「お口のコンサルタント(当院の歯科医師)」による、生涯安心して健康な歯で暮らしていくためのマメ知識をご紹介いたします。
お口の中のがんの発生頻度は、がん全体のなかでは1~3%程度で、決して「よくある」ということではありません。しかも初期のうちに治療すれば、5年生存率は90%以上という報告もされています。しかし、あまり知られていないため、発見が遅れると舌やあごの骨を切除しなければならなくなったり、死にいたることもあるのです。
痛みやしこりが感じられるようになったらすでに進行しているかもしれません。舌や歯ぐきが盛り上がって変形していたり、しこりのようなものを感じたら要注意です。なかなかなおらない口内炎もちょっと心配ですね。
口口腔がんは、早期に発見できれば「なおる」、とも言われています。対策は簡単です。歯科医院の定期検診に来ていただければいいのです。行政が行っている検診もありますので、活用してください。
お口の中の異変は、自分の目で見て気づくことができます。40代以上のかたは、月に1回、お口の中もセルフチェックをしましょう。
健康なお口の中の粘膜はピンク色ですが、前がん病変という粘膜の病気にかかると白く斑な部分ができたり、赤かったり黒かったりする部分ができたりします。ほおっておくと、「がん」にまで進行する可能性の高い病変です。そうなる前に、からだがサインをだしていたら、見逃さないようにしましょう。