「お口のコンサルタント(当院の歯科医師)」による、生涯安心して健康な歯で暮らしていくためのマメ知識をご紹介いたします。
歯の表面がとけはじめた状態です。痛みがないので気づきにくいのですが、本来なら透明感のある歯の表面に白く濁ったようなシミ、ホワイトスポットが見つかったら、C0の段階のむし歯です。この段階なら、歯を削らずに再石灰化を促すという治療が有効な場合があります。フッ素塗布や、歯みがき剤の成分の力を借りてカルシウムを補います。
木更津きらら歯科では、薬剤でむし歯部分を溶かし、再石灰化を促す治療法もご提案できます。
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むし歯がC2の段階まで進行すると、冷たいものが染みたり、見た目にも目立ち始めます。歯の表面のエナメル質に大な穴が空き、その下の象牙質まで浸食されている状態です。C2まで進行したむし歯は、むし歯の部分を削ったうえ、詰め物をかたどりして製作する必要があります
C2の患者さまのコンポジットレジン充填の症例です。この患者さまは、保険診療の範囲できれいに治療ができました。
インレーは前から4番目から7番目の歯に行うつめもので、強度と見た目の美しさが求められます。保険診療の範囲で製作できる銀歯や、セラミックの素材を使用します。お口の中に金属がある状態は本来、からだに負担がかかってしまうので、当院ではジルコニアインレーを推奨しています。
写真はジルコニアインレーです。患者さまの歯に似た色を選ぶことができ、強度があるため奥歯にも適します。インレーのかたどりは熟練を要します。当院の経験豊かな歯科医師と歯科衛生士が丁寧にかたどりしていきます。
C3では、進行したむし歯が神経に到達し、冷たいものがしみたり痛みを感じるようになります。ここまで進んでしまうと歯の神経を根っこからとりのぞかなくてはならない場合があります。これを根管治療といいます。神経をとりさってしまうのは最後の手段です。歯科医は患者さまの歯の神経は温存したいのです。こうなる前に治療できればいいのですが・・・。
C3になると、つめものではすまなくなり、歯全体に被せる被せものを製作する必要があります。これをクラウンといいます。強度や美しさの点で、ジルコニア製のクラウンが主流です。写真はすべてジルコニアで製作された、フルジルコニアクラウンです。
C4はむし歯の最終段階です。歯のエナメル質も象牙質ももうほとんど残っていません。この段階では抜歯の選択をすることになります。歯を抜いた後は、入れ歯、ブリッジ、インプラントという手段で失った歯の部分を補います。
ジルコニアは、単独で使用する場合と、セラミックを被せて審美性をさらに求める場合があります。
フルジルコニア
技工物のすべてがジルコニア素材で作られているケースで、強度に優れ、奥歯に適しています。写真は木更津きらら歯科がお願いしている歯科技工所Rag Dental Labさんの制作物です。すべてジルコニアで制作された被せものをフルジルコニアクラウンと呼んだりします。
ジルコニアオールセラミック
ジルコニアにセラミックを被せたもので、ジルコニア単独より強度は落ちますがセラミック単独よりは強く、審美性に優れます。主に前歯で選択されます。
保険診療の範囲でとりいれることのできる「銀歯」は金、銀、銅、パラジウム、アマルガムといった素材の合金で、強度や耐久性があります。しかしこれがアレルギーの原因となることがあるのです。
金属アレルギーは、お口の中の金属が唾液(水分)にふれて金属イオンとなり、金属イオンがからだのタンパク質とふれてアレルギーの原因(アレルゲン)となり、アレルゲンがからだに蓄積するとアレルギー症状があらわれてくる、というものです。銀歯だけが原因ではないのですが、安全のためにセラミック素材を選択される患者さまも多くいらっしゃいます。
この患者さまは、さし歯を作り直す際にジルコニアオールセラミックを選択されました。
さし歯も、ご自身の歯と同じように経年劣化をします。さし歯そのものの変色や着色汚れ、破損や、摩耗もありますが、患者さまが年をとるにつれ歯ぐきが後退し、不適合が起きることも多いのです。歯ぐきが後退するとさし歯の土台部分が露出し、見た目を損なうばかりでなく、むし歯や歯周病の原因ともなります。さし歯は永久に使えるものではなく、何年かたったら作り直す必要が生じてくるのです。
さし歯の耐久年数は個々のケースによって違いますが、銀歯の場合、5年ほどで劣化がはじまることが多いようです。ジルコニアオールセラミックなら10年ほど美しさを保つと言われています。当院では、7年間のあいだ、壊れたりした場合無償でやりかえることができます※。さし歯を作り直す際には、ぜひジルコニアオールセラミックをご検討ください。
※7年保証は、3ヶ月に一度の定期検診にきていただき、お口の中の状態や技工物に不具合がでていないか確認させていただくことが条件です。
セラミック素材のもうひとつの特徴は、天然の歯に近い色合いを再現できる審美性です。天然の歯には自然な透明感があり、また色合いも、個々の患者さまによって異なります。ジルコニアは歯の質に似た透明感がある素材で、16色の色調の中から、ご自身の歯に似た色合いを選ぶことができます。歯ぐきとの境めも変色しにくく、不自然ではない自然な美しさを保つことができます。
