「お口のコンサルタント(当院の歯科医師)」による、生涯安心して健康な歯で暮らしていくためのマメ知識をご紹介いたします。
こんにちは。千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」です。このたび最高位のプラズマ滅菌器を導入しました。
繊細なお口の中を診察・治療する歯科で、お口の中にいれる器具が感染症に配慮され清潔なものでなければならないのは言うまでもないことです。高度な外科手術やインプラント手術を行う当院では、使用する機材も複雑で繊細なものとなり種類も多岐にわたります。そのため、滅菌器も最高位のものが必要と考えております。今回は、歯科医院の強力な味方「滅菌器」についてご紹介します。
目次
このたび木更津きらら歯科が導入したのは、低温プラズマ滅菌装置「スターリンク」です。滅菌のクオリティは世界で最も厳格といわれるヨーロッパ規格「EN13060」の最高位、クラスB相当、B以上とも言われています。日本ではまだ数台しか導入されておりません。
プラズマとは、原子核のまわりを廻っている電子が、正の電荷を持つイオンと負の電荷を持つ電子に分離し、両者が高速で不規則に運動している状態です。例えばオーロラは、太陽から到達したプラズマが地球の大気にぶつかって発生するプラズマ現象です。プラズマの反応性の高い特性は様々な場面で見ることができます。身近なところでは蛍光灯、ろうそくの炎、プラズマテレビなども物質のプラズマ状態が活用されています。
プラズマ滅菌は、真空状態の入れ物に噴霧した過酸化水素ガスをプラズマ化し、プラズマから発生するフリーラジカルが微生物の細胞壁を破壊して細胞を死滅させる滅菌方法です。低温で滅菌できる点、残留性のない過酸化水素水は水と酸素に分解されるため、人や環境にやさしい点が特徴です。
滅菌のクオリティはクラスB。クラスB以上と言われています。まだ日本では数台しか導入されていないそうです。
滅菌に必要とされる120度の高温に耐えられない繊細な器具の処置が可能です。シリコンやレジン、ゴムやガラス器具の滅菌に適しています。
プラズマの反応性の高い特性は、中空(管状)であったり複雑な形態の器具を確実に滅菌します。
殺菌処理後の冷却や乾燥時間なしで、60℃以下の低温で時間効率の良い殺菌サイクルを実現します。
簡単な操作で、医師やスタッフの負担を軽くします。患者さまの治療や対応を妨げることがありません。
コンパクトなサイズと優れた品質により、最小限のメンテナンスで運用、設置、サイクルのコストが削減されます。
木更津きらら歯科では、安全・安心な医療を提供するため、設備の面でも最高のものをご用意するよう努力してまいります!
医療技術の進歩は著しいものがあります。歯科においては、歯周外科やインプラントなどの外科的処置を含め、医療技術は非常に高度なものとなっています。高度化に応じて、感染予防策にも高い水準が求められるようになりました。
使われる医療器材も種類が増え続け多岐にわたっています。用途に応じて、様々な金属やプラスチック、ガラス、電子部品などが使われ、その中には高温で滅菌する方法に耐えられない部品を使用した器具も存在するのです。医療の進歩、器材の多様化に従って、滅菌方法も高温滅菌に加えて低温で滅菌する滅菌機器も登場しました。
歯科医療においては滅菌力の強さによって厳格な規格があります。世界で最も厳しい基準とされるヨーロッパ規格「EN13060」に基づいて分類されています。
徹底的な空気除去による真空蒸気滅菌です。滅菌前と乾燥時に数回の真空状態を作り出す方式です。あらゆる種類の器具を滅菌することができる滅菌器です。木更津きらら歯科が導入した低温過酸化水素プラズマ滅菌装置「スターリンク」はクラスBに該当します。その精度はB以上とも言われています。
滅菌前と乾燥時に真空状態を作り出す方式です。口腔内の唾液を吸い込む口腔外バキューム、歯を削るハンドピースなど複雑な構造をした器具などを滅菌できます。
蒸気と空気の重量の違いを利用して空気除去を行う重力置換式。ミラーやピンセット、トレーなどの滅菌に使われ、日本の歯科医院で一般的に多く使われている滅菌器です。
歯科医療における治療器具の滅菌には、多く高圧蒸気滅菌器(オートクレーブ)という機材が使用されています。約120℃以上の高温で滅菌します。
高温に耐えられない器材を高圧蒸気滅菌で滅菌すると、器材が破損し使用できなくなってしまいます。器材を損なわない、低温で行えるガス滅菌という方法があります。医療機関で行われるガス滅菌には、「EOG滅菌」「過酸化水素ガスプラズマ滅菌」「過酸化水素ガス滅菌」「LTSF滅菌」の4種類があります。
ではここで、微生物を除去する、消毒や殺菌、滅菌という処置についてふりかえってみましょう。
消毒という行為はどなたにもご経験がおありでしょう。消毒は、存在する微生物の数を減らすための処置です。コロナ禍においては、手洗いやオフィスの家具などを消毒するのにたいへん神経を使いましたね。しかし微生物をすべて殺滅、除去するものではありません。
殺菌は、ある程度の細菌やウイルスを死滅させる処置ですが、実は規格や定義があるわけではありません。
医療現場において滅菌というのは、あらゆる微生物を死滅させることです。病原性のある微生物も、非病原性の微生物も存在していますが、患者さまのおからだに影響を及ぼす可能性のある微生物は100万分の1の量まで死滅させます。こちらは厳格な規格があります。
滅菌という概念は、医療の進歩とともに、消毒や滅菌の技術も進化してきたのです。1800年代後半に、細菌学者のロベルト・コッホ、ワクチンを開発したルイ・パスツールがあらわれるまで、消毒・滅菌の概念さえなかったのです。
1800年代後半、ドイツの細菌学者ロベルト・コッホ、フランスの化学者ルイ・パスツールが試行錯誤し、パスツールの弟子であるシャンベランが120℃の温度で滅菌する高圧蒸気滅菌器を発明しました。世界で初の実用型滅菌器は、1890年代にベルクマンによりベルリン大学に設置され運用が開始されました。
ベルクマンの弟子であるシンメルブッシュが発明した、炭酸ナトリウムを添加した「シンメルブッシュ煮沸消毒器」が世界中で使用されるようになりました。シャンベランによって発明された高圧蒸気滅菌器は、1933年、米国のアンダーウッドによって現在のプレバキューム式滅菌器として完成されました。
医療現場において初の低温滅菌は酸化エチレンガスを利用したもので、アメリカで1949年に酸化エチレンガスの滅菌理論(D値)が確立され普及されるようになりました。
日本では1900年代初頭に欧米において開発された蒸気消毒器の輸入販売が開始されました。1924年(大正13年)に日本初の滅菌装置製造メーカーが創業し、陸軍に野戦病院用消毒装置の第1号を納入したそうです。
日本医療機器学会による「滅菌保証のガイドライン2015」では、現在主流の滅菌法として、高圧蒸気滅菌、酸化エチレンガス(EOG)滅菌、過酸化水素低温ガスプラズマ滅菌、過酸化水素ガス滅菌、低温蒸気ホルムアルデヒド(LTSF)滅菌の5種類の滅菌法が掲載されています。
現代では、外科手術をはじめとした医療行為の際に、感染症対策に十分な配慮がされ、患者さまが安心して治療を受けることができるのが当たり前のこととなっています。木更津きらら歯科では、これからも、医療従事者として安心・安全で高品質な医療を提供できるよう尽力してまいります。