木更津きらら歯科ブログ

「お口のコンサルタント(当院の歯科医師)」による、生涯安心して健康な歯で暮らしていくためのマメ知識をご紹介いたします。

矯正歯科

25年12月18日

マウスピース矯正中に口内炎ができたらどうしたらいい?原因と対処法

こんにちは。千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」です。 マウスピース矯正中に口内炎ができたらどうしたらいいか考える女性 マウスピース矯正中は、装置による刺激や口腔内環境の変化によって、口内炎ができやすくなることがあります。「このまま矯正を続けても大丈夫?」「口内炎ができたときはどう対処すればいいの?」と不安に思う方も多いでしょう。 口内炎は一時的なトラブルであることが多いものの、原因を理解せずに放置すると、痛みが長引いたり、矯正治療がストレスになったりする場合もあります。 今回は、マウスピース矯正中に口内炎ができる原因や対処法、予防法について解説します。口内炎ができて対処法にお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。

マウスピース矯正中にできる口内炎の種類

マウスピース矯正中にできた口内炎 口内炎とは、口の中の粘膜に炎症が起こり、痛みや赤み、腫れなどの症状が現れる状態です。唇の内側や頬の内側、舌や歯茎など、口腔内のさまざまな部位に発生します。 マウスピース矯正中は、装置が粘膜に触れたり、唾液の循環が変化したりすることで、口内炎ができやすくなることがあります。食事や会話のたびに痛みを感じると、矯正治療そのものがつらく感じる方もいるのではないでしょうか。 口内炎は一時的なトラブルであることが多いものの、種類によってはすぐに対応が必要なケースもあります。主な口内炎の種類は、以下のとおりです。

カタル性口内炎

カタル性口内炎は、物理的な刺激によって起こる口内炎です。マウスピースの縁が粘膜に当たる、食事中に頬の内側を噛む、といった刺激が原因で粘膜に炎症が起こります。 粘膜が赤く腫れたり、ヒリヒリとした痛みを感じたりします。マウスピースが当たらないように調整するなど、刺激の原因を取り除くと自然に改善するケースがほとんどです。

アフタ性口内炎

アフタ性口内炎は、口内炎の中でも特によく見られるタイプです。白色や黄白色の潰瘍(アフタ)ができ、その周囲が赤く縁取られるのが特徴です。強い痛みを伴うことが多く、食事や会話がつらく感じられる場合もあります。 原因ははっきりと特定されていませんが、ストレスや睡眠不足、栄養バランスの乱れや免疫力の低下などと考えられています。マウスピース矯正中は、口腔内環境の変化や精神的な負担によって、アフタ性口内炎ができる人もいるでしょう。

ウイルス性口内炎

ウイルス性口内炎は、ヘルペスウイルスなどの感染によって起こります。口の中だけでなく、唇の周囲にも水ぶくれができることがあり、発熱や倦怠感を伴うケースも少なくありません。 このタイプの口内炎は感染性があるため、医療機関での診断や治療が必要です。マウスピース矯正そのものが直接の原因ではありませんが、体調不良や免疫力の低下時には発症しやすくなります。

カンジダ性口内炎

カンジダ性口内炎は、口腔内に常在しているカンジダ菌が異常に増殖することで起こります。舌や頬の内側に白い苔のような付着物が見られ、拭うと赤くただれた粘膜が現れることが多いです。 免疫力の低下や、口腔内が乾燥しやすい状態が続くと発症しやすくなります。マウスピースを長時間装着している場合や、清掃が不十分な場合には、リスクが高まることもあります。

マウスピース矯正中に口内炎ができる原因

マウスピースを装着して摩擦ができる様子 マウスピース矯正中に口内炎ができる主な原因は、以下のとおりです。

マウスピースの摩擦

マウスピースは歯列全体を覆う装置のため、装着中に頬の内側や唇の裏、歯茎などの粘膜に触れます。特に、装着し始めの時期や、新しいマウスピースに交換した直後は、縁の部分が粘膜に当たりやすく、摩擦によって小さな傷ができることがあります。 この傷がきっかけとなり、炎症が起こると口内炎となるのです。マウスピース自体は滑らかな素材で作られていますが、わずかな段差や圧迫でも、粘膜にとっては刺激となる場合があります。

唾液の減少

唾液の働きのひとつは、口腔内を潤し、細菌の増殖を抑えることです。マウスピースを長時間装着していると、唾液の循環が妨げられ、口の中が乾燥しやすくなることがあります。特に、水分摂取が少ない方や、口呼吸の癖がある方は、口腔内が乾燥しやすいです。 口腔内が乾燥すると、粘膜のバリア機能が低下し、わずかな刺激でも炎症が起こりやすくなります。その結果、口内炎が治りにくくなったり、新たにできやすくなったりするのです。

栄養不足

口内炎の発症には、栄養状態も深く関係しています。特に、ビタミンB群や鉄分、亜鉛などが不足すると、口腔内の粘膜が弱くなり、炎症が起こりやすくなります。 マウスピース矯正中は、食事のたびに装置を外す必要があるため、間食を控えたり食事量が減ったりする方もいます。その結果、栄養バランスが乱れ、口内炎ができやすくなる人もいるでしょう。

ストレス

矯正治療による違和感や、装置の管理に対する負担は、知らず知らずのうちにストレスとなることがあります。ストレスが蓄積すると自律神経のバランスが乱れ、免疫機能の低下につながりかねません。 その結果、口腔内の粘膜が炎症を起こしやすくなり、口内炎が発症するリスクが高まります。

免疫力の低下

免疫力が低下していると、口腔内の細菌やウイルスに対する抵抗力が弱まり、口内炎ができやすくなります。睡眠不足や体調不良、風邪をひいているときなどは、免疫力が下がりやすいタイミングです。 マウスピース矯正中に限らず、免疫力が落ちている状態では、口内炎が治るまでに時間がかかることもあります。口内炎が繰り返しできる場合や、なかなか治らない場合は、体調面も含めて歯科医師に相談するとよいでしょう。

マウスピース矯正中に口内炎ができるのを防ぐには

マウスピースのお手入れのイメージ マウスピース矯正中の口内炎は、日々のケアや生活習慣を少し意識するだけで予防できる場合があります。ここでは、マウスピース矯正中に口内炎を防ぐためのポイントを解説します。

口腔内を清潔に保つ

口腔内を清潔に保つことは、口内炎予防の基本です。口の中に細菌が多い状態では、粘膜に小さな傷ができただけでも炎症が起こりやすくなります。 マウスピース矯正中は、ご自身の歯と、マウスピースの両方をきちんと清掃することが重要です。歯磨きは歯と歯茎の境目を意識し、磨き残しがないよう丁寧に行いましょう。歯ブラシだけでなく、デンタルフロスや歯間ブラシを併用すると、プラークをより効果的に除去できます。 また、マウスピース自体も毎日洗浄し、汚れや細菌の付着を防ぐことが大切です。汚れたまま装着すると、細菌が増殖しやすくなり、口内炎のリスクが高まります。

栄養バランスを意識する

口内炎の予防には、食事から栄養素をしっかり摂取することも重要です。例えば、粘膜の健康を保つビタミンB群や、免疫機能に関わる鉄分・亜鉛が不足すると、口内炎ができやすくなります。 マウスピース矯正中は、装置の着脱が面倒に感じて食事を簡単に済ませ、栄養が偏る人も少なくありません。主食・主菜・副菜を意識し、野菜やたんぱく質をしっかり摂ることを心がけましょう。 また、十分な水分補給も重要です。口腔内が乾燥すると唾液の働きが弱まり、粘膜が傷つきやすくなります。こまめに水分を摂り、口の中を潤した状態を保つと、口内炎の予防につながります。

ストレスを軽減する

ストレスは、口内炎ができやすくなる大きな要因のひとつです。強いストレスが続くと自律神経のバランスが乱れ、免疫力が低下し、粘膜も回復しにくくなります。 マウスピース矯正中は、違和感や管理の手間がストレスになることもあります。ストレスをためないよう、リラックスできる時間を意識的に作ることが大切です。軽い運動や入浴、趣味の時間を取り入れると、心身の緊張を和らげ、口内炎の予防につながります。

マウスピースを清潔に保つ

マウスピースには唾液や細菌が付着しやすく、汚れた状態で装着を続けると、口腔内の細菌が増殖し、粘膜に炎症が起こりやすくなります。毎日、流水下でマウスピースを洗浄し、定期的に専用の洗浄剤を使用して除菌することが大切です。 歯磨き粉を使って強くこすると、細かい傷がつき、かえって汚れが付着しやすくなるため避けましょう。清潔なマウスピースを使用することで、口内炎のリスクを抑えやすくなります。

睡眠をしっかりとる

十分な睡眠をとることも、口内炎の予防には重要です。睡眠中は、体の修復や免疫機能の回復が行われるため、睡眠不足が続くと口腔内の粘膜が弱くなり、口内炎ができやすくなります。 マウスピース矯正中に口内炎が繰り返しできる場合は、睡眠時間や睡眠の質を見直してみましょう。就寝前にスマートフォンを長時間使用しない、規則正しい生活リズムを心がけるといった工夫も、免疫力を保つうえで効果的です。

マウスピース矯正中に口内炎ができたときの対処法

痛み止めを服用する様子 ここからは、矯正中に口内炎ができたときの対処法について解説します。

痛み止めを服用する

口内炎の痛みが強い場合は、市販の痛み止めを一時的に使用することも選択肢のひとつです。鎮痛薬を使用すると、食事や会話がしやすくなり、日常生活への支障を軽減できます。 ただし、痛み止めはあくまで対症療法であり、口内炎そのものを治すものではありません。長期間にわたって使用したり、痛みを我慢しながら矯正を続けたりすると、症状が悪化するおそれがあります。使用する際は用法・用量を守り、痛みが続く場合は歯科医院へ相談しましょう。

歯科医院を受診する

口内炎がなかなか治らない場合や、痛みが強い場合は、早めに歯科医院を受診することが重要です。歯科医院では、口内炎の状態を確認したうえで、適切な処置や薬の処方を受けられます。 また、マウスピースの縁が粘膜に強く当たっている場合には、装置の調整や研磨によって刺激を軽減できる場合もあります。自己判断で装着を中断するのではなく、歯科医師に相談しながら対応すると、矯正治療を安全に続けられるでしょう。

まとめ

マウスピースを持ち笑顔の女性 マウスピース矯正中は、装置の摩擦や唾液の減少、体調や生活習慣の影響によって、口内炎ができやすくなることがあります。口内炎ができた場合は、痛み止めを適切に使用しながら、必要に応じて歯科医院を受診することが大切です。 また、日頃から口腔内やマウスピースを清潔に保ち、栄養バランスの取れた食事や十分な睡眠を心がけると、口内炎の予防につながります。痛みや違和感を我慢せず、気になる症状があれば早めに歯科医師へ相談しながら、マウスピース矯正を進めていきましょう。 マウスピース矯正を検討されている方は、千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」にお気軽にご相談ください。 当院では、虫歯・歯周病治療などの一般歯科だけでなく、ホワイトニングやセラミック治療、矯正治療などの自由診療にも力を入れています。診療案内ページはこちら無料相談・ご予約も受け付けておりますので、ぜひご覧ください。
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25年12月11日

床矯正って痛いの?痛みの原因と対処法を紹介

こんにちは。千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」です。 床矯正の装置を手に持った子ども 床矯正は、取り外し可能な装置を使って顎を広げる治療法です。お子さまの歯並びが気になり「床矯正を始めたいけれど痛いのではないかと心配」「子どもが痛がったら続けられないのでは」と不安を感じている方も多いでしょう。 メリットの多い治療法ですが、実際、装置の調整時や装着直後には違和感や痛みを生じることがあります。 この記事では、床矯正で起こる痛みの原因や具体的な対処法、治療のメリット・デメリットについて詳しく解説していきます。治療を受ける前に床矯正の痛みについて正しく理解し、安心して判断できるよう参考にしてください。

床矯正とは

床矯正の装置の操作方法について説明しているイメージ 床矯正は主に成長期のお子さまを対象とした矯正治療で、入れ歯のような形状の装置を口の中に装着して顎を広げていく方法です。装置の中央にはネジが組み込まれており、このネジを定期的に回すことで少しずつ装置が広がり、それに伴い顎の骨の成長も促されていきます。 装置は基本的に取り外しが可能なため、食事や歯磨きの際には外すことができます。ただし、効果を得るためには一日に決められた時間(通常12時間から14時間程度)装着する必要があります。 そのため、学校から帰宅した後や、就寝時を中心に使用するケースが一般的です。装置には上顎用と下顎用があり、症状に応じて片方または両方を使用します。 この治療法が特に効果的なのは、顎の骨がまだ柔らかく成長段階にある子どもの時期です。 乳歯が抜けて永久歯が生え揃う前の混合歯列期と呼ばれる時期に始めることで、顎の成長を利用して歯が並ぶスペースを自然に確保します。永久歯列期での矯正では歯を並べるスペースを作るために抜歯するケースもありますが、早期に床矯正を行えば抜歯を避けられる可能性が高まります。 治療期間には個人差がありますが、一般的には1年から3年程度かかることが多いでしょう。その後、後戻りを防ぐための保定期間が必要です。

床矯正で起こる痛みとその原因

床矯正で痛みがでて頬をおさえる子ども 床矯正での治療中には、いくつかの場面で痛みや違和感が生じることがあります。ここでは、主な痛みの原因について見ていきましょう。

装置の装着直後の圧迫感と痛み

床矯正を始めたばかりの時期には、装置を口の中に入れることに慣れていないため、強い違和感や圧迫感を覚える可能性があります。装置は歯や歯茎に密着するように作られているため、最初は異物感が強く、話しづらさや不快感を伴うことも少なくありません。 特に、上の歯列に装着するタイプは、上顎(口蓋部分)を広く覆う構造になっているため、舌の動きが制限されて発音がしにくくなることがあります。歯や歯茎にも持続的な力が加わるため、じんわりとした鈍痛を覚えるケースも見られます。 こうした痛みは通常数日から1週間ほどで次第に和らぎ、口の中が装置に慣れてくると気にならなくなることがほとんどです。

ネジを調整した後の痛み

装置の中央にあるネジを定期的に回して少しずつ歯列を広げていきますが、調整直後には歯や顎に新しい力が加わるため、痛みや違和感を覚えることがあります。特に、ネジを回した当日から翌日にかけては、歯が浮いたような感覚がでたり、噛む際に痛みを伴ったりすることがあります。 こうした症状は一時的なもので、通常は2〜3日ほどで次第に落ち着いていきます。

装置と粘膜の接触による痛み

装置の縁やワイヤーの先端が頬の内側や舌、歯茎に触れることで、擦れたような痛みを感じるケースもあります。こうした症状は、装置が粘膜に食い込んだり、同じ場所に繰り返し当たったりすることで生じ、場合によっては口内炎につながる可能性もあります。 新しい装置を作った直後や、成長に伴って口の形が変化した際には、このような接触による痛みが起こりやすいです。

床矯正で痛みがでた場合の対処法

床矯正で痛みがでて歯科医に装置の確認をしてもらっているイメージ 床矯正で痛みがでた場合には、いくつかの対処法があります。症状に応じて適切な方法を選んでいきましょう。

まずは様子を見る

装置を装着した直後やネジを調整した後の痛みは、多くの場合、時間の経過とともに自然に和らいでいきます。我慢できる範囲の痛みであれば、2日から3日は様子を見てみましょう。 この期間中は硬い食べ物を避け、おかゆやうどん、豆腐など柔らかめの食事を選ぶことで噛む刺激による痛みを軽減できます。また、冷たいものを口に含むと痛みが和らぐこともあるため、アイスクリームや冷たい飲み物を試してみるのも一つの方法です。