ご紹介するのは、保険の範囲内で治療していた前歯を美しく整えるために、セラミック治療をご希望された患者さまの症例です。
セラミック素材の選択には、治療する内容や、歯のある場所によって変わります。奥歯には強度の強い素材がふさわしく、前歯や目立つところなら審美性も求められます。またつめものをする場合と、被せものをする場合でも違ってきます。
むし歯の進み具合により、治療はなるべく患者さまの歯質を残すことを考えます。けずる部分がごく小さい場合、コンポレットレジンというプラスチック素材で対応できます。こちらは保険の適用範囲で治療できます。
もう少し大きくなると、インレーと呼ばれる技工物のつめものが必要になってきます。インレーは前から4番目から7番目の歯に行いますので、強度も必要なため、ジルコニアインレーを推奨しています。10年ほど前には、ジルコニアという素材の加工の精度があまりよくなかったのですが、近年は加工の精度があがり強度面からも自信をもっておすすめできます。
もっと大きいむし歯になると、歯の全体に被せる被せものを作ります。これはクラウンと呼ばれます。
ブリッジも同様に、強度の求められる奥歯はジルコニア、加えて審美性も求められる前歯はジルコニアオールセラミックを推奨いたします。
セラミックの特徴のひとつは、身体への負担の少なさです。金属が継続的にお口の中にあるのは、本当は、少し心配なところもあるんです。金属アレルギーの原因になることもあります。正直申しまして、歯科医は自分の家族の治療に銀歯を使用することには抵抗があります。からだに負担がかかることがわかっているからなんです。セラミック素材はお口の中で化学反応を起こしません。安定して、安全な状態を保つことができます。
そして審美性については言うまでもありません。セラミック素材は自然な歯のような透明感があり、変色がほとんどありません。歯と歯茎の境目が黒ずむこともありません。
こんな素晴らしい素材なのですが、デメリットは、保険が適用されず治療費がかさんでしまうことです。日本の保険制度は素晴らしく、費用を抑えて治療を受けることができます。それでもやはり、保険が適用される治療の範囲や素材には限界があるのも事実なんです。
糖尿病は、血液中のブドウ糖(血糖)が増えすぎる病気です。血糖が増えたままの状態が長く続くと、血管が傷つき、心臓病や、失明、腎不全、足の切断といった、さらに重い病気をひきおこします。
血液中のブドウ糖(血糖)糖尿病が増えてしまうのは、インスリンというホルモンが十分に働いてくれないことが原因です。インスリンは膵臓で作られるホルモンで、血糖を正常な範囲におさめる働きを担っています。血液中の血糖はインスリンの助けを借りて細胞にとりこまれます。インスリンの分泌量が足りなかったり、量はたりているが肥満などで細胞に糖がうまくとりこまれない状態だと、血液中に糖があふれてしまいます。
では歯周病は糖尿病にどのような関係があるのでしょうか。歯周病は、インスリンの働きを阻害します。「血糖値を正常な範囲におさめる」というからだの機能が働かなくなるのです。ちなみに正常な人のHA1c(ヘモグロビンエイチエーワンシー、過去1~2ヵ月の血糖の平均値)は5.9%以下です。6%を超えたら糖尿病予備軍です。
一方、糖尿病は免疫機能の低下や血流の悪化、唾液の減少を引き起こし、歯をとりかこむ歯周組織にも障害を起こします。そのため歯周病になりやすく、また重症化もしやすいのです。これはもう悪循環としか言いようがありません。
逆を考えてみて下さい。歯周病を治療すると、「血糖値を正常な範囲におさめる」という働きが改善されることになります。実際、歯周病治療により、HA1cが最大1%改善するという報告がされているのです。木更津きらら歯科のinstagramでこの話題をとりあげたところ、「歯周病の治療をしたら血糖値が劇的に改善されました!」とコメントくださった方がいて、とてもうれしく思いました。歯周病治療は、血糖値の正常化に貢献するんです!
歯周病や糖尿病は重大な病気をひきおこしますが、健康は毎日の習慣で守ることができるのです。悪いところのある方でも、生活習慣をあらためることで改善できる部分もあります。歯科医は、お口の健康を守ることで皆様の健康をサポートすることができます。
お口の中の様子からいろんなことがわかりますよ。歯みがきしたときに、お口の中をチェックしてみてください。次の設問のすべてに〇がつくのが理想です。×の項目があったら、早めに歯科医にご相談ください。
次にあげるのは生活習慣のセルフチェックです。すべて〇を目指して、ご自身の生活をふりかってみてください。
お口に含んでみて、まず最初に感じていただけるのは、「お味の優しさ」です。刺激が強くなく、やわらかい、心地よい歯みがきタイムを目指しました。
歯みがきは、歯の1本ずつに歯ブラシが触るように丁寧に磨くと3分くらいはかかります。その3分は、食事をして活動に向かう前の気持ちのリフレッシュの時間であり、就寝前に心を落ち着けてくれる時間でもあります。歯みがきタイムは、心のリラックスの時間でもあるのです。
その優しさにはわけがあるのです。成分は、できるだけオーガニックにこだわりました。食べる物にこだわってオーガニック食品を選択する方が増えてきました。その入り口となるご自身の口の中の状態、毎日使う歯みがき粉にも意識を向けてみませんか。
TOOTH & PEACEは、CBD(カンナビジオール)オイル、植物由来エキス、乳酸菌を配合しています。
