木更津きらら歯科ブログ

「お口のコンサルタント(当院の歯科医師)」による、生涯安心して健康な歯で暮らしていくためのマメ知識をご紹介いたします。

いつまでも健康な口腔内|いつまでも健康な体

22年07月27日

「おしごと年鑑2022」歯医者のお仕事


現代の歯医者は、むし歯を治すだけでなく、全身の健康を視野にいれてお口の中の健康を保つ予防歯科にとりくんでいます。今月発行された、子供たちのための「おしごと年鑑2022」(発行・朝日新聞社)に”歯医者の仕事”が紹介されました。その内容は、昨年版から内容を一新しているんです。

子供たちに大人気の「おしごと年鑑」。いろいろな職業が紹介されています。歯医者のページでは、まずお口の健康が全身の健康に大きく関わっていることを伝えています。

■お口の中が清潔でないと、全身の健康を損ないます

お口の中が清潔でないと、ウイルス感染しやすくなります。インフルエンザはウイルスが付着した手で、口や鼻、目などの粘膜を触れることで感染しますが、口の中にはいっただけでは感染しません。細胞の中にはいりこむことで感染するのです。口の中に歯周病菌などの悪い菌がいると、感染を手助けしてしまいます。

お口の中が清潔でないと、菌のバランスが崩れます。口の中にいる様々な菌の中には、からだを守る細菌もいます。しかし、悪い細菌が増えると、全身の粘膜に存在するIgAという抗体が負けてしまうのです。腸内にたどりついた悪い細菌は、腸内細菌のバランスを崩し全身の免疫力を低下させることにつながってしまうのです。

■予防歯科の重要性

口腔内の健康は、全身の健康に大きく関わっていることがわかってきました。現代の歯医者は、全身の健康を視野に入れてお口の中の健康を守ることをミッションとしています。

歯周病が重大な病気のリスクを高くすることはご存じですよね。血管にはいりこんだ歯周病原因菌などの刺激は、血管内にプラーク(ねばねばした沈着物)を作りだし、血液の通り道を塞いでしまいます。血管内のプラークが剥がれ落ちて血管がつまると、心臓疾患や脳血管疾患といった重大な病気を引き起こすのです。

子供さん向けの「おしごと年鑑2022」では、・歯と歯ぐきの病気を治す ・お口の機能を守る・歯と歯ぐきの病気の予防の3つをあげています。むし歯治療は、歯医者の仕事のその一環なのです。

■スポーツデンティストというお仕事

アスリートを助ける「スポーツデンティスト」についても紹介しています。激しい接触のあるスポーツには口の中を守るマウスガードが必須。ワールドカップからオリンピックまで、名勝負が繰り広げられる陰には歯医者の活躍もあるんですよ。木更津きらら歯科では、多くのアスリートのマウスガード制作に携わらせてもらっています!


「おしごと年鑑2022」“歯医者さんの仕事”は日本歯科医師会の堀憲郎会長が監修されました。日本ではどうしても、歯医者はむし歯を治しに行くところという感覚があり、予防歯科は遅れていると言われています。子供たちが歯医者の仕事について知ってくれたら嬉しいですね! 


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22年06月24日

免疫力アップでむし歯・歯周病予防


免疫力の高い方はむし歯や歯周病になりにくいのです。感染症対策のひとつとして「免疫力をあげる」という言葉が盛んに言われてきました。むし歯や歯周病も同じです。免疫力とはどんなものなのでしょうか。

免疫とは

「免疫」は身体の調子全体を整えるという働きをあらわす医学用語です。体内に侵入してきたウイルスや細菌を病原体と判断して排除したり、不要な細胞を処分したり、傷ついた細胞を修復したりします。

ところで、「免疫力」は数値として図ることはできません。「免疫力」という言葉は医学的に定義されている言葉ではなく指標もないのです。一般的に「異物からからだを守る抵抗力の強さ」といった意味で使われています。免疫機能が頼もしく働いてくれているイメージを思い浮かべてください。

免疫の仕組み

免疫機能は「自然免疫」と「獲得免疫」の大きく2つに分けられます。自然免疫は体内に異物が侵入してきたらすぐに働いてくれる免疫システムで、獲得免疫は自然免疫で対処しきれなかった場合にはたらきます。獲得免疫は体内に侵入してきた異物を記憶する特徴があり、症状が現れる前に異物をとりのぞいてくれます。一度かかった病気にかかりづらくなることを「免疫がついた」と言ったりしますね。

免疫力がさがるとき

「免疫力」を医学的に測定することはできませんが、免疫機能がうまく働かず抵抗力が落ちてしまい、感染症にかかりやすくなるということは実際に起こります。免疫機能がおちる原因は生活習慣の乱れにある場合が多くあります。肥満、過度のダイエット、食習慣の乱れ、喫煙やアルコールの摂り過ぎ、睡眠不足、運動不足、ストレスなども免疫機能を低下させるといわれています。加齢や先天的な病気、免疫抑制剤の使用が影響することもあります。

免疫機能がうまく働くためには

「免疫機能は、活動している日中に高まります。決まった時間に起きる、バランスのよい食事をとる、しっかりからだを動かすといった生活のリズムを保つことが大切です。

バランスのよい食事

これを食べれば免疫力がアップする、という食材はありません。タンパク質、ビタミン、ミネラルをバランスよくとりましょう。また腸内環境と免疫機能の関係が注目されています。腸内環境を整えるには食物繊維や、善玉菌を含むヨーグルトなどがおすすめです。