痛み止めを服用する

痛みが強くて日常生活に支障がでる場合には、市販の痛み止めを服用することも有効な対処法です。アセトアミノフェンやイブプロフェンなどの鎮痛成分は、矯正治療中の痛みにも効果があります。 ただし、痛み止めはあくまで一時的な対症療法であり、根本的な解決にはならないことを理解しておく必要があります。数日間痛み止めを飲み続けても改善しない場合や、痛みがどんどん強くなっていく場合には、装置に何らかの問題がある可能性もあるため、必ず歯科医師に相談しましょう。

装置を調整してもらう

装置の縁やワイヤーが粘膜に当たって痛みがでている場合は、我慢せずに早めに歯科医院を受診しましょう。歯科医師は装置の当たっている部分を削ったり、形を調整したりすることで、痛みの原因を取り除く処置を行います。 特に、口内炎ができた場合には、そのまま装置を使い続けると症状が悪化する恐れがありますので、早めに受診しましょう。

口腔内を清潔に保つ

痛みがある時こそ、口の中を清潔に保つことが重要です。装置を外した際には装置自体もしっかりと洗浄し、歯磨きも丁寧に行いましょう。口の中が不潔な状態だと、粘膜の傷口から細菌が入り込み、痛みが悪化したり治りが遅くなったりする可能性があります。

床矯正のメリット・デメリットを知っておこう

床矯正のメリット・デメリットを説明するイメージ 床矯正を選択する前に、この治療法の利点と欠点を十分に理解しておくことが大切です。

床矯正のメリット

床矯正の大きな利点は、抜歯をせずに治療できる可能性が高い点です。顎を広げて歯が並ぶスペースを確保することで、問題の起きていない健康な歯の抜歯を避けられます。 さらに、装置は取り外しが可能で食事や歯磨きの際に外せるため、衛生管理がしやすく虫歯のリスクを抑えやすいという特徴があります。加えて、成長期に開始することで顎の発育を正しい方向へ導き、将来的に顔のバランスが整う効果も期待できます。

床矯正のデメリット

一方で、装置を取り外せることは利点である反面、患者さま本人や保護者の協力が欠かせないという課題もあります。指定された時間を守って装着しなければ効果が得られないため、自己管理や家族のサポートが治療の成否を左右します。 また、すべての歯並びの問題に対応できるわけではありません。骨格的な不調和が大きい場合や歯の位置を細かく調整する必要がある場合には、ワイヤー矯正など他の方法を併用するケースもあります。 さらに、治療はゆっくりと顎を広げていくため時間がかかり、効果が目に見えるまでに期間を要します。そのため、途中でモチベーションを保つことが難しくなる可能性がある点もデメリットといえるでしょう。

まとめ

床矯正で綺麗な歯並びになった子どもを抱いた笑顔の家族 床矯正は成長期のお子さまの歯並びを整える有効な治療法ですが、装置の装着や調整により痛みを感じることがあります。主な原因は、装着直後の圧迫感やネジ調整による顎への負担、装置と粘膜の接触です。 痛みがでた場合は数日様子を見るのが基本ですが、強い痛みには痛み止めの使用や歯科医院での調整が有効です。 床矯正には健康な歯の抜歯を避けられる可能性や取り外しができる利点がある一方、患者さまの協力が欠かせず、すべての症例に適応できるわけではありません。特徴を理解したうえで治療を選ぶことが大切です。 この記事を参考に、床矯正の痛みについて正しく理解し、不安を和らげながら治療に取り組んでください。 床矯正を検討されている方は、千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」にお気軽にご相談ください。 当院では、虫歯・歯周病治療などの一般歯科だけでなく、ホワイトニングやセラミック治療、矯正治療などの自由診療にも力を入れています。診療案内ページはこちら無料相談・ご予約も受け付けておりますので、ぜひご覧ください。
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25年11月20日

マウスピース矯正後の後戻りを防ぐ!リテーナーの重要性と装着ルール

こんにちは。千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」です。 マウスピース矯正のリテーナー 「マウスピース矯正ではどのようなリテーナーを使用するの?」「リテーナーはどのくらい使う必要があるの?」など、疑問をお持ちの患者さまも多いのではないでしょうか。 マウスピース矯正が完了したとしても、処置前の歯並びに戻る後戻りという現象が生じるおそれがあります。こうしたリスクを軽減するためには、リテーナーの正しい使用が欠かせません。 今回は、マウスピース矯正後に後戻りを防ぐためのリテーナーの重要性や種類、そして使用する際のルールを解説します。

リテーナーとは

リテーナーをつける女性 リテーナーとは、マウスピース矯正やワイヤー矯正で歯並びを整えた後に、美しい歯並びを保つために使用される装置です。マウスピース矯正に限りませんが、矯正治療後の歯周組織は不安定で、何もせずにいると歯が移動して再び歯並びが乱れることがあります。これを、後戻りと呼びます。 歯の位置を安定させて後戻りを防ぐために、リテーナーを使用する必要があるのです。

リテーナーの種類

リテーナーには、いくつか種類があります。患者さまの希望や生活スタイルに応じて、適切なものを選択する必要があります。

固定式リテーナー

固定式リテーナーは、歯の裏側に細いワイヤーを接着するタイプです。装置はほとんど見えず、装着していることに気づかれる場面は少ないでしょう。固定式で患者さまが外すことができないため、装着忘れによる後戻りのリスクを軽減できる点がメリットです。 一方、ワイヤーと歯の間に汚れがたまりやすいため、丁寧なブラッシングと定期的な歯科医院でのクリーニングが欠かせません。清掃を怠ると、虫歯や歯周病のリスクが高まってしまいます。

可撤式リテーナー

可撤式リテーナーは、取り外しが可能なタイプのリテーナーです。食事や歯磨きなどの際は取り外しができるため、装置に汚れが付着しづらく、歯磨きもしやすいです。 マウスピース矯正で歯並びを整えた場合、マウスピース型の可撤式リテーナーを使用する方も多いです。この場合、矯正治療で使用していたマウスピースと同様の取り扱いで問題ないので、スムーズに保定期間に移行できるでしょう。

マウスピース矯正後にリテーナーをつける理由

マウスピース矯正後にリテーナーをつける理由を考えるイメージ マウスピース矯正によって歯並びが整った後、その状態を長く保つためにリテーナーを使用します。歯は矯正直後は安定しておらず、元の位置に戻ろうとする性質があるため、一定期間しっかりとサポートする必要があるのです。 ここでは、マウスピース矯正後にリテーナーを装着する理由を確認しましょう。

後戻りを防ぐため

マウスピース矯正によって動いた歯は、周囲の骨や歯根膜といった組織がまだ新しい位置に馴染んでいません。そのため、以前の位置に戻ろうとする力が無意識のうちに働きます。 リテーナーは歯を新しい位置に安定させ、後戻りを防ぐための装置です。特に、歯列が安定するまでの数か月間はリテーナーの装着が欠かせません。

歯を支える骨の再構築を促すため

矯正治療によって歯が動いた後、その周囲の骨や組織はまだ新しい状態に順応していません。リテーナーを装着して歯の位置を固定することで、周囲の組織も安定させていきます。

噛み合わせの安定を図るため

後戻りすると、見た目に問題が出るだけでなく、噛み合わせにもズレが生じます。歯が正しく揃っているように見えても、上下の歯の間に隙間ができたり、ズレが生じたりすることで、噛み合わせが不安定になる可能性があります。 リテーナーは、歯列をしっかり保つだけでなく、上下の歯の位置関係を正しく保つ役割も果たしています。

マウスピース矯正後のリテーナーの装着ルール

リテーナーの装着時間を守るイメージ リテーナーの役割を理解したうえで、正しく装着することが大切です。ここでは、リテーナーの装着ルールについて解説します。

装着時間を守る

固定式のリテーナーの場合は問題ありませんが、取り外しができるタイプの場合は装着時間の管理が重要です。特に、治療後1〜2年ほどは1日20時間ほどの装着が必要とされています。 食事や歯磨き以外は常にリテーナーを装着し、歯が新しい位置に確実に定着するのをサポートしましょう。この期間は歯や顎の骨がまだ安定していないため、装着を怠ると歯が戻ろうとする力が強く働きます。自己判断で外すのは避け、必ず医師の指示に従って装着してください。 装着時間は、段階的に減らしていくのが一般的です。最終的には、夜間のみの装着になることが多いでしょう。

食事の際は外す

取り外し式のリテーナーを装着したまま飲食すると、食べ物が詰まったり、糖分や酸が長時間口腔内に留まったりすることで虫歯や歯周病になるリスクが高まります。そのため、食事の際は、毎回リテーナーを外すことが基本です。

洗浄と衛生管理を徹底する

汚れたままの状態でリテーナーを装着すると、お口のトラブルにつながる可能性があります。そのため、毎日の洗浄は欠かさず行い、通気性の良いケースで保管するようにしましょう。 また、装着時や取り外した時には鏡で歯をチェックし、ひび割れや変形がないか定期的に確認してください。破損した場合は、すぐに歯科クリニックへ連絡しましょう。

定期的に歯科医院でチェックを受ける

リテーナーの装着状況や歯並びの状態を確認するためにも、定期的に歯科医院で検診を受けることが大切です。3か月から半年に1回の頻度で、歯科医院でチェックを受けることでリテーナーの適合性や歯の動き具合を確認できます。 また、定期的に検診を受けることで、後戻りが起こりそうな場合に即座に対応できるというメリットもあります。定期的にチェックを受けていれば、適切に対策を講じることができます。

マウスピース矯正後のリテーナーの装着を怠るとどうなる?

リテーナーの装着を怠りストレスが溜まった女性 マウスピース矯正後、リテーナーの装着を怠ると、次のような悪影響が生じる可能性があります。

後戻りのリスクが高まる

リテーナーの装着を怠ると、歯が元の位置に戻ろうとする力が強く働き、歯列が乱れやすくなります。特に、矯正直後の歯は安定していないため、数日でも装着しないと歯列が動くことも珍しくありません。 後戻りが進行すると、再度矯正治療が必要になる可能性も否定できません。治療期間や費用の面でも大きな負担となるため、装着を習慣づけることが大切です。

治療費の負担が増加する

矯正後にリテーナーの装着を怠り、歯並びが悪くなった場合、再び歯を動かすために治療をやり直さなければなりません。再治療を行うと、治療費がかかるだけではなく、通院のための時間や手間もかかります。 患者さまの負担が増加するため、リテーナーを装着して歯並びを維持しましょう。

生活の質に悪影響を及ぼす

歯並びが再び乱れることで、見た目にコンプレックスを抱えるようになったり、人前で自信をなくしたりと、心理的なストレスも大きくなります。また、かみ合わせのズレが起これば、食事の際に片側だけで噛む癖がつくなど、日常の動作にも影響が及びます。 笑顔に自信が持てない、写真を撮るのが嫌になったといった後悔や生活への影響は、治療を終えたはずの人にとって大きな精神的負担となるでしょう。歯列を安定させるリテーナーは、見た目だけではなく、心身の健康を守るためにも欠かせない存在といえます。

まとめ

マウスピース矯正のリテーナー マウスピース矯正で整えた歯並びを長く保つためには、リテーナーの装着が欠かせません。後戻りを防ぐだけではなく、噛み合わせや骨の再構築をサポートする役割も果たします。 ただし、装着時間や取扱いルールを守らなければ効果を発揮しません。治療の成果を維持するためにも、リテーナーを正しく装着しましょう。 マウスピース矯正を検討されている方は、千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」にお気軽にご相談ください。 当院では、虫歯・歯周病治療などの一般歯科だけでなく、ホワイトニングやセラミック治療、矯正治療などの自由診療にも力を入れています。 診療案内ページはこちら無料相談・ご予約も受け付けておりますので、ぜひご覧ください。
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25年11月06日

矯正治療で歯を削る理由とは?メリット・デメリットも解説!

こんにちは。千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」です。 矯正治療をしている歯 矯正治療は、歯並びを整え、噛み合わせを改善するための治療法として広く知られています。 しかし、なかには「矯正治療で歯を削るのはなぜ?」「削ることにメリットはあるの?」といった疑問や不安を抱く方も少なくありません。矯正治療では歯を削る処置が行われることがありますが、それには明確な目的と理由があります。 この記事では、矯正治療において歯を削るメリットやデメリットなどを解説しますので、ぜひ参考にしてください。

矯正治療では歯を削る?

矯正治療の前に歯を削る様子 結論からお伝えすると、矯正治療では歯を削ることがあります。歯並びが乱れる原因の多くが、歯が綺麗に並ぶためのスペースが足りないことなのでこれを解決するために歯を削ることがあるのです。

矯正治療で歯を削るケース

歯を削る目的は、歯を並べるためのスペースを確保することです。歯並びがガタガタしている叢生(そうせい)や、歯の位置が原因の出っ歯や受け口などの場合、歯を削ってスペースを確保して、歯並びを整えていきます。 また、歯の形状を揃えたい場合などに、歯を削って調整することもあります。

矯正治療で歯を削らなくても良いケース

すべての症例で歯を削らないといけないといけないわけではありません。例えば、すきっ歯にお悩みの場合は、もともと歯列に歯を移動させるためのスペースが存在するため、歯を削る処置は必要ありません。 また、歯を削る処置では十分なスペースを確保できない場合は、歯を削る処置ではなく抜歯を検討します。

矯正治療で歯を削るメリット

矯正治療で歯を削るメリットイメージ ここでは、矯正治療で歯を削るメリットについて詳しく解説します。

抜歯を回避できる

歯を削る最も大きなメリットは、抜歯せずに歯並びを整えられることです。歯を削る処置以外では、抜歯か顎の幅の拡大を行わなければ、歯を並べるためのスペースを確保できません。 しかし、顎の幅の拡大は、大人の場合は十分な効果を得られないことが多いです。顎の骨の成長が終わっていて、骨の柔軟性も低下しているためです。 歯を削って歯を並べるためのスペースを十分に確保できれば、健康な歯を残して歯並びを整えられます。

歯並びや噛み合わせをより精密に整えられる

歯を削って移動のためのスペースを確保できれば、歯を無理なく動かせるようになります。より細かい調整を行いやすくなるため、理想の歯並び・噛み合わせを実現できる可能性が高まるでしょう。

歯の形もある程度整えられる

削る量はごくわずかなので劇的に変えるのは難しいですが、歯のサイズや形状の左右差を揃えたり、希望のサイズに小さくしたりできることもあります。歯そのもののバランスが整えば、歯並びがより美しく見えるようになるでしょう。

矯正治療で歯を削るデメリット

矯正治療で歯を削るデメリットイメージ ここでは、歯を削るデメリットについて解説します。

知覚過敏になるリスクがある

歯の表面の組織であるエナメル質を削ると、その内側にある象牙質が露出しやすくなります。これにより、冷たいものや甘いものが触れたときにしみるなど、知覚過敏の症状が現れることがあります。 虫歯の治療後にも知覚過敏は起こり得ますが、歯を削る処置もそのひとつの原因になり得ます。多くの場合は一時的なもので自然に回復しますが、症状が長引くようであれば追加のケアが必要になります。

削ることに対する不安や恐怖心

「歯を削るという行為自体が怖い」「削ることでしみるようになるのではないか」といった心理的な不安も、デメリットの一つとして挙げられます。とくに、健康な歯を削ることに抵抗感を覚える方は少なくありません。 削る必要があるかどうかは、歯科医師と相談しながら慎重に判断することが重要です。