アサ種子エキス(湿潤剤)
CBD(カンナビジオール)とは、ヘンプ(麻)という植物に特有の“カンナビノイド”と呼ばれる栄養成分のひとつです。カンビノナイドは医療やウェルネスの分野で今最も注目されており、コスメや飲用の開発が進んでいます。様々な菌に対する抗菌作用があり、プラークの増殖を抑制し、虫歯の予防や進行を遅らせたり、歯茎の炎症を抑える抗炎症作用、鎮痛作用が期待できます。リラックスやリフレッシュ、眠りの質をよいものにしてくれる効果があるとも言われています。
チョウジ、ローズマリー、ヨモギ、クマザサ、ヒアルロン酸、アロエベラ
一般的に生薬として、人に役立つハーブとして使用されている成分です。香りがよいのも特徴です。
乳酸桿菌溶解質(湿潤剤)
腸内には様々な菌が活動する花畑(腸内フローラ)があり、菌のバランスは免疫力と強い関係があります。乳酸菌には身体の内側から免疫力を高めてくれる働きがあるのです
お口の中にも、たくさんの菌が住み着いており、菌の花畑(口腔内フローラ)があります。善玉菌である乳酸菌は口腔内で悪玉菌を倒し、口腔内フローラを健康なバランスへと導きます。
乳酸菌を配合したTOOTH & PEACEは、ブラッシングしながらお口の環境を整えます。
やわらかく繊細なお口の中に優しく働きかける、TOOTH & PEACEは木更津きらら歯科で販売中です。ぜひお試しください。
<ハミガキ粉 ミント味 100g>
成分:
炭酸Ca(清掃剤)、水(溶剤)、ソルビトール・グリセリン(湿潤剤)、シリカ(清掃剤)、キシリトール(甘味剤)、セルロースガム(粘結剤)、ラウロイルグルタミン酸Na(発泡剤)、三リン酸5Na・ピロリン酸4Na(pH調整剤)、乳酸桿菌溶解質、アサ種子エキス・チョウジエキス・ローズマリー葉エキス・ヨモギ葉エキス・クマザサ葉エキス・ヒアルロン酸Na・アロエベラ葉エキス・加水分解コラーゲン・オリーブ果実油(湿潤剤)、ヒドロキシアパタイト(清掃剤)、ステビア葉/茎エキス(甘味剤)、キサンタンガム(粘結剤)、エタノール・BG(溶剤)、デキストリン(分散剤)、セチルピリジニウムクロリド・フェノキシエタノール(防腐剤)、香料(着香剤)
効能:
販売元:木更津きらら歯科
製造販売元:株式会社アイテック
愛媛県大洲市新谷乙1382
あたたかくなってきましたね。木更津の空は高くて広々としています。訪問先のお宅では、花があふれ、春らしさを感じさせてくれました。
当院では、歯科医院に通院することが難しい、ご高齢者や障害のある方のご自宅にうかがって歯科診療を行っています。
口腔ケアは、感染症対策にもなり、ご家族と患者さまのコミュニケーションの改善にもつながります。噛む行為を思い出していただくことによって、神経系や消化器系を整え、食べることにまつわる障害を改善します。
通院が困難な方の訪問歯科診療は医療保険・介護保険が適用になります。大切なご家族のためにぜひご利用ください。
金属アレルギーやアトピーで悩まれている方は年々増加しています。
歯科治療に使われる金属で発症するのが全身型金属アレルギーです。お口の中の粘膜からアレルギーの原因が吸収され、汗として皮膚から分泌するため、手の平や足底に多く症状が現れることが多いのです。口内炎などのお口の中の症状が何度も再発してしまう方、手・足・全身に湿疹などの症状が繰り返される方は、お口の中の金属が原因になっている可能性があります。銀歯は安全性は確認されているものの、患者さまの体質によりアレルギーの原因となってしまうこともあるのです。以前はなんともなかった方でも、症状があらわれることもあります。
アレルギーの可能性が考えられる場合、皮膚科でのパッチテストで、症状の原因となっている金属を特定します。
セラミック製の技工物の重要な特徴は、からだに優しいという点です。お口の中の金属がアレルギーの原因とわかったら、セラミック素材が治療の効果をあげるでしょう。皮膚科での診療で、お口の中の歯科技工物をセラミック製のものに変えることを薦められて、当院を受診された患者さまもいらっしゃいます。
もうひとつの特徴はその審美性です。自然な歯のエナメル質のような透明感や、となりのご自身の歯と似た色合いを作ることができます。陶器のお皿と同じ性質ですので、安定しており長い間使用していてもあまり変色しません。優れた歯科技工士の製作した技工物なら、表面はなめらかで傷や汚れがつきにくいのです。
セラミック素材には、大きくわけて、ガラス系のセラミックス、人口ダイヤモンドと呼ばれるジルコニア系のセラミックがあります。歯の表面に薄片を張り付けるラミネートべニアという手法もあります。
保険診療でよく選択される「銀歯」は、金銀バラジウム合金という素材でできています。クラウンと呼ばれる被せものは、特に奥歯で使われる場合、強度や耐久性が必要です。金銀バラジウム合金は硬く、力がかかるところでも使えることが特徴です。耐久性をあげるために、金が少し混ぜられているのです。金銀バラジウム素材のクラウンは、保険の範囲で収まるために、広く普及しています。
銀歯は劣化が進みやすく、治療の際にはクラウンをはずさなければならないため、長い目で考えると歯への負担が大きくなります。強度があるため、噛み合わせの反対側の歯が傷んでしまったり、金属アレルギーの原因になってしまう場合もあります。
