「お口のコンサルタント(当院の歯科医師)」による、生涯安心して健康な歯で暮らしていくためのマメ知識をご紹介いたします。
インフルエンザは、A型、B型、C型の3種類のウイルスが引き起こす感染症で、急性の発熱が特徴です。インフルエンザの流行はまるで渡り鳥のようなんです。北半球の冬の季節、南半球の冬の季節と、流行が渡り鳥のように移っていきます。しかし2023年は夏のうちから流行のきざしがみえました。大型のスポーツイベントで人の交流が盛んになったり、コロナ禍において皆様が感染症対策を行った結果、インフルエンザの抗体を持たない人が増えているからではといったことも言われています。
インフルエンザウイルスが活発になるのは、湿度が20%以下の乾燥した空気、20度以下の気温という条件のときです。。空気が冷たく感じる、乾燥した冬に流行しやすいのです。流行のピークは、お正月明けから2月頃と予想されます。寒くなると、からだの免疫機能もさがるので、感染しやすくなるとも考えられます。
お口の中の状態と、インフルエンザといった感染症は関係あるのでしょうか? インフルエンザはウイルスが引き起こす感染症で、細菌が引き起こす風邪とは感染のメカニズムが大きく異なるのです。ウイルス感染は、お口の中の状態が大きく影響するんです。
細菌感染は、細菌が粘膜に付着しただけでその部分に炎症が起き、のどが痛くなったり発熱を引き起こしたりしますが、ウイルス感染は、ウイルスが細胞の中にはいりこむことで発症します。
ウイルスが細胞の中に入り込むには、細胞をこじあける、ある酵素の働きが必要です。
ある酵素とは?
歯周病菌に由来するプロテアーゼやノイラミニダーゼといった酵素です。
酵素の働きは、抗生物質で抑えることはできませんし、抗ウイルス薬では抑制することもできません。人間の体の免疫細胞でも撃退できません。だから歯みがきやプロによる歯のクリーニングで、プラークごと歯周病菌のかたまりをとりのぞくしかないんです。口腔ケアをおろそかにして、歯周病を放置していると、インフルエンザにまでかかりやすくなってしまうというわけなんです。
ここでも歯周病です。本当にやっかいな病気ですね! しかも痛みがないので、自覚症状がないまま進行しています。歯医者の定期検診には行ったほうがいいですよ~。口臭を感じたら、多くの場合、お口の中の衛生状態がよくないことを示すサインですので、すぐ歯医者に行きましょう!
なぜ、口腔ケアがインフルエンザの感染予防につながるのか、少し、ご想像いただけたでしょうか? 歯みがきやお口の中のクリーニングで、口腔内の細菌を減らすことが、ウイルスの体内への侵入を防ぐことにつながるんですね。では体内に侵入を許す歯周病由来の酵素 についてご説明しましょう。
プロテアーゼはタンパク質を分解する酵素です。英語でタンパク質をプロテインと言いますね。タンパク質分解酵素はプロテアーゼと呼ばれています。プロテアーゼにはお肉を軟らかくしてくれる働きがある大事な酵素です。しかし、お口の中で、多すぎるプロテアーゼは、歯周組織を破壊したり、細胞を破壊するハサミの役割をしてウイルスの侵入を許してしまいます。口腔ケアが行き届かず、お口の中の衛生状態がよくないと、プロテアーゼの分泌量が増え、インフルエンザの発症を招きやすくするというわけです。
ノイラミニダーゼは、インフルエンザA型ウイルスの表面にある糖タンパク質です。細胞内に侵入したインフルエンザウイルスは、ノイラミニダーゼのはたらきで細胞外に放たれ、感染を拡大します。プロテアーゼがウイルスの侵入を許し、ノイラミニダーゼが感染を細胞間の感染を広げていくんですね。
