「お口のコンサルタント(当院の歯科医師)」による、生涯安心して健康な歯で暮らしていくためのマメ知識をご紹介いたします。
歯を失う原因の4割近くを占めているのが歯周病です。そして歯周病は、糖尿病、脳卒中、狭心症、心筋梗塞などの病気と関連があることが明らかになっています。
歯周病で出血や膿のある歯周ポケットからは、炎症に関連する化学物質が放出され血流にのって全身にまわります。この炎症に関連する物質は、体のなかで血糖値を下げるインスリンの働きを低下させます。そのため、糖尿病の発症や進行につながってしまうのです。
お口から血管にのって流れる歯周病原因菌の刺激により、血管内にプラーク(粥状の脂肪性沈着物)ができてしまい、血液の通り道が細くなります。狭心症・心筋梗塞は、心臓への血液供給が絶たれ、死に至ることもある病気です。脳梗塞は脳の血管がプラークで詰まってしまう病気です。歯周病の人はそうでない人の2.8倍も脳梗塞のリスクが高いのです。
アルツハイマーと歯周病との関係性についての研究報告も提示されています。歯周病菌の毒素は血流にのって脳にはいりこみ、アルツハイマーを進行させる原因となってしまいます。
歯周病は怖いです! まちがいなく皆様が全員感染しあす。逆に言えば、歯周病を予防し、年をとっても自分の歯がたくさん残っていることが、糖尿病や血液の病気を予防したり進行を遅らせたりすることにつながっているのです。
予防歯科先進国のスウェーデンでは、80歳の方でも自分の歯が20本あります。食べること、噛むことがほぼ自分の歯で可能なんです。日本は、80歳の方は8本しか歯が残っていません。その違いは、「定期的なメインテナンスを受けているかどうか」によるのです。
日本では「歯医者はむし歯が痛くなったら行くところ」と理解されています。むし歯を削ってつめものをし、最終的には入れ歯の製作・装着に頼ることになるのは、歯科の治療の重要な部分ではあります。木更津きらら歯科は、ここで「お口の健康を守ることの大切さ」もお伝えしてかなくてはならないと考えています。お口の健康を通して全身の健康を守ることができれば、年をとっても医療費も少なくてすむというわけなんです。