木更津きらら歯科の歯科ブログ

「お口のコンサルタント(当院の歯科医師)」による、生涯安心して健康な歯で暮らしていくためのマメ知識をご紹介いたします。

25年01月09日

根管治療にかかる費用は?保険診療と自由診療のメリット・デメリットも

こんにちは。千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」です。

根管治療で使用する器具のイメージ

虫歯が進行して神経まで到達した場合や、以前根管治療した箇所が再発した場合などは、根管治療が必要です。根管治療をするにあたって「どれくらいの費用がかかるの?」「保険で適用できる?」など考えるのではないでしょうか。

この記事では、根管治療にかかる費用について解説します。保険診療と自由診療の違いやそれぞれのメリット、デメリットも説明しますので、ぜひ最後までお読みください。

根管治療とは

根管治療について説明する歯科医師

歯の中の根管から感染した細菌などを取り除き、消毒する処置を根管治療と呼びます。根管の中の歯髄は、歯に血液や栄養、水分などを供給する働きを持っています。

虫歯が進行したり、何らかの原因で歯髄に炎症が起きたりすると激痛を覚えます。症状が進むと歯を失ったり顎の骨が溶けたりするリスクがあるので、放置するのは大変危険です。

そのため、根管治療で病気になった歯髄や細菌を取り除き、根管を無菌状態にして薬を詰めます。根管治療は、虫歯が進行した歯を残すための治療法なのです。

根管治療にかかる費用

根管治療にかかる費用のイメージ

根管治療は保険・自由どちらでも受けられます。それぞれの費用と詳細、治療の違いについて見ていきましょう。

保険診療での根管治療にかかる費用

3割負担の方が保険診療で根管治療する場合、かかる費用の目安は2,000円〜5,000円です。治療する根管の数によって費用は異なります。

また、レントゲン撮影や、薬の処方、麻酔代、根管治療の後で詰め物をする時に使用する薬などの費用がかかります。

根管治療の後は被せ物で歯を補いますが、その際は別途で費用がかかります。選んだクラウンによって費用が異なりますので、歯科医師に確認してください。

自由診療での根管治療にかかる費用

自由診療で根管治療する際にかかる費用は歯科医院によって異なりますが、相場は10万円〜100万円です。自由診療では、保険診療と異なり特別な材料や薬剤を使ってより精密な治療を行えます。

例えば、自由診療ではマイクロスコープを使用することが可能です。根管は非常に細く目視では十分に確認できないこともありますが、マイクロスコープを使用すれば精密な作業が可能になります。

また、自由診療では治療時間の制限もありません。1回あたりの治療に時間をかけられるので、通院回数を減らすこともできるでしょう。

根管治療を保険診療で受けるメリット・デメリット

根管治療を保険診療で受けるイメージ

一般的に、根管治療が必要になった場合、保険治療を選択する方が多いでしょう。根管治療を保険診療で受ける際は、次のメリットとデメリットを理解しておくことが大切です。

根管治療を保険診療で受けるメリット

根管治療を保険診療で受けるメリットは、治療費を安く抑えられることです。根管治療をせずに症状を放置していると、抜歯が必要になったり、顎の骨に炎症が起きたりとさまざまなリスクが伴います。

多くの方の経済的な負担を減らして治療できるのは、大きなメリットだと言えるでしょう。

根管治療を保険診療で受けるデメリット

根管治療を保険診療で受ける場合、使用する薬剤や器具、治療法が限られます。そのため、自由診療での根管治療に比べると、炎症が再発するリスクが高いです。根管治療はとても繊細で難しい治療で、肉眼では見えない根管の中を処置しなければなりません。

治療回数や1回にかけられる時間、使用できる薬剤が限られているため、完璧に無菌状態にできない可能性もあるでしょう。根管内に菌が残っていると、再発の原因となります。

根管治療後しばらくして腫れたり痛みが出たりする場合もあり、その際は再治療が必要です。

根管治療を自由診療で受けるメリット・デメリット

根管治療を自由診療で受けるイメージ

根管治療を自由診療で受ける場合、保険診療に比べて金額が高額になりますが、大きなメリットもあります。自由診療で根管治療を受けることの、メリットとデメリットについて考えましょう。

根管治療を自由診療で受けるメリット

根管治療を自由診療で受けるメリットは、再発率が低いことです。根管の中に細菌が入り込まないように徹底し、マイクロスコープなどの最新器具を使って細かい箇所を確認しながら施術を行います。

