20年07月29日
感染症の水際対策
今日は、お口のケアによるウイルス感染の水際対策のおさらいです。写真は天王寺動物園のカバくん。お口のケアつながり。
お口の中とからだの関係
お口の中の状態は、感染症や免疫の機能と大きな関係があります。
- お口の中が汚れているとウイルス感染のリスクが高くなります。
お口の中では、細菌が持っている「タンパク質分解酵素」がウイルス感染を促進してしまいます。特に歯周病菌は大問題。ふだんの歯みがきとともに、歯科検診でお口の中のおそうじをすることも大切です。
- お口の中が清潔だと、免疫が力を発揮します。
全身の免疫に重要な役割を果たしているのが、腸内細菌のバランス。腸の細菌のバランスを乱してしまうのが、お口の中の細菌です。食事とともに腸に到達してしまうんです。腸内細菌のバランスが崩れると、感染症にかかりやすくなったり、さまざまな全身疾患が発症しやすくなることが知られています。
- 歯周病に注意
歯周病はとても危険です。歯周病の細菌は食事のたびに腸に運ばれることになり、全身の免疫力が低下する可能性があります。
- お口の中の状態と肺炎のリスクの関係
食べ物や唾液が気道にはいってしまう誤嚥(ごえん)。お口の中の細菌も肺にまではいってしまいます。誤嚥の可能性があるご高齢者は、お口の中を清潔にしておくことも大切です。
- 味覚障害
新型コロナウイルスの症状として知られる味覚障害。舌の上に多くある、味を感じ取る味蕾(みらい)細胞がウイルスによって破壊されるためのようです。お口は、体内への入り口として他の器官より先に感染すると推測されています。
ウイルス感染の予防に口腔衛生管理がかかせないことは、すでに様々な論文が発表されています。手洗いだけでなく、お口の中の清潔もお忘れなく。歯科の定期検診も活用してください!
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