削れる量に限りがある

矯正治療において歯を削る処置では、1本あたり両側面で0.5mm程度(片側0.25mm程度)しか削ることができません。削りすぎると、痛みやしみる症状が出るなど、歯の健康を害する恐れがあるためです。 親知らずを抜くと歯は合計で28本、上下それぞれに14本ありますが、全ての歯を削ったとしても作れるスペースは7mmほどです。そのため、7mm以上のスペースが必要な症例では、歯を削る処置だけでは改善できない可能性があります。 1本抜歯した場合に作れるスペースが7mm〜10mmほどなので、歯を削る処置だけではスペースが足りない場合は抜歯を検討します。

歯を削る量・方法

歯を削る様子 お伝えしてきたとおり、歯を削る量は1本あたり最大0.5mm程度です。これ以上削るとリスクが伴うため、この範囲に収まるよう調整するのが一般的です。 削る際は、ヤスリやバー、ディスクなどを使用します。バーやディスクを使用する際は、虫歯治療で歯を削る際と同様の機械音が鳴ります。虫歯治療ほど大きく歯を削るわけではありませんが、恐怖心を感じる方もいるかもしれません。 その場合、ヤスリを使用して慎重に削ることも可能です。削るのは歯の表層のエナメル質のみなので、痛みを感じることは基本的にありません。

矯正治療の流れと歯を削るタイミング

歯を削るタイミングを示すイメージ 「いつ歯を削るの?」と不安に思った方もいるのではないでしょうか。ここでは、一般的な矯正治療の流れと、どの段階で歯を削るのかをご紹介します。

カウンセリング

矯正治療の前にカウンセリングを行い、患者さまの歯並びについて確認します。事前のカウンセリングは、患者さまの不安や疑問を解消するうえで非常に重要です。

精密検査

歯並びの状態や、虫歯や歯周病の有無、口周りの癖の有無など、矯正治療を実施するにあたって必要な情報を集めるために、検査を行います。レントゲンやCTの撮影、口腔内・顔面の写真撮影などを行い、患者さまの状態を詳しく調べます。

治療計画の立案・決定

カウンセリングや精密検査の結果をもとに、治療計画が策定されます。治療にかかる期間・費用の目安や、歯を削る処置が必要かどうかなどもこの時点で説明されるでしょう。 疑問点や不安な点があれば、しっかり確認しておきましょう。

歯を削る

基本的には、歯の移動を始める前に歯を削る処置を行うことが多いです。先に歯の移動に必要なスペースを確保しておけば、歯並びの調整をスムーズに行えるためです。 専用の器具を用いて、丁寧に歯を削っていきます。

矯正治療開始・定期通院

ワイヤー矯正の場合、装置を歯に装着します。1ヶ月に一度の頻度で受診して装置の調整を行い、歯の移動を進めます。 マウスピース矯正の場合は、作成したマウスピースを歯科医院で受け取り、ご自身で装着して治療を進めていきます。1日20〜22時間マウスピースを装着し、1〜2週間ごとに新しいマウスピースに交換しながら歯を移動させます。通院頻度は2〜3ヶ月に一度と指示されることが多いでしょう。 定期通院では、装置を調整するだけでなく、歯の移動が問題なく進んでいるか、口腔トラブルは起こっていないかなどを確認します。治療をスムーズに進めるためには欠かせないので、歯科医師に指示された頻度で受診するようにしましょう。

保定期間

歯並びが整ったら、歯の位置を安定させるためにリテーナー(保定装置)を装着します。保定期間は、歯の移動にかかった期間と同程度とする医院もあれば、1〜2年程度とする医院もあります。症例によっても異なるので、歯科医師の指示に従って保定装置を使用してください。 保定期間中も定期的に歯科医院へ通院し、歯並びや噛み合わせの状態を確認してもらいます。

まとめ

矯正治療が終わり歯列に自信が出て笑顔になる女性 歯を削る処置は、矯正治療をスムーズに進めるうえで有効な手段です。リスクも伴いますが、適切な説明と管理のもとで行えばメリットの多い処置と言えるでしょう。 矯正治療を検討されている方は、千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」にお気軽にご相談ください。 当院では、虫歯・歯周病治療などの一般歯科だけでなく、ホワイトニングやセラミック治療、矯正治療などの自由診療にも力を入れています。診療案内ページはこちら無料相談・ご予約も受け付けておりますので、ぜひご覧ください。
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25年10月30日

インビザライン・ファーストの費用相場と内訳!負担を軽減する方法も

こんにちは。千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」です。 インビザライン・ファーストのイメージ 子どもの歯並びが気になり、早期に矯正治療を始めたいと考える保護者の方は少なくありません。そのようななかで注目されているのが、子ども向けのマウスピース矯正であるインビザライン・ファーストです。 目立ちにくく、取り外し可能なマウスピースを使用するこの治療法は、固定式の矯正装置を使用した治療法に比べて心理的な負担が少ないといわれています。 しかし、実際に治療を始めるとなると、費用がどのくらいかかるのかが気になるところです。 今回は、インビザライン・ファーストの概要や費用相場、内訳、そして費用を抑えるための方法までを詳しく解説します。インビザライン・ファーストでの治療を検討されている保護者の方は、ぜひ参考にしてください。

インビザライン・ファーストとは

インビザライン・ファーストを装着しようとする子ども インビザライン・ファーストは、永久歯が生えそろう前の混合歯列期にある子どもを対象とした、透明なマウスピース型矯正装置による治療法です。乳歯と永久歯が混在する時期に治療を開始することで、顎の成長を促しながら、歯並びや噛み合わせを整えることができます。 インビザライン・ファーストでは、マウスピースを毎日決められた時間装着し、一定期間ごとに交換しながら少しずつ歯並びを整えていきます。 治療に使用するマウスピースは透明な素材で作られているため目立ちにくいのが特徴です。また、取り外しが可能なため、ふだんどおりに食事や歯磨きができます。 その一方で、マウスピースの装着時間を守らないと計画どおりに治療を進めることができません。小さなお子さんの場合は、自分で装着時間を管理することは難しいため、保護者の方によるサポートが必要になる治療法といえるでしょう。

インビザライン・ファーストの費用相場と内訳

インビザライン・ファーストをするために診察をする子ども インビザライン・ファーストの治療費は、一般的に40万円〜60万円前後が相場とされています。 ただし、矯正にかかる総額は、基本料金のほかにも検査料や通院費などさまざまな費用が含まれるため、内容をしっかり確認しておくことが重要です。 ここからは、インビザライン・ファーストにかかる主な費用項目をひとつずつ解説していきます。治療を検討する際の参考にしてください。

カウンセリング料

治療を始める前には、まず矯正相談やカウンセリングが行われます。この時点での費用は、無料の歯科医院もあれば、3,000円〜5,000円ほどかかるところもあります。 カウンセリングでは、お子さんのお口の中を簡単にチェックし、インビザライン・ファーストが適応となるかどうか判断します。 また、保護者の方が抱える疑問や不安についても相談できる場であるため、費用以上に価値のある機会といえるでしょう。初回カウンセリングがしっかりしている歯科医院は、その後の治療の満足度にも大きく関わります。

精密検査・診断料

インビザライン・ファーストで治療をすると決まったら、精密検査が行われます。レントゲン撮影、口腔内写真の撮影、歯型の3Dスキャンなどが含まれ、これらをもとに個別の治療計画が立案されます。 精密検査・診断にかかる費用は歯科医院によって異なりますが、1万円〜5万円が相場です。 この段階で得られたデータにより、どのように歯が動くかのシミュレーションが可能になり、治療のゴールがより具体的にイメージできるようになります。精密検査は、治療の精度や成功率を左右する重要な工程です。

マウスピースの作製費用

インビザライン・ファーストの治療費のなかで、最も大きな割合を占めるのがマウスピースの作製費用です。マウスピースの作製にかかる費用は40万円〜60万円程度が一般的です。

定期的な通院費用(調整料)

治療中は、1〜2か月に1回の頻度で歯科医院に通院する必要があります。通院時には計画どおりに歯が動いているか、虫歯などのトラブルは起こっていないかなどを確認します。治療をスムーズに進めるためには、この定期的なチェックが非常に重要です。 この際にかかる調整料は、1回あたり3,000円〜5,000円程度が一般的です。歯科医院によっては、調整料がすべて基本料金に含まれている場合と、毎回別途費用が発生する場合があるため、事前に確認しておくと安心です。

保定期間の費用

矯正治療で歯並びが整ったあとは、保定期間に入ります。保定期間とは、矯正治療で整えた歯並びが元の位置に戻らないように安定させるための大切な期間です。保定期間中はリテーナーと呼ばれる保定装置を装着して歯並びを安定させます。 この保定期間にかかる費用も忘れてはなりません。リテーナーの作製にかかる費用は1万円〜3万円ほどです。また、保定期間中も定期的に歯科医院を受診する必要があり、そのたびに3,000円〜5,000円前後の診察料がかかることがあります。

インビザライン・ファーストで追加の費用がかかるケース

インビザライン・ファーストの治療中に虫歯になって治療をする子ども ここでは、インビザライン・ファーストで追加費用がかかるケースについて解説します。

マウスピースの破損・紛失

インビザライン・ファーストで使用するマウスピースは非常に薄く作られています。そのため、強い力で噛んだり落としたりすると破損することがあるのです。また、給食などの際にマウスピースを外した際、適切に保管しないと紛失する可能性もあります。 マウスピースを紛失・破損すると、作り直しが必要になるケースがあります。その際に追加で費用がかかる可能性があるのです。また、マウスピースの作り直しには時間がかかるため、治療期間が長くなるケースもあるでしょう。

虫歯や歯周病の治療が必要になった場合

矯正治療中に虫歯や歯周病が見つかった場合、それらの治療費が別途発生します。保険診療でカバーできるケースが多いものの、進行している場合は自費診療になることもあるでしょう。 インビザライン・ファーストで使用するマウスピースは取り外しができるため、ふだんどおりに歯磨きができますが、ケアを怠ると虫歯や歯周病になるリスクが高まります。 矯正治療中に虫歯や歯周病になると、それらの治療が優先されるケースが一般的です。虫歯の治療で歯の形が変わると、治療に使用していたマウスピースが合わなくなる可能性があります。そうなると、マウスピースの作り直しが必要になるケースもあるでしょう。

インビザライン・ファーストの費用負担を軽減するには

インビザライン・ファーストの費用を軽くするために医療費控除を利用するイメージ ここでは、費用の負担を少しでも軽くするための方法をご紹介します。

デンタルローンを活用する

インビザライン・ファーストの費用を一括で支払うのが難しい場合は、デンタルローンの活用を検討するとよいでしょう。 デンタルローンとは歯科治療専用のローンのことです。金融期間や信販会社が治療費を立て替えて支払い、患者さんは手数料を含む金額を分割して返済していきます。月々の支払い額を抑えることができ、家計への急な負担を軽減できます。 ただし、金利や手数料が発生するため、総支払額を事前にしっかり確認しておくことが重要です。

医療費控除を活用する

医療費控除とは、1年間に支払った医療費が一定額を超えたときに確定申告することで受けられる所得控除のことです。インビザライン・ファーストも治療目的であると認められれば、医療費控除の対象になります。 通院のための交通費も含めて計算できるため、領収書や明細はしっかりと保管しておくことが大切です。

複数の歯科医院で見積もりを取る

インビザライン・ファーストは自費診療のため、費用は歯科医院によって大きく異なります。同じ治療内容でも、料金設定や含まれるサービスに差があるため、複数の歯科医院で見積もりを取ることが重要です。 料金だけでなく、カウンセリングの丁寧さ、説明のわかりやすさ、アフターケアの内容なども比較するポイントです。初回相談が無料の歯科医院も多いため、気軽に情報収集ができます。 納得できる治療を受けるためには、複数の選択肢から信頼できる歯科医院を見つけることが大切です。

まとめ

インビザライン・ファーストで矯正した美しい歯並びの少女達 インビザライン・ファーストは、乳歯と永久歯が混在する時期の子どもを対象にした矯正方法です。子どもの顎の成長を促しながら、歯並びを整えていきます。 多くのメリットがある反面、費用は決して安くはなく、治療内容や歯科医院によって差が出るため、事前の情報収集と見積もりの確認が重要です。 カウンセリング料や検査料、マウスピースの作製費など、費用の内訳を正しく理解することで、予期せぬ出費を防ぐことができます。また、デンタルローンや医療費控除などを活用すれば、費用の負担を抑えることも可能です。 お子さまの将来の健康と笑顔を守るために、信頼できる歯科医院で治療をスタートさせましょう。 小児矯正を検討されている方は、千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」にお気軽にご相談ください。 当院では、虫歯・歯周病治療などの一般歯科だけでなく、ホワイトニングやセラミック治療、矯正治療などの自由診療にも力を入れています。診療案内ページはこちら無料相談・ご予約も受け付けておりますので、ぜひご覧ください。
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25年10月09日

マウスピース矯正のデメリットとは?対策とメリットも解説

こんにちは。千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」です。 マウスピースを持つ男性の手元 「マウスピース矯正にデメリットはある?」「本当にマウスピース矯正でいいのかな?」などと不安を感じている方も多いのではないでしょうか。 マウスピース矯正には多くのメリットがありますが、デメリットもあります。治療後に後悔しないためには、デメリットや注意点をよく理解し、納得したうえで治療を進めることが大切です。 この記事では、マウスピース矯正のデメリットについて詳しく解説します。デメリットへの対策も紹介していますので、安心して矯正を始めたい方は、ぜひ参考にしてください。

マウスピース矯正の主なデメリット

マウスピース矯正の主なデメリットのイメージ マウスピース矯正は多くのメリットがある治療法ですが、デメリットもあります。ここでは、マウスピース矯正のデメリットについて解説します。

装着時間を守らないと効果が出にくい

マウスピース矯正は、装置を1日20〜22時間装着することで歯に力をかけ、歯並びを整えていく方法です。食事や歯磨き以外の時間は、基本的に装置を装着しなければなりません。 装着時間が短いと歯が計画どおりに動かず、期待する効果が得られなかったり、矯正期間が延びたりすることがあります。治療をスムーズに進めるためには、装着時間を守れるよう管理することが重要です。時間の管理が苦手な方にとってはデメリットといえるでしょう。

対応できる症例が限られる

マウスピース矯正は、歯並びによっては対応できない場合があります。例えば、大きく歯を移動させる必要がある症例では、ワイヤー矯正が推奨されることが多いです。顎の骨格のバランスやずれの調整が必要なケースでは、外科手術が検討されることもあります。 ご自身の歯並びがマウスピース矯正に適しているかどうかは、歯科医師に相談しましょう。

治療期間が長くなる場合がある

マウスピースの装着時間が不足した場合や大きく歯並びが乱れている症例では、治療期間が長くなることがあります。特に装置の装着時間を守れていないと、計画どおりに歯が動かず、治療計画の修正やマウスピースの作り直しが必要になるケースも少なくありません。 治療期間を長引かせないためには、装着時間の管理が不可欠です。

取り外しの手間がある

マウスピースは、自分で装着と取り外しができる反面、手間がかかります。食事の前にはマウスピースを取り外し、食後には歯磨きとマウスピースを洗浄してから再装着しなければなりません。歯磨きやマウスピースの着脱を面倒と感じる人もいるでしょう。 また、破損させたり紛失したりすると作り直さなくてはならないため、取り扱いにも注意する必要があります。

飲食時の制限がある

前述したとおり、飲食時にはマウスピースを必ず取り外す必要があります。装着したまま食べ物を噛んだり飲み物を飲んだりすると、破損したり着色したりするおそれがあるためです。 また、ジュースや飴などの砂糖が多く含まれているものを口に入れると、虫歯になるリスクが高まります。食事の前後にマウスピースの着脱や歯磨きが必要なため、外出先や急な食事の場面では不便を感じることもあるでしょう。 自由に飲食できないことにストレスを感じる人もいるかもしれません。

