木更津きらら歯科の歯科ブログ

「お口のコンサルタント(当院の歯科医師)」による、生涯安心して健康な歯で暮らしていくためのマメ知識をご紹介いたします。

18年05月01日

歯周病が虚血性脳卒中と関連



Medical Tribune 2018年2月1日号

歯周病の進行で脳卒中リスクも上昇

米国の大規模な調査で、6,736人に歯周ポケット検査を行った結果です。歯周病の重症度が進んでいるほど、虚血性脳卒中のリスクが、2倍~3倍、高くなることが明らかになりました。

台湾でも、アメリカでも同様の結果がでています

歯周病は、心血管疾患の重要なファクターであり、世界的に、公衆衛生の重要な課題です。それを示す調査結果が、各国で続々と発表されています。今回の調査は、米国人約1万5,000人を15年間追跡した大規模観察研究の付随調査です。白人と黒人が大勢をしめる米国では初めてのこととなります。台湾では、すでに歯周病と虚血性脳卒中が関連していること、歯周病の予防や治療が脳卒中のリスクを低下させることが明らかになっています。

脳の血管がつまる脳卒中

「虚血」は「血がない状態」という意味で、脳血管の血の流れが阻まれ、脳の機能に障害が起こる病気です。運動麻痺、嚥下障害、感覚麻痺、言語障害、意識障害等といった症状が現れ、死に至るケースもあります。

虚血性脳卒中のうち、発生率の高いものは、心原性脳塞栓と血栓性脳梗塞と認められました。

心原性脳塞栓は、心臓にできた血栓が血液の流れにのって脳へ到達し、脳の太い血管がつまってしまう病気です。血栓性脳梗塞では、もともと太い血管が動脈硬化で狭くなり、そこへ血栓ができて血管が詰まってしまいます。

定期歯科受診で脳卒中リスク23%減

今回の調査では、定期的な歯科の受診をした人たち6,670人は、不定期な受診しかしていない人3,692人に比べて、15年の間に脳卒中のリスクが23%低下しています。歯周病は、全身の様々な疾患に関係あることが明らかになってきていますが、またひとつ、大規模な調査結果によって裏付けられたことになります。

自覚症状のない歯周病

初期の歯周病は痛みがなく自分ではわかりません。進行してしまってからでは、とけてしまった歯槽骨はもとにはもどらないのです。

3~4か月に1度は痛みがなくてもお口の中を検査しましょう。かかりつけの歯科医で、歯周ポケットの検査をお願いしましょう。木更津きらら歯科では、歯周ポケット検査のうえ、重症度に応じた適切な治療に対応できます。気楽な気持ちで、ご来院ください。


←ブログトップに戻る

カテゴリ一覧

新着一覧

 25/03/31  
木更津きらら歯科のホワイトニング
 25/03/28  
歯科で診療するお口の病気(2)
 25/03/27  
マイオブレースとは?メリット・デメリットや費用も解説!
 25/03/20  
マウスピース矯正の治療期間は?予定どおりに終わらせるための方法も
 25/03/13  
急速拡大装置とは?治療を受ける前に理解しておくべきこと!
 25/03/06  
歯科医院で働くなら知っておきたい!歯科衛生士と歯科助手の違い!
 25/02/28  
お子さまの予防プログラム“カムカムクラブ”へようこそ!
 25/02/27  
インビザライン・ファーストとはどのような治療法?メリットや費用も解説
 25/02/26  
歯みがきよりも効果的! むし歯予防ランキング1位は規則正しい食生活
 25/02/20  
マウスピース矯正で失敗した例!失敗を防ぐ方法も解説!
 25/02/13  
歯科衛生士の将来性と魅力!資格取得でさらに広がる可能性について
 25/02/09  
2台目です! 歯科用マイクロスコープ「ブライトビジョン3200R2」を導入しました
 25/02/06  
床矯正とは?目的や費用と期間の目安、他の矯正方法との併用について
 25/01/31  
歯科ユニットウォーターライン除菌装置「ポセイドン」を導入しました
 25/01/30  
乳歯の虫歯の特徴について|できやすい箇所や進行段階別の治療方法
 25/01/23  
前歯1本を入れ歯にできる?費用やメリット・デメリットについて
 25/01/20  
最高位の滅菌器「低温過酸化水素プラズマ滅菌装置 スターリンク」を導入しました
 25/01/17  
パノラマレントゲンと歯科用CTをアップデートしました
 25/01/16  
歯科衛生士の仕事内容は?できないことや基本的な1日のスケジュール
 25/01/09  
根管治療にかかる費用は?保険診療と自由診療のメリット・デメリットも

年別一覧