「お口のコンサルタント(当院の歯科医師)」による、生涯安心して健康な歯で暮らしていくためのマメ知識をご紹介いたします。
「あいうべ体操」は福岡県みらいクリニックの今井先生が提唱された健康法。「リウマチの患者さんは口臭が強い。しかも炎症がひどくなるほど強くなる」という発見から、口呼吸の健康被害に注目されたそうです。
口呼吸がもたらす最大の弊害は、咽頭リンパ組織の乱れや鼻粘膜などの萎縮、口腔内雑菌の繁殖によって引き起こされる免疫異常です。口呼吸によって口腔内に雑菌が繁殖しやすく口臭が強くなり、それと同時に、免疫系の働きも大きく阻害されるので、炎症も悪化していくと考えられています。
口呼吸の原因は舌のたるみ。あいうべ体操は、下あごを支える舌筋とお口のまわりの表情筋肉をきたえてくれるんです。
次の4つの動作を順にくり返します。声は出しても出さなくてもかまいません。
1.「あー」と口を大きく開く
2.「いー」と口を大きく横に広げる
3.「うー」と口を強く前に突き出す
4.「ベー」と舌を突き出して下に伸ばす
1~4を1セットとし、1日30セットを目安に毎日続ける
顎関節症の方やあごを開けると痛む場合は、無理をしないで「いー」「うー」のみをくり返してください。「べー」がうまくできなかったら、大きめのあめ玉をなめて、舌を運動させましょう。舌運動と甘味の刺激で、脳も活性化します。