適度な運動

テレワークや外出自粛の日々が続いたため、運動不足になっていませんか。有酸素運動は筋肉を収縮させるときのエネルギーに酸素を使う運動です。一定の時間が経過するとエネルギー源として脂肪を消費します。基礎代謝をあげ、血圧の安定に効果があり、心肺機能を向上させます。ジョギングや水泳、エアロビクス、サイクリング、ウォーキングが代表的な有酸素運動です。あまりハードな運動は逆に免疫力を下げてしまいますので、無理なく楽しくできる範囲でかまわないのです。

休養と睡眠

睡眠不足や精神的ストレスも、免疫力を落とす大きな要因のひとつです。睡眠不足により風邪をひきやすくなったことはありませんか。過度なプレッシャーにさらされると唾液中の抗体(IgA:免疫グロブリンという抗体の一種)の分泌が低くなるという研究結果も発表されています。適度に運動し、しっかり休養してください。るには食物繊維や、善玉菌を含むヨーグルトなどがおすすめです。

むし歯や歯周病も原因菌があります。免疫機能がうまく働いていれば、口腔内の健康を守ることもできるのです。わかってはいるけど、なかなかむずかしいよ・・・ とお思いですよね!しかし、ご自分のからだのことです。意識して心がけていきましょう!


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22年05月31日

国民皆歯科健診

政府が全国民に毎年の歯科健診を義務付ける「国民皆歯科健診」の導入に向け、検討を始めるということです。6月上旬にまとめる経済財政運営の指針「骨太の方針」に明記するそうです。

「義務化」という言葉に抵抗をお感じの方もいらっしゃるかもしれませんが、歯科医の立場からは、国民のみなさまが定期的に歯科健診を受けるようになったら、歯の状態、高齢者の健康、歯周病や歯周病によってリスクの高まる脳卒中などの重大な病気に対して、素晴らしい効果をあげるだろうと確信しています。

予防意識の低い日本の歯科事情

日本では、「歯医者は痛くなったら行くところ」という意識が強くあります。保険制度が充実していることも関係あるかもしれません。その結果、80歳の方の持っている自分の歯は13本程度です。ほとんどの方が入れ歯などの技工物を利用して食物を食べているのです。

一方、予防歯科先進国と言われるフィンランド、スウェーデン、ノルウェーといった北欧の国々では、80歳の高齢者でも自分の歯が平均20本以上あり、自分の歯で食物を噛んで食べることができます。子供達はほとんど虫歯がありません。

日本では、予防のための歯科受診率は5%程度。北欧では9割前後の方たちが受診します。ほとんど全国民が歯科定期健診を受けているといってもいいと思います。日本人の歯科における予防意識は、先進諸外国と比較すると、まだまだ低いのです。


歯の健康と全身の健康

65歳以上になると、ご自分の歯が多く残っているほど、健康を保ち、入院回数が少ないことが明らかになっています。逆に、歯周病は、心筋梗塞と脳血管疾患の原因となることもわかっています。糖尿病の合併症など重大な病気にもつながるリスクがあるのです。

国民皆歯科健診

口腔内の健康は全身の健康に大きく関係があり、高齢になってからの暮らしにも大きな影響を与えます。健康であれば医療費も少なくてすみます。歯科医療に携わる者のこの思いがひとりでも多くの方に伝わることを願っています。

「国民皆歯科健診」という考えはやっと検討の議題になったというところであり、様々な課題やいろいろな意見があることと思います。例えば、職場の健康診断で唾液を提出してもらい、歯周病などの可能性がある人に受診を促すといったアイディアがあるようです。

どういった形になるにせよ、予防歯科で健康を守るという考え方のもと、検討がはじめられることを心から歓迎します。皆様もぜひこの機会に、「予防歯科」について考えてみてください!


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22年01月12日

ストップ! だらだら食い

お口の中が酸性に傾く時間が長くなると、歯を形成するエナメル質がとけてむし歯になりやすくなります。3度の食事、おやつの時間を決めて、メリハリのある食習慣をすることが、むし歯予防にもなるんですよ。

■お口の中が酸性に傾くと危険信号

小学校のころ、リトマス試験紙を使って液体のpHを調べる実験をされたことはありませんか? 赤くなったらアルカリ性、青くなったら酸性、変化がなければ中性です。pHはその液体が酸性・中性・アルカリ性のどちらに傾いているかを表す指数です。通常1~14までの値の中で、中性が真ん中の7、酸性に傾くと0に近くなり、アルカリ性に傾くと14に近くなります。

お口の中は、通常は「中性」に保たれています。それが、飲食をすると、多くの人のお口の中にいるむし歯菌(ミュータント菌)が糖質を餌として酸を作り出し、お口の中が酸性に傾きます。この状態が長く続いたり、酸性の度合いが強いと、歯のエナメル質が溶け出し、むし歯の原因となるんです。pHが、中性をあらわす7の数値から、5.5まで酸性に傾くと、危険信号です!


臨界pH以下の飲み物は、歯の表面を覆うエナメル質を溶かしてしまいます。健康のためにお酢を好まれる方もいらっしゃるかと思いますが、摂取の仕方によってはむし歯の原因になる場合もありますよ。

■再石灰化には20分から1時間かかります

もちろん、なにか食べるたびにエナメル質が溶かされていたら、健康な歯の人はいなくなってしまいます。ここで唾液が働いてくれています。むし歯菌の作り出した酸を中和してくれたり、酸を洗い流したり、溶け出したカルシウムやリンを歯の表面に戻す「再石灰化」という働きをしてくれます。そして約20分から1時間かけて、お口の中は徐々に中性へ戻っていきます。