発音に影響が出ることがある

マウスピースを装着し始めると、異物感を覚え、滑舌が悪くなったと感じることがあります。特に、サ行やタ行など、舌先を前歯につけて発音する音は影響を受けやすいです。営業職や接客業など、人と話す機会の多い職業の方にとってはストレスになることもあるでしょう。 ただし、装着している状態に慣れると改善する傾向にあります。早く慣れるために、音読や早口言葉などをするのもひとつの方法です。しばらく経っても改善しない場合や違和感が強い場合は、マウスピースの調整が必要なケースもあるため、歯科医師に相談しましょう。

マウスピース矯正のデメリットへの対策

マウスピースの装着時間を守るイメージ マウスピース矯正にはデメリットもありますが、対策することで失敗のリスクを低減できます。ここでは、そのようなデメリットへの対策について解説します。

装着時間を管理する

マウスピース矯正の効果を最大限に引き出すためには、指示された装着時間を守ることが不可欠です。装着時間を守るために、スマートフォンのリマインダー機能やタイマーを活用して、決まった時間に装着する習慣をつけるとよいでしょう。 食事や歯磨きにかかる時間を考慮しながら、計画的に着脱することが大切です。上記のように工夫して装着時間を管理すると、忙しい生活のなかでも矯正効果を得られるでしょう。

定期検診を受ける

マウスピース矯正はワイヤー矯正とは異なり、患者さま本人による装着時間の管理が重要な矯正方法です。装着時間が守れているか、予定どおり歯が移動しているかを歯科医師が確認しながら進める必要があります。 定期検診では、歯の動きやマウスピースの状態、口腔内の健康状態を確認し、問題があれば早めに対応することが可能です。また、歯科医師から装着方法や歯磨きなどの適切なアドバイスを受けることで、満足のいく治療結果にもつながります。 定期検診を受ける頻度の目安は2〜3ヶ月に1回程度ですが、治療開始直後は1ヶ月に1回の受診が勧められるケースもあります。マウスピース矯正をスムーズに進めるためにも、歯科医師の指示に従って定期検診を受けましょう。

複数の矯正方法を比較して選ぶ

マウスピース矯正は多くのメリットがある治療法ですが、すべてのケースに適しているわけではありません。ライフスタイルや歯並びの状態、骨格によっては、ワイヤー矯正のほうが望ましい場合や、外科手術が必要となる場合もあります。 矯正治療を検討する際は、歯科医師に相談し、それぞれの矯正方法のメリットとデメリット、治療期間や費用などについて詳しく説明してもらいましょう。治療開始後に後悔しないためには、複数の選択肢を比較して検討し、納得したうえで選択することが大切です。

マウスピース矯正のメリット

マウスピース矯正のメリットのイメージ マウスピース矯正にはデメリットだけでなく、多くのメリットがあります。最後に、マウスピース矯正のメリットについて解説します。

装置が目立ちにくい

マウスピース矯正の最大の魅力は、装置が目立ちにくい点です。治療に使用するマウスピースは透明なプラスチック素材で作られているため、装着していてもほとんど気づかれません。特に、人前に出る機会が多い方にとっては、見た目を気にせず矯正できる点が大きな利点です。 ワイヤー矯正のように金属が光ることもなく、写真撮影やイベントなどでも自然な笑顔を保てます。また、結婚式や面接など特別な場面では、一時的に外すことも可能で、生活の自由度が高い点も魅力です。

口腔内を清潔に保ちやすい

マウスピース矯正では、食事や歯磨きの際に装置を取り外せるため、口腔内を清潔に保ちやすいという大きなメリットがあります。ワイヤー矯正では装置の間に食べかすが詰まりやすく、虫歯や歯周病のリスクが高まる傾向がありますが、マウスピース矯正なら通常通りに歯磨きができます。 また、マウスピース自体も洗浄可能なため、清潔な状態に保つことができます。口臭の原因を減らし、常に清潔な状態で治療を続けられる点は、衛生面を重視する方にとって大きな利点といえるでしょう。

痛みが少ない

ワイヤー矯正では、調整のたびに強い力が加わるため、痛みを感じやすい傾向があります。 これに対し、マウスピース矯正では、装置を装着・交換しながら段階的に少しずつ歯を動かす仕組みのため、痛みが穏やかです。また、金属を使用していないため、口の中を傷つけたり口内炎ができたりする心配もほとんどありません。

金属アレルギーの心配がない

マウスピース矯正で使用する装置は医療用のプラスチックでできています。金属を一切使用していないため、金属アレルギーを持つ方でも安心して治療が受けられます。 ワイヤー矯正の場合、金属の接触によって炎症やかゆみなどの症状が出ることがありますが、マウスピース矯正ではそうした心配が不要です。

まとめ

マウスピース矯正をする女性 マウスピース矯正には、日常生活での管理の難しさや適応症例が限られるといったデメリットがあります。また、装置の装着時間を守らないと十分な矯正効果が得られない可能性があるほか、紛失や破損にも注意しなければなりません。 紛失や破損、装着時間の不足などによって治療期間が延びたり、マウスピースの作り直しが必要になったりすると、追加費用がかかることがあります。 マウスピース矯正のメリット・デメリットを正しく理解し、ご自身に合った治療法を選ぶことで、より満足度の高い結果を得ることができるでしょう。 マウスピース矯正を検討されている方は、千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」にお気軽にご相談ください。 当院では、虫歯・歯周病治療などの一般歯科だけでなく、ホワイトニングやセラミック治療、矯正治療などの自由診療にも力を入れています。診療案内ページはこちら無料相談・ご予約も受け付けておりますので、ぜひご覧ください。
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25年09月04日

矯正ワイヤーが外れた時の正しい対処法と原因・予防策を徹底解説

こんにちは。千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」です。 ワイヤー矯正が外れた場合の説明をする歯科医師 矯正治療中にワイヤーが外れて、チクチクと口の中に当たって痛い思いをしたことはありませんか。「どうしよう」「治療は大丈夫?」と、急なトラブルに慌ててしまいますよね。 ワイヤーが外れたまま放置すると、歯が計画通りに動かず治療期間が延びてしまったり、外れたワイヤーの先で口の中を傷つけたりするリスクがあります。パニックにならず、正しく対処することが大切です。 この記事では、矯正ワイヤーが外れたときに自宅でできる応急処置と、絶対にやってはいけない注意点を詳しく解説します。歯科医院での対応や、今後の予防策もご紹介しますので、万が一のときのためにぜひ参考にしてください。

矯正ワイヤーが外れたとはどういう状態か

矯正ワイヤーが外れたとはどういう状態か考える親子 矯正治療中にワイヤーが外れるとはどのような状態かについて、仕組みや原因、症状を詳しく解説します。

矯正ワイヤーの役割と仕組み

矯正ワイヤーは、歯に取り付けたブラケットと呼ばれる装置に通し、歯並びを整えるための力を持続的にかける役割を担っています。 ワイヤーは歯を理想的な位置に移動させるため、治療計画に沿って調整します。ワイヤーが正しく装着されることで、歯が動きます。

ワイヤーが外れる主なパターン

ワイヤーが外れる原因としては、硬い食べ物を噛んだり、歯磨き時に強い力が加わった場合、またはブラケット自体が外れることなどがあります。ほかにも、ワイヤーの一部が曲がったる場合も見られます。

外れた時に見られる症状

ワイヤーが外れると、口の中でワイヤーが動いたり、飛び出して頬や唇、歯ぐきに当たることで痛みを感じることがあります。 また、歯の動きが止まったり、治療計画に影響が出る可能性も考えられます。症状が軽くても、早めに歯科医院を受診することが大切です。

矯正ワイヤーが外れる原因とよくある状況

キャラメル 矯正ワイヤーが外れてしまう原因や、よくある状況について詳しく解説します。

硬い食べ物や粘着性のある食品の影響

矯正治療中は、硬い食べ物やキャラメル、ガムなどの粘着性のある食品を食べることで、ワイヤーやブラケットに過度な力がかかり、外れるリスクが高まります。 また、リンゴやせんべいなどを丸かじりすることは避け、小さく切って食べるなどの工夫も大切です。

噛み合わせや歯並びの特徴

歯並びや噛み合わせの状態によっては、特定の歯に力が集中しやすく、その部分のワイヤーが外れやすくなります。 特に、治療開始した初期や歯の移動が大きい時期は、ワイヤーへ負担が増すため外れやすくなります。

歯磨きやセルフケアの方法

歯磨きの際にブラケットやワイヤーに強い力をかけてしまうと、装置が外れることがあります。やわらかい歯ブラシを使い、優しく丁寧に磨きましょう。

無意識に触ってしまう癖

口の中の違和感から、無意識に舌や指でワイヤーやブラケットを触ってしまうことがあります。これが繰り返すと、装置が緩んだり外れる原因となるため、意識して触らないよう心がけましょう。

装置や接着剤の劣化・不具合

長期間の使用や経年劣化により、ブラケットやワイヤーが弱くなり、外れやすくなる場合があります。定期的に装置の状態を歯科医院で確認してもらい、必要に応じて調整や交換を受けましょう。

外部からの衝撃や事故

スポーツ中の接触や転倒、物がぶつかるなど外部からの衝撃によって、ワイヤーが外れることがあります。スポーツをする際はマウスガードを使用するなど、事故の予防を意識しましょう。

矯正ワイヤーが外れた時に起こりうるリスク

矯正ワイヤーが外れた時に起こりうるリスクのイメージ 矯正治療中にワイヤーが外れてしまった場合に考えられるリスクについて、具体的に解説します。

治療期間が延びる可能性

ワイヤーが外れた状態が続くと、歯にかかる力が適切に伝わらず、予定通りに歯が動かなくなることがあります。その結果、予定していた治療期間が延びてしまうことになります。

歯や口腔内のケガ・痛み

外れたワイヤーの先端が口腔内の粘膜や歯ぐきに当たることで、傷や痛みが生じます。痛みや違和感が強い場合は、無理に触らず、できるだけ早く受診して調整してもらいましょう。

歯の後戻りや治療計画とのズレ

ワイヤーが外れてしまうと、歯が元の位置に戻ろうとする「後戻り」や、治療の計画と異なる歯の動きが起きる可能性があります。

虫歯や歯周病のリスク増加

ワイヤーが外れていると、装置の隙間に食べかすやプラークがたまりやすくなります。 これにより、虫歯や歯周病のリスクが高まるため、日頃から丁寧な歯磨き・口腔ケアを心がけましょう。

矯正ワイヤーが外れた時の自宅でできる応急処置

綿棒 矯正治療中にワイヤーが外れてしまった場合、自宅でできる応急処置について具体的に解説します。

ワイヤーが当たって痛い時の対策

ワイヤーの先端が口腔内の粘膜や頬に当たって痛みを感じる場合は、まず無理に触らず、清潔な綿棒やティッシュでワイヤーの先端をそっと押し、できるだけ当たらない位置に動かしてみましょう。 痛みが強い場合は、口腔内を冷やしたり、うがい薬で清潔を保つことも有効です。

矯正用ワックスの使い方

矯正用ワックスは、ワイヤーの先端や飛び出している部分に小さくちぎって貼り付けることで、粘膜への刺激を和らげます。 使用前には手をよく洗い、ワックスを指で柔らかくしてからワイヤーにしっかりと密着させてください。食事や歯磨きの際はワックスを外し、必要に応じて新しいものを使用しましょう。

ワイヤーが完全に外れた場合の対応

ワイヤーが完全に外れてしまった場合は、無理に元に戻そうとせず、外れたワイヤーを清潔なティッシュや袋に包んで保管し、できるだけ早く歯科医院を受診してください。

絶対にやってはいけないこと

ワイヤーを自分で切ったり、ペンチや工具で無理に戻そうとすることは絶対に避けてください。誤った処置により口腔内を傷つけたり、装置が破損し、治療内容に影響を及ぼします。必ず歯科医師に相談しましょう。

歯科医院での対応と再装着の流れ

矯正治療中にワイヤーが外れてしまった患者さんの口腔内をチェックする歯科衛生士 矯正治療中にワイヤーが外れてしまった場合、歯科医院でどのような対応が行われるのかについて解説します。

歯科医院への連絡時に伝えるべきポイント

ワイヤーが外れた際は、まず歯科医院に連絡し、外れた部位や症状、痛みの有無、ワイヤーや装置の状態(曲がりや変形がないか)を具体的に伝えます。 これにより、歯科医師が適切な対応や受診の緊急度を判断しやすくなります。

受診までの注意点

受診までの間は、外れたワイヤーが口腔内を傷つけないよう注意します。 ワイヤーの先端が当たって痛みがある場合は、清潔な綿や矯正用ワックスでカバーし、無理に引っ張ったり触ったりしないようにしましょう。 また、硬い食べ物や粘着性の食品は装置の破壊の原因になりますので、避けてください。

再装着や修理の治療内容

歯科医院では、まず外れたワイヤーや装置の状態を確認し、必要に応じてクリーニングや調整を行います。 ワイヤーが再利用できる場合は再装着し、破損や変形がある場合は新しいワイヤーや装置に交換することがあります。

費用や治療期間への影響

ワイヤーの外れや破損が発生した場合、再装着や修理の費用は治療契約や歯科医院ごとに異なります。費用や期間については、受診時に歯科医師に確認しましょう。

矯正ワイヤーが外れないための予防策

矯正ワイヤーが外れないためにスープを飲む女性 矯正ワイヤーが外れるトラブルを防ぐためには、日常生活でのちょっとした工夫と注意が大切です。

食事の注意点とおすすめの食品

矯正装置を装着している間は、硬い食べ物や粘着性の食品を避けましょう。せんべいやナッツ、キャラメルなどはワイヤーやブラケットに強い負荷がかかり、外れる原因となります。 矯正治療中は、やわらかいご飯、煮物、スープ、ヨーグルトなど、歯や装置への負担が軽い食品を選ぶと安心です。

正しい歯磨きとセルフケアの方法

矯正中は歯や装置の周囲に食べかすが残りやすいため、専用の歯ブラシや歯間ブラシも使い、丁寧にケアしましょう。 強い力で磨くとワイヤーが外れることがあるため、やさしく小刻みに磨くことを心がけてください。

装置に触れないための工夫

無意識に舌や指で装置を触る癖があると、ワイヤーが緩んだり外れたりしやすくなります。意識して装置に触れないようにしましょう。

定期的なメンテナンスの重要性

矯正治療中は、定期的に歯科医院で装置の点検や調整を受けることが大切です。異常を早期に発見し、トラブルを未然に防ぐためにも、予約通りの受診を心がけてください。

矯正ワイヤーが外れやすい人の特徴と対策

パソコンをしながら食いしばる女性 矯正ワイヤーが外れやすい方にはいくつかの特徴があり、原因ごとに適切な対策を知っておきましょう。

被せ物やセラミック歯が多い場合

被せ物やセラミック歯は、矯正装置を固定する際に天然歯に比べて接着力が弱くなることがあります。そのため、ワイヤーやブラケットが外れやすくなります。 治療前に歯科医師が口腔内の状態を確認し、適切な接着方法を選択します。また、被せ物の部分は特に強い力がかからないように注意して噛むことも大切です。

噛み合わせが深い・強い場合

噛み合わせが深い、あるいは噛む力が強い場合、矯正ワイヤーやブラケットに過度な負担がかかり、外れやすくなります。特に奥歯で硬いものを噛むと装置に力が集中しやすくなります。 食事の際は硬い食材や粘着性の強い食品を避けるよう心がけましょう。

生活習慣や癖の見直しポイント

日中に無意識に歯を食いしばる、爪を噛む、ペンを噛むなどの癖は、歯や矯正装置に余分な力が加わり、ワイヤーが外れる原因となることがあります。こうした習慣は意識して控えることが必要です。

矯正ワイヤーが外れた時によくある誤解と正しい知識

バツ印の札を持つ女性 矯正治療中にワイヤーが外れた際によくある誤解や、正しい対応方法について詳しく解説します。

外れても痛みがなければ放置してよい?