金は金属アレルギーが起きにくいからだにやさしい素材です。歯と密着するためむし歯の再発も起こりにくいのです。やわらかく患者さまのお口の状態にあわせて加工しやすい素材で、適切な噛み合わせを再現することにも優れています。劣化もしにくい素材です。
保険の範囲外となってしまうので、治療費が高価になります。見た目的に目立ってしまうので抵抗のある方もいらっしゃるかもしれません。
セラミックの素材は使う部位や用途、見た目の美しさをどの程度お求めになるか、またご予算といった観点からいろいろな選択肢があります。素材のそれぞれに、強度や耐久性、美しさに特徴があります。
保険の範囲外なので、治療費が高価になります。また美しさが求められる前歯に適する素材、強度が必要な奥歯に適する素材といったふうに様々な種類があるため、医師とよくご相談ください。
歯科で使用される材料(銀歯など)は安全が確認されているものの、アレルギー原因となっているケースもあります。口の中の金属を取ることで治る方もいますが、それだけが原因でない方もいらっしゃいます。
当院でも、掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)で皮膚科を受診し、口の中の金属をとりのぞくことをすすめられたとのことで来院された方がいらっしゃいました。掌蹠膿疱症は手のひらなどに膿のたまった湿疹ができるアレルギー症状です。この患者さまのケースでは、口腔内で治療に使われていた金属を、セラミックに置き換える治療をいたしました。
眠っているとき、ご家族に歯ぎしりを指摘されたことはありませんか。歯ぎしりが長く続くと、咬筋というエラの周りの筋肉が必要以上に強くなってしまいます。咬筋は食事をするときに使う大切な筋肉ですが、不必要に強くなってしまった咬筋は、お口の中のトラブルの原因になります。これを咬筋肥大といいます。
咬筋の強さは他の人と比較ができないため自覚症状がない方がとても多いのです。歯科の診療では口腔内の状態で客観的にお伝えすることができます。
歯ぎしりは、歯の摩耗、歯の動揺を招き、長期間続くと歯が欠けたり、顎の骨や歯茎の痛みにもつながります。またマウスピースも損なってしまいます。
顎の関節に痛みを感じ、口を開けられなくなったりする顎関節症の症状も、歯ぎしりや歯の食いしばりなどの生活習慣が引き起こしていることが多くあります。顎の関節の周りの筋肉が固くなったり、関節を構成する靭帯などが正常でない形に力がかかって傷ついていたり、関節の円盤がずれてしまったりしている症状です。
ボツリヌス治療は、ボツリヌストキシンから抽出されるタンパク質を、咬筋に注入する治療法です。アセチルコリンという神経伝達物質の分泌を抑え、咬筋肥大による筋肉の緊張をやわらげます。日本では、1966年に眼瞼痙攣、2000年に片側顔面痙攣への治療が厚生局の承認を受けています。
しわをとり、エラの筋肉の緊張を和らげて「小顔効果」を期待する美容のための施術でもよく知られるようになりました。
ボツリヌス治療で咬筋の緊張を緩めることによって、こんな効果が期待できます。
15分程度で終了します(表面麻酔をする場合は、40分程度)。
すぐに日常生活に戻ることができます。
15分程度で終了します(表面麻酔をする場合は、40分程度)。
治療後数日は重たい感覚が残る場合があります。。
持続効果はおよそ3~6カ月です。
※持続効果には個人差があります。
保険適用外です。
歯の表面の白いシミが気になる方はいらっしゃいませんか? ホワイトスポットは、初期のむし歯や、エナメル質形成不全が原因です。ホワイトニングで歯の健康な部分と同じような色合いをとりもどすことはできません。ホワイトニングは健康なエナメル質に働きかけるので、逆にシミが目立つことになりかねません。
初期のむし歯が、エナメル質の表面に白いシミを作ることがあります。その原因は、「脱灰」です。
むし歯菌(ミュータンス菌)は、糖や炭水化物を原料としてプラークをつくり、プラークを巣として酸をつくりだします。酸は歯のエナメル質からリンやカルシウムが溶かしてしまいます。このあたかも歯が溶けていくような現象を「脱灰」といいます。脱灰が起こると、歯のエナメル質は光沢を失い、白いシミのように白濁します。これが初期のむし歯によるホワイトスポットです。
ホワイトスポットを改善するためには、歯を削ってプラスチックをつめたり、セラミックべニアをかぶせるといった治療が行われてきました。また歯みがき剤でカルシウムを補いつつ、時間をかけて再石灰化を図ることも考えられてきました。現在では薬剤を用いることにより、歯を削らない治療の選択肢があります。
木更津きらら歯科では、アイコンという薬剤を用いて、歯を削らない治療をご提案できます。
アイコンはドイツで開発された特殊な薬剤です。ドリルを使わず治療の際に痛みがほとんどないため、麻酔も必要ありません。ヨーロッパで普及している安全な治療法です。
アイコンを白いシミの部分に塗布すると、傷んだエナメル質が溶けてなくなり、むし歯の部分が取り除かれます。同時に特殊な樹脂がエナメル質に浸透し、エナメル質の再石灰化を促し、歯が強化されます。これにより、シミと周囲のエナメル質の境目がめだたなくなるのです。
アイコンによるホワイトスポットの治療は、歯を削らず、同時に歯の強化を期待することもできるのです。
アイコンはエナメル質の表面に働きかけるものです。乳歯から永久歯に生え変わるころにさかのぼって、エナメル質の形成になんらかの問題が起きているケースのホワイトスポットは、アイコンでは治療できません。