■再石灰化をするひまのない、だらだら食いはむし歯になりやすい

歯に悪いから糖質もお酢もだめなんてことはもちろんありません。どちらもからだに必要な栄養素ですし、甘いものや酸っぱいものを楽しみたいときもあります。問題は食べ方です。再石灰化にかかる時間が20分から1時間、その間も、だらだらと間食をしたり、甘い飲み物をとっていると、お口の中は中性にもどるひまがありません。歯のエナメル質からカルシウムやリンがどんどん溶け出していきます。これを「脱灰」といいます。なにか食べている回数が多いと、脱灰の時間が長く、再石灰化の時間が短くなり、むし歯になりやすいのです。


■子どもの食習慣

お父さん、お母さん、気づいていますか? 口から入るすべてのものが、からだ作りやエネルギーになっています。食べることは、成長や健康にとても大切なことなんです。

  • お子さんの欲しがるままに、お菓子や飲み物を与えていませんか?
  • ぐずったお子さんに困り果て、なだめるためにお菓子や甘い飲み物を利用していませんか?
  • お子さんの前で、必要以上に、食べたり飲んだり、だらだら食いをしていませんか?
  • 1日3食+おやつ、以外に、お菓子や甘い飲み物をむやみに食べさせていませんか?

1日の食事やおやつの時間や量、が決まっていることはよい習慣です。時間や量を決めずに、だらだらと食べたり、飲んだりすることは悪い習慣です。ごちそうは特別な時だから、価値があがり美味しさも倍増、お楽しみになります。子どもだけではなく、大人も、食体験を大切に、食生活のメリハリのために嗜好品を活用し、心の満足のためにだけむやみと飲み食いすることはやめましょう。

口から入るすべてのものは、体つくりやエネルギーになっています。よい食習慣で、健康におすごしください。生活習慣病の心配も減っていきますよ。


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22年01月08日

この飲み物、砂糖はどれだけはいっていますか?

野生の動物は、「砂糖(さとう)」の入ったものを食べないためむし歯になりません。砂糖は、人工的に作られた甘味調味料で、糖分の結晶です。砂糖のとりすぎは、食べ方によってはむし歯の原因になります。

■動物のエネルギー源

糖質は動物にとって重要なエネルギー源です。それは人間も同じです。糖質は炭水化物から多く摂取することができます。炭水化物は、たんぱく質、脂質とともに「エネルギー産生栄養素」と言われています。糖質は、私たちの日々の活動を支える重要な栄養素でもあるのです。

では糖質が、むし歯の原因になってしまうのはなぜなのでしょうか。

■むし歯の原因

むし歯になる原因としては3つの大きな要素があります。

*お口の中の「むし歯菌」

むし歯菌(ミュータンス菌)はほとんどの人のお口の中にいる、1/1000mmの球状の菌の塊です。むし歯菌は糖分を餌にして増殖し、菌の周辺にグルカンというねばねばしたノリのような物質を吐き出します。これが、歯の表面にとりつく歯垢(プラーク)の正体です。同時にむし歯菌は糖質から酸を作り出します。その酸が、歯の表面を形成しているエナメル質を溶かし、ついには穴があいて、むし歯となってしまうのです。

*食物に含まれる「糖質」

糖質は、むし歯菌が酸を作る餌となります。特に糖質の結晶である砂糖はだらだらととりすぎるのはよくありません。だらだらとお菓子を食べたり甘いキャンディーや飲料水をよくとる習慣のある人は、歯の表面が酸にさらされる時間が長くなり、むし歯になりやすい状態になってしまいます。糖質は人間の活動には不可欠なものであり、もちろん甘味料の砂糖だけではなく炭水化物などにも含まれています。問題は過剰な摂取と、そのとりかたなんです。

*個人の体質からくる歯と唾液の「質」

体質によりむし歯になりやすい人というのはいらっしゃいます。歯のエナメル質や象牙質の状況がむし歯になりやすいケースです。特に乳歯や永久歯が成長過程のお子さんは注意が必要です。

■一日にとっていい砂糖は、成人男性で角砂糖6個程度

糖質は人間の活動のために必要な栄養素ですが、とりすぎはよくありません。口の中が酸性に傾いているとむし歯の原因にもなります。ではどれくらいなら適切な摂取量といえるのでしょうか。

世界保健機関(WHO)が2015年に発表したガイドライン「成人及び児童の糖類摂取量」では、成人及び児童の1日当たり遊離糖類摂取量を、エネルギー総摂取量の10%未満に減らすことを推奨しています。。また5%まで減らして、1日25g(4gの角砂糖6個ほど)程度に抑えるなら、更に健康効果は増大するとしています。

■市販の飲料に含まれている砂糖

ここで普段私たちがよく口にする飲料にどれくらい糖質が含まれているか考えてみましょう。写真は、2021年12月の木更津市1歳児半検診でご紹介したものです。市販の飲料に含まれる炭水化物を角砂糖におきかえると、4個から10個以上含まれています。口あたりのいい飲み物には意外と多くの砂糖が含まれていることに驚きます。

むし歯は生活習慣病という側面もあります。砂糖をとりすぎず、めりはりのある食生活を習慣としたいものですね。










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22年01月03日

歯固(はがため)の儀とお食い初め

新年あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。お正月に、長寿を願う儀式「歯固の儀」と赤ちゃんの「お食い初め」についてご紹介いたします。


■歯固の儀

「歯固」は”はがため”と読みます。お正月の三が日に、長寿を祈って堅いものを食べる行事です。お正月の「歯固」で供される食物は地方によってさまざまです。鏡餅、大根やかぶ、ゆでて干した栗、串にさして干した柿、豆、昆布、片口鰯(田づくり)などです。おせち料理でもおなじみですね。

お正月に堅いものを食べて長寿を祈願する儀式は、平安時代から伝えられてきました。「歯固の儀」は奈良・平安時代の法典「延喜式」や、平安中期の「源氏物語」「枕草子」でもふれられています。宮中や公家の年中行事として、このころには定着していたんですね。

