木更津きらら歯科の歯科ブログ

「お口のコンサルタント(当院の歯科医師)」による、生涯安心して健康な歯で暮らしていくためのマメ知識をご紹介いたします。

25年08月21日

大人の歯科矯正にはどんな種類がある?選択するときのポイントも

こんにちは。千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」です。

マウスピース矯正の装置とワイヤー矯正の装置の模型を持っている笑顔の女性

矯正治療に興味を持つ大人の患者さまも多いでしょう。

しかし、装置の種類や治療費、期間の違いに戸惑う方は少なくありません。目立ちにくいタイプから細やかな調整が可能なタイプまで、多彩な矯正方法が用意されています。歯ぐきや顎の状態、ライフスタイルを踏まえた選択が、快適な治療につながるでしょう。

本記事では、大人と子どもの矯正の違いや、矯正方法の種類をわかりやすくまとめました。さらに、大人向け矯正の特徴を比較し、歯科クリニックで相談する際のポイントを具体的にご紹介します。

大人の矯正と子どもの矯正の違い

矯正している女性が指さし確認しているイメージ

ここでは、大人の矯正治療と、子どもの矯正治療の違いを確認しましょう。

大人の矯正(成人矯正)

骨格の成長が完了した12歳以降、特に20代以降の患者さまが行う矯正治療法です。歯列の乱れや噛み合わせを改善することが主な目的で、ワイヤー矯正やマウスピース矯正で歯を1本ずつ動かしていきます。

歯科クリニックでの定期的な調整やブラッシング指導を受けることで、歯ぐきの健康を保ちながら治療を進められます。外科矯正が必要な重度の骨格不正は、矯正治療と顎の手術を組み合わせる場合があります。

子どもの矯正(小児矯正)

混合歯列期にあたる6歳から12歳ごろ、乳歯と永久歯が混在する時期に治療を始めるのが一般的です。この時期は顎の骨が柔らかいため、急速拡大装置や取り外し可能なプレートなどを用いて、骨格の幅を広げたり、上下顎のバランスを整えたりすることができます。

顎の骨の成長をコントロールすることで、将来的な出っ歯や受け口、抜歯の必要性を軽減し、歯並びの土台を整えます。

大人の矯正方法の種類と特徴

色々な種類のワイヤー矯正の模型

大人の矯正方法の種類と特徴は、以下のとおりです。

ワイヤー矯正

歯列全体のバランスを細かく調整できるため、さまざまな噛み合わせや歯並びの乱れに対応できる汎用性の高い治療法です。一般的に、金属製のブラケットを歯の表面に接着し、そこへワイヤーを通して少しずつ力をかけて歯を動かします。

強度が高く、複雑な症例でもしっかり動かせる一方で、装置が目立ちやすく、食事やブラッシングの際には器具周辺の汚れに注意が必要です。定期的な調整時にはわずかな痛みや違和感を覚えることがありますが、治療効果が確実に得られる点が大きなメリットです。

金属を使用しているため、アレルギーのある患者さまは注意が必要な矯正方法となります。

ワイヤー矯正にはいくつか種類があるので、詳しく確認しましょう。

表側矯正

歯の表側(頬側)にブラケットを装着し、ワイヤーで歯を移動させる最もオーソドックスな方法です。適応範囲が広く、ほとんどの不正咬合に対応できます。

装置が目立つため見た目を気にされる方もいますが、近年は歯に近い色で目立たないブラケットも登場し、違和感や存在感を軽減しています。装着中はブラッシングを丁寧に行わないと、歯ぐき周辺に汚れが残りやすいため、きめ細かなセルフケアの習慣化が重要です。

舌側(リンガル)矯正

歯の裏側(舌側)にブラケットとワイヤーを設置する方法で、外から装置がほとんど見えないのが大きな魅力です。ビジネスシーンや対人関係で装置を気にされる方に人気です。

ただし、舌が装置に触れるため、発音や違和感に慣れるまでに時間を要する傾向があります。さらに、歯の裏側はブラッシングが難しく、歯ぐきの健康を保つためには、普段以上に細かいケアが求められます。

治療期間が長くなったり、費用が高額になったりする場合がありますが、審美性を重視する大人の矯正では人気のある選択肢です。

ハーフリンガル矯正

上顎にのみ舌側装置を、下顎には表側装置を装着する方法です。審美性を確保しつつ、下顎は装着やケアのしやすさを優先できます。舌側矯正だけで治療するよりもコストを抑えられる点もメリットです。