矯正ワイヤーが外れた場合、痛みや違和感がなければそのままにしても大丈夫だと思われがちですが、実際には放置はおすすめできません。 ワイヤーが外れることで歯の動きが止まったり、予定通りに歯が並ばなくなります。 また、外れた部分が口腔内を傷つけるリスクもあるため、ワイヤーが外れたら、早めに歯科医院に相談すしましょう。

自分でワイヤーを戻しても大丈夫?

ご自身でワイヤーを元に戻そうとする方も時々おられますが、無理に触ることで歯や矯正装置を傷つけてしまう恐れがあります。 さらに、ワイヤーが正しい位置に戻らず、治療の計画に影響を及ぼします。自己処置は避け、必ず歯科医師の診察を受けましょう。

応急処置と専門治療の違い

ワイヤーが外れて痛みや粘膜への刺激が強い場合は、清潔な綿や矯正用ワックスなどで一時的にカバーする応急処置があります。 しかし、これはあくまで一時的な対処であり、根本的な解決には歯科医師の診察が必要です。できるだけ早く歯科医院を受診し、適切な処置を受けましょう。

まとめ

くっついて仲良しの親子 ワイヤーが外れる主な原因は、硬い食べ物や日々の歯磨きの仕方など、日常生活の中にあります。痛みがないからと放置すると、治療期間の延長や口内の怪我につながるため、決して自己判断で済ませてはいけません。 もしワイヤーが外れてしまったら、慌てずに矯正用ワックスなどで粘膜を保護する応急処置を行い、できるだけ早くかかりつけの歯科医院に連絡することが最も重要です。 自分でワイヤーを切ったり戻したりするのは絶対にやめましょう。日頃から食事やケアに気をつけることで、トラブルを予防し、スムーズに治療を進めることができます。 ワイヤー矯正を検討されている方は、千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」にお気軽にご相談ください。 当院では、虫歯・歯周病治療などの一般歯科だけでなく、ホワイトニングやセラミック治療、矯正治療などの自由診療にも力を入れています。診療案内ページはこちら無料相談・ご予約も受け付けておりますので、ぜひご覧ください。
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25年08月30日

歯科矯正治療を初めて検討する方へ

こんにちは。千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」です。
歯列矯正をお考えですか? 今回は、歯列矯正を初めて検討するときに、最初に気になる点をピックアップしてまとめてみました。

歯並びが悪いような気がします。矯正するべきですか?

歯並びは個性です。歯科医師から見ると、完璧な歯並びの方は本当に極まれなんです。それでも・・・

乱れた歯並びのリスク

歯並びが悪いことによって起こるリスクはあります。
  • 顎が正常に成長・発育できません。
  • 歯並びや噛み合わせは自然とよくなることはありません、ますます悪くなっていきます。
  • 硬い食物を食べることが難しくなってきます。
  • むし歯や歯周病のリスクが高く、歯が長持ちしません。
  • 全身の姿勢がゆがむ原因となります。
  • 表情に自信が持てず、コンプレックスの原因となることがあります。

歯並びのセルフチェック

矯正が必要かどうか判断するには、次の点を意識して鏡を見てみましょう。
  • 顔や歯並びが左右対称ですか?
  • 横顔を見たときに、唇がひどく出ていたり、引っ込んでいることはありませんか?
  • 自然に咬み合わせたとき、上の歯が下の歯の上にかぶさっていますか?
  • 上下の前歯の中心は一致していますか?
  • 歯が重なっていたり、歯と歯の間に隙間はありませんか?
  • 上の前歯や下の前歯が前方に出ていませんか?
  • 上の前歯や下の前歯が後ろに引っ込んでいませんか?
  • 前歯がひどく伸びだしていることはありませんか?
  • 食物が歯の間に停滞したり、はさまることはありませんか?
  • ひどく磨り減っている歯はないでしょうか。
  • 口臭は気になりませんか?
日常生活に支障をきたしていることがあるなら、一度矯正歯科にてご相談されることをお勧めします。

矯正治療を受けたいのですが、たいへんそうで迷っています。

歯科矯正は、咬み合わせを改善し人生を健やかに整えてくれるもので、長期間にわたる治療を乗り越えるだけの価値があります。しかし、治療のたいへんさ、デメリットを理解していただくことは、患者さまと医師がともに治療を進めていくうえでとても大切なことです。治療のデメリットは次のようなことが考えられます。
  • 少しずつ顎や歯を動かすために、長期間の治療となります。
  • 基本的に保険が適用されません。自費診療となり治療費は患者さまの全額負担となります。
  • 装置を装着に痛みや圧迫感が伴い、ストレスが長期間続くことになるかもしれません。
  • 歯並びを整え、咬み合わせを改善するためやむを得ず、健康な歯を抜く場合があります。
治療の進め方は症状や年齢によっても異なりますので、歯科にてご相談いただくことが一番です。

よい矯正歯科を見つけるにはどうしたら?

日本矯正歯科学会の認定医が在籍しているか、精密な検査を行う器材は整っているか、スタッフ教育などの院内体制が整っているか、といった点で判断されるとよいでしょう。近いから、料金が安いからという理由で選ぶのはお勧めいたしません。

木更津きらら歯科では、口腔内3DスキャナーiTero Elementを導入しています。マウスピース型矯正(歯科)装置、インビザラインを使用した矯正治療において、お口の中の状況を正確に再現し、医師と患者さまで共有します。矯正治療後の状態をシミュレーションしたり、治療途中の歯の動きを確認したりすることも可能です。

患者さまのお口の状態はおひとりおひとり異なりますので、まずは矯正歯科のある歯科医院や病院を受診し、十分な説明を受けてください。費用はかかってしまいますが、他の医院や病院で矯正相談を受けてみてもよいかもしれません。

大人になってからも矯正できますか?

大人の場合も矯正は可能です。矯正歯科治療は、子どもの骨の成長を利用できる時期、またお子さまがある程度治療を理解できる12、13歳くらいの年齢が適している面はあります。大人の矯正は、歯の成長や発育は終了しており、歯の移動は子ども時代よりは時間がかかることが多いようです。むし歯の治療の経歴などが関係してくる場合もあります。見た目も気になるところですが、木更津きらら歯科では、目立ちにく精度の高いマウスピース矯正を提供できます。まずは歯科にてカウンセリングを受けてみて、お考えになることをお勧めいたします。

一般的に、治療にかかる期間と費用はどんな感じでしょうか?

矯正治療の期間

お口の状態は、患者さまおひとりおひとりによって異なるのです。長くかかる方もいらっしゃれば、短くてすむこともあるのです。簡単な治療で改善が期待できるケースであれば、半年程度で済むかもしれません。通常の不正咬合の場合は、矯正装置の装着期間が2~3年に及ぶことがあります。顎に問題がある場合は、はるかに長い治療期間が必要になる場合も考えられます。一度、矯正相談を受けていただき、改善したい部位によってどれくらいの治療期間が必要か、また費用面についても情報収取していただいたうえで、ご検討いただくことをお勧めいたします。

矯正治療の費用

矯正歯科治療は、一般的に特殊な病気による不正咬合の治療を除き健康保険が適用できません。治療費全額が患者さまの自己負担となります。難しい症例あるいは長期間の治療を要する症例では、さらに費用がかさむ場合もあります。木更津きらら歯科でご提示している料金は以下のとおりです。症状により費用は異なってくる場合があります。矯正相談は無料でお受けいたしますので、まずはご相談ください。
相談 無料
診断 38,500円(税込)
成人全額矯正 715,000円(税込)
※症状により費用が異なる場合があります。
成人全額矯正(舌面から) 1,100,000円(税込)
※症状により費用が異なる場合があります。
小児矯正 330,000円(税込)
マウスピース型矯正(歯科)装置(インビザライン)を使った矯正 990,000円(税込)
※症状により費用が異なる場合があります。
マウスピース型矯正(歯科)装置(インビザライン)のiGO システムによる部分矯正 363,000円(税込)
※症状により費用が異なる場合があります。
マウスピース型矯正(歯科)装置(クリアコレクト)を使った矯正 715,000円(税込)
インプラント矯正(歯科矯正用アンカースクリューを用いた矯正歯科治療)(1本) 22,000円(税込)
※症状により費用が異なる場合があります。
部分矯正 440,000円(税込)
※症状により費用が異なる場合があります。
1本矯正 165,000円(税込)
※症状により費用が異なる場合があります。
調整 3,300円~5,500円(税込)
矯正器具の抗菌処置(コウキングについて詳しくはこちら 4,400円(税込)
便宜抜歯 7,700円(税込)

妊娠と歯列矯正

妊娠については初期がもっとも大切な時期です。矯正歯科治療と同時進行になりませんようお考えになってください。結婚や転居という環境の変化、妊娠、そのうえに歯科矯正の治療ということになれば、たいへんなストレスの原因となります。転居されて、落ち着かれて矯正歯科治療を受けられることをお奨めいたします。

歯列矯正はスポーツや楽器演奏に影響はありますか?

スポーツと歯列矯正

アスリートにとって、歯並びや咬み合わせの改善は身体能力を最大限に引き出すことにつながります。トップアスリートでも歯並びや咬み合わせを改善しています。問題は、矯正装置装着中にスポーツに影響がでないだろうかということですよね。選手同士で接触のある競技をコンタクトスポーツといいますが、ラグビーやアメフト、レスリング、柔道や格闘技などは、正装置で口の中を切る事故につながりやすいため注意が必要です。マウスピースなどでカバーするといった方法をとります。

音楽と歯列矯正

吹奏楽では矯正装置をいれると、慣れるまでは思っている音色が出なくなるようです。サックス、クラリネットなどは比較的早く慣れることができるようですが、トランペットやトロンボーンは数カ月の時間を要することもあります。しかし、プロの演奏家でも矯正治療を受けているかたはたくさんいらっしゃいます。長く音楽活動を続けるためには時間をかけてででも治療したほうがよい場合があるかもしれません。

医療費控除の対象となりますか?

発育段階にあるお子さまの咬み合わせや歯並びを改善する矯正歯科治療は、医療費控除の対象になります。大人の方は、美容のみを目的とした矯正歯科治療では医療費控除の対象にはなりません。

矯正相談は無料です

歯科矯正は高額で長期間にわたる治療です。どんなメリットがあるにしても慎重にご検討されるのは当然のことです。患者さまのお口の状態はおひとりおひとり異なり、費用や期間、注意点も変わってきます。矯正相談は無料です。歯列矯正に関心がおありでしたら、ぜひ一度、ご相談にのらせていただきたく、ご来院をお待ちしております。

木更津きらら歯科の歯列矯正について詳しくは こちら

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25年08月21日

大人の歯科矯正にはどんな種類がある?選択するときのポイントも

こんにちは。千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」です。 マウスピース矯正の装置とワイヤー矯正の装置の模型を持っている笑顔の女性 矯正治療に興味を持つ大人の患者さまも多いでしょう。 しかし、装置の種類や治療費、期間の違いに戸惑う方は少なくありません。目立ちにくいタイプから細やかな調整が可能なタイプまで、多彩な矯正方法が用意されています。歯ぐきや顎の状態、ライフスタイルを踏まえた選択が、快適な治療につながるでしょう。 本記事では、大人と子どもの矯正の違いや、矯正方法の種類をわかりやすくまとめました。さらに、大人向け矯正の特徴を比較し、歯科クリニックで相談する際のポイントを具体的にご紹介します。

大人の矯正と子どもの矯正の違い

矯正している女性が指さし確認しているイメージ ここでは、大人の矯正治療と、子どもの矯正治療の違いを確認しましょう。

大人の矯正(成人矯正)

骨格の成長が完了した12歳以降、特に20代以降の患者さまが行う矯正治療法です。歯列の乱れや噛み合わせを改善することが主な目的で、ワイヤー矯正やマウスピース矯正で歯を1本ずつ動かしていきます。 歯科クリニックでの定期的な調整やブラッシング指導を受けることで、歯ぐきの健康を保ちながら治療を進められます。外科矯正が必要な重度の骨格不正は、矯正治療と顎の手術を組み合わせる場合があります。

子どもの矯正(小児矯正)

混合歯列期にあたる6歳から12歳ごろ、乳歯と永久歯が混在する時期に治療を始めるのが一般的です。この時期は顎の骨が柔らかいため、急速拡大装置や取り外し可能なプレートなどを用いて、骨格の幅を広げたり、上下顎のバランスを整えたりすることができます。 顎の骨の成長をコントロールすることで、将来的な出っ歯や受け口、抜歯の必要性を軽減し、歯並びの土台を整えます。

大人の矯正方法の種類と特徴

色々な種類のワイヤー矯正の模型 大人の矯正方法の種類と特徴は、以下のとおりです。

ワイヤー矯正

歯列全体のバランスを細かく調整できるため、さまざまな噛み合わせや歯並びの乱れに対応できる汎用性の高い治療法です。一般的に、金属製のブラケットを歯の表面に接着し、そこへワイヤーを通して少しずつ力をかけて歯を動かします。 強度が高く、複雑な症例でもしっかり動かせる一方で、装置が目立ちやすく、食事やブラッシングの際には器具周辺の汚れに注意が必要です。定期的な調整時にはわずかな痛みや違和感を覚えることがありますが、治療効果が確実に得られる点が大きなメリットです。 金属を使用しているため、アレルギーのある患者さまは注意が必要な矯正方法となります。 ワイヤー矯正にはいくつか種類があるので、詳しく確認しましょう。

表側矯正

歯の表側(頬側)にブラケットを装着し、ワイヤーで歯を移動させる最もオーソドックスな方法です。適応範囲が広く、ほとんどの不正咬合に対応できます。 装置が目立つため見た目を気にされる方もいますが、近年は歯に近い色で目立たないブラケットも登場し、違和感や存在感を軽減しています。装着中はブラッシングを丁寧に行わないと、歯ぐき周辺に汚れが残りやすいため、きめ細かなセルフケアの習慣化が重要です。

舌側(リンガル)矯正

歯の裏側(舌側)にブラケットとワイヤーを設置する方法で、外から装置がほとんど見えないのが大きな魅力です。ビジネスシーンや対人関係で装置を気にされる方に人気です。 ただし、舌が装置に触れるため、発音や違和感に慣れるまでに時間を要する傾向があります。さらに、歯の裏側はブラッシングが難しく、歯ぐきの健康を保つためには、普段以上に細かいケアが求められます。 治療期間が長くなったり、費用が高額になったりする場合がありますが、審美性を重視する大人の矯正では人気のある選択肢です。

ハーフリンガル矯正

上顎にのみ舌側装置を、下顎には表側装置を装着する方法です。審美性を確保しつつ、下顎は装着やケアのしやすさを優先できます。舌側矯正だけで治療するよりもコストを抑えられる点もメリットです。 ただし、装置が多少見えることがあり、完全に見えない矯正ではない点は理解しておきましょう。上下で装置が異なるため、装着感の違いに適応するまで少し時間を要します。

マウスピース矯正

透明なプラスチック製マウスピースを装着して歯を少しずつ動かす方法で、装着中の見た目がほとんど気になりません。装置は自分で取り外せるため、食事やブラッシングの時に外せる手軽さがあります。 軽度から中程度の歯並び改善に適し、ワイヤー矯正に比べて痛みや違和感が少ないのが特徴です。 ただし、1日20時間以上の装着が必要で、装着時間を守らないと計画通りに歯が動かず、治療期間が延びるリスクがあります。また、複雑な症例や大きな移動を要する場合にはワイヤー矯正と併用するケースもあります。