昔の人は、なぜ堅いものを食べることが長寿につながると考えたのでしょう。年齢の”齢”の字に歯の文字があるのは、歯の生え方で年のちがいがわかるからだそうです。そこから、歯を固めること、歯が丈夫なことは長寿につながると考えるようになったのだとか。

医療が発達していない時代でも、人々は経験的に、長生きしている人は歯が丈夫だと知っていたのかもしれません。

■お食い初め

赤ちゃんの健やかな成長を願う「お食い初め」も同様の意味合いがあります。「お食い初め」は赤ちゃんが生まれてから100日目のころに行われる、一生に一度のお祝いの日で、「百日祝い(ももかいわい)」とも呼ばれます。生まれて100日目くらいといえば、乳歯が生え始める時期。赤ちゃんが歯が生えるくらいに大きくなったことをお祝いし、健康と幸せを祈ります。赤ちゃんが「一生食べ物に困らないように」という願いも込められています。

*お食い初めの重要アイテム「歯固め石」

お食い初めの重要アイテムが「歯固め石」です。歯固めの儀式は、赤ちゃんに丈夫な歯が生えることを願う儀式です。箸で歯固めの石に触れ、その箸で赤ちゃんのはぐきを優しく触ってあげます。歯固め石はお宮参りで神社からいただいたり、地域によっては、アワビや梅干しなどを代用することもあります。関西ではタコが演技のよい食べ物として代用されることもあります。

*「歯固め」のおもちゃ

「歯固め石」は儀式のためのアイテムですが、「歯固め」のおもちゃも赤ちゃんの歯の健康を守ることに役立ちます。乳歯が生えてくるころの赤ちゃんは、歯がむずかゆくなってなんでも口にいれてしまいます。「歯固め」のおもちゃはこの歯ぐずりを予防してくれます。また噛む練習にもなり、お口のまわりの筋肉や骨の成長を促し、きれいな歯並びにも結び付いていきます。安全性の高いお米で作られた歯固めや、プラスチック製品に使用されている化学物質ビスフェノールAの含まれないBPAフリー製品なら安心ですね。

平安時代から伝えられる知恵は、現代でも医療的な根拠のもとに生き続けています。お正月などの行事にはそういった意味もあるのですね。今年もお口の健康から皆様の健康をサポートできるよう、木更津きらら歯科一同、気をひきしめてがんばってまいります。本年もどうぞよろしくお願いいたします。


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21年12月24日

健康な歯をつくる栄養素(3)ビタミン

健康な歯や骨の成長のために、特に重要な栄養素は、カルシウム、タンパク質、ビタミンです。ビタミンがお口の健康におよぼす代表的な効果をお伝えします。

■コラーゲンの合成を促す

ビタミンCは、コラーゲン線維の合成を促し、歯茎を健康に整えます。歯や骨の成長にかかせない栄養素のひとつがタンパク質、特にコラーゲンです。繊維性のタンパク質であるコラーゲンに、カルシウムが付着し、じょうぶな歯を作ります。歯周病の原因となる細菌は、このコラーゲン繊維を分解してしまい、歯茎の弱体化につながってしまうのです。そしてコラーゲンの合成に必ず必要な栄養素がビタミンCなのです。

■歯周病の症状を改善する

またビタミンCは、免疫力をあげる、炎症をおさえる、抗酸化作用といった効果もあり、歯周病原因菌の感染予防や炎症の改善に役立ちます。

ビタミンEは血行をよくし、免疫力の低下を防ぎます。歯ぐきの血行が悪いと、免疫力がおおはばに低下して、歯周病菌の増加を許してしまいます。酸素から変化した過活性酸素が過剰になりすぎて細胞を痛めることのないように、抑制してくれる効果もあります。

■歯のエナメル質を作る

ビタミンAは、歯のエナメル質を作る効能があります。エナメル質は人体で一番硬い組織で、歯の一番外側を覆っています。

■カルシウムの石灰化を助ける

ビタミンDは、カルシウムの吸収を助け、歯の石灰化の調整をします。骨にカルシウムが付着するのを助ける接着剤のような役割で、強い骨や歯の形成を促します。ビタミンDが不足していると、いくら乳製品や魚や大豆を食べてもカルシウムを体内に取り込むことはできません。カルシウムは吸収の効率が悪く、からだに取り込むために助けが必要な栄養素でもあるんです。カルシウムを多く取り入れたい場合は、ビタミンDが豊富に含まれている食物も食べましょう。

*エナメル質形成不全とは
歯のエナメル質が、様々な理由からうまく形成されないことがあります。歯の表面のエナメル質がくぼんだり欠けたりして、その下の層の象牙質がむきだしになり変色したりします。乳歯のときのむし歯や外傷いった局所的なことが原因の場合と、病気や栄養障害といった全身の障害が関係している場合があります。カルシウムの吸収を助ける、ビタミンD不足が関係していることも多いのです。むし歯になりやすいので、丁寧な歯みがき、フッ素塗布で予防します。

栄養素は包括的にからだの健康を支えます。これを食べれば健康にいいという万能な食品はなく、様々な栄養素をバランスよくとる必要があります。なんでもおいしくいただくことが健康の秘訣なんですね。


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21年12月17日

健康な歯をつくる栄養素(2)タンパク質

タンパク質は、歯や骨の成長に重要な栄養素です。歯や骨を丈夫で健康なものとするためには、カルシウムを摂取するだけでなく、タンパク質も同時にバランスよくとりいれる必要があります。

■歯や骨の軸となるタンパク質

人間のからだは15~20%がタンパク質でできています。人体の60%が水分であることを考えれば、半分近くをしめています。タンパク質は20種類のアミノ酸の様々な組み合わせによって、異なる働きを担っています。

