木更津きらら歯科の歯科ブログ

「お口のコンサルタント(当院の歯科医師)」による、生涯安心して健康な歯で暮らしていくためのマメ知識をご紹介いたします。

23年10月19日

ワイヤー矯正の種類とは?ブラケット・ワイヤーの種類も比較して解説

こんにちは。千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」です。

ワイヤー矯正をしている女性

ワイヤー矯正にも種類があることをご存じでしょうか。「ワイヤー矯正に使われている装置の種類や特徴を知りたい」「何を基準にワイヤー矯正の装置を選べばいいかわからない」とお悩みの方もいるでしょう。

今回は、ワイヤー矯正の概要や種類、装置の選び方を解説します。ワイヤー矯正についての知識を深めれば、安心して治療を受けられるでしょう。ぜひ参考にしてください。

ワイヤー矯正とは?


ワイヤー矯正の模型

ワイヤー矯正とは、ワイヤーで歯に圧力をかけて動かし、歯並びを整える治療法です。歯の表面にブラケットとよばれる器具を装着し、ブラケットにワイヤーを通して歯に力を加えます。

ブラケットとワイヤーにはいくつか種類があるため、歯の状態に合わせて適切なものを選びます。定期的に歯並びの状態を確認し、器具を調整しながら治療を進めるのです。

ワイヤー矯正の種類


矯正模型

ワイヤー矯正の種類は、以下のとおりです。

  • 表側矯正(唇側矯正)
  • 裏側矯正(舌側矯正)
  • ハーフリンガル矯正

それぞれ解説します。

表側矯正(唇側矯正)

表側矯正とは、矯正器具を歯の表側(唇側)に装着する治療法です。最も一般的な治療法であり、歯列矯正といえば多くの方が表側矯正をイメージするでしょう。

食事や発語に大きな影響を与えず、違和感があっても1週間ほどで慣れる方が多いです。幅広い症例に対応できる治療法ですが、矯正器具が目立つため避けたいと思う方もいるかもしれません。

裏側矯正 (舌側矯正)

裏側矯正とは、矯正器具を歯の裏側に装着する治療法です。矯正器具が目立ちにくいため、自然な見た目を保てることが大きなメリットでしょう。

しかし、表側矯正よりも費用が高額な場合が多いです。歯の裏側に矯正器具を装着するので、話すときに舌がぶつかる、歯磨きが行き届かず虫歯の原因になるなどのデメリットがあります。

ハーフリンガル矯正

ハーフリンガル矯正とは、上の歯は表側に、下の歯は裏側に矯正器具を装着する治療法です。表側矯正と裏側矯正のメリット・デメリットを持ち合わせています。

表側矯正ほどワイヤーが目立たず、裏側矯正よりも安く治療できる方法です。ハイブリッド矯正やコンバインド矯正ともよばれます。

ブラケットの種類


ワイヤー矯正の模型を持つ女性

ブラケットは、歯の表面に設置してワイヤーを通す矯正装置です。ブラケットには、主に以下5つの種類があります。

  • メタルブラケット
  • セラミックブラケット
  • プラスチックブラケット
  • ジルコニアブラケット
  • セルフライゲーションブラケット

それぞれ解説します。

メタルブラケット

メタルブラケットとは、ブラケットのなかで最も一般的で安価なブラケットです。金属でできているため丈夫ですが、目立ちやすいです。見た目が気になる方には向いていないでしょう。