そしてどちらも、口腔内では歯周病菌によって分泌が多くなっているのです。
歯周病を放置しておくと、インフルエンザ感染のリスクが高まることをご理解いただけましたでしょうか。歯周病予防のためのふだんのセルフケア、歯みがきや歯間ブラシ、デンタルフロス、マウスウォッシュなどで、口腔内の清潔を心掛けることは、感染症予防にもとても有効なんです。
さらに、プロの歯科衛生士による口腔ケアにより、インフルエンザの発症率が1/10まで減ったという報告もされています。
実際、歯科衛生士による口腔ケアを受けた人のインフルエンザの発症率が、本人や介護者だけから口腔ケアを受けた人の10分の1になったとの報告があります。
ご高齢者が感染症が重症化するリスクが高いのはよく知られることとなったかと思います。まずかからないようにすることが大切ですね。
東京歯科大学名誉教授の奥田克爾先生は、ご高齢者の2つのグループによる、歯科衛生士による口腔ケアと指導を受けた場合、ご自身の普段通りのセルフケアを行ってもらった場合の結果について調査しました。
歯科衛生士が口腔ケアを実施したグループでは、ご自分ケアをしたグループに比べ口腔内の細菌数が減り、プロテアーゼとノイラミニダーゼのはたらきが低下していることがわかりました。
さらに、インフルエンザを発症した人は、歯科衛生士による口腔ケアを実施したグループでは1人であったのに対し、ご自分で口腔ケアをしていたグループでは9人の方がいらっしゃいました。口腔ケアはインフルエンザ予防に効果があるのです。
2003年9月から04年3月に行われたこの調査結果はたいへん話題になり、専門誌だけではなく、テレビなどでも広く紹介されました。
お口の中の状態とインフルエンザ予防に関係のある、重要なことがもうひとつあります。人間のからだの防御機能といえば免疫細胞のことを連想しますが、口や鼻などからはいってくる病原体を直接ブロックする機能もたくさんあるんですよ。
そのうちのひとつが唾液の働きです。
唾液は、お口の中で大活躍をしている成分です。食物に水分を含ませて噛み砕きやすくしたり、消化を助ける酵素を含んでいたり、お口の中の潤いを保ってくれたり、汚れを洗い流したり、歯科の分野で言えば食事で酸性に傾いた口腔内を中和して、歯の表面を修復する作用を持っていたりします。
そればかりでなく、抗細菌成分まで併せ持っているんですよ。
お口というのはからだの外に直接触れる場所で、細菌が侵入しやすい場所でもあります。唾液の中には、抗菌成分をもつものが10種類ほども存在しており、強い殺菌作用をもたらしているのです。怪我をしたときに、つばをつけるというのは実は理にかなっていることでもあるんです。
例えばリゾチームという酵素は代表的な抗菌成分です。リゾチームは細菌の細胞壁を壊し、増殖を防ぎます。ラクトフェリンという糖タンパクは細菌に付着して細菌の発育をおしとどめます。またIgA抗体と呼ばれる物質が多く含まれており、細菌の増殖を抑えてくれます。
十分に分泌された唾液がよく働いてくれたら、感染症予防にも役立ちますね。よく噛んで食べる食生活が唾液の働きを健やかにしてくれます。唾液のために生活するわけではありませんが、噛み応えのあるものをよく噛んで食べるおいしさも思い出してみてください。
インフルエンザは、子供から高齢者まで幅広い世代で発症し、またたくまに拡散するほど感染力が強いのです。普通の風邪に比べて、突然の高熱、頭痛、関節痛などの全身症状が強く、気管支炎や肺炎などを合併し重症化することがあります。体力のないご高齢者や小さなお子さんには、特に注意が必要です。
かかってしまう前にまず予防。皆さんはどんな方法でインフルエンザの予防をしていますか?