カルシウムが丈夫な歯や骨に必要なことはよく知られていますが、カルシウムは、タンパク質であるコラーゲンを中心とする軸に付着することによって、はじめて骨として作られていくのです。

■タンパク質の種類

タンパク質には動物性タンパク質と植物性タンパク質があります。それぞれ、含まれているアミノ酸が異なります。

動物性タンパク質

肉や魚、卵、乳製品などに含まれている、動物由来のタンパク質です。9種類の必須アミノ酸が含まれていることが多いのも特徴です。

動物性タンパク質の多く含まれている食品
*牛肉、豚肉、鶏肉、魚介類(アジやあさりなど)、卵、牛乳、チーズ

植物性タンパク質

豆類を代表とする植物に由来するタンパク質です。9種類の必須アミノ酸が不足している食品もありますが、動物性タンパク質では足りないビタミンを補うことができます。

植物性タンパク質の多く含まれている食品
*豆類、野菜類(ジャガイモ、アスパラガス、ブロッコリー、芽キャベツなど)、穀類(白米や小麦粉、とうもろこし、そばなど)、果実類(バナナ、アボカドなど)

■必須アミノ酸

タンパク質を構成する約20種類のアミノ酸のうち、体内で作り出すことができず、食品から摂取する必要のある9種類のアミノ酸のことです。アミノ酸の働きは必須アミノ酸の不足しているレベルにあわせられてしまうので、ひとつでも足りないと健康を維持できなくなります。

アミノ酸スコアの高い食品
アミノ酸スコアは、「タンパク質」の量と「必須アミノ酸」が食べ物の中にバランス良く含まれているかを表す指標です。アミノ酸スコアが100に近いほど、消化によく栄養素の働きのよい良質なタンパク質の含まれている食品ということになります。アミノ酸スコアが100を満たしている食品として、鶏肉、豚肉、牛肉、大豆、牛乳などがあります。

良質なタンパク質は、骨や歯の軸となるものとしてとても大切な栄養素です。カルシウムはタンパク質の働きがあって丈夫な歯や骨を作ることができるのです。次回は、カルシウムとタンパク質のつながりを強くする、ビタミンについてご紹介いたします。


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21年12月13日

健康な歯をつくる栄養素(1)カルシウム

骨や歯の成長のためには、カルシウム、タンパク質、ビタミンA,Cなどが必要です。今日はカルシウムについてご紹介します。

■カルシウムの役割

カルシウムは、骨や歯を構成する主要な成分です。特にカルシウムがたくさん含まれている乳製品は、歯を丈夫にしてくれます。子供のころから、牛乳、小魚をたくさんとるように促されて育った方も多いのではないでしょうか。カルシウムが多く含まれている食品には次のようなものがあります。

■カルシウムが多く含まれる食品

乳製品

牛乳や乳製品は最も効率よくカルシウムをとりいれることができ、歯の成長のためにはかかせません。牛乳を飲むとおなかがごろごろしてしまう方も、チーズならとりいれやすいかもしれませんね。脂質のとりすぎがご心配なら低脂肪乳を利用したり、牛乳のくさみが苦手なら料理にいれるなど工夫してみましょう。

カルシウムの多く含まれている乳製品
*牛乳、スキムミルク、牛乳を原料とするチーズ、無糖ヨーグルト、アイスクリームなど
牛乳200CCなら約243mgのカルシウムが含まれています。

魚介類

カルシウムは、骨や殻ごと食べられる小魚や小エビ、うなぎや貝類に多く含まれています。さばやさけの缶詰なども骨までやわらかくなっているためお子さんやご高齢の方でも食べやすいですね。

カルシウムの多く含まれている魚介類
*わかさぎ、ししゃも、いわし、うなぎ、ちりめんじゃこ、干しエビ、乾燥ひじき、にぼし、かつおぶし、さけやさば・いわしの缶詰など
乾燥ひじき(6g)には約60mgのカルシウムが含まれています。

大豆製品

牛乳や小魚でなければカルシウムがとりいれられないということではありません。おすすめなのは豆腐や油揚げ、納豆などの大豆製品です。大豆を原料とする食品は、タンパク質も多く含まれているのです。

カルシウムの多く含まれている大豆製品
*木綿豆腐、絹ごし豆腐、こおり豆腐、納豆、油揚げ、がんもどき、おから、味噌など
木綿豆腐1丁には約65mgのカルシウムが含まれています。

野菜・海藻類

野菜や海藻は、カルシウムの吸収率は高くないものの、他の栄養素とのバランスを考えたときにはとりいれたい食品です。ビタミン、ミネラル、食物繊維といった栄養素が含まれているからです。いろいろな食品をバランスよくとることが大切です。

カルシウムの多く含まれている野菜・海藻類
*モロヘイヤ、小松菜、水菜、昆布
小松菜1/3束には約136gのカルシウムが含まれています。

■カルシウムの推奨量

参考までに、厚生労働省が発表している、1日当たりのカルシウムの推奨量です。

男性

年齢(歳) 推奨量(mg/日)
1~2 428
3~5 587
6~7 585
8~9 645
10~11 708
12~14 991
15~17 804
18~29 789
30~49 738
50~64 737
65~74 769
75 以上 720

女性

年齢(歳) 推奨量(mg/日)
1~2 415
3~5 532
6~7 538
8~9 750
10~11 732
12~14 812
15~17 673
18~29 661
30~49 660
50~64 667
65~74 652
75 以上 620

厚生労働省「日本人の食事摂取基準2020年版」より

カルシウムは、歯や骨の健やかさを保つためには欠かせない栄養素です。丈夫な歯は歯周病の進行にも歯止めがかかります。ただし、どんな食物、栄養素もとりすぎは禁物です。様々な栄養素をバランスよくとれる食事を考えていきたいですね。


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21年12月07日

歯科スタッフが水を選ぶわけ

のどがかわいたとき、当院スタッフがよく飲む飲み物は「水」。歯科スタッフが水を選ぶそのわけは?