1歳半健診と3歳児健診では、調べる内容はほぼ同じですが、目的が少し異なってきます。生まれたばかりの赤ちゃんにはむし歯菌はいないので、乳歯が生え始めたばかりのお子さんのためには予防のお話が中心になります。
3歳になったお子さんは、20本の乳歯が生えそろっていることが多いようです。またお子さんの環境により食生活や食習慣、歯みがきなどの習慣が定着しつつあり、生活習慣による偏りががあれば明らかになってくる時期でもあります。3歳児健診ではお子さまの口腔内の発育や健康状態を確認します。予防のほかに、むし歯を発見し、早期の治療をおすすめしたり、お口の中の健康によくない環境や習慣があったらあらためるためのご相談にのらせていただいたりもします。
むし歯だけではなく、食べることやお口の機能にまつわることなど、普段のお子さまの様子で気になることががあれば、こういった機会にぜひご相談ください。
木更津市では、無料で歯科健診が受けられる「2歳児歯科健康診査」も実施しています。
1歳半健診から3歳にかけて、健診でむし歯があるお子さんは8倍以上。自分でものを食べることができるようになり、なんでもやってみたい時期なので、むし歯の心配もふえてしまうんです。
対象は2歳6か月~3歳未満のお子さまです。決まった日はなく、木更津市内の協力歯科医療機関で予約をとって診療を受けていただくことができます。木更津きらら歯科は、木更津市の2歳児歯科健康診査協力歯科医療機関です。
むし歯になってからではなく、健診で歯医者さん体験をしてもらうと、お子さんは歯医者さんはこわいところではなく、ほめられたり楽しい気分にさせてくれたりするところ、と感じてくれます。歯医者がこわいところではなく、健康のパートナーと思ってもらえたら、その後の予防や治療にも役にたちます。
赤ちゃんの乳歯となる歯の芽(歯胚)は、胎生7週ころからもうできはじめます。4カ月の後半にはカルシウムやリンが固まって乳歯が形成されてきます。永久歯の歯胚は、4~5カ月くらいにできはじめます。お母さんの食べるものが、赤ちゃんの歯や骨やからだを作っていくんですね。
カルシウム、リン、タンパク質、ビタミンA・C・Dなどがあげられますが、これを食べればいいというものではなく、バランスのよい食事が大切です。偏りなく栄養のあるものを食べていれば、神経質にならなくてもだいじょうぶ。
つわり時には歯みがきがつらいこともありますよね。妊娠中の歯みがきはヘッドの小さい歯ブラシを使い、舌にあてないように小刻みに動かすことがコツです。前かがみになると嘔吐感を避けやすくなります。
どうしてもつらいときは、キシリトールのガムやタブレット、洗口剤を利用して、お口の中を清潔に保ちましょう。
酸っぱいものが食べたいときには、ご注意ください。お口の中が酸性に傾く時間が長く続くとむし歯になりやすくなってしまいます。
妊娠中の妊娠中は、むし歯や歯周病になりやすく、進行もしやすい状態にあります。女性ホルモンが急激に増加し、食事回数が増えたり寝不足気味になったりと生活のリズムが乱れ、唾液の分泌量も減ってしまうからです。
歯周病は全身の健康にかかわる病気です。歯ぐきの炎症を起こすだけではありません。歯周病菌は炎症を起こす物質とともに、血液を通じて全身をまわります。炎症物質は子宮に到達して子宮収縮の原因となり、早産、低体重児出産の引き金となると言われています。できれば妊娠がわかる前に治療できたらよいですね。
多忙でブラッシングがおろそかになりがちな大人の患者さまや、乳歯のお子さま、永久歯が生えたばかりのお子さまには歯の表面にフッ素を塗布することが予防につながります。お口の中は食事のたびに酸性に傾き、歯の表面のエナメル質が少しづ溶けだします。唾液によって溶けた成分をとりもどす作用を再石灰化といいます。フッ素はエナメル質の再石灰化を促し、初期のむし歯が修復できることもあります。
母体の安定期である16週~27週であれば、通常の歯科治療は可能です。エックス線撮影や局所麻酔も、胎児の影響はほとんどないと考えられます。お薬は妊娠初期の場合、胎児への影響が考えられる種類もありますので医師と相談してください。応急処置をして産後に治療することをおすすめするケースもあります。
妊娠にかかわらずふだんから定期検診を受けていただき、お口の中のケアを続けていただくことが一番です。
生まれたばかりの赤ちゃんのお口の中にむし歯菌(ミュータンス菌)はいません。唾液を介して、大人から赤ちゃんへ感染するのです。周りの大人の口腔衛生もとても大切なんです。
なかでも歯周病は再発しやすく、自覚症状がないため、知らないうちに進行してしまいます。徹底したクリーニングと正しい歯みがきで、予防が可能になり、初期のうちに進行を食い止めることができるのす。
まず歯周ポケットの深さを調べます。歯と歯ぐきのあいだにあるすきまが、歯周ポケットです。プローブという針状の器具を使って深さを探るため、プロービング検査と呼ばれます。また歯を支えている骨の状態をレントゲンで調べることもあります。
歯周ポケットの深さがわかったら必要なメインテナンスを決定します。健康な歯と歯ぐきなら、歯周ポケットは1~2 mm程度です。深さが3 mm程度だと歯肉炎を起こしている可能性があります。きれいにおそうじして正しい歯みがきをすることで回復します。
