「お口のコンサルタント(当院の歯科医師)」による、生涯安心して健康な歯で暮らしていくためのマメ知識をご紹介いたします。
自分が歯周病かどうかチェックしてみましょう。口の中がねばつく、冷たいものを飲むと歯にしみるといった感覚があったらもしかしたら歯周病かもしれません。歯がぐらぐらして噛みにくい、歯ぐきをおすと膿がでるという症状はかなり進行している可能性があります。
歯周病は痛みがほとんどないのでセルフチェックを使って早めに気づくことと、歯科での定期的なチェックが大切です。気になることがあればすぐ歯科で相談してください。初期段階であればきちんと治すことができます。
歯周病チェックではだいじょうぶそうでしたか? 歯周病は痛みを感じないので気づきにくいのですが、歯を失う原因の第1位であるばかりでなく、全身の健康に影響を及ぼす点が大問題なのです。
狭心症や心筋梗塞は、動脈硬化により心筋に血液を送る血管が狭くなったり、ふさがってしまい心筋に血液供給がなくなり死に至ることもある病気です。歯周病原因菌は血管内にプラークをつくり血液の通り道はふさいでしまいます。
脳の結果にプラークがつまることを想像してください。歯周病の人はそうでない人の3倍近くも脳梗塞のリスクが高いのです。
歯周病と糖尿病は相互に影響し合っていることがわかってきました。歯周病になると糖尿病の症状は悪化し、歯周病治療で糖尿病が改善することが明らかになっています。
年をとり飲み込む機能が衰えてくると、むせこんだときに細菌が肺に到達したり、ご自分の唾液でさえ誤嚥することがあります。誤嚥性肺炎の原因となる細菌の多くは、歯周病菌であると考えられています。誤嚥性肺炎の予防には歯周病のコントロールが重要になります。
狭心症や心筋梗塞は、動脈硬化により心筋に血液を送る血管が狭くなったり、ふさがってしまい心筋に血液供給がなくなり死に至ることもある病気です。歯周病原因菌は血管内にプラークをつくり血液の通り道はふさいでしまいます。
アルツハイマー型認知症の予防に口腔ケアはとても重要です。認知症の原因として70%を占めるアルツハイマー病は、脳の神経細胞が減少したり、脳全体が委縮したり、脳の神経が糸くずがもつれるような変化を起こしたりする病気です。脳に「老人斑」というシミが広がるのが特徴です。この老人斑が、歯周病原因菌から作られるということが明らかになりました。
歯周病にはかからないことが一番です。かかってしまったら早めに治療しなければならないことをおわかりいただけたでしょうか。歯周病歯周病は、歯周病原因菌が出す毒素によって歯ぐきに炎症が起き、歯を支えている歯周組織が破壊されていく病気です。歯周病原因菌は、酸素の少ないところを好むため、歯と歯ぐきのすきま、「歯周ポケット」の奥に巣を作り増殖します。歯周病はこの「歯周ポケット」から進行するため、「歯周ポケット」をきれいに保っておくことが何より大切です。
歯周病の1番の原因は歯の周囲についたプラークという細菌のかたまり。歯周病を予防するためにはプラークを取ればいいのです。プラークをとりのぞくために大切なのは毎日の歯みがきなのですが、日本人はほとんどの人が毎日歯を磨いているのです。しかも8割近くの人は1日2回歯を磨いています。それにも関わらず、成人の8割が歯周病にかかっています。ということは、正しく歯をみがくことができておらず、プラークが十分に取り除けていないということなんです。
脳の結果にプラークがつまることを想像してください。歯周病の人はそうでない人の3倍近くも脳梗塞のリスクが高いのです。
歯ブラシに加えて使っていただきたいものがあります。歯間ブラシとデンタルフロスです。歯間ブラシやデンタルフロスを使うと、効果的にプラークをとることができます。
歯間ブラシは歯の間だけでなく歯の根元と歯ぐきの間にもプラークがくっついていると意識してプラークをおそうじしましょう。
デンタルフロスは歯の根元と歯ぐきの間までしっかり入れるのがポイントです。
定期検診で木更津きらら歯科にご来院の際に、ご相談ください。患者さまのお口の状態や、必要な補助器具についてお教えいたします!
毎食後の3回と、寝る前の1回がベストです。どうしても4回もできないという方でも、寝る前の歯みがきには特に重点を置いてください。プラークは就寝中に増えていくので、寝る前に食べかすを取り除いておくのが一番重要なのです。
歯周病の治療でまず重要なのは、プローピング検査。プローブという器具を歯と歯肉の間の溝に挿入してポケットの深さを測ります。健康な歯肉では3mmよりも浅いのですが、これより深いと歯周ポケットと呼ばれ、歯周病が進行していると判断します。またプラークが溜まって歯肉に炎症が起きているとプローブでこすっただけでも出血が起きます。出血の様子で歯肉の中の炎症の程度が分かります。
他にも歯がどれくらいグラグラするかを調べる動揺度検査、赤い染色液を歯と歯肉の境目塗ってどれくらいのプラークがついているかを調べるプラーク付着率検査、そしてX線検査といった検査をして総合的に判断します。
歯周病の治療には大きく分けて4つのステージがあります。
まず大切なのは正しいセルフケアを行っていただくこと。患者さまにあった歯ブラシや歯間ブラシ、患者さまの歯並びにあった歯みがき方法をご紹介します。そしてプラークや歯石を専門の道具で取り除くスケーリングルートプレーニングを行います。プラークのたまりやすい詰め物や被せものを整えることもあります。初期の歯周病は、基本治療で改善することが多いのです。
セルフケアや器具でのクリーニングといった基本治療では対応できないほど進行してしまったら、歯肉を切開してでも歯周ポケットの中をおそうじします。腫れてしまった歯ぐきをメスやレーザーで切除する外科手術が必要なこともあります。麻酔をかけて行います。ここまで重症になったら患者さまの心身のご負担が大きくなります。早く気づいて初期のうちに治してしまいたいものです!
噛み合わせや歯並びの修正などを行います。歯周病によって失われた歯を補い、お口の機能をとりもどします。ブリッジ、部分入れ歯、インプラントなどが考えられます。
治療が終わったとき、生活習慣は変わりましたか? 正しい歯みがきや歯科定期検診の習慣が生活の中に定着したでしょうか。治療の終わりは予防の始まりです。早めに気づけば初期のうちに進行を食い止めることもできます。