水

pH値を知ろう

pH値は酸性~アルカリ性の度合いをあらわす水素イオン指数です。1から14までの値で表され、pH7より小さければ「酸性」、大きければ「アルカリ性」。

お口の中のpH値が酸性に傾くと、細菌の活動が活発になり虫歯になりやすくなるのです。

水

画像は『愛知三の丸病院だより』様からお借りしました。

虫歯になりやすい飲み物

虫歯になりやすい飲み物は、コーラやなどのジュース類や梅酒、スポーツドリンクなど、pH値の低い「酸性の飲み物」です。酸性の飲料は、歯を溶かしやすく、虫歯になるリスクが高まります。

水の効用

水は糖分を含まず、虫歯予防には最適です。そのほかにも、水がお口の中を健康に保つ理由があるのです。

  • お口の中を中性に保つ
    飲んだり食べたりすると、お口の中は酸性に傾きますが、水は自然に中性に保ってくれます。
  • 食べかすを洗い流してくれる
    お口の中に水流が起こり、食べ物を飲み込みやすくしてくれたり、歯と歯の間の食べカスも洗い流してくれます。
  • 唾液の分泌を促す
    唾液には抗菌・殺菌作用があり、唾液によってお口の中の健康が保たれるのです。水は唾液の働きを助けてくれます。。
  • 歯の変色がない
    ステインが含まれず、歯が着色しません。

無味無臭な水ですが、実はお口の健康にはとても効果があるんです。水を飲む習慣はおすすめです!


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21年11月07日

11月8日はいい歯の日! 口呼吸をやめよう

お口のお手入れ、できてますか?




この映像の、ゆるーい悪い歯ちゃんを見てください。もう共感しかないっ。わかります、忙しかったり、時間や心の余裕がなくてお口のケアがおろそかになってしまうこと、ありますよね涙

でもそこで「お口の健康を大切に!」とお伝えし続けるのが私たちのお仕事です。

口呼吸より鼻呼吸

ここでは、長く続くマスク生活でおこりがちな、口呼吸についてお話しています。口で呼吸していると、お口の中が乾燥し・・・

  • 唾液減少
  • 細菌増加
  • 免疫力低下
  • ウイルス感染
  • むし歯
  • 歯周病
  • 口臭

といいことありません。

お口の中の健康が保たれていれば、感染症対策にもなるんですよ。インフルエンザが流行する季節でもあり、大切なことですね!

口呼吸をやめて鼻呼吸に。ぜひ心がけてみてください。


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21年10月23日

オーラルフレイルのセルフチェック

よく話し、よく笑い、よく噛み、よく飲み込むことができていますか? お口のまわりの機能が落ちていないか、セルフチェックをしてみましょう!

口腔機能が低下すると心身機能も低下する

コロナ禍で自粛生活が長引き、いろんな面で生活に不調がでてきているかもしれません。

足腰が弱くなったり、会話が減るため滑舌が悪くなったり、経済的な困窮や孤立、ご高齢者の場合は認知機能に陰りがでてくることも考えられます。

こういった心身の衰えをフレイル(虚弱)といい、特に口腔機能の衰えをオーラルフレイルと呼びます。口腔機能が低下すると、心身機能も低下します。

栄養のあるものをよく噛んで食べましょう。自分では気づきにくいので、歯科の定期健診もご活用ください。

口腔機能は全身の健康に大きく関係があります。ご自分のからだの声に、耳を傾けてあげてくださいね! 木更津きらら歯科は皆様の健康を守るために全力でサポートいたします。


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21年06月10日

認知症と口腔ケア



アルツハイマー病の進行を抑えることができる、画期的な新薬がアメリカの食品医薬品局(FDA)で承認されました。この新薬の効果があがれば、おおぜいの患者さんやご家族が、晩年を充実してすごすことができるようになります! 

アルツハイマー病とは

アルツハイマー病は、認知症の原因の70%を占めています。

「アミロイドβ」という異常なたんぱく質が脳に蓄積され、神経細胞を壊すことが原因とされています。

この新薬は、病気の原因となる「アミロイドβ」をとりのぞき、アルツハイマー病の進行を抑えることができると期待されているんです。

歯みがきで認知症予防

ところで、歯みがきが認知症予防になることをご存知ですか?

歯周病を治療し、予防することで、認知症の予防にもつながるんです。

歯周病菌のせいで、「アミロイドβ」が脳に増加し、記憶障害が発生する研究結果が発表されたのは去年のこと。こちらも驚きのニュースでした。お口の健康は脳の働きにも関係しているんですね!

家族や自分自身が年をとっても、楽しく快適な暮らしを贈りたいものですね。そのために、お口の健康も大切にしていきましょう。


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21年05月16日

大人の乳歯とフィンランドの口腔ケア習慣



女優の菅野美穂さん、まだ乳歯が1本おありなんですって。ロッテ『キシリトールガム』のCM制作裏話を読んでましたら、そうおっしゃってました。

大人の乳歯

大人の歯が元々ない方がたまにいらっしゃいます。通常は、乳歯が抜けて大人の歯が生えるのですが、その大人の歯が一部ないことがあるんです。

菅野さんは、子供のころに歯医者さんに「60歳までもったら良いね」と言われたそうなんですが、100歳まで使えるように、歯ブラシとフロスと歯間ブラシでお手入れしているそうですよ。

フィンランドのキシリトール習慣



菅野さん出演の『キシリトールガム』CMは、フィンランドのキシリトール習慣を紹介しています。キシリトールは口の中で酸をつくらないため、フィンランドでは保育園でも食後の習慣にしているんだとか。木更津きらら歯科では、キシリトール入りのガムやキャンデー、チョコを販売しています。

歯を大切にするヒントは、フィンランドにあるようです! 人生100年時代、長く自分の歯でおいしいものを食べることができるように、お手入れをがんばっていきましょう。


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21年01月10日

マスクの中でストレッチ! 簡単口腔体操



あけましておめでとうございます。2021年もどうぞよろしくお願いいたします。今日はマスクの中でできる、お顔のストレッチをご紹介します。

マスク生活で変わったことは?