歯と歯のあいだや、歯と歯肉のあいだにたまった汚れは、放置しておくと歯石となり、歯周病菌の温床となります。初期の歯周病はプロによるクリーニングと正しい歯みがきを続けることで、改善されることが多いのです。また歯の表面がなめらかになり歯垢がつきにくくなることは歯周病菌の繁殖をふせぎ予防に効果的です。
Professional Mechanical Tooth Cleaning の略です。その名のとおりプロの歯科衛生士による歯のおそうじです。日々の歯みがきで落としきれず、歯と歯肉のあいだや歯の根の部分に残ってしまった汚れを、振動するプラスチックやゴム製の器具でおそうじし、フッ化物入りペーストを使用して、きれいに磨いていきます。歯石を取る治療とは異なり、エステのような感覚の気持ちよい刺激で、眠ってしまう方もいらっしゃるほどです。
歯周ポケットが4~5mm程度まで深くなると危険信号です。6mm以上になると、重度の進行した歯周病で、歯を支えている骨が溶けていることもあります。歯周病治療の基本は徹底した歯のおそうじと歯みがきです。重度に進行した歯周病では、歯と歯ぐきのあいだに細菌のかたまりである歯石ががんこに付着していることがあります。その場合は歯ぐきを切り開いてクリーニングする外科的な処置も検討します。
痛みがない段階のむし歯は、自覚症状がなく治療しなければどんどん進行してしまいます。歯と歯の間のあいてしまった大きな穴を、歯科の定期検診で指摘されたご経験のある方も多いのではないでしょうか。
歯の表面や歯と歯のあいだ、歯と歯ぐきのあいだに付着した歯垢(プラーク)は日々の歯みがきや歯間ブラシ、デンタルフロスを活用してきれいにすることができます。しかし、歯みがきだけではとりのぞくことができず、時間がたつと、口腔内のカルシウムやリンをとりこんで堅い歯石となり、そうなったら自分では除去することはできません。
歯石の中には歯周病菌が生息しています。歯周病菌は、お口の中に炎症を起こし、歯や歯ぐきを痛めるだけでなく、血液にのって全身にまわり、全身の重大な病気を引き起こす原因になることがあります。
血管の中にプラークを作り血管が狭くなることで、狭心症・心筋梗塞、脳梗塞といった重大な病気や、ご高齢者に多い誤謬性肺炎の原因ともなります。一方、歯周病治療で糖尿病が改善することもわかっています。歯周病菌の住処である歯垢や歯石をとりのぞくことは、全身のメインテナンスの大切な要素のひとつでもあるのです。
舌の状態からはいろいろなことがわかります。口腔がんは歯科の定期検診から早期発見することができます。早期発見・適切な治療でほぼ治癒すると言われていますが、進行がんになると治癒率は低下します。喫煙や飲酒、刺激の強い食べ物がお好きな方、合わない入れ歯による粘膜の損傷などに心当たりの方はご注意ください。
歯の機能をサポートするために人工的にとりいれたクラウンや詰め物、入れ歯は、時間がたつとずれたり痛んだりすることがあります。噛みあわせに支障がでるだけでなく、例えばあわない入れ歯が慢性的に口の中の粘膜を傷つけていると口腔がんの原因になったりもします。緊急に治療が必要か、もう少しもたせることができるか? そういった治療プランもご相談しましょう。
多忙でブラッシングがおろそかになりがちな大人の患者さまや、乳歯のお子さま、永久歯が生えたばかりのお子さまには歯の表面にフッ素を塗布することが予防につながります。お口の中は食事のたびに酸性に傾き、歯の表面のエナメル質が少しづ溶けだします。唾液によって溶けた成分をとりもどす作用を再石灰化といいます。フッ素はエナメル質の再石灰化を促し、初期のむし歯が修復できることもあります。
一生懸命歯みがきをしても、ご自分では気づかない、歯ブラシの届いていないところがあるかもしれません。また丁寧に治療したとしても、年月がたてばお口の中の状態がかわり、詰め物やブリッジ、入れ歯があわなくなっていることもあるかもしれません。お口の中の状態を診察しながら困っていることがおありでしたら解決していきます。
歯はものを食べるときに、食べ物を細かくかみ砕いて消化しやすくしてくれます。前歯は食べ物を噛みきり、先のとがった犬歯は食べ物を切り裂き、奥歯は食べ物をすりつぶします。こうして砕かれた食べ物は飲み込みやすくなり消化もたやすくなります。天然のミキサーを誰もが持っているんです。
ミキサーにはお手入れが必要です。食べ物を噛み砕いた後の歯のまわりには、食べ物のカスがくっついています。歯の表面や、歯と歯の間だけでなく、歯と歯ぐきの間にも残ってしまいます。そのままにしておくと、食後8時間ほどでむし歯菌(ミュータンス菌)がねばねばした物質を作り始め、膜のようにはりつきます。ここは温度も最適で食べ物もあり、細菌が繁殖しやすい住処となってしまいます。
これが、歯垢(プラーク)で、バイオフィルムともいいます。プラークは水にとけにくく、うがいなどでは落ちないため、歯ブラシや歯間ブラシ、フロスでしっかりおそうじしないととりのぞくことができません。
プラークには、たくさんの種類の細菌が住み着きます。わずか1/1000gのプラークに、1億個以上の善玉菌と悪玉菌が生息します。プラークが除去されず、時間がたつほど、悪玉菌が増えてしまいます。
代表的な悪玉菌が歯周病菌です。歯周病菌は歯ぐきの炎症を起こし、出血や膿の原因となり、歯の周りの骨を溶かす作用ももっています。しかも、プラークは、唾液や薬の抗菌成分にも抵抗力が強く、化膿止めといった薬も効きにくいのです。
