23年02月11日
欠損治療―インプラント
失われた歯を修復する治療法としてインプラント治療があります。あごの骨に自然の骨と親和性のあるチタンの人工歯根を埋め込み、人工歯根に人工の歯を固定するというものです。
■インプラントという選択
インプラント治療では、多くの場合、隣の歯の支えを必要とせず、修復する歯を独立して治療することが可能なため、残っている健康な歯に負担をかけずに済みます。またインプラント治療は、自然の歯に近い機能や見た目の自然な美しさをとりもどすことができます。
懸案事項となるのが、外科手術が必要な点と、費用の面です。骨とインプラント体を結合させるという、他の歯科治療とは異なるアプローチの治療のため、全身の健康状態が関わってきますし、治療の時間もかかります。
インプラント治療の症例や治療法について詳しくは こちら でご紹介しています
■欠損治療の比較
それぞれの治療法について、メリット、デメリットを理解し適切な治療法を考えていきましょう。
ブリッジ
メリット
- 両隣の歯に固定され、違和感があまりない
- 治療が比較的短期間でできる
- 保険適応の範囲内なら費用を抑えることができる
- 自費診療となるが高品質な素材を選択することで、天然の歯に似た修復ができる
デメリット
- ブリッジを支え固定するために、健康な両隣の歯を削る必要がある
- 支えとする両隣の歯の負担が大きく、しかも削っているため、将来的に歯を失うことになるリスクがある
- 歯肉との間の部分に食べ物カスがつまりやすく、口の中が不衛生になりやすい
入れ歯
メリット
- 多くの歯を失った方など、ほとんどの症例に対応できる
- バネをかける両隣の歯を削らなくてはならないが、削る部分はブリッジより少なくてすむ
- バネをかける歯が健康なら、治療期間が短くてすむ場合が多い
- 保険適応の範囲内なら費用を抑えることができる
- 自費診療となるが高品質な素材を選択することで、見た目や装着感の快適さを求めることもできる
デメリット
- 装着したときに違和感を感じやすい
- ガタついて噛みにくい場合がある
- バネによる隣の歯への負担が大きい
- バネが見えてしまうことがある
- 取り外して手入れをする必要がある
- 食べ物が挟まって口の中が不衛生になりやすい
インプラント
メリット
- 顎の骨に固定するので、違和感がなく堅いものでも噛むことができる
- 隣の歯を削る必要がなく、他の歯に負担をかけない
- 見た目を天然歯に近くすることができる
デメリット
- 外科手術が必要
- 手術のリスク(腫れ、痺れ、出血その他)がある
- 骨の状態によっては付帯手術が必要になる
- 全身の健康状態によりインプラント治療が適さない場合がある
- 治療期間が長くかかる( 3~ 6ヶ月程度)
- 保険の適応外なので治療費が高額
失った歯を修復するのは本当にたいへんです。それでもそのまま放置していてはよくありません。ごいっしょに、がんばって治療していきましょう! そして歯を失う原因の多くをしめる歯周病やむし歯は予防できるのです。定期的に歯科でチェックをして、歯の健康を守ってください!
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