木更津きらら歯科の歯科ブログ

「お口のコンサルタント(当院の歯科医師)」による、生涯安心して健康な歯で暮らしていくためのマメ知識をご紹介いたします。

22年10月26日

「循環器」「感染症」「認知症」

日本歯科医師会が1万人の方に行った調査によると、ほとんどの方が、歯やお口の健康は全身の健康維持と関係があると認識していらっしゃいます。ですが、具体的にどう関係あるかということになると、ぴんときていらっしゃらない方が多いようなんです。

調査の設問のキーワードとなる言葉のうち、「循環器」「感染症」「認知症」についてご説明します。

■循環器

歯を磨いていて歯ぐきから出血したことがありますか? 血がでるということは血管が壊れているということ。細菌はそこから血液にはいりこみ、血流にのって、数秒で心臓に届くと言われています。

むし歯の原因菌のなかには、歯に強力に付着してプラークを形成するものがありますが、この菌は臓器に対しても付着してしまうのです。血管内の細胞に付着したプラークが血管を狭めたり、心臓弁膜症の治療中の方の人工弁や、関節リウマチを治療中の方の人工関節にくっついて細菌の巣となってしまいます。口の中の細菌が、循環器、呼吸器、消化器などに慢性炎症の原因となってしまうことがあるのです。

■感染症

舌磨きなど口腔内を清潔にすることで、インフルエンザへの感染リスクを下げることができます。口腔内を清潔にすることで、新型コロナウイルス感染症の重症化リスクを軽減できる可能性も考えられています。特に危険なのは歯周病です。細菌の温床となり、ウイルス感染のリスクが高くなってしまうのです。

■認知症

よく噛むことは脳の働きを活発にすることがわかっています。よく噛み、脳血流量を増やすことで、認知症の予防につながることが期待されています。逆に、重度の認知症の方はお口の中の状態が悪く、自分で噛むことができない状態が目立つのです。また歯を失う大きな要因である歯周病菌が、アルツハイマー型認知症の原因となることもわかってきました。介護の現場では、歯がない人は認知症の進行が速いようだと認識されていると言っていいのではないでしょうか。歯の本数が多い人ほど認知症になるリスクが少ないという調査結果もあるのです。

キーワードだけ読むと、歯医者の話題ではないように見えますね。いえいえ、お口の中の健康は、全身の健康にこんなに大きく関係しているのです。


←ブログトップに戻る

カテゴリ一覧

新着一覧

 25/03/31  
木更津きらら歯科のホワイトニング
 25/03/28  
歯科で診療するお口の病気(2)
 25/03/27  
マイオブレースとは?メリット・デメリットや費用も解説!
 25/03/20  
マウスピース矯正の治療期間は?予定どおりに終わらせるための方法も
 25/03/13  
急速拡大装置とは?治療を受ける前に理解しておくべきこと!
 25/03/06  
歯科医院で働くなら知っておきたい!歯科衛生士と歯科助手の違い!
 25/02/28  
お子さまの予防プログラム“カムカムクラブ”へようこそ!
 25/02/27  
インビザライン・ファーストとはどのような治療法?メリットや費用も解説
 25/02/26  
歯みがきよりも効果的! むし歯予防ランキング1位は規則正しい食生活
 25/02/20  
マウスピース矯正で失敗した例!失敗を防ぐ方法も解説!
 25/02/13  
歯科衛生士の将来性と魅力!資格取得でさらに広がる可能性について
 25/02/09  
2台目です! 歯科用マイクロスコープ「ブライトビジョン3200R2」を導入しました
 25/02/06  
床矯正とは?目的や費用と期間の目安、他の矯正方法との併用について
 25/01/31  
歯科ユニットウォーターライン除菌装置「ポセイドン」を導入しました
 25/01/30  
乳歯の虫歯の特徴について|できやすい箇所や進行段階別の治療方法
 25/01/23  
前歯1本を入れ歯にできる?費用やメリット・デメリットについて
 25/01/20  
最高位の滅菌器「低温過酸化水素プラズマ滅菌装置 スターリンク」を導入しました
 25/01/17  
パノラマレントゲンと歯科用CTをアップデートしました
 25/01/16  
歯科衛生士の仕事内容は?できないことや基本的な1日のスケジュール
 25/01/09  
根管治療にかかる費用は?保険診療と自由診療のメリット・デメリットも

年別一覧