人はむし歯になりやすいと言えます。
よく噛んで食べることが唾液の分泌を促します。また口呼吸ではなく鼻呼吸を心掛けましょう。口呼吸はお口の中が乾いてしまい、唾液の働きが弱くなってしまいます。適度に水分をとることも大切です。そして緊張をほどいてリラックスしていただけたらなと思います。
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歯の表面は「脱灰」と「再石灰化」を繰り返しています。「脱灰」は、食事で口腔内が酸性に傾き、歯のエナメル質のカルシウムやリンが溶け出す状態のことです。「再石灰化」は、唾液の働きによって、口腔内が戻り溶けた歯の表面がもとにもどることです。食事や間食の多い方は、口腔内が中性にもどるひまがないので、むし歯になりやすいのです。
食事と食事の間の時間をあけましょう。食事の後に歯をみがきましょう。
ジュース、炭酸飲料、スポーツドリンクは糖分が多く含まれており、酸っぱいものを好む方はお口の中が常に酸性に傾いています。そのため、歯の表面が溶け出しやすく、また修復されにくいため、むし歯になりやすい状態が続いてしまうのです。
水分補給に歯科医がおすすめする飲み物は、「水」です。適度に水分を補給することは唾液の分泌を促すことにもつながります。
歯みがきはプラークのもととなる食べかすを掃除し、お口の中を中性にもどす役割を果たしています。歯ブラシが届かない箇所をそのままにしたり、寝る前の歯みがきを怠ったりするとむし歯になりやすくなります。特に就寝中は唾液の分泌が少なくなり、むし歯の原因菌や歯周病菌の活動が活発になるため、寝る前に歯をみがかないことがたびたびあると、むし歯になりやすくなるのです。
歯ブラシの届かない場所には、歯間ブラシやデンタルフロスを使ってみましょう。仕上げに口内洗浄液でうがいをすることも有効です。就寝前の歯みがきは丁寧に。歯科定期検診で、歯科衛生士が正しい歯みがき方法をお教えします。