そして・・・
効果的なインフルエンザの予防法があります。うがいも大事ですが歯みがきはもっと大事なんです。お口が汚いとインフルエンザにかかりやすいのです。動画では大阪大学大学院歯学研究科の天野敦雄先生がお話してくださっています。
なぜ歯みがきとインフルエンザ感染が関係あるのでしょうか? キーワードは「ウイルス」です。
一般的に風邪は細菌かウイルスのどちらかが原因で発症します。細菌とウイルスでは、感染のメカニズムが大きく違うのです。
細菌感染の場合は粘膜に付着するだけで炎症を起こし喉が痛くなったり熱が出たりします。一方ウイルス感染は粘膜に付着しただけでは発症しません。細胞の中へ入り込むことで発症するんです。
ウイルスが細胞の中にはりこむときに、重要な役目をしている酵素があるのです。インフルエンザウイルスの表面には鍵とハサミのような働きをする2種類の酵素があります。
こうして感染が拡大していきます。
そしてなんとこの酵素を活発にする細菌があるんです。特に気をつけなければいけないのが歯周病菌です。細菌の中でも最強なのが口腔細菌界の魔王、「歯周病菌」。
歯周病菌がウイルスの酵素を活発化させるんです。歯周病菌に感染していると、インフルエンザウイルスの酵素の活動が活発になり、ウイルスが細胞の中に入りやすくなって、インフルエンザが発症してしまいます。
プラークに住み着く歯周病菌は抗生物質などの薬で撃退したり除去することはできません。人間の体の免疫細胞でも撃退できないのですね。だから歯周病菌はプラークごと歯磨きで除去するしかないんです。
介護施設で歯科衛生士から口腔健康管理を受けていた場合、ご高齢者のインフルエンザの発症率は大幅に減少していたという報告があります。特に寝たきりの方肺炎を防ぐためにも、口腔内を清潔に保つことが大切なんです。
ぜひ、ふだんのお口のケアを見直してみてください。日頃からお口の中を綺麗にしていくことが一番大事です。歯科クリニックでの定期検診や、歯みがき指導も活用してください。
マスクをしているとなんとなく息苦しくて、いつのまにか「口呼吸」になっていませんか。口を開けて呼吸していると、口腔内が乾燥し唾液が減少します。抗菌力がありウイルスの侵入を防いでくれる唾液が減ると、免疫機能が低下してしまいます。
唾液には、抗菌作用があり、食べかすを洗い流してくれるといった自浄作用があります。口呼吸でお口の中が乾燥していると、汚れが着きやすくなり、プラークが付着しやすくなります。そのうえ唾液の機能が低下し、むし歯や歯周病の温床となってしまうのです。
口呼吸により常に口を開けている状態は、唇の筋肉の衰えの原因となります。お口のまわりの筋肉が衰えると、が歯並びや噛み合わが乱れを招きます。口が常に開いている状態だと、舌が下に下がり唇と舌のバランスが崩れ、出っ歯や乱ぐい歯、開咬といった不正咬合の原因となります。
子供たちは、マスクをつけるのが当たり前の世の中で成長している世代です。マスク生活による口呼吸が歯並びの乱れにつながったり、表情筋の衰えが将来のお顔の見た目に影響がでてくるかもしれません。
口呼吸ではなく鼻呼吸の習慣を身に着け、お口のまわりの筋肉を鍛えるにはどうすればいいのでしょうか?
意外にもよく噛んで食べることを心掛けるだけでいいのです。マスク生活の中では、お口まわりの筋肉や表情筋が衰えて、お口が開きっぱなしになったり、どんより老け顔になったりしがちです。お口のまわりの筋肉を鍛えましょう。
「あいうべ体操」もおすすめです。「あー」「いー」「うー」「べー」とそれぞれお口を大きくあけて、30回。お顔のストレッチのつもりでやってみませんか。
今日の記事や画像は、株式会社ロッテさんのアンケート調査を参考・引用させていただきました。歯科医療的にもうなずけるところがたくさんありました。
写真は、唾液の出そうな梅干しの写真を掲載してみました!
2022年7月、英科学誌オンライン版にて発表された研究成果があります。大阪公立大学の研究グループが、健康な人の唾液に含まれるタンパク質が、新型コロナウイルスの感染を阻害することをつきとめたのです。
この研究グループは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の発症と重症化には、年齢が大きく関係していること、かつご高齢者は唾液の分泌量が著しく減少することから、唾液のもつ自然な免疫力に着目し、新型コロナと感染の仕組みが同じ別のウイルスを用いて実験を行ったそうです。研究に携わられた先生方のコメントを聞いてみましょう。
吉里勝利特任教授
「唾液の中に新型コロナウイルスの侵入を防ぐ仕組みがある可能性が出てきた。今回の研究成果を基に感染予防薬や治療薬の開発に貢献していきたい」
松原准教授
「唾液が持つ自然免疫力をもっと評価すべきだろう。口腔内のケアを推奨し、唾液の質を上げるような(コロナ感染)予防法の開発も目指したい」
唾液には、新型コロナウイルス感染症予防に効果がある可能性が明らかになってきましたね。
大阪公立大学発表資料
唾液中のタンパク質が感染を阻止!COVID-19から身を守る鍵が「唾液」にもあることを解明!ウイルスとの結合を阻害する唾液中のタンパク質を同定
https://www.omu.ac.jp/info/research_news/entry-01284.html
唾液の分泌は年をとると減ってきます。ピークは30代と言われており、ご高齢者がコロナ感染症で重症化しやすいのは、唾液による防衛機能が若い人より働きにくいからということも考えられるのです。
唾液をしっかりだすには、水分をじゅうぶんとり、よく噛んで食べることです。唾液線マッサージも効果があります。
あごの周りのポイントをおぼえると、いつでも実践できますよ。ご高齢者にも効果があります。口の中が乾く・・・ とご家族がおっしゃっていたら、教えてあげてください!