日本歯科医師会の調査では、いつもマスクをしているせいで、「人と話すことが減った」と感じる人が6割を超えるそうです。

人との会話がへり、口を動かす機会がへる・・・ 表情も乏しくなる・・・

それって、寂しいだけではなく、健康にも大きく関係があるんです。

表情が乏しくなっていませんか?

口の周りの筋肉の衰えは、心身の老化につながり、ご高齢者の場合は、食べることにも支障がでてくることがあるんです。

自分でよく噛んで食べて呑み込むことができにくくなってきたら、健康に大きな影響がでてくるのは、自明のことですよね。

ご紹介するのは日本歯科医師会で推奨しているお口のまわりの筋肉をきたえるトレーニング。といっても簡単です。

お口・舌の動きをスムーズにする体操

お口を、大きく「ウー」「イー」の形に。

唇とほほの体操

うがいをするように、頬をふくらませてぶくぶく。

舌圧訓練

頬の内側の舌と外側の指を押しあうようにします。ほうれい線予防にも!

パタカラ体操

パパパパパパパパ! タタタタタタタタ! カカカカカカカカ! ラララララララ! と言ってみて!

引用:日本歯科医師会 オーラルフレイル予防のための口腔体操 

通勤途中や買い物途中で、マスクの中でお顔の体操をしてみませんか。マスクをとったときの、いきいきとした表情に、びっくりしちゃいますよ!


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20年09月02日

菌活で家族の健康を守りましょう!



生物は体内や表皮にたくさんの菌が共生しています。この菌の「菌質」が良いと健康に、悪いと不健康になってしまうんです。 お口の衛生と健康を悪玉菌から守ることが、全身の健康を守ることにつながります。

歯周病との戦い

歯医者は患者さまの全身の健康のために戦います。それはすなわち、歯周病との戦いです。歯周病は、歯周病菌が引き起こす「菌感染症」です。心筋梗塞や脳梗塞、糖尿病のリスクを高める深刻な病気なんです。

健康を悪玉菌から守るには?

体内の菌質を改善する方法はとてもシンプル。質の良い菌、善玉菌をとりいれればいいんです。

母乳・口腔由来の乳酸菌、「L,ロイテリ菌」

よい菌の代表が、乳酸菌なのですが、乳酸菌は多くの場合、人に必要な常在菌まで抑制してしまいます。ここで母乳・口腔由来の乳酸菌、「L,ロイテリ菌」の登場です!

「L,ロイテリ菌」はほとんどの哺乳類で確認され、母体から赤ちゃんに受け継がれて来た自然な乳酸菌。お口から大腸まで、ヒトの全ての消化管に定着できることが確認されています。

トローチタイプの乳酸菌

木更津きらら歯科でおすすめしているのが、舌のうえで転がすトローチタイプの乳酸菌。スウェーデンのバイオガイア社「L.ロイテリ菌プロデンティス株」です。



Bio Gaia プロデンティス30錠
3,300円 (税込) ※1錠108円
お口の中の口腔内細菌の「菌質」を天然プロバイオティクスで改善し、むし歯や歯周病だけではなく、心疾患や生活習慣病(糖尿病・高血圧等)の予防にも。口腔内の細菌をよくすることで、歯石や歯垢、口臭改善にも役立ちます。

Bio Gaia プロデンティス30錠は当院でお取り扱いしています。こんなやり方で、お口の中の菌質を整え、歯周病予防につなげることができるんですよ。バイオガイアで菌活をし、家族の健康を守りましょう!


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20年07月29日

感染症の水際対策



今日は、お口のケアによるウイルス感染の水際対策のおさらいです。写真は天王寺動物園のカバくん。お口のケアつながり。

お口の中とからだの関係

お口の中の状態は、感染症や免疫の機能と大きな関係があります。

  • お口の中が汚れているとウイルス感染のリスクが高くなります。
    お口の中では、細菌が持っている「タンパク質分解酵素」がウイルス感染を促進してしまいます。特に歯周病菌は大問題。ふだんの歯みがきとともに、歯科検診でお口の中のおそうじをすることも大切です。
  • お口の中が清潔だと、免疫が力を発揮します。
    全身の免疫に重要な役割を果たしているのが、腸内細菌のバランス。腸の細菌のバランスを乱してしまうのが、お口の中の細菌です。食事とともに腸に到達してしまうんです。腸内細菌のバランスが崩れると、感染症にかかりやすくなったり、さまざまな全身疾患が発症しやすくなることが知られています。
  • 歯周病に注意
    歯周病はとても危険です。歯周病の細菌は食事のたびに腸に運ばれることになり、全身の免疫力が低下する可能性があります。
  • お口の中の状態と肺炎のリスクの関係
    食べ物や唾液が気道にはいってしまう誤嚥(ごえん)。お口の中の細菌も肺にまではいってしまいます。誤嚥の可能性があるご高齢者は、お口の中を清潔にしておくことも大切です。
  • 味覚障害
    新型コロナウイルスの症状として知られる味覚障害。舌の上に多くある、味を感じ取る味蕾(みらい)細胞がウイルスによって破壊されるためのようです。お口は、体内への入り口として他の器官より先に感染すると推測されています。

ウイルス感染の予防に口腔衛生管理がかかせないことは、すでに様々な論文が発表されています。手洗いだけでなく、お口の中の清潔もお忘れなく。歯科の定期検診も活用してください!