セラミック矯正

セラミック矯正は、歯に人工のセラミッククラウンを被せることで、歯並びや色、形を同時に整える審美治療です。矯正といっても歯を移動させる方法ではないので、治療期間が長くなりづらいです。 治療前には歯科クリニックで噛み合わせや歯質の診査を受け、適応可否を判断してもらいましょう。

矯正方法を選択するときのポイント

矯正方法を選択するときのポイントのイメージ 矯正方法を選択するときのポイントは、以下のとおりです。

どの方法が適応可能か確認する

矯正装置ごとに適応条件があります。マウスピース矯正は軽度から中等度の歯列不正に対応可能ですが、大きな歯の移動や骨格性の不正咬合には対応できない場合があります。 ワイヤー矯正は幅広い症例に対応できますが、金属アレルギーや装置の目立ちを懸念する患者さまは選択が難しくなることがあります。 歯科クリニックでの精密検査を受け、レントゲン画像や歯型模型をもとに各装置の適応可否をしっかり確認してください。

矯正する目的を明確にする

矯正治療に臨む際は、まず何を改善したいのかはっきりさせましょう。前歯のわずかなすき間を閉じたいのか、奥歯を含めた噛み合わせ全体を整えたいのかで、全体矯正か部分矯正かの選択が変わります。 カウンセリングで自分の目指すゴールを伝えることで、歯科医師が患者さまに合ったプランを考えやすくなります。

重視するポイントを明確にする

審美性や快適性など、矯正で何を最も大切にするかを整理しましょう。装置が人に気づかれにくいようにしたい場合は、マウスピース矯正や裏側矯正が良いと言えます。 違和感や痛みをできるだけ抑えたいなら、装着時の面圧が軽いマウスピースを検討すると良いでしょう。短期間で確実に歯を動かしたいなら、ワイヤー矯正のほうが力をかけやすく、期間を短縮できるケースがあります。 重視したいポイントの優先順位をつけると、装置選びがしやすくなります。

治療にかけられる期間と費用を考える

矯正治療は総額が高額になるため、自分の予算と治療期間の目安を確認しましょう。歯科クリニックによって費用は大きく変わるため、注意が必要です。支払い方法も分割払いやデンタルローン、医療費控除の活用を相談するとよいでしょう。 また、治療期間は装置の種類や症例難易度によって異なり、6カ月から3年程度が一般的です。無理のない支払い計画と通院スケジュールを、歯科クリニックで確認しておきましょう。

生活スタイルに合わせる

日常生活に無理なく取り入れられる矯正方法を選ぶことで、ストレスなく継続できます。マウスピース矯正は20時間以上の装着が必須ですが、食事やブラッシングの際に自分で取り外せるため、飲食や口腔ケアの制限が少ないのがメリットです。 一方、ワイヤー矯正は装置の取り外しができませんが、装置が外れる心配が少なく、装着の手間もありません。

まとめ

笑顔で楽しそうに旅行を楽しむ3人の女性 大人の歯科矯正には、ワイヤー矯正、マウスピース矯正、セラミック矯正など、審美性や適応症例、費用、期間が異なる多彩な方法があります。装置の見えやすさ、痛みの程度、通院頻度、予算をふまえ、自分の目的や口内の状態に合う装置を選ぶことが大切です。 まずは歯科クリニックで精密検査を受け、適応可否や具体的な治療計画を確認したうえで、ご自身のライフスタイルに合った矯正方法を見つけましょう。 矯正治療を検討されている方は、千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」にお気軽にご相談ください。 当院では、虫歯・歯周病治療などの一般歯科だけでなく、ホワイトニングやセラミック治療、矯正治療などの自由診療にも力を入れています。診療案内ページはこちら無料相談・ご予約も受け付けておりますので、ぜひご覧ください。
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25年08月07日

マウスピース矯正で出っ歯を治すメリット・デメリット!

こんにちは。千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」です。 出っ歯をマウスピースで治すイメージ 出っ歯は、口元が突出していることでコンプレックスを抱きやすい歯並びの乱れです。「人から気付かれずに治したい」「痛みの少ない矯正方法を選びたい」などと考え、マウスピース矯正を検討している方もいるでしょう。 この記事では、マウスピース矯正で出っ歯を治すメリットとデメリットについて解説します。治療にかかる費用や期間についても解説しますので、ぜひ参考にしてください。

出っ歯とは

出っ歯のイメージ 出っ歯とは、上の前歯が前方に突き出ている状態です。医学的には上顎前突(じょうがくぜんとつ)と呼ばれます。上の前歯が外側に傾いて生えているケースや、上顎が大きすぎたり下顎が小さすぎたりして両顎のバランスがとれていないケースがあります。 出っ歯の原因とされているのは、親から歯や顎の大きさが遺伝すること、指しゃぶりや口呼吸などの悪習癖などです。出っ歯を放置すると、見た目だけでなく、全身の健康にも問題を引き起こすおそれがあります。

出っ歯だとどんなリスクがある?

出っ歯のリスクを説明するイメージ 出っ歯の場合に考えられるリスクは、以下のとおりです。

前歯を損傷する

出っ歯は、上の前歯が大きく前に出ているため、転倒した際やスポーツ中の接触などで前歯をぶつけて折れたり、欠けたりするリスクが高まります。特に、お子さまの場合は活発に動き回るため、怪我につながるリスクは高いでしょう。 神経が死んだり、歯が抜け落ちたりすることもあります。

虫歯や歯周病になる

出っ歯の方は、前歯が突出しており口を閉じにくい構造をしているため、口呼吸になりやすいです。口腔内が乾燥しやすくなり、唾液により自浄作用が低下します。その結果、細菌が繁殖しやすくなり、虫歯や歯周病になるリスクが高まります。 また、歯並びが乱れていると磨き残しが多くなることも、虫歯や歯周病になりやすくなる要因です。

感染症にかかりやすくなる

前述したとおり、出っ歯によって口呼吸になると、口腔内が乾燥しやすくなります。細菌の繁殖が進むことで、風邪やインフルエンザなどの感染症にかかりやすくなるのです。 また、鼻呼吸の場合は、鼻毛や粘液によって、ウイルスやホコリの侵入を防ぐフィルターの役割を担っています。口呼吸の場合は、鼻のようなフィルター機能はありません。そのため、ウイルスや細菌が体内に入りやすくなり、感染症にかかるリスクが高まります。

コンプレックスになる

出っ歯は、横から見ると口元が突出して見えることが多く、見た目に対してコンプレックスを抱く方も少なくありません。笑ったときに前歯が目立つことを気にして笑顔に自信が持てなくなる人や、写真を撮るのが苦手になる人もいるでしょう。 心理的な影響から、人前で話すことに消極的になったり、性格が内向的になったりすることも考えられます。

マウスピース矯正で出っ歯は治せる?

マウスピース矯正で出っ歯は治せるか考えるイメージ マウスピース矯正は、透明なマウスピース型の矯正装置を装着し、交換しながら少しずつ歯並びを整える方法です。歯の傾きや位置に原因のある出っ歯の場合、マウスピース矯正での改善が期待できます。 ただし、骨格的な問題があるケースや歯を大きく動かす必要のあるケースなど、ほかの治療が検討される場合もあります。マウスピース矯正が適応となるかどうかは、出っ歯の原因や症状の程度によって異なるため、まずは歯科医院で相談してください。

マウスピース矯正のメリット

マウスピース矯正のメリットのイメージ マウスピース矯正には、従来のワイヤー矯正にはない多くのメリットがあります。ここでは、マウスピース矯正の利点について解説します。

透明で目立ちにくい

マウスピースは透明なプラスチックでできており、口元に装着していてもほとんど目立ちません。周囲に気付かれにくいため、矯正治療中の見た目に対するストレスが少ないでしょう。 営業職や接客業など仕事で人と接する機会が多い方も、見た目を気にすることなく歯並びを整えられます。

取り外して食事や歯磨きができる

マウスピースは、患者さま自身で取り外しが可能です。食事の際にはマウスピースを外せるため、ワイヤー矯正のように食べ物が装置に挟まる心配がなく、普段どおりに好きなものを楽しめます。 また、歯磨きもマウスピースを外した状態で行えるため、口腔内を清潔に保ちやすいのもメリットです。虫歯や歯周病のリスクを低減し、健康的な口内環境を維持しながら矯正治療を進められます。

痛みや違和感が少ない

マウスピース矯正は、痛みや違和感が少ない傾向にあります。ワイヤー矯正に比べて、少しずつ歯に力を加えながら歯を動かす仕組みになっているためです。新しいマウスピースに交換した直後は痛みを感じることがありますが、2〜3日で落ち着くでしょう。 装置はプラスチックでできているため、ワイヤー矯正のように金属製のワイヤーで口腔内が傷つけられて、痛みを感じたり口内炎になったりすることもありません。

金属アレルギーの心配がない

マウスピースは金属を一切使用していないため、金属アレルギーの方でも安心して治療を受けられます。安全性を重視する方にとっても、マウスピース矯正は魅力的な選択肢といえるでしょう。

マウスピース矯正のデメリット

マウスピース矯正のデメリットのイメージ ここでは、マウスピース矯正のデメリットについて解説します。

装着時間の管理が必要

マウスピースは自分で取り外しが可能である反面、装着時間の管理が必要です。装着が必要な時間は1日20時間以上とされているため、基本的に食事や歯磨き以外の時間は装着しなければなりません。 装着時間が不足すると、歯に継続的な力をかけられず、歯が予定どおりに動かない可能性があります。最悪の場合マウスピースが合わなくなり、作り直さなければならなくなるケースもあるのです。

対応できない症例もある

前述したとおり、マウスピース矯正は出っ歯の治療にも対応していますが、すべての症例に適応できるわけではありません。骨格に問題があるケースや、歯を大きく移動させる必要があるケースでは、ワイヤー矯正や、外科手術を伴う矯正治療が検討される場合があります。 ご自身の出っ歯がマウスピース矯正で治療可能かどうかは、歯科医師に相談しましょう。

マウスピース矯正で出っ歯を治すときにかかる期間

マウスピース矯正で出っ歯を治すときにかかる期間のイメージ 出っ歯をマウスピース矯正で治すときにかかる期間の目安は、1年〜3年程度です。軽度の出っ歯であれば6ヶ月〜1年程度で治療が完了することもありますが、歯列全体を治療する場合は1年半以上かかるでしょう。 ただし、マウスピースの装着時間が不足したり、途中で紛失・破損によってマウスピースの作り直しが必要になったりすると、治療期間が延びる場合があります。また、歯の移動には個人差があるため、きちんと装置をつけていても予定より長引くこともあります。 治療が完了したあとは、リテーナー(保定装置)の装着が必要です。マウスピース矯正に限らず、動かした直後の歯は安定しておらず、元の位置に戻ろうとして動く後戻りが起こります。そのため、リテーナーを装着して歯が安定するまで固定するのです。 リテーナーを装着する期間を保定期間と呼び、歯を動かした期間と同程度、あるいはそれ以上の期間が必要とされています。保定期間には歯を動かす痛みはありませんが、リテーナーを装着する期間を含めると長期間に及ぶことを知っておきましょう。

マウスピース矯正で出っ歯を治すときにかかる費用

マウスピース矯正で出っ歯を治すときにかかる費用のイメージ マウスピース矯正の費用は、治療範囲によって大きく異なります。前歯のみの部分矯正であれば30〜60万円程度、全体矯正の場合は60万円〜120万円程度が一般的です。 マウスピース矯正は自由診療となるため、費用の決め方は歯科医院によって異なります。そのため、通院時の調整料やリテーナー代などが治療費用に含まれている場合もあれば、その都度支払う場合もあります。 治療を開始する前には、総額はいくらかかるのか、通院のたびに費用は発生するのかなどの詳細についても確認しておきましょう。一度に支払う費用負担を軽減したい場合は、デンタルローンや分割払いを検討するのもひとつの方法です。 治療にかかる期間と費用、治療計画について十分に説明を聞き、納得したうえで治療を開始しましょう。

まとめ

マウスピースで出っ歯を矯正して笑顔の女性 出っ歯を放置すると、前歯を損傷しやすくなったり、口の中が乾きやすく感染症のリスクを高めたりするおそれがあります。軽度から中等度の出っ歯であれば、マウスピース矯正での治療が可能です。 マウスピース矯正であれば、装置を取り外して普段どおり食事や歯磨きができるほか、装着していても人からほとんど気付かれることなく歯並びを整えられます。 ただし、治療を予定どおり進めるためには、1日20時間以上の装着時間を確保する必要がある点には注意が必要です。骨格に問題があるケースや大きく歯を動かさなければならないケースなど、適応できない場合もあるため、歯科医師に相談して治療を検討しましょう。 マウスピース矯正を検討されている方は、千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」にお気軽にご相談ください。 当院では、虫歯・歯周病治療などの一般歯科だけでなく、ホワイトニングやセラミック治療、矯正治療などの自由診療にも力を入れています。診療案内ページはこちら無料相談・ご予約も受け付けておりますので、ぜひご覧ください。
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25年07月31日

イオンモール木更津で歯列矯正ができる歯科

こんにちは。千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」です。
木更津きらら歯科は輝く笑顔のために、精密な歯科矯正治療を提供します。歯列矯正は、健康な歯と歯ぐきであれば、年齢に関係なく可能です。60歳以上でも十分治療できますし、症例によりますが4〜5歳から治療できる方法もあります。目立たないマウスピース矯正や、金具を歯の裏側にとりつける治療も可能です。相談は無料です。お気軽にご相談ください。

大人の歯列矯正

歯は正常なら28本で1セットですが、虫歯、歯周病、ケガなどで、歯を失ったご経験のある方もいらっしゃるでしょう。失った歯の本数が増えていけば、咬み合わせもどんどん悪くなっていきます。失った歯を補うために、入れ歯を考えなければならないこともでできますが、そうなる前に、歯科矯正で、お口の健康を守ることができる場合もあるのです。30代以上の方の歯科矯正は、見た目の美しさを整えることと同時に、乱れた歯列が健康な歯に及ぼす負担を軽減し、健康な歯を残すという大きな目的があります。

子どもの歯列矯正

小児矯正は、顎の骨が成長しきっていない歯の生え変わりのお子さまに矯正治療をするものです。骨の成長期のうちに矯正治療をスタートさせることができれば、期間も短く、少ない負担で歯並びを整えることができます。永久歯を抜かなければならない抜歯矯正を避けることにもなります。受け口、前歯が出ていたり前歯をしっかり噛みしめられないなどの噛み合わせの不都合や、生えてきた歯の位置が悪く隣の歯がきれいに生えてこない、などの症状のお子さまは、矯正をご検討ください。顎の骨の成長をコントロールしながら矯正していくことが将来的に良い歯ならびにつながります。

ブラケットを装着する矯正

歯列矯正の基本的な仕組みは歯にブラケットという装置をとりつけ、ブラケットにワイヤーを通して、ワイヤーの力で少しづつ歯を動かすというものです。患者さまのお口の状態やご要望により、様々な矯正治療をご提供いたします。

マルチブラケット装置を利用した矯正

歯の表側に金属製のブラケットをとりつけ、ブラケットに通したワイヤーで歯を適正な位置に動かす矯正の基本的な方法です。プラスチックやセラミックのブラケットなら目立ちにくく、矯正治療に対する抵抗感を軽減してくれます。ご予算や治療期間を考慮しご紹介、ご提案いたします。

舌側矯正

矯正装置を歯の後ろ側(舌側)に装着する矯正方法です。矯正装置がほとんど目立ちません。矯正期間中でも歯の表側がむし歯になりにくいというメリットもあります。デメリットとしては、矯正装置制作の難易度が高く、費用が高い点、患者さんご自身の違和感が強い点です。人の目が気になり矯正に踏み切れずにいる方、見た目が重要なご職業の方に適しています。