「免疫」は身体の調子全体を整えるという働きをあらわす医学用語です。体内に侵入してきたウイルスや細菌を病原体と判断して排除したり、不要な細胞を処分したり、傷ついた細胞を修復したりします。
ところで、「免疫力」は数値として図ることはできません。「免疫力」という言葉は医学的に定義されている言葉ではなく指標もないのです。一般的に「異物からからだを守る抵抗力の強さ」といった意味で使われています。免疫機能が頼もしく働いてくれているイメージを思い浮かべてください。
免疫機能は「自然免疫」と「獲得免疫」の大きく2つに分けられます。自然免疫は体内に異物が侵入してきたらすぐに働いてくれる免疫システムで、獲得免疫は自然免疫で対処しきれなかった場合にはたらきます。獲得免疫は体内に侵入してきた異物を記憶する特徴があり、症状が現れる前に異物をとりのぞいてくれます。一度かかった病気にかかりづらくなることを「免疫がついた」と言ったりしますね。
「免疫力」を医学的に測定することはできませんが、免疫機能がうまく働かず抵抗力が落ちてしまい、感染症にかかりやすくなるということは実際に起こります。免疫機能がおちる原因は生活習慣の乱れにある場合が多くあります。肥満、過度のダイエット、食習慣の乱れ、喫煙やアルコールの摂り過ぎ、睡眠不足、運動不足、ストレスなども免疫機能を低下させるといわれています。加齢や先天的な病気、免疫抑制剤の使用が影響することもあります。
「免疫機能は、活動している日中に高まります。決まった時間に起きる、バランスのよい食事をとる、しっかりからだを動かすといった生活のリズムを保つことが大切です。
これを食べれば免疫力がアップする、という食材はありません。タンパク質、ビタミン、ミネラルをバランスよくとりましょう。また腸内環境と免疫機能の関係が注目されています。腸内環境を整えるには食物繊維や、善玉菌を含むヨーグルトなどがおすすめです。
テレワークや外出自粛の日々が続いたため、運動不足になっていませんか。有酸素運動は筋肉を収縮させるときのエネルギーに酸素を使う運動です。一定の時間が経過するとエネルギー源として脂肪を消費します。基礎代謝をあげ、血圧の安定に効果があり、心肺機能を向上させます。ジョギングや水泳、エアロビクス、サイクリング、ウォーキングが代表的な有酸素運動です。あまりハードな運動は逆に免疫力を下げてしまいますので、無理なく楽しくできる範囲でかまわないのです。
睡眠不足や精神的ストレスも、免疫力を落とす大きな要因のひとつです。睡眠不足により風邪をひきやすくなったことはありませんか。過度なプレッシャーにさらされると唾液中の抗体(IgA:免疫グロブリンという抗体の一種)の分泌が低くなるという研究結果も発表されています。適度に運動し、しっかり休養してください。るには食物繊維や、善玉菌を含むヨーグルトなどがおすすめです。
むし歯や歯周病も原因菌があります。免疫機能がうまく働いていれば、口腔内の健康を守ることもできるのです。わかってはいるけど、なかなかむずかしいよ・・・ とお思いですよね!しかし、ご自分のからだのことです。意識して心がけていきましょう!