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20年07月20日

本日丑の日



土用の丑の日うなぎの日
食すれば夏負けすることなし

平賀源内

2020年の土用の丑の日は7月21日(火)、8月2日(日)。鰻が食べたくなりますね! 鰻は栄養価が高く、夏バテ防止にはぴったりなんです。

鰻の栄養素

鰻はこんなに栄養が豊富なんです。

  • ビタミンA・・・細胞の老化を防止する働きがあります。免疫機能の低下に繋がる働きを抑えてもくれます。
  • カルシウム・・・骨や歯を丈夫にしてくれます。
  • ビタミンB1、B2・・・疲労回復や成長を助けるビタミンです。
  • DHA(ドコサヘキサエン酸)・・・脳の働きをよくします。
  • EPA(エイコサペンタエン酸)・・・血管の病気を予防します。

夏の疲れがたまってきた頃に、鰻を食べるのは理にかなっていることなんです。

土用の丑の日とは?

ところで”土用の丑の日”とはなんなのか? 毎年、検索して調べても忘れてしまうのであらためて・・・。

土用

丑は「子・丑・寅・・・」の丑(うし)。十二支です。昔の暦では、十二月を干支で呼んでいました。のちには年や日、時間、方角にもあてはめるようになりました。ここでは日にちを表しています。

丑の日

立夏・立秋・立冬・立春の日の、直前の約18日間を指す言葉。季節の変わり目の期間です。

土用の丑の日

ということは、夏だけでなく、立秋や立冬、立春の前にも土用の丑の日はあるわけなんです。

土用の丑の日は年に何度もめぐってくるのに、なぜ夏だけ鰻を食べようということになったんでしょうか。

日本最古のキャッチコピー

江戸時代の蘭学者、平賀源内が、鰻やの宣伝のために考えたキャッチコピーから来るのだとか。なぜ丑なのかはわかりません。土用の子(ね)の日とか土用の寅(とら)の日でもよかったんじゃ!?

夏に鰻を食べる合理性

ところが、広告コピーにのせられた! っていう話でもないんです。季節の変わり目で疲れてきたからだに、栄養価の高い鰻を食べるのはとても合理的なんですね。平賀源内先生、さすがです!

少し、心もからだも疲れてきているのではありませんか。江戸の町の人々にちょっぴり思いを馳せながら、美味しいものを食べて気分もリフレッシュしませんか。


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20年06月20日

感染症予防の強い味方「唾液」のお話です。



梅仕事の季節です。スーパーの店頭には青梅が並んでいますね。梅干しや梅シロップ、梅ジャムに梅肉エキス。毎年自家製を楽しむ方、今年は挑戦していようとお考えの方もいらっしゃるのでは。酸っぱい梅干しを想像しただけで、口の中につばがわいてきませんか。今日は唾液のお話です。

唾液の抗菌作用

唾液には様々な効能がありますが、そのなかでも抗菌作用は特別に強いのです。唾液に含まれる「IgA(免疫グロブリンA)」という抗体の一種は、様々な異物を取り込む口腔内において、バリア機能の中心的な役割を担っています。この「IgA」、感染症予防効果はとても大きいのです。IgAの値が低い人は、かぜやインフルエンザにもかかりやすいということが明らかになっているんです。

バリア機能の高い唾液

唾液の抗菌作用は、新型コロナウイルスに対しても、有効だということが十分に考えられるんですね。新型コロナウイルスの味覚障害の症状は、味覚を感知する器官にウイルスが取り付きやすいことを表しています。バリア機能の高い唾液がふんだんに分泌されていれば、ウイルスの力を弱め、感染を防ぐことにつながる可能性が高いんです。唾液がさまざまな機能を持ち、体を守ってくれていることは明らかになっています。

よく噛むことで、唾液の力を発揮させましょう。酸っぱい梅干しも効果があるかもしれませんよ!


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19年12月12日

えっ、この歯、抜かなくちゃいけないんですか⁉️


抜歯ってショックですよね。患者さんもショックを受けられますが、歯科医師も「抜歯するしかないのか・・・」と非常に残念に感じています。歯科医院ではできるだけ抜歯はしないように治療を進めますが、後悔先に立たず、ということになってしまうケースも、残念ながら、あるんです。

歯を失う理由。虫歯や歯周病がほとんどです。

神経をとらなければならなかった歯、根っこに悪いところが残っている歯を、抜かなければならなくなることが多いのです。しかも、奥歯から失われていく傾向があります。奥歯を失うと、噛みあわせが悪くなり、他の歯にも悪い影響をおよぼしていきます・・・

歯が多く残っている人は、医療費も少ない

一方、歯が多く残っている人は、歯を失った人に比べて医療費もかからないんですよ。歯の数が少ない人は全身の健康状態がよくないこと、特に循環器疾患や認知症が多いという研究結果が多数報告されています。 また歯を失う原因の第1位である歯周病が、糖尿病など生活習慣病を悪化させることもわかってきています。


年をとってからの話ではない

歯を健康に保つことが、生活習慣病などによる医療費の負担軽減に役立つのです。それも、80代の方より40代の方のほうが、歯がある人と少ない人の医療費の差が大きいのです。

歯を失うことが全身の健康を損ない、医療費の負担も多くなる。年をとってからの話では、ありません! 若い時期からの定期検診で、歯を大切にしていきましょうね!


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