通常、中性であるお口の中は、食べたり飲んだりしたあとは酸性に傾き、歯のカルシウムを溶かしはじめます。これを「脱灰」と言います。少しのことなら、唾液の助けなどにより歯は自然に修復します。これを「再石灰化」と言います。ところが、プラークが除去されないまま長時間たつと、再石灰化がまにあわず、歯に穴があくほどに進んでしまうことがあります。これがむし歯です。
さて、除去されなかったプラークはどうなるのでしょうか。プラークは、唾液や血液の中のカルシウムやリンと結びついて灰白色、黒褐色の石灰化した堅いかたまりとなり、歯と歯の間や歯と歯ぐきの間に張り付きます。これが歯石です。
プラークや歯石は悪玉菌、特に歯周病菌の住処となり、炎症などのトラブルを起こします。歯周病は放っておくとどんどん進行します。痛みがないからといって放置していると、抜歯しなければならないほど歯や歯ぐきが痛んだり、歯周病菌が血液中にまわって重大な病気につながったりします。
小学校のころ、リトマス試験紙を使って液体のpHを調べる実験をされたことはありませんか? 赤くなったらアルカリ性、青くなったら酸性、変化がなければ中性です。pHはその液体が酸性・中性・アルカリ性のどちらに傾いているかを表す指数です。通常1~14までの値の中で、中性が真ん中の7、酸性に傾くと0に近くなり、アルカリ性に傾くと14に近くなります。
お口の中は、通常は「中性」に保たれています。それが、飲食をすると、多くの人のお口の中にいるむし歯菌(ミュータント菌)が糖質を餌として酸を作り出し、お口の中が酸性に傾きます。この状態が長く続いたり、酸性の度合いが強いと、歯のエナメル質が溶け出し、むし歯の原因となるんです。pHが、中性をあらわす7の数値から、5.5まで酸性に傾くと、危険信号です!
臨界pH以下の飲み物は、歯の表面を覆うエナメル質を溶かしてしまいます。健康のためにお酢を好まれる方もいらっしゃるかと思いますが、摂取の仕方によってはむし歯の原因になる場合もありますよ。
もちろん、なにか食べるたびにエナメル質が溶かされていたら、健康な歯の人はいなくなってしまいます。ここで唾液が働いてくれています。むし歯菌の作り出した酸を中和してくれたり、酸を洗い流したり、溶け出したカルシウムやリンを歯の表面に戻す「再石灰化」という働きをしてくれます。そして約20分から1時間かけて、お口の中は徐々に中性へ戻っていきます。
歯に悪いから糖質もお酢もだめなんてことはもちろんありません。どちらもからだに必要な栄養素ですし、甘いものや酸っぱいものを楽しみたいときもあります。問題は食べ方です。再石灰化にかかる時間が20分から1時間、その間も、だらだらと間食をしたり、甘い飲み物をとっていると、お口の中は中性にもどるひまがありません。歯のエナメル質からカルシウムやリンがどんどん溶け出していきます。これを「脱灰」といいます。なにか食べている回数が多いと、脱灰の時間が長く、再石灰化の時間が短くなり、むし歯になりやすいのです。
お父さん、お母さん、気づいていますか? 口から入るすべてのものが、からだ作りやエネルギーになっています。食べることは、成長や健康にとても大切なことなんです。
1日の食事やおやつの時間や量、が決まっていることはよい習慣です。時間や量を決めずに、だらだらと食べたり、飲んだりすることは悪い習慣です。ごちそうは特別な時だから、価値があがり美味しさも倍増、お楽しみになります。子どもだけではなく、大人も、食体験を大切に、食生活のメリハリのために嗜好品を活用し、心の満足のためにだけむやみと飲み食いすることはやめましょう。
糖質は動物にとって重要なエネルギー源です。それは人間も同じです。糖質は炭水化物から多く摂取することができます。炭水化物は、たんぱく質、脂質とともに「エネルギー産生栄養素」と言われています。糖質は、私たちの日々の活動を支える重要な栄養素でもあるのです。
では糖質が、むし歯の原因になってしまうのはなぜなのでしょうか。
むし歯になる原因としては3つの大きな要素があります。
むし歯菌(ミュータンス菌)はほとんどの人のお口の中にいる、1/1000mmの球状の菌の塊です。むし歯菌は糖分を餌にして増殖し、菌の周辺にグルカンというねばねばしたノリのような物質を吐き出します。これが、歯の表面にとりつく歯垢(プラーク)の正体です。同時にむし歯菌は糖質から酸を作り出します。その酸が、歯の表面を形成しているエナメル質を溶かし、ついには穴があいて、むし歯となってしまうのです。
糖質は、むし歯菌が酸を作る餌となります。特に糖質の結晶である砂糖はだらだらととりすぎるのはよくありません。だらだらとお菓子を食べたり甘いキャンディーや飲料水をよくとる習慣のある人は、歯の表面が酸にさらされる時間が長くなり、むし歯になりやすい状態になってしまいます。糖質は人間の活動には不可欠なものであり、もちろん甘味料の砂糖だけではなく炭水化物などにも含まれています。問題は過剰な摂取と、そのとりかたなんです。
体質によりむし歯になりやすい人というのはいらっしゃいます。歯のエナメル質や象牙質の状況がむし歯になりやすいケースです。特に乳歯や永久歯が成長過程のお子さんは注意が必要です。
糖質は人間の活動のために必要な栄養素ですが、とりすぎはよくありません。口の中が酸性に傾いているとむし歯の原因にもなります。ではどれくらいなら適切な摂取量といえるのでしょうか。