その中で、歯科クリニックが感染症が流行する中でたいへん厳しく徹底的に予防対策をしていることはあらためて知っていただけたのではないでしょうか。
歯科クリニックでは患者さまを守るだけでなく、歯科スタッフのことも感染症から守らなくてはなりません。そのため、従来からB型肝炎やHIVなど感染対策には力を入れており、ノウハウも確率されています。コロナ禍においてもいちはやく「歯科診療のガイドライン」を策定して対応しています。
2021年6月のことですが、大阪府の吉村府知事が、歯科医院のクラスター発生が報告されていないことをTwitterで発信されていました。大阪だけではなく、これは全国的にも言われていることなんです。
通院途中の方、お口の中の健康状態に気になることがある方は安心してご来院いいただけます。治療の中断をなさいませんように、ご心配なことがあればいつでもご相談ください。
何度も繰り返しお伝えしたいのは、「歯周病」のリスクです。
歯周病は日本人の8割がかかっていると言われるほど身近な病気ですが、身体全体に影響がおよぶほど重大な病気であることはご存じでしょうか。口腔内の細菌は、血液にのって循環器、呼吸器、消化器へと広がり、慢性の炎症を起こします。この状態は、感染症ウイルスが蔓延しているような緊急事態では、免疫暴走や細菌性肺炎、重大な臓器障害を起こすリスクを高くしてしまうのです。
歯周病を治療することは、感染症に負けないからだ作りにもとても大切なのです。
また新型コロナウイルス感染症の原因ウイルス(SARS-CoV-2)は、インフルエンザと同じ、付着様式で感染することがわかっています。ウイルスが付着した手や唾液を介して、からだの粘膜に付着し、感染していくのですね。
風邪やインフルエンザにおいては、歯周病菌がウイルスの付着を助けていることは明らかにされています。歯周病原因菌をお口の中から減らすことができれば、付着を防げることがわかっているのです。ということは、新型コロナウイルス感染症でも、歯周病を治療し口腔内を健康に清潔に保つことによって、付着を防げる可能性が高いのです。
歯科医療の立場からは、口腔ケアが、患者さまの全身の健康を守り感染症対策のサポートになると考えております。
Suzuki先生はアメリカの大学で臨床教授を務められている方で、10月2日から3日にかけて札幌で開催された、iACD(国際コンテンポラリー歯科学会)日本支部の学会で講演をされたのです。
理事長中谷が学会に参加し、お話を聞いてきました。中谷はiACD日本支部の役員を務めております。
わからないことが多かったコロナウイルス感染症ですが、少しづつ明らかになっていることもありますね。歯科の立場からは、正しい口腔ケア、定期健診をおすすめいたします。
新型コロナウイルスを予防する意味でも、口の中のケアっていうのは非常に重要になってきます。虫歯にもなるでしょうけど、歯周病、歯周病菌がたくさんある口の中は細胞を破壊するような酵素が出てきて、ウイルスが感染しやすくなってくる。(伊藤先生)
口を開けた状態で歯ブラシを動かすと、凄い飛沫が出てきますので注意が必要です。(伊藤先生)
写真は日本歯科医師会が公開している実験映像のスクリーンショット。口から大きく白く見える粒が唾液飛沫で、小粒のモヤモヤしたものは跳ね返ったエアロゾルです。特に上の前歯を磨いた時は大量の飛沫が出ています。
2枚目の写真を見てください。口を閉じて歯磨きをするとほとんど飛沫が出ていません。
飛沫を飛ばさない上手な歯みがき方法は、ヘッドの小さな歯ブラシを使い小刻みに動かすこと。口をゆすぐ時も下を向いてくださいね!
大切なのは口の中をきれいにする毎日の歯磨きと、定期的に(歯科医院などで)口の中をきれいにしてもらうことだと思います。(伊藤先生)
マスクをつけていると、息苦しくなっていつのまにか口呼吸をしていないでしょうか。口呼吸でお口の中が乾いてしまうと、いろいろな悪いことが起こります。
口呼吸
↓
お口の中が乾燥
↓
唾液の抗菌作用や自浄作用が低下
↓
むし歯や歯周病になりやすくなる
↓
感染症をおこしやすくなる
ほかにも、口臭が強くなる、声を出しにくくなる、味を感じにくくなる、舌がひび割れてくるといった弊害がでてきます。
ということは、唾液がしっかり出ていれば、健康を守ることにつながるんです。
唾液には歯の補修作用があり、抗菌作用があり、歯の保護する有益な物質を含んでいます。唾液をしっかりと分泌することで、体内への細菌・ウイルスの侵入、むし歯、歯周病、口臭を防ぎ、食べ物の消化を助ける作用があります。歯の成長にも一役かっているんです。
お口の中を乾燥させないためには、「唾液力」をしっかりつけましょう。
健康な唾液をたくさん出すためには、よく噛んで食べることが大切なんです。 飲み物や汁物で流し込むような食べ方が多いと、唾液はでづらくなるんですよ。
口を大きくあけて「あ・い・う・べ」と発音する「あいうべ体操」や、口腔内の菌を整えるサプリも有効です。「バクテリアセラピー」で検索してみてください。。歯の成長にも一役かっているんです。
あいうべ体操について詳しくは こちらをクリック!