ただし、装置が多少見えることがあり、完全に見えない矯正ではない点は理解しておきましょう。上下で装置が異なるため、装着感の違いに適応するまで少し時間を要します。

マウスピース矯正

透明なプラスチック製マウスピースを装着して歯を少しずつ動かす方法で、装着中の見た目がほとんど気になりません。装置は自分で取り外せるため、食事やブラッシングの時に外せる手軽さがあります。

軽度から中程度の歯並び改善に適し、ワイヤー矯正に比べて痛みや違和感が少ないのが特徴です。

ただし、1日20時間以上の装着が必要で、装着時間を守らないと計画通りに歯が動かず、治療期間が延びるリスクがあります。また、複雑な症例や大きな移動を要する場合にはワイヤー矯正と併用するケースもあります。

セラミック矯正

セラミック矯正は、歯に人工のセラミッククラウンを被せることで、歯並びや色、形を同時に整える審美治療です。矯正といっても歯を移動させる方法ではないので、治療期間が長くなりづらいです。

治療前には歯科クリニックで噛み合わせや歯質の診査を受け、適応可否を判断してもらいましょう。

矯正方法を選択するときのポイント

矯正方法を選択するときのポイントのイメージ

矯正方法を選択するときのポイントは、以下のとおりです。

どの方法が適応可能か確認する

矯正装置ごとに適応条件があります。マウスピース矯正は軽度から中等度の歯列不正に対応可能ですが、大きな歯の移動や骨格性の不正咬合には対応できない場合があります。

ワイヤー矯正は幅広い症例に対応できますが、金属アレルギーや装置の目立ちを懸念する患者さまは選択が難しくなることがあります。

歯科クリニックでの精密検査を受け、レントゲン画像や歯型模型をもとに各装置の適応可否をしっかり確認してください。

矯正する目的を明確にする

矯正治療に臨む際は、まず何を改善したいのかはっきりさせましょう。前歯のわずかなすき間を閉じたいのか、奥歯を含めた噛み合わせ全体を整えたいのかで、全体矯正か部分矯正かの選択が変わります。

カウンセリングで自分の目指すゴールを伝えることで、歯科医師が患者さまに合ったプランを考えやすくなります。

重視するポイントを明確にする

審美性や快適性など、矯正で何を最も大切にするかを整理しましょう。装置が人に気づかれにくいようにしたい場合は、マウスピース矯正や裏側矯正が良いと言えます。

違和感や痛みをできるだけ抑えたいなら、装着時の面圧が軽いマウスピースを検討すると良いでしょう。短期間で確実に歯を動かしたいなら、ワイヤー矯正のほうが力をかけやすく、期間を短縮できるケースがあります。

重視したいポイントの優先順位をつけると、装置選びがしやすくなります。

治療にかけられる期間と費用を考える

矯正治療は総額が高額になるため、自分の予算と治療期間の目安を確認しましょう。歯科クリニックによって費用は大きく変わるため、注意が必要です。支払い方法も分割払いやデンタルローン、医療費控除の活用を相談するとよいでしょう。

また、治療期間は装置の種類や症例難易度によって異なり、6カ月から3年程度が一般的です。無理のない支払い計画と通院スケジュールを、歯科クリニックで確認しておきましょう。

生活スタイルに合わせる

日常生活に無理なく取り入れられる矯正方法を選ぶことで、ストレスなく継続できます。マウスピース矯正は20時間以上の装着が必須ですが、食事やブラッシングの際に自分で取り外せるため、飲食や口腔ケアの制限が少ないのがメリットです。

一方、ワイヤー矯正は装置の取り外しができませんが、装置が外れる心配が少なく、装着の手間もありません。

まとめ

笑顔で楽しそうに旅行を楽しむ3人の女性

大人の歯科矯正には、ワイヤー矯正、マウスピース矯正、セラミック矯正など、審美性や適応症例、費用、期間が異なる多彩な方法があります。装置の見えやすさ、痛みの程度、通院頻度、予算をふまえ、自分の目的や口内の状態に合う装置を選ぶことが大切です。

まずは歯科クリニックで精密検査を受け、適応可否や具体的な治療計画を確認したうえで、ご自身のライフスタイルに合った矯正方法を見つけましょう。

矯正治療を検討されている方は、千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」にお気軽にご相談ください。

当院では、虫歯・歯周病治療などの一般歯科だけでなく、ホワイトニングやセラミック治療、矯正治療などの自由診療にも力を入れています。診療案内ページはこちら無料相談・ご予約も受け付けておりますので、ぜひご覧ください。


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