木更津きらら歯科の歯科ブログ

「お口のコンサルタント(当院の歯科医師)」による、生涯安心して健康な歯で暮らしていくためのマメ知識をご紹介いたします。

24年03月14日

インビザラインで使用するマウスピースの正しい洗い方と注意点を解説

こんにちは。千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」です。

インビザラインのマウスピース

インビザライン矯正では、食事や歯磨きの時間を除いてほぼ一日中マウスピースを着用し続ける必要があります。マウスピースは着け続けていればよいわけではなく、適切にお手入れしなければなりません。

今回は、マウスピースを洗わないリスクや正しい洗い方、洗うときの注意点などを詳しく解説します。快適に治療を進めるためにも、ぜひ参考にしてみてください。

インビザラインで使用するマウスピースを洗わないリスク

インビザラインで使用するマウスピースを洗わないリスクのイメージ

インビザラインで使用するマウスピースの洗浄を怠った場合、どのようなリスクが考えられるのでしょうか。ここでは、4つのリスクについて解説します。

歯周病や虫歯の原因になる

インビザラインに使用するマウスピースを洗わずにいた場合、食べカスなどの汚れが溜まって細菌が繁殖します。不衛生なマウスピースを長時間に渡って装着していると、歯や歯ぐきが細菌で覆われた状態になるので、歯周病や虫歯のリスクが高くなります。

口臭の原因になる

インビザラインのマウスピースには、食べカスなどの汚れや細菌が蓄積しやすいです。放っておくと食べカスが腐敗したり細菌が増殖したりして、嫌な臭いの原因になることも考えられます。

臭いが発生すると、食事や会話の際に不快感を覚えることもあるでしょう。

変色や着色が目立つ

インビザラインの特徴のひとつとして、マウスピースが透明で目立ちにくい点が挙げられます。

しかし、洗浄せずに使い続けていると、マウスピースがくすんだり黄ばんだりすることがあります。変色や着色がみられると、不衛生な印象を与えてしまうかもしれません。

きれいな状態を維持するためにも、しっかりと洗浄することが大切です。

マウスピースが劣化しやすくなる

マウスピースの洗浄を怠ると、カビが生えてしまうことがあります。また、食べカスなどの異物が残った状態で使用し続けていると、部分的に圧力がかかって変形することも考えられるでしょう。

マウスピースが劣化して使えなくなれば、作り直す必要があります。作り直しによって治療期間が延びたり、追加で費用がかかったりすることもあるでしょう。

インビザラインで使用するマウスピースの正しい洗い方

マウスピースを洗う

インビザラインで使用するマウスピースを清潔に使い続けるためには、どのように洗浄すればよいのでしょうか。ここからは、マウスピースの正しい洗い方について解説します。

インビザラインを丁寧に取り外す

まずは、マウスピースをゆっくりと丁寧に取り外します。奥歯から前歯に向かって、左右均等に少しずつ浮かせていきます。

片方だけを無理やり引っ張り上げるように取り外すと、マウスピースの変形や破損に繋がるため避けましょう。マウスピースを取り外しにくいと感じる方は、アライナーリムーバーという器具を使用するのも方法のひとつです。

流水で洗う

基本的には、流水による洗浄で問題ありません。指や柔らかいブラシを使って優しく丁寧に汚れを洗い流しましょう。

インビザラインのマウスピースには凹凸があるため、小さめのブラシを使用すると細かい部分の汚れまで取り除けます。ゴシゴシと力を入れて洗うとマウスピースの表面が傷ついて、細菌が溜まりやすくなってしまうため注意してください。

また、熱いお湯で洗うのは厳禁です。熱湯の使用は変形の原因となるため、水がぬるま湯で洗浄しましょう。

洗浄剤を使用する

汚れや臭いが気になる場合は、洗浄剤を使用しましょう。必ずマウスピース専用の洗浄剤を使用してください。

主な洗浄剤のタイプには、スプレータイプやつけ置きタイプがあります。スプレー剤は、取り外したマウスピースに直接スプレーして、柔らかいブラシで優しく磨いてからすすぎます。

つけ置きタイプは、水に洗浄剤を溶かして5~30分程度つけ置きします。長い時間つけたままにするとマウスピースが傷んでしまうことがあるため、必ず所定の時間を守りましょう。