バクテリアセラピーについて詳しくは こちらをクリック!
コロナウイルス感染症予防のために皆さんはなにをされていますか?
マスク。手洗い。そして歯みがき!
歯みがきをしないとお口の中に汚れがたまります。
↓
悪玉菌が増殖(危険!歯周病菌)
↓
ウイルスが増殖しやすくなったり
↓
細胞に入りやすくなり重症化の恐れも
逆にいえば・・・ 口腔ケアをきちんとすれば
お口の中がいつもきれい
↓
悪玉菌が少なくなる(歯周病は治療!)
↓
ウイルスが増殖しにくくなり
↓
重症化のリスクの軽減につながります!
新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) の原因ウイルス(SARS-CoV-2)の感染経路は、インフルエンザと同じ付着様式。ウイルスが付着した手で、口や鼻、目などの粘膜にふれることが原因です。
かぜやインフルエンザについては、特に歯周病の原因菌をお口の中から減らすことによって、付着を妨げることがわかっています。
新型コロナウイルス感染症での検証はこれからですが、歯科医療の立場からは口腔ケアがウイルス感染予防に役立つと考えられているんです。
コロナウイルス感染症は、唾液による飛沫感染のリスクが指摘されています。お口の中を健康に清潔にすることで感染のリスクを減らすことができるのですが、歯みがきって、唾液の飛沫が飛びますよね。危険ではないかと心配になったことはありませんか。
映像では、通常のやり方で歯をみがいたときに、どれだけ飛沫が飛ぶか実験しています。前歯の後ろ側など、みがく場所によっては、びっくりするくらい飛沫が飛ぶんです。
対策は実はとっても簡単です。口をとじて歯みがきをすればいいのです。電動歯ブラシも同じです。口を閉じて歯みがきしやすいように、ブラシ部分の小さめのものを選ぶといいですね。
口に含む水は少めに。頬をふくらましてぶくぶくゆすいでください。ゆすいだ水は、下を向いて静かに吐き出しましょう。
学校や職場で歯みがきをする方もいらっしゃるのではないでしょうか。歯みがきしながら、おしゃべりは禁物ですよ。ソーシャルディスタンスを守りましょう。
患者さんのお口の中で外科的な治療をすることが多いため、唾液や血液、器具を通して他の患者さんに病気がうつるようなことがあってはならないのです。患者さんだけでなく、治療に関わる医師やスタッフの安全も守らなくてはなりません。
全国でも歯科におけるクラスタ―発生はほとんどありません。それというのも、歯科では、コロナ前から徹底した感染対策がとられていたからなんです。
膨大で緻密な歯科の感染対策のうちポイントをご紹介します。
当院では口腔外バキュームも活用しています。また高圧蒸気滅菌をふたつ稼働しており、滅菌している間に器具が足りなくなったりしないよう、豊富に在庫をそろえています。待合室ではお待ちの患者さまが対面・密にならないように椅子を配置したり、ご来院時には足元にも消毒マットをご用意したりしています。
もちろん、スタッフは、日ごろの自分の行動にも十分注意しております。医療従事者として当然のことですね!
GWを前にまた四都道府県で緊急事態宣言が発令されました。こわいなーという気持ちと、なんだか慣れてきてしまって緊張感が途切れてしまっている気持ちが半々ではないでしょうか?