特に見た目を気にしない方であれば、最も安く確実に歯を移動できる装置です。

セラミックブラケット

セラミックブラケットは、セラミックで作られているブラケットです。天然歯に近い色や透明感があるため、装着していることが目立ちにくいでしょう。

汚れや変色にも強いため、ワイヤー矯正中も自然な見た目を保ちたい方に適しています。強度は、メタルブラケットよりもやや劣ります。

プラスチックブラケット

プラスチックブラケットは、プラスチックで作られている透明なブラケットです。メタルブラケットよりも目立ちにくいですが、強度はメタルブラケットよりも劣ります。

変色しやすい、装置に厚みがあるなどのデメリットがあるブラケットです。

ジルコニアブラケット

ジルコニアブラケットは、ジルコニアを使用して作られたブラケットです。非常に強度に優れていることが特徴でしょう。

ジルコニアは人工ダイヤモンドといわれており、ジュエリーにも用いられている素材です。表面が滑らかで汚れにくく、長期間きれいな状態を保てます。

ジルコニアブラケットは小さく作られますが、弱い力で歯を移動させられるため、治療中の痛みを軽減できるでしょう。

セルフライゲーションブラケット

セルフライゲーションブラケットは、クリップのような構造のブラケットです。通常、細い針金やゴムを使ってワイヤーをブラケットに固定しますが、ワイヤーをそのままブラケットに固定できます。

針金やゴムを使わず、直接ワイヤーをブラケットに固定できるため、ワイヤーとブラケットの摩擦が減ることが特徴です。痛みを軽減しながら、適切な矯正力を歯に加えられます。

治療期間の短縮にもつながりますが、追加料金が発生する歯科医院があります。

ワイヤーの種類


矯正の説明をする医師

ワイヤーの種類は、以下のとおりです。

  • 断面が丸いワイヤー
  • 断面が四角いワイヤー
  • 太いワイヤー
  • 細いワイヤー
  • ホワイトワイヤー

ワイヤー矯正では、ワイヤーを使い分けることで歯にかかる圧力を調整します。定期的に通院して歯の状態を確認し、ワイヤーを変えながら歯並びを調整するのです。

それぞれのワイヤーの特徴を、簡単に解説します。

断面が丸いワイヤー

断面が丸いワイヤーは、歯に適切な矯正力をかけられるワイヤーです。断面が丸いのである程度の摩擦が生まれ、弱い力で歯を動かす症例に向いています。

断面が四角いワイヤー

断面が四角いワイヤーは、しっかり歯に密着するため摩擦が少ないです。固定力が高いため、強い力で歯を動かす症例に向いています。

歯の角度調整にも適しているので、仕上げの段階で使用されることも多いです。

太いワイヤー

太いワイヤーは、歯に対して強い矯正力を加えられます。矯正治療を行ってある程度歯並びが整ったときに、最後の仕上げとして歯並びを固定させるために使用することが多いです。

細いワイヤー

細いワイヤーは、歯に対して弱い矯正力を加えられます。矯正治療を開始したばかりの時期など、乱れた歯並びを少しずつ動かして整えるときに役立ちます。

ホワイトワイヤー

ホワイトワイヤーとは、その名のとおり白色に加工されたワイヤーです。白いワイヤーを用いるので、目立たないことがメリットです。

ただし、白いコーティングが剥がれて銀色のワイヤーが見える可能性があります。

ワイヤー矯正の装置の選び方


笑顔の女性

上述したように、ワイヤー矯正の治療法や使用する装置には、それぞれメリット・デメリットがあります。特徴をよく比較して、ご自身に合った治療法を選択することが大切です。

また、金属アレルギーがある方は、アレルギーがあっても受けられる治療なのかを確認する必要があります。ワイヤー矯正で使用するブラケットやワイヤーには、金属が使われる場合があるからです。

金属アレルギーがあることを事前に歯科医師へ伝えて、体質にあった装置を選びましょう。

まとめ


歯の模型を持つ少女

今回は、ワイヤー矯正の種類や使用する装置の特徴について解説しました。

ワイヤー矯正には、表側矯正(唇側矯正)、裏側矯正(舌側矯正)、ハーフリンガル矯正の3つの種類があります。矯正装置を装着する位置によって分けられますが、目立ちにくい方法ほど高額になることが多いです。

また、裏側矯正を行うには特別な技術が必要なため、行っていない歯科医院もあります。ハーフリンガル矯正も同様です。裏側矯正を検討している方は、受診する予定の歯科医院に確認しましょう。

ブラケットやワイヤーにも、いくつか種類があります。治療法や装置には、それぞれメリット・デメリットがあります。本記事の内容を参考に比較する、歯科医師に相談するなどして、ご自身にとってベストな治療を選びましょう。

ワイヤー矯正を検討されている方は、千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」にお気軽にご相談ください。


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