またじっくりと時間をかけて、より良い薬剤を使用した治療が可能です。このように、質の高い根管治療ができるため、再発率が低いのです。

根管治療を自由診療で受けるデメリット

自由診療で根管治療を受けるデメリットは、治療費が高額になることです。先ほど紹介した通り、保険での治療に比べると費用が上がります。治療する箇所や症状によっては、100万円近くする可能性も否定できません。

治療費をできるだけ安く抑えたいと希望する方にとっては、大きなデメリットになるかもしれません。

根管治療にかかる費用負担を抑える方法

根管治療にかかる費用負担を抑えるイメージ

保険診療で治療を受ければ費用を安く抑えられますが、最善の治療を受けたいと希望する方もいるでしょう。自由診療での根管治療にかかる費用の負担をできるだけ抑えるためには、以下の方法を試しましょう。

できるだけ早く受診する

違和感を覚えたり、歯が黒くなっているのに気付いたりしたらできるだけ早く歯科医院に受診しましょう。根管の中に細菌が繁殖し、状態が悪くなればなるほどに治療が複雑になり治療期間もかかります。その分、治療費も高くなるでしょう。

早く受診すれば症状が悪化する前に治療できますので、治療期間が短くなり治療費も安く収まります。

医療費控除を受ける

医療費控除の申請を検討しましょう。医療費控除は、年間で医療費の合計が10万円を超える際に申請すると、支払った税金の一部が戻ってくる制度です。その年の総所得金額等が200万円未満の場合は、総所得金額等の5%の金額を超えた際に対象になります。

治療費そのものが安くなるわけではありませんが、税金が返ってくるため負担が減るでしょう。自由診療での根管治療は10万円を超えることも多いため、医療費控除の対象になります。

医療費控除の申請は、確定申告の際に行います。領収書など必要な資料をなくさないように保管し、忘れずに申告してください。

根管治療の流れ

根管治療の様子

根管治療をする際の基本的な流れは、次のとおりです。

  1. 抜髄する(神経を取る)
  2. 根管の中を洗浄と消毒する
  3. 薬を詰めて仮蓋をする
  4. 根管充填をする
  5. 土台を立てて被せ物をする

麻酔をした後で、抜髄(ばつずい)という、歯髄を取り除く処置をします。多くの場合、歯髄を一度で取り除くのは難しいので、何度かに分けてファイルという針のような道具でかき出さなければなりません。

その後、薬剤を詰めて仮蓋した後、薬が根管内に浸透して殺菌されるようにしばらくおきます。この処置を何回か行い、根管の中が無菌状態になったら、細菌が入り込まないように薬剤を詰める根管充填という処置をします。

その後、土台を立てて被せ物(クラウン)を被せれば治療は終了です。

根管治療の期間・頻度

根管治療の期間・頻度のイメージ

根管治療にかかる期間の目安は、保険診療か自由診療かによって異なります。保険治療の場合は4回〜5 回通院し、1か月〜2か月ほどかかります。

保険診療は、国が定めたルールに従う必要があるため治療時間や使用器具に制限があります。そのため、数回に分けて通院しなければなりません。また、仮蓋をした後は根管内に薬剤が浸透するようにしばらくおくため、治療期間が長くなります。

自由診療は、一般的に2回〜3回の通院で終了します。根管の数が少なく形も複雑でない前歯だと、1回の診療で完了することも少なくありません。自由診療だと、1回の治療で長く処置でき、より確実に根管内をきれいにできるため治療回数と頻度が少なくなります。

まとめ

根管治療を終了し友人と食事を楽しむ女性

今回は、根管治療にかかる費用や保険診療と自由診療の違いについて解説しました。根管治療にかかる費用は、保険診療だと2,000円〜5,000円、自由診療だと10万円〜100万円です。

保険適用で治療すると治療費が大幅に安くなるメリットがありますが、治療に使える薬剤や器具が限られ、再発率が高い点がデメリットです。

自由診療の治療は高額ですが、最新の器具や材料を使用した質の高い治療を受けられます。再発率が低いです。自由診療での治療費をできるだけ抑えるためには、早めに来院したり医療費控除の申請を検討したりできます。

それぞれの治療法にはメリットとデメリットがありますので、歯科医師と相談して自分の症状や状況にあった治療法を決定してください。

根管治療を検討されている方は、千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」にお気軽にご相談ください。

当院では、虫歯・歯周病治療などの一般歯科だけでなく、ホワイトニングやセラミック治療、矯正治療などの自由診療にも力を入れています。診療案内ページはこちら無料相談・ご予約も受け付けておりますので、ぜひご覧ください。


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