使用方法は製品によって異なるので、取扱説明書などをよく読んで指示に従って使用してください。

すすぐ

洗浄剤を使用した後は、流水ですすぎます。洗浄剤の成分がマウスピースに残らないように、十分に洗い流しましょう。

洗浄剤の成分が残ったままにしておくと、インビザラインのマウスピースが変形したり人体の健康状態に影響が及んだりするリスクが考えられます。洗浄剤を使用する場合は、使用方法をよく読んで正しく使用してください。

乾燥させる

丁寧にすすいだ後は、清潔なタオルやキッチンペーパーなどで水分を軽く拭き取ってから自然乾燥させます。タオルやペーパーで力を入れて拭くと、マウスピースが変形する恐れがあるため注意してください。

また、水が残ったままケースにしまうと細菌が繁殖する原因になるため避けましょう。フタを開けたケースの上にキッチンペーパーなどを敷いて、その上で乾かすとよいでしょう。

洗った後すぐに装着する場合は、乾燥させる必要はありません。

マウスピースを洗う頻度

マウスピースを洗う頻度イメージ

インビザラインのマウスピースは、必ず1日に1回はブラシで丁寧に洗浄するように心がけてください。例えば、比較的時間に余裕のある夕食後にブラシで洗浄するなど、洗うタイミングを決めて習慣にするとよいでしょう。

食事などでマウスピースを外すたびに水洗いすると、より衛生的です。洗浄剤については、毎日ではなく週1~2回程度、汚れや臭いが気になるときに使用しましょう。

マウスピースを洗うときの注意点

マウスピースを洗うときの注意点イメージ

インビザラインのマウスピースを洗うときには、いくつかの注意点があります。変形や破損を防ぐために、こちらもしっかりと確認しておきましょう。

熱湯を使用しない

マウスピースの汚れをしっかり落とすために、熱湯をかけたり煮沸消毒をしたいと考える方がいるかもしれません。

しかし、熱湯をかけたり煮沸消毒したりすることは、変形や破損につながるため絶対にやめましょう。ぬるま湯を使う場合は、40度以下の温度に設定してください。

ドライヤーなどの温風で乾かさない

熱湯と同様に、ドライヤーやヒーターなどの熱風を当てることも厳禁です。熱風を当てれば早く乾かせると思うかもしれませんが、こちらも変形や破損を招く恐れがあります。

乾燥させるときは、表面の水分を優しく拭き取ってから必ず自然乾燥させましょう。

ゴシゴシと強い力で洗わない

インビザラインのマウスピースを強い力でゴシゴシと洗ったり硬いブラシで洗ったりすると、マウスピースに細かい傷がついてしまいます。傷ついて溝になった部分には、汚れが溜まりやすくなり菌の温床になるでしょう。

柔らかいブラシを用いて、優しく丁寧に磨くように心がけてください。

歯磨き粉は使用しない

歯磨き粉には、研磨剤と呼ばれる成分が配合されていることが多いです。天然の歯であれば着色汚れの除去などに効果的ですが、マウスピースに使用した場合、表面を削って傷つけてしまいます。

先述のとおり、インビザラインのマウスピースに傷がつくと、汚れが溜まりやすくなります。歯周病や虫歯、口臭に繋がることも考えられるでしょう。

汚れをしっかりと取り除きたいときには、マウスピース専用の洗浄剤を使用してください。

洗浄の頻度を守る

マウスピースを毎日装着し続けていると、想像以上に汚れが蓄積されていきます。必ず、1日に1回はブラシで丁寧に磨きましょう。取り外すたびに流水で洗う習慣をつけると、マウスピースの清潔を保つことができ、劣化の防止にも役立ちます。

なお、つけ置きタイプの洗浄剤に長くつけ過ぎたり何度も洗いすぎたりすると、インビザラインのマウスピースを傷めてしまうことがあるため注意してください。適切な頻度や使用方法を守って、快適な使い心地を維持しましょう。

まとめ

インビザラインのマウスピース

インビザラインのマウスピースを適切に洗うことは、装具の状態を維持するためだけでなく、歯周病や虫歯、口臭の防止にも役立ちます。インビザライン矯正では、治療が終了したあともリテーナーと呼ばれるマウスピース型の保定装置を使用します。

リテーナーも矯正治療で使用するマウスピースと同様に、清潔に保たなければなりません。整えた歯並びをよい状態で保つためにも、マウスピースの正しい洗浄方法を身につけることが大切です。

歯周病や虫歯を防いで、口腔内の健康状態を維持していきましょう。

インビザライン矯正を検討されている方は、千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」にお気軽にご相談ください。


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