世界保健機関(WHO)が2015年に発表したガイドライン「成人及び児童の糖類摂取量」では、成人及び児童の1日当たり遊離糖類摂取量を、エネルギー総摂取量の10%未満に減らすことを推奨しています。。また5%まで減らして、1日25g(4gの角砂糖6個ほど)程度に抑えるなら、更に健康効果は増大するとしています。
ここで普段私たちがよく口にする飲料にどれくらい糖質が含まれているか考えてみましょう。写真は、2021年12月の木更津市1歳児半検診でご紹介したものです。市販の飲料に含まれる炭水化物を角砂糖におきかえると、4個から10個以上含まれています。口あたりのいい飲み物には意外と多くの砂糖が含まれていることに驚きます。
「歯固」は”はがため”と読みます。お正月の三が日に、長寿を祈って堅いものを食べる行事です。お正月の「歯固」で供される食物は地方によってさまざまです。鏡餅、大根やかぶ、ゆでて干した栗、串にさして干した柿、豆、昆布、片口鰯(田づくり)などです。おせち料理でもおなじみですね。
お正月に堅いものを食べて長寿を祈願する儀式は、平安時代から伝えられてきました。「歯固の儀」は奈良・平安時代の法典「延喜式」や、平安中期の「源氏物語」「枕草子」でもふれられています。宮中や公家の年中行事として、このころには定着していたんですね。
昔の人は、なぜ堅いものを食べることが長寿につながると考えたのでしょう。年齢の”齢”の字に歯の文字があるのは、歯の生え方で年のちがいがわかるからだそうです。そこから、歯を固めること、歯が丈夫なことは長寿につながると考えるようになったのだとか。
医療が発達していない時代でも、人々は経験的に、長生きしている人は歯が丈夫だと知っていたのかもしれません。
赤ちゃんの健やかな成長を願う「お食い初め」も同様の意味合いがあります。「お食い初め」は赤ちゃんが生まれてから100日目のころに行われる、一生に一度のお祝いの日で、「百日祝い(ももかいわい)」とも呼ばれます。生まれて100日目くらいといえば、乳歯が生え始める時期。赤ちゃんが歯が生えるくらいに大きくなったことをお祝いし、健康と幸せを祈ります。赤ちゃんが「一生食べ物に困らないように」という願いも込められています。
お食い初めの重要アイテムが「歯固め石」です。歯固めの儀式は、赤ちゃんに丈夫な歯が生えることを願う儀式です。箸で歯固めの石に触れ、その箸で赤ちゃんのはぐきを優しく触ってあげます。歯固め石はお宮参りで神社からいただいたり、地域によっては、アワビや梅干しなどを代用することもあります。関西ではタコが演技のよい食べ物として代用されることもあります。
「歯固め石」は儀式のためのアイテムですが、「歯固め」のおもちゃも赤ちゃんの歯の健康を守ることに役立ちます。乳歯が生えてくるころの赤ちゃんは、歯がむずかゆくなってなんでも口にいれてしまいます。「歯固め」のおもちゃはこの歯ぐずりを予防してくれます。また噛む練習にもなり、お口のまわりの筋肉や骨の成長を促し、きれいな歯並びにも結び付いていきます。安全性の高いお米で作られた歯固めや、プラスチック製品に使用されている化学物質ビスフェノールAの含まれないBPAフリー製品なら安心ですね。
その中で、歯科クリニックが感染症が流行する中でたいへん厳しく徹底的に予防対策をしていることはあらためて知っていただけたのではないでしょうか。
歯科クリニックでは患者さまを守るだけでなく、歯科スタッフのことも感染症から守らなくてはなりません。そのため、従来からB型肝炎やHIVなど感染対策には力を入れており、ノウハウも確率されています。コロナ禍においてもいちはやく「歯科診療のガイドライン」を策定して対応しています。
2021年6月のことですが、大阪府の吉村府知事が、歯科医院のクラスター発生が報告されていないことをTwitterで発信されていました。大阪だけではなく、これは全国的にも言われていることなんです。
通院途中の方、お口の中の健康状態に気になることがある方は安心してご来院いいただけます。治療の中断をなさいませんように、ご心配なことがあればいつでもご相談ください。
何度も繰り返しお伝えしたいのは、「歯周病」のリスクです。
歯周病は日本人の8割がかかっていると言われるほど身近な病気ですが、身体全体に影響がおよぶほど重大な病気であることはご存じでしょうか。口腔内の細菌は、血液にのって循環器、呼吸器、消化器へと広がり、慢性の炎症を起こします。この状態は、感染症ウイルスが蔓延しているような緊急事態では、免疫暴走や細菌性肺炎、重大な臓器障害を起こすリスクを高くしてしまうのです。
歯周病を治療することは、感染症に負けないからだ作りにもとても大切なのです。
また新型コロナウイルス感染症の原因ウイルス(SARS-CoV-2)は、インフルエンザと同じ、付着様式で感染することがわかっています。ウイルスが付着した手や唾液を介して、からだの粘膜に付着し、感染していくのですね。
風邪やインフルエンザにおいては、歯周病菌がウイルスの付着を助けていることは明らかにされています。歯周病原因菌をお口の中から減らすことができれば、付着を防げることがわかっているのです。ということは、新型コロナウイルス感染症でも、歯周病を治療し口腔内を健康に清潔に保つことによって、付着を防げる可能性が高いのです。
歯科医療の立場からは、口腔ケアが、患者さまの全身の健康を守り感染症対策のサポートになると考えております。