ウイルスの体内への侵入経路は、「口」。健康な方の口腔内には、「口腔粘膜の感染に対する抵抗性」があるんです。マスク、手洗い、そしてお口の中の健康と清潔が、予防にとても役立つんです。
歯科の治療を途中でやめないでください。定期検診でお口の中のクリーニングをしてください。
歯科クリニックの感染症対策は徹底しています。もともと、感染症にかかってしまった方を治療することもあるのですから、技術も経験も蓄積されています。安心してご来院ください。
健康な人の口臭の主な原因は舌についた汚れ。舌苔(ぜったい)といいます。これには「舌みがき」が効果的。舌を大きくつきだして、舌の「奥から手前」にむけて、歯ブラシで軽くブラッシングするといいですよ。
治療を必要とする病的口臭は、ほとんどがむし歯や歯周病、歯磨きで落としきれない汚れが原因です。なんだか生ゴミのような匂いがする・・・ と気づいてしまったら赤信号! 歯科医で治療してください!
木更津きらら歯科では、口臭のカウンセリングを無料でやらせていただきますよ。むし歯、歯周病など口臭の原因が特定できて治療に進む場合、まず保険診療の範囲で治療します。
口臭歯科について詳しくはこちら
ウイルス感染から身を守る方法として、口腔ケアはとっても大切です。
特に、唾液のなかには、インフルエンザウイルスや新型コロナウイルスをブロックする抗体があり、感染を予防しています。これをIgA抗体といいます。清潔なお口の中では、このIgA抗体ががんばってくれるんですよ!
また歯みがき剤に使われている代表的な成分は、新型コロナウイルスの生体への結合や侵入をブロックする可能性があることが研究されています。
歯みがき剤の小さな文字の成分表を見てみてください。こんな身近に、感染症予防の味方がいたんですね。
テレビを見ながらついついなにかを口にしてしまう自粛生活。つい口呼吸をしてしまうマスク生活。どちらもお口の健康にはとってもよくないです。まして歯周病のように痛みがない病気は、どんどん進行してしまいます。歯みがきでお口の健康を守ることが、感染症予防にもつながるんですよ。
人気コミック『3月のライオン』のキャラクターたちが手洗いを呼び掛けるこのポスター、羽海野先生と感染症専門医・忽那賢志先生との交流の中から生まれたそうです。出版社は、自由にダウンロードして役立ててほしいとのこと。いろいろな人たちが、感染症を乗り越えるためにれきることをしようとしているんですね。
こんなニュースもあります。新型コロナウイルスを死滅させることができる高出力のLEDが開発されたそうです。家電製品での応用が期待できますね!
歯科医師は、患者さまのお口の中を清潔に健康に保つことで、感染と重症化のリスクをおさえることができます。木更津きらら歯科は、徹底した感染症対策を行ったうえで、お口の健康をとおし、みなさまの全身の健康をお守りします。
千葉県歯科医師会会長の砂川稔先生からメッセージが届きました!
免疫の仕組みや口腔内の状態との関係、継続中の歯科診療についての提案などをわかりやすく解説してくださっています。ぜひご覧ください!
むし歯や歯周病は放置しておくとどんどん進行していきます。わからないことやご心配なことがありましたら、ご遠慮なくお問い合わせください。
お電話はこちら
TEL 0438-37-6487
みなさまは感染症予防対策として手洗いやマスクをされていることと思いますが、口腔ケアが有効なことをご存知ですか? インフルエンザの予防にはすでに実績が報告されています。コロナウイルスにも有効なのかはまだわかっていませんが、一般的なウイルス感染症の対策としておすすめできます。歯垢から作られる酵素はウイルスに対するバリアーをこわしてしまいます。歯垢がついていない、きれいな歯はバリア―効果が高いんですよ。お口の中のケアのことも、ぜひご相談ください。
医療機関として当然のこととして、以下のような対策を実施しています。
木更津きらら歯科では全職員が、患者さまの安全を守るために注力しています。感染症対策についてご不明点がありましたらご遠慮なくお問い合わせください。
石けんを使って「20秒以上」かけて洗いましょう。意識して洗うのは
ウイルスは、飛沫感染、または、接触感染によって伝染するそうです。
飛沫感染は、ウイルスを、口や鼻から吸い込んで感染してしまうこと。
接触感染は、手すりやドアノブ、スイッチなどに付着したウイルスを触ってしまい、その手で口や鼻を触ることで粘膜から感染してしまうことを言います。
接触感染のリスクは、手をよく洗うことで軽減できるんです。
新型コロナウイルスへのユニセフの対応
https://www.unicef.or.jp/news/2020/0023.html