マウスピース型矯正(歯科)装置(インビザライン)

「インビザライン」は、治療後のイメージに向かって矯正治療を何段階かにわけてマウスピース(アライナー)を作成し、1~2週間後ごとに交換していきながら、歯並びを整えていくというものです。着脱可能で、普段のライフスタイルを我慢する必要はありません。

インビザラインのメリット

  • 目立ちにくい
    透明に近いマウスピース型の矯正装置(アライナー)は従来のワイヤー矯正と比較して非常に目立ちにくいものです。
  • 着脱可能な矯正装置
    歯の手入れが普段通りにできるため清潔です。「装置がはずれてしまう」というトラブルがありません。食事や歯みがきなどの際にとりはずしができることから、様々な利点があります。
  • 治療後の状態が事前にわかる
    3Dシミュレーションにより、歯の移動過程を事前に確認でき、あらかじめ仕上がりの状態がわかります。
  • 体にやさしい、金属未使用の素材
    アライナーは歯科矯正用に開発されたプラスチック製で、金属を使っていません。金属アレルギーの心配がなく、お口の中を傷つける心配もありません。
  • 通院回数が少ない
    ご自身で、段階を追って装着するマウスピースを変えていくことで通院の回数をおさえることができます。多忙な方や遠方の方でも治療を受けることが可能です。

インビザラインのデメリット

自己管理が不可欠。装着時間を守らないと歯が動きません。また重度の不正咬合など、患者さまのお口の状態によっては使用できないことがあります。

インビザラインのラインナップ

  • インビザライン・フル
    透明に近いマウスピース型の矯正歯科装置(インビザライン)を歯並び全体に装着して矯正治療を行います。治療後のイメージに向かって矯正治療を何段階かにわけてマウスピース(アライナー)を作成し、1~2週間後ごとに交換していきながら、歯並びを整えていきます。
  • 「iGOシステム」
    前歯が少しだけ気になる場合は「iGOシステム」が適しています。歯並び全体ではなく、前歯のみの部分的なマウスピースを1~2週間ごとにとりかえながら、歯を動かしていく手法です。費用はインビザライン・フルの半額以下、2ヶ月〜3ヶ月という短期間で効果を期待できます。
  • インビザライン・ファースト
    歯の生え変わりと顎の成長段階にある6〜10歳頃のお子さまを対象にしたマウスピース矯正です。通常、子どもの歯列矯正では、顎の成長のコントロールと歯並びを整える2種類の治療を別々に行いますが、この2つの治療を同時に行うことが可能になりました。インビザライン・ファーストについて詳しくは こちら

口腔内3Dスキャナー「iTero element(アイテロ エレメント)」

当院では、口腔内スキャナー「iTero element(アイテロ エレメント)」を導入しました。ご自分の歯並びやかみ合わせを確認し、治療後の歯並びもその場でシミュレーションしてご覧いただくことができます。マウスピースの精度が格段に向上します。

マウスピース型矯正(歯科)装置(クリアコレクト)

マウスピースを使用する矯正システムです。前歯から1番め~7番目の歯を動かします。抜歯はありません。歯肉の2mm程度までを包むように設計されていて、矯正力が強いのが特徴です。

歯科矯正用アンカースクリューを用いた矯正歯科治療

歯科矯正専用に開発された人工歯根(歯科矯正用アンカースクリュー)を顎の骨に埋め込み、これを支柱にして歯列全体を動かしていきます。顎全体に矯正装置をつける必要がなく、矯正期間中のわずらわしさが軽減されます。期間も短期間で済みます。

部分矯正

1本から数本の歯列を整える矯正方法です。前歯だけ、少し隙間がある、など部分的に歯ならびを治したい場合は部分矯正で治療できることがあります。患者さまの状態にあわせて、前述の方法のいずれか、または複数を組み合わせて治療します。症例によりますが、期間が比較的短くてすみ、費用を抑えることもできます。

当院の矯正治療は自由診療です

当院の矯正治療は自由診療となり、全額患者さまのご負担となります。患者さまのお悩み、ご要望や、治療方法によって治療費は異なってきます。歯列矯正は費用や治療期間、期間中のお口のケアなど、患者さまのご負担が大きな治療です。ご予算もご相談させていただきながら治療計画をご提案いたします。ご遠慮なくお問い合わせください。

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25年07月03日

八重歯はマウスピース矯正で治せる?治療期間や費用も

こんにちは。千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」です。 八重歯の女性 八重歯はチャームポイントになると考える人もいますが、虫歯になりやすかったり、奥歯に負担がかかりやすかったり、デメリットがあります。また、八重歯であることがコンプレックスになっている人もいるかもしれません。 八重歯は矯正治療で治せますが、矯正装置が目立ちにくいマウスピース矯正は八重歯に対応しているのでしょうか。 ここでは、マウスピース矯正における八重歯の治療について、注意点や治療期間などを含めて解説します。

八重歯とは

八重歯を気にしている女性 八重歯は叢生の一種です。叢生は、歯が重なって生えたりすることで歯並びが不規則になっている状態を指します。叢生の中でも、前から見て3番目に位置する歯(犬歯)が隣の歯重なって前へ突き出たようになっている状態を八重歯と呼びます。 八重歯は顎が小さいと起こりやすいとされています。顎が小さいと歯の生えるスペースが狭くなるため、歯が重なって生えてやすいのです。 また、乳歯が通常よりも早く抜けてしまったり、永久歯の生え変わるタイミングが遅れたりする場合にも、生えてくる歯が綺麗に並ばず八重歯が起こりやすいです。

八重歯を放置するリスク

八重歯を放置するリスクのイメージ 八重歯のままでも見た目は気にならないという人もいるかもしれませんが、八重歯のまま放置することにはデメリットもあります。八重歯のデメリットについてみていきましょう。

虫歯・歯周病になるリスクが高い

八重歯は歯が重なっているため、歯磨きの際に綺麗に磨くことが難しいです。歯間ブラシやデンタルフロスを使用しても、食べかすが残ってしまうことも多いでしょう。磨き残しがあると、そこから虫歯や歯周病になります。 そのため、八重歯は綺麗な歯並びに比べると、周囲の歯や歯茎に虫歯や歯周病が起こるリスクが高いといえます。

噛み合わせの問題が起こりやすい

八重歯があると、上の歯と下の歯が上手く噛み合いません。噛み合わせが悪いと食べ物を食べる際にかかる負担が上手く分散されず、特定の歯に過剰な負担がかかりやすくなります。とくに、八重歯がある場合は奥歯に負担がかかりやすいです。 日常的に負荷がかかれば徐々に歯が擦り減り、虫歯や知覚過敏が起こりやすくなります。また、顎にも負担がかかりやすく、顎関節症を引き起こすリスクもあります。

口呼吸になる

八重歯の状態にもよりますが、突出が大きく口が閉じにくくなるケースもあります。そうすると、自然と口呼吸が習慣付きます。口呼吸では唾液が乾いてしまうため、細菌や汚れが流されずに虫歯や歯周病のリスクが高まります。 また、口からウイルスなどが侵入しやすいため、風邪やインフルエンザなどの病気にもかかりやすくなるとされています。

見た目が気になる

八重歯はチャームポイントになると考える人もいますが、反対にコンプレックスになる人もいるでしょう。犬歯だけが前に出るだけではなく、周囲の歯も並びが悪くなっていることが一般的で、全体の歯並びが悪く見えるため口元に自信が持てなくなるケースも少なくありません。

八重歯はマウスピース矯正で治せる?

マウスピース矯正の装置 八重歯はマウスピース矯正でも改善が可能ですが、マウスピース矯正は全ての症例に対応しているわけではありません。

マウスピース矯正では治療困難な状態

以下のようなケースでは、マウスピース矯正だけでは対応できず、他の矯正方法や外科手術などと併用が必要になる可能性があります。

歯のズレや重なりが大きい

犬歯のズレや重なりが大きい重度の八重歯の場合、マウスピース矯正だけで改善することは難しいです。マウスピース矯正は歯を少しずつ動かす矯正方法なので、大きく歯を動かす症例には適していません。 この場合、ワイヤー矯正とマウスピース矯正を併用する可能性があります。重度の八重歯と判断される基準は、6mm以上の歯の重なりがあることです。

骨格が原因になっている

八重歯の原因が骨格にある場合、外科手術が必要になることがあります。この場合、顎の骨を切って、顎の位置を調整することで噛み合わせを整えます。

インプラントがある

インプラントがある場合、マウスピース矯正では対応できません。人工歯根が顎の骨に埋め込まれており、動かすことができないからです。 ただし、八重歯部分だけに問題がある歯並びならば、インプラントを避けて歯を動かし、歯並びを調整できるケースもあります。

八重歯の治療にマウスピース矯正を選ぶメリット

八重歯の治療にマウスピース矯正を選ぶメリットのイメージ 八重歯の矯正方法にはワイヤー矯正もありますが、マウスピース矯正を選ぶメリットを確認しましょう。

矯正装置が目立たない

矯正装置が目立つ方法では、口元に視線が集中しやすいです。そのため、矯正期間中は八重歯がより目立つように感じられ、口元が気になるという方もいるかもしれません。 マウスピース矯正ならば、矯正装置のマウスピースが透明なので、目立つことなく矯正治療を受けられます。周囲の人に矯正していることが気付かれにくく、矯正装置の見た目も気にならないでしょう。

矯正装置の取り外しができる

マウスピース矯正の場合、患者さまの手で矯正装置を自由に取り外すことができます。矯正装置の取り外しができるということは、食事や歯磨きはこれまで通りにできるということです。 ワイヤー矯正では装置は取り外せないため、矯正装置が壊れないように、硬い食べ物やガムなど粘着質な食べ物には注意しなければなりません。食べカスも残りやすく、矯正装置に汚れが付着したままになりやすいため、虫歯や歯周病のリスクもあります。 こうした食事や歯磨きの際の手間や負担がマウスピース矯正にはないため、ストレスになりにくいでしょう。

痛みが少ない

マウスピース矯正は、ワイヤー矯正に比べると治療の痛みが少ないとされています。ワイヤー矯正は歯に強い圧力をかけて歯を大きく動かすため痛みを覚えやすいですが、マウスピース矯正は少しずつ歯を動かすので痛みが少ないと考えられています。

八重歯の治療にマウスピース矯正を選ぶときの注意点

八重歯はマウスピース矯正で治療することもできますが、注意すべき点がいくつかあります。治療の注意点について、あらかじめ知っておきましょう。

治療できない症例もある

マウスピース矯正で八重歯を改善したいと考えていても、マウスピース矯正では対応できない症例もあります。全ての症例に対応しているわけではないため、まずは歯科医院でマウスピース矯正での治療が可能かどうかカウンセリングを受けてみましょう。 場合によっては、ワイヤー矯正との併用など他の治療が必要になることがあります。

自己管理が必要

マウスピース矯正は、自己管理が必要です。マウスピースは1日20時間以上の装着が推奨されているため、食事や歯磨きの後は忘れずにすぐ装着しなければなりません。 また、マウスピースの破損や紛失が起これば作り直しが必要になり、矯正治療が中断します。破損や紛失が起こらないように、外した際には専用ケースに入れるなど自己管理が必要です。

マウスピース矯正で八重歯を治す場合にかかる費用・期間

マウスピース矯正で八重歯を治す場合にかかる費用・期間のイメージ マウスピース矯正で八重歯を治す場合にかかる費用と期間は、以下の通りです。

費用

マウスピース矯正で八重歯を治す際にかかる費用の目安は、部分矯正で10万~40万円、全体矯正で50万~100万円です。矯正治療の目的は審美性を高めることなので、保険が適用されません。 複数の歯科医院の費用を比較し、検討すると良いでしょう。

治療期間

八重歯をマウスピース矯正で治す場合の治療期間の目安は、部分矯正で2カ月~1年、全体矯正で1年~3年です。 口腔内の状態によって治療期間は異なるため、あくまでも目安です。軽度の八重歯で八重歯部分以外に問題がなければ短期間で終わり、重度の八重歯で歯列全体の調整が必要な場合は治療期間が長くなると考えられます。

八重歯を治すマウスピース矯正以外の選択肢

ワイヤー矯正の模型 八重歯の状態や骨格の状態によっては、マウスピース矯正では対応できないことがあります。この場合、別の治療方法を検討することになります。

ワイヤー矯正

ワイヤー矯正は、歯の表面にブラケットと呼ばれる装置を固定し、そこへワイヤーを通して歯を動かしていく矯正方法です。マウスピース矯正よりも対応できる症例の幅が広く、重度の八重歯にも対応できます。 ワイヤー矯正は矯正装置が目立つというデメリットがありますが、裏側矯正やホワイトワイヤーを使った矯正などを選択することも可能な場合があります。通常のワイヤー矯正よりも矯正装置を目立ちにくくできるでしょう。

セラミック治療

部分的に治療する方法になりますが、八重歯を削ってセラミックの被せ物を被せるという方法もあります。短期間で八重歯を改善することができるというメリットがありますが、健康な歯を削らなければなりません。 セラミックの寿命は長いですが、時間が経過すれば交換が必要になる可能性があることを知っておきましょう。

まとめ

八重歯が治って笑顔の女性 八重歯はマウスピース矯正によって改善できますが、重度の八重歯や骨格に問題がある場合はマウスピース以外の方法を勧められるでしょう。まずは、歯科医院でマウスピース矯正に対応しているかどうか確認してもらいましょう。 八重歯を改善すれば見た目もスッキリするだけではなく、将来的な虫歯や歯周病のリスクも軽減されます。 マウスピース矯正を検討されている方は、千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」にお気軽にご相談ください。 当院では、虫歯・歯周病治療などの一般歯科だけでなく、ホワイトニングやセラミック治療、矯正治療などの自由診療にも力を入れています。診療案内ページはこちら無料相談・ご予約受け付けておりますので、ぜひご覧ください。
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25年06月19日

矯正治療後に後戻りが起こる原因とは?予防法と対処法も

こんにちは。千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」です。 矯正治療後の後戻りが気になって鏡を見る女性 後戻りとは、矯正治療によって一度きれいに整えた歯並びが乱れたり治療前の状態に戻ったりすることです。このような現象は、矯正治療の種類にかかわらず、どのような矯正治療のあとでも起こる可能性があります。 せっかく高い費用と長い時間をかけて手に入れたきれいな歯並びが失われるような事態は、できるだけ避けたいという方も多いでしょう。 そこで今回は、後戻りが起こる原因や予防法、対処法などについて解説します。これから矯正治療を受けるか検討している方や治療後の歯並びの乱れが気になっている方は、ぜひ参考にしてみてください。

後戻りとは

後戻りの原因を考える女性 後戻りとは、矯正治療によって一度きれいに整えた歯並びが元の状態に戻る現象のことです。 矯正治療が終了した直後は顎の骨と歯が安定していないため、放っておくと歯並びが乱れやすくなります。このような現象は、矯正治療の種類にかかわらず、どのような矯正方法でも起こり得るものです。そのため、矯正治療全般では、後戻りを防ぐために保定期間が設けられています。 保定期間中は、リテーナーと呼ばれる保定装置を装着して過ごします。リテーナーを毎日装着することで、歯の位置がズレることを防げます。 なお、保定期間は、矯正期間と同程度設けられていることが一般的です。例えば、矯正期間が2年の場合には、保定期間も2年となり、トータルで4年かかることになります。 「そんなに時間がかかるの?」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。また「治療が終わってもまた装置をつけるの?」と思う方もいるでしょう。 しかし、リテーナーの装着は、きれいな口元を維持するために必要不可欠なのです。

