「お口のコンサルタント(当院の歯科医師)」による、生涯安心して健康な歯で暮らしていくためのマメ知識をご紹介いたします。
こんにちは。千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」です。
インビザライン矯正は、透明なマウスピースを使用して目立たずに歯並びを整えることができる矯正方法です。
しかし、インビザライン矯正中にはいくつかの注意点があります。その中でも特に気を付けたいのが、マウスピースをつけたまま食事をすることです。「マウスピースをつけている間は食事ができないの?」「水分補給はどうしたらいい?」などの疑問をお持ちの方もいるでしょう。
今回は、インビザライン矯正中にマウスピースをつけたまま食事をするリスクについてくわしく解説し、矯正治療中の食事に関する注意点や適切なケア方法をご紹介します。インビザライン矯正を検討している方や、現在治療をしている方はぜひ参考にしてみてください。
インビザライン矯正では、食事や歯磨きの際にはマウスピースを外せます。ワイヤー矯正のように器具を歯に直接固定しないため、マウスピースを外せば自由に飲食できます。
一日に三度摂る食事にストレスを感じずに矯正治療を進められるのは、大きなメリットといえるでしょう。
しかし、食事中はマウスピースを外さなければなりません。マウスピースをつけたまま食事をするとどのようなリスクが発生するのか、くわしく解説していきます。
マウスピースをつけたまま食事をすると、マウスピースが損傷する可能性があります。マウスピースは食事中の噛む力に耐えられるように設計されていないため、噛む力や硬い食べ物によってマウスピースが変形・破損するリスクがあります。
破損したマウスピースは、矯正治療の進行に悪影響を与えるため交換が必要になるでしょう。新しいマウスピースが届くまでは矯正治療が進まないので、治療期間が延びることもあります。
また、食べ物や飲み物に含まれる色素がマウスピースに付着すると、マウスピースに色が付き透明性が損なわれるでしょう。
マウスピースをつけたまま食べ物を口にすると、食べ物のカスがマウスピースと歯の間に挟まりやすいです。食べカスが挟まると細菌が繁殖しやすくなり、マウスピースが汚れて口腔内の衛生状態が悪化します。
口腔内の衛生状態が悪化すると、虫歯や歯周病の原因になるばかりではなく口臭の原因にもなる場合があります。
マウスピースをつけたまま食事をすると、矯正が効果的に進まなくなる可能性があります。インビザラインのマウスピースは、特定の力をかけて歯を動かすように設計されています。食事による咬合力が不均等に加わると、予定通りに歯が動かない可能性があります。
矯正期間が延びたり、予定していない場所に歯が移動する可能性もあるでしょう。
インビザライン矯正中にマウスピースをつけたまま飲食できるものは、糖分が入っていない水だけです。糖分が入っておらずフレーバーもついていない無色透明の水であれば、マウスピースに悪影響を与えることはないでしょう。
無色透明でも、ビタミンやミネラル、微量の果汁や糖分が添加された飲み物もあります。水として販売されていることもありますが、甘さやカロリーが抑えられていても虫歯の原因になる可能性があるため注意しましょう。
また、糖分が入っていなくても、お湯は避けたほうがよいでしょう。洗浄方法について指導される際に説明されるかもしれませんが、40度以上のお湯で洗うとマウスピースが変形する恐れがあります。
飲み物でも、極端に熱いものを飲むとマウスピースが変形するかもしれません。
先ほど解説したように、インビザライン矯正中にマウスピースをつけたまま食事をするとさまざまなリスクが生じます。
では、矯正の効果を最大限に引き出し、口腔内の健康を維持するためにはどうすれば良いのでしょうか。くわしく解説します。
インビザライン矯正では、食事をする前には必ずマウスピースを外さなければなりません。マウスピースの破損や汚染を防ぎ、口腔内の健康を保つことができます。
食事の際には必ずマウスピースを外し、破損や紛失を防ぐために専用のケース内に保管する習慣を身につけましょう。
食事の際にマウスピースを外したら、必ず洗浄しましょう。基本的には、流水下で指や柔らかい歯ブラシで擦って洗います。
定期的にマウスピース専用の洗浄剤を使用すると、さらに清潔に保てます。使用方法は製品によって異なるので、説明書をよく読んで使いましょう。
食事のあとは、必ず歯磨きをして口腔内を清潔に保ちましょう。マウスピースを再装着する前に、しっかりと歯や歯と歯の間に残った食べカスなどを取り除くことが重要です。
歯ブラシ以外の道具も使用して、汚れの蓄積を防いでください。フロスや歯間ブラシを使用すると、歯ブラシだけでは届かない歯と歯の隙間の汚れを取り除くことが可能です。細菌を減らす効果があるマウスウォッシュなどもあるので、必要に合わせて使い分けましょう。
インビザライン矯正では、マウスピースを一日に20時間から22時間以上装着する必要があります。食事の際に取り外してから再装着を忘れて長時間経った場合、十分な効果を得られないでしょう。
インビザライン矯正を確実に進めるためにも、飲食時に外したマウスピースはなるべく早く装着するようにしましょう。
インビザライン矯正では、マウスピース外した状態で食事をするため特別な制限はありません。
しかし、矯正治療中は歯を動かすために歯周組織に負荷がかかり続けています。そのため、痛みや違和感が通常よりも出やすい傾向にあります。
できるだけ歯に負担の少ない食材や柔らかい食材を選ぶと良いでしょう。せんべいやナッツなどの硬い食べ物や、歯の隙間に詰まりやすいゴマ、歯にくっつきやすいキャラメルなどを避け、口当たりの良い食事を心がけましょう。
食べ物であればカレーなど、飲み物であればコーヒーや紅茶、ワインなどが、色素の強いものとして挙げられます。これらの食べ物や飲み物は、マウスピースを着色するだけでなく歯にも色素が付着しやすいです。
着色の原因となるため、できるだけ避けたほうが良いでしょう。歯に付着した色素は、しっかりと歯磨きをすることである程度取り除くことはできますが、気になる方はホワイトニングを検討しても良いかもしれません。
インビザライン矯正中にマウスピースをつけたまま食事をすることは、さまざまなリスクを伴います。マウスピースの破損や変色以外にも、口腔内の清潔を維持できなくなるなど、健康や矯正治療に悪影響を及ぼす可能性があります。
そのため、基本的には食事前にマウスピースを外し、食後に丁寧に口腔ケアとマウスピースの洗浄を行って再装着することが重要です。食事だけでなく飲み物についても注意が必要です。無糖の水あれば、マウスピースを装着したまま飲んでも問題ありません。
また、口腔内を清潔に保つためには、歯磨きを丁寧に行うことが重要です。歯ブラシだけでなく、フロスや歯間ブラシ、マウスウォッシュなどの道具も使用して口内の汚れをしっかり落としましょう。
マウスピースの洗浄では、専用のクリーナーや柔らかいブラシなどを使うと、マウスピースを清潔に保つことができます。細菌の増殖や不快なにおいを防ぐことができるでしょう。適切なケアと定期的な歯科検診で大きなトラブルを避けることで、矯正治療を成功させられるでしょう。
インビザライン矯正を検討されている方は、千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」にお気軽にご相談ください。