18年08月02日
「-1歳」からのむし歯予防! お腹の赤ちゃんを、むし歯から守るために。
むし歯は感染症です。生まれたときには赤ちゃんはむし歯の原因菌に感染していません。ではいつどこで感染してしまうのでしょうか?
子どものむし歯
実は、むし歯の原因菌は、「親」から「赤ちゃん」へ、唾液感染などで後天的にうつってしまうことが多いのです。むし歯を放置したまま、赤ちゃんにかみ砕いたものを口移しで与えたるようなことは、絶対にしてはいけません!
小児歯科でのむし歯予防
小児歯科では、赤ちゃんのむし歯を予防する方法として、まずお母さんの口腔内の状態をよくすることを考えます。お母さんの口腔内ケアは妊娠中からはじまります。
そして、お母さんだけでなく、お父さんや周りのご家族皆さんが予防を心掛けることで、生まれてくる赤ちゃんの歯を守るのです。
妊娠がわかったら、口腔ケアはいつ行うべきか?
妊婦さんの口腔ケアは、安定期の体調のよい時期がおすすめです。つわりや臨月の頃は避けましょう。
お父さんは、のんびりしないですぐ歯科の検診を受けてください! 生まれてくるお子さんのためです、忙しい・・・ は通りませんよ!
キシリトールはお腹の赤ちゃんのむし歯予防になりますか?
フィンランドでは、妊婦さんはキシリトールを積極的に摂取するそうです。キシリトールは白樺の木などから抽出される天然甘味料で、むし歯菌の大好物である砂糖の糖分とは反対に、むし歯菌の活動を抑制し、唾液の分泌を促し、歯にプラークをつきにくくするのです。
<<キシリトール>>
2006年の岡山大大学院医歯薬学総合研究科の調査で、こんなことがわかりました。
むし歯菌の認められる妊婦さん100人をふたつのグループにわけ、ひとつのグループにだけ、キシリトール100%配合のガムを習慣的に噛んでもらったのです。
結果、キシリトールガムを噛んでいなかったお母さんのお子さんは、91%以上が、むし歯に感染してしまったのです。一方、お母さんがキシリトールガムを噛んでいた子供のむし歯感染率は50%以下だったのです。
子の虫歯予防 まず母の口から 岡山大学院助手確認 キシリトール有効
岡山の医療健康ガイド MEDICA
妊娠中のお母さんがキシリトールを摂取することで、赤ちゃんへの感染が少なることは、調査で明らかになっています。
ただ、キシリトールはたくさんとりすぎると腸内や口腔内の細菌のバランスをくずし、下痢などをおこす場合があります。妊娠中の方は、まずはお口の中をきれいに保つことを考えてください。そのうえで、補助的にキシリトールガムなどもご利用ください。
「マイナス1歳からはじめるむし歯予防」は、子どもたちのむし歯予防のために、ご家族みんなが予防を実践する考え方です。子どもたちの将来のためにも、大人はお口の中の健康を真剣に考えなくてはなりませんね!
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