矯正治療後に後戻りが起こる原因

後戻りの原因になる親知らずのレントゲン写真 治療後に歯並びが乱れる原因には、以下のようなものがあります。

リテーナーの装着不足

先にも述べた通り、矯正期間終了後には一度整えた歯並びが元に戻るのを防ぐために保定期間が設けられています。この期間中はリテーナーを装着する必要がありますが、装着時間が不足すると歯は元の位置に戻ろうと徐々に動いていきます。 患者さんのなかには「リテーナーをつけるのが面倒くさい」「歯並びが整ったからもう大丈夫」と感じる方もいらっしゃるでしょう。 しかし、リテーナーの装着を怠ると歯並びが徐々に乱れていき、再治療が必要になることもあるため注意が必要です。

生活習慣や癖

日常的に行っている癖や習慣などによって、歯列が乱れることもあります。例えば、以下のようなものが挙げられます。
  • 舌で前歯を押す癖
  • 頬杖をつく
  • うつ伏せ寝や横向き寝
  • 片側だけで食べ物を噛む
  • 前歯で唇を噛む
  • 口呼吸
  • 歯ぎしりや食いしばり
  • 猫背などの悪い姿勢
このような癖や習慣があると、保定期間が終了したあとでも後戻りを起こすリスクが高まります。きれいな口元を維持するためにも、歯並びに影響を及ぼす悪い癖や習慣がある場合は、改善することが重要です。

親知らず

親知らずが残っていると、手前の歯が押されて歯列全体の乱れが引き起こされることもあります。そのため、親知らずが生えている場合には治療前に抜歯するケースが多いのです。

部分矯正によるもの

部分矯正は、文字通り、歯列を部分的に整える治療方法です。全体的に整える方法に比べて治療期間や費用が少なく済むため、選択する方も多くいらっしゃいます。 しかし、部分矯正は動かせる範囲が限られており、一部分だけに手を加えることによって全体のバランスが崩れることもあります。その結果、歯並びの乱れが引き起こされることがあるのです。

矯正治療後の後戻りが起こるのを防ぐ方法

リテーナーとケース では、矯正治療後の歯列の乱れはどのように防げばよいのでしょうか。主な予防法は、以下の通りです。

リテーナーを適切に使用する

後戻りを防ぐためには、リテーナーを適切に使用することが重要です。リテーナーの1日の装着時間は、口腔内の状態によって歯科医師が判断しますが、徐々に装着時間を短くしていくことが一般的です。 例えば、矯正期間終了後しばらくの間はリテーナーを1日20~22時間装着し、歯並びが安定してきたら夜間のみというケースもあります。保定期間中は、必ず歯科医師の指示通りにリテーナーを使用するようにしてください。

生活習慣を見直す

先にも述べた通り、頬杖やうつ伏せ寝、舌癖などの習慣は、歯並びの乱れを引き起こす原因となります。部分的に偏った力がかかると後戻りを起こしやすくなるため、そのような生活習慣や癖を意識的に改善することが重要です。 なお、ストレスやカフェインの摂取、飲酒、喫煙などの習慣があると、眠りが浅くなるといわれています。眠りが浅いと咬筋に力が入り、歯ぎしりや噛みしめが発生しやすくなるため注意しなければなりません。 歯ぎしりは寝ているときに無意識に行うことがほとんどですので、ナイトガード(マウスピース)の作製も検討するとよいでしょう。

虫歯や歯周病を予防する

虫歯や歯周病によって口内環境が変化すると、歯並びが乱れやすくなります。例えば、虫歯によってエナメル質が溶かされたり治療によって歯の形が変わったりすると、噛み合わせが変化して部分的に偏った負荷がかかることがあります。 また、歯周病が進行して歯を支える骨が破壊されると歯が不安定な状態になります。そのまま放っておくと、せっかく整えた歯並びが乱れるだけでなく、歯を失うリスクも高まります。そのため、毎日の口腔ケアを丁寧に行い、口内環境を良好に保つことが重要です。

定期的に歯科検診を受ける

治療後のきれいな歯並びを維持するためには、定期的に歯科検診を受けることも重要です。 定期的な検診では、お口の中のチェックはもちろんですが、クリーニングやブラッシング指導も受けられるためトラブルの予防に役立ちます。また、定期的にチェックを受けておくことで、虫歯や歯周病、噛み合わせの不具合などが生じても早期に対処できるでしょう。 万が一、歯列が乱れ始めた場合でも酷くなる前に対処できます。

矯正治療後に後戻りを起こしたときの対処方法

矯正治療後に後戻りの対処について説明する歯科医師 ここからは、治療後に歯並びが乱れてきたときの対処方法について解説します。

リテーナーを装着する

リテーナーの装着不足によって後戻りが起きた場合、軽度であればリテーナーを装着することで悪化を抑えられる可能性はあります。 ただし、リテーナーはあくまでも歯を適切な位置に固定するためのものですので、改善がみられない場合には早めに歯科医師へご相談ください。

再治療を受ける

リテーナーを再装着しても改善が見込めない場合には、再治療を検討する必要があります。 再治療の主な方法は、ワイヤー矯正とマウスピース矯正です。1回目の治療に比べると治療期間や費用を抑えられる可能性が高いですが、状態によっては費用が高くなったり治療期間が長引いたりするケースもあります。 再治療について詳しく知りたいという方は、歯科医院へお問い合わせください。

癖や生活習慣を改善する

矯正治療後の歯列の乱れをそれ以上悪化させないためには、癖や生活習慣を改善することも重要です。 口呼吸や頬杖をつく癖、舌で前歯を押す癖などの悪い癖や習慣があると、どんなにきれいに歯並びを整えたとしても、歯並びが次第に乱れていきます。そのため、悪い癖や習慣を改善しない限りは、再治療を受けても再び歯並びが乱れる可能性があるでしょう。 口呼吸や舌癖を改善する方法として、口周りの筋肉のバランスを整える口腔筋機能療法(MFT)というトレーニングもあります。口がポカンと開く、歯ぎしりや食いしばりが治らないという方は、一度歯科医院へ相談するとよいでしょう。 なお、鼻炎などが原因で口呼吸になっている方は、口呼吸の原因となる病気を治療する必要があります。

まとめ

自宅でリラックスするカップル 高い費用と長い時間をかけて手に入れた歯並びが乱れると、残念な気持ちになる方は多いでしょう。患者さんのなかには、リテーナーの装着を怠ったことを申告することに抵抗を感じて歯科医院を受診できないでいる方もいらっしゃるかもしれません。 しかし、歯並びの乱れを放っておいても自然に治ることはありません。時間が経てば経つほど歯並びの乱れが大きくなり、再治療にかかる負担も大きくなる可能性があります。「歯の位置が変わってきた気がする」と感じた場合は、できるだけお早めにご相談ください。 歯列矯正を検討されている方は、千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」にお気軽にご相談ください。 当院では、虫歯・歯周病治療などの一般歯科だけでなく、ホワイトニングやセラミック治療、矯正治療などの自由診療にも力を入れています。診療案内ページはこちら無料相談・ご予約も受け付けておりますので、ぜひご覧ください。
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25年05月22日

マウスピース矯正で歯を削るのはどうして?メリットや注意点も

こんにちは。千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」です。 マウスピースを手に持った女性 マウスピース矯正で歯を削ると聞いて、不安に感じた方もいらっしゃるでしょう。虫歯の治療で歯を削るのとは異なり、健康な歯を削ることになるので抵抗を感じるかもしれません。実は、マウスピース矯正で歯を削ることで得られるメリットは多いです。 一方で、歯を削るときに注意すべき事柄もあります。 今回は、どうしてマウスピース矯正で歯を削るのかについて詳しく解説します。歯を削るメリットや注意点も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

マウスピース矯正とは

マウスピース矯正について説明するイメージ マウスピース矯正とは、透明なマウスピースを使用して歯並びを整える矯正方法です。従来のワイヤー矯正では、歯の表面に金属製のブラケットを接着し、そこにワイヤーを通して歯を動かします。 そのため、セラミック製の白いブラケットや、歯の裏側に装着する方法などを除けば、矯正装置が目立ちやすいです。マウスピース矯正では透明な装置を用いるので装着していても目立ちにくく、近年多くの人に注目されています。 マウスピース矯正は、主に軽度から中度の不正咬合に対応可能です。例えば、前歯が少し重なっている程度であれば、マウスピース矯正だけで改善が見込めるでしょう。 一方、重度の不正咬合や、顎の骨格的な問題を伴うケースでは、マウスピース矯正だけでは改善できないことがあります。例えば、顎のバランスに問題がある出っ歯や受け口、大きな歯の移動を必要とする場合などには、他の治療が必要なことがあります。

マウスピース矯正の特徴

マウスピース矯正の特徴は、以下のとおりです。

装置を取り外せる

マウスピース矯正の装置は、自分で取り外しができます。1日20〜22時間の装着時間を確保できれば、食事や歯磨きの時間にマウスピースを外せます。 ワイヤー矯正では装置が固定されるため、自分で取り外すことができません。そのため、食事内容に一定の制限が生じます。特に、硬い食べ物や粘着性の高い食品はブラケットを破損させたり、ワイヤーを変形させたりする恐れがあります。 しかし、マウスピース矯正の装置は取り外しができるので、食事内容に制限がなく、好きなものを通常通り楽しむことができます。

通院頻度が低い

マウスピース矯正では1〜2週間ごとに新しいマウスピースに交換して治療を進めるため、通院頻度が低いです。治療の初期段階では1か月に1回、その後は2~3か月に1回程度になるのが一般的です。 ワイヤー矯正では、ワイヤーの調整や交換のために1か月ごとの定期的な通院が基本とされています。マウスピース矯正はワイヤー矯正に比べて、通院の負担が少ないと言えるでしょう。

マウスピース矯正で歯を削るのはどうして?

マウスピース矯正で歯を削るのはどうしてか考える女性 矯正治療で歯を動かすにはスペースが必要です。例えば、ワイヤー矯正で抜歯を行うのもスペースを作るためです。 マウスピース矯正で歯を動かすスペースが必要なときは、抜歯よりも歯を削る選択をすることが多いです。歯が重なり合っている状態では、歯を理想的な位置に移動させるにはスペースが必要です。歯と歯の間を削ってスペースを確保すれば、抜歯を避けて矯正治療が可能になります。 また、歯のサイズや形が不均一な場合は、歯を削ることである程度バランスを整えられます。これにより、歯列全体の調和が取れ、見た目の美しさが向上します。

マウスピース矯正で歯を削るメリット

マウスピース矯正で歯を削るメリットのイメージ マウスピース矯正で歯を削るメリットは、以下のとおりです。

抜歯を避けて歯を整えられる

矯正治療では、スペースを作るために抜歯を選択するケースも少なくありません。 しかし、健康な歯を抜くことに抵抗がある方は非常に多いです。歯を少し削ることで必要なスペースを確保できれば、健康な歯を温存できます。軽度から中等度の歯列の乱れであれば、抜歯せずに歯を理想の位置に移動させられることが多いです。 抜歯に抵抗がある人や、できるだけ自分の歯を残したい人にとって、歯を削るという選択肢があるのは大きなメリットでしょう。

出っ歯などを治療できる

出っ歯の治療では、歯を後ろに下げるためのスペースが必要です。歯を削ることでこのスペースをつくり、前歯を効率よく後方へ移動させるのです。たとえば、上の前歯が少しだけ前に出ているケースでは、歯をわずかに削ることで出っ歯を改善できます。 これにより、横顔のバランスが整い、見た目の印象が改善します。歯を大きく動かさなければならない出っ歯の場合は抜歯が必要なこともあるので、歯科医師と相談してみましょう。

治療後の後戻りを防ぐ

矯正治療後に歯が元の位置に戻ることを、後戻りといいます。歯を削ってスペースを作り、歯を理想の位置に収めれば、治療後の後戻りのリスクを軽減できます。スペースが不足する中で無理に歯を移動させた場合は後戻りしやすいです。

治療が計画通りに進みやすい

スペース不足のまま矯正治療を進めると、歯が思うように動かず、治療期間が長引くことがあります。必要なスペースを確保しておけば、歯がスムーズに動きやすくなり、結果として治療が計画通りに進みやすくなります。

マウスピース矯正で歯を削るときの注意点

マウスピース矯正で歯を削るときの注意点のイメージ マウスピース矯正で歯を削るときの注意点を確認しておきましょう。

知覚過敏

歯の表面のエナメル質を削ると、処置後に冷たいものや熱いものがしみることがあります。これは一時的なもので、通常は数日から数週間で改善します。知覚過敏が気になるようなら、知覚過敏用の歯磨き粉を使うとよいでしょう。

歯の削りすぎ

エナメル質は再生しないため、削りすぎると歯の耐久性が低下します。虫歯などのリスクが高まる可能性があります。歯科医師の適切な診断と、削る量を調整しながら最小限に抑える技術が求められます。

食べ物が詰まりやすい

歯を削ると歯と歯の間に隙間ができるため、食べ物が詰まりやすくなります。歯の移動が進めば隙間はなくなりますが、デンタルフロスや歯間ブラシを使って丁寧なケアを行うことが大切です。

どうやって歯を削る?

マウスピース矯正で歯を削るイメージ マウスピース矯正で歯を削る処置のことをIPR(interproximal reduction)といいます。ディスキング、またはストリッピングと呼ぶこともあります。 IPRを行う際は、治療計画を立て、どの歯の隣接面を削るかを予め決定します。歯のエナメル質を削る量は0.2〜0.5mm程度です。エナメル質の厚みは約2〜3mmあり、これに対してIPRで歯をけずる量は非常に少量なので、通常は問題になることはありません。 まず、歯を削る準備として、歯と歯の間を広げる働きのあるウェッジを入れることがあります。これによって歯茎も保護できます。歯を削る際は、ストリップスと呼ばれるやすりを用います。やすりを歯と歯の間に入れ、必要な分量を削っていきます。 削った後の歯の表面はざらついているため、専用のバーなどを用いて仕上げの研磨を行います。

まとめ

マウスピース矯正で綺麗な歯並びになって笑顔の女性 マウスピース矯正で歯を削る処置のことを、IPRといいます。専用のやすりなどの器具を用いて、歯のエナメル質を0.2〜0.5mmくらい削ります。 歯を削ることで、歯を移動するためのスペースを確保できます。これにより、理想的な場所に歯を移動しやすくなります。 スペースが不十分なままで無理に歯を移動した場合には、理想の結果が得られなかったり、治療期間が長くなったりするでしょう。治療後に歯が元の位置に戻る後戻りが起こる可能性も高まります。 IPRはマウスピース矯正でも広く行われており、心配するような処置ではありません。どうしても不安を感じるようなら、どれくらい削る予定なのか、また、本当に削る必要があるのかなどを歯科医師に質問しましょう。 マウスピース矯正を検討されている方は、千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」にお気軽にご相談ください。 当院では、虫歯・歯周病治療などの一般歯科だけでなく、ホワイトニングやセラミック治療、矯正治療などの自由診療にも力を入れています。診療案内ページはこちら無料相談・ご予約も受け付けておりますので、ぜひご覧ください。
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25年04月17日

マウスピース矯正ですきっ歯の治療はできる?費用や治療期間も

こんにちは。千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」です。 歯の矯正に使用するマウスピース 歯と歯の間に隙間があるすきっ歯は、コンプレックスに思っている人も多い歯並びです。すきっ歯の矯正を考えている人に近年、治療の選択肢として選ばれているのがマウスピース矯正です。 この記事では、マウスピース矯正によるすきっ歯治療について解説します。ぜひ参考にしてください。

すきっ歯になる原因

隙間の空いた前歯 すきっ歯とは、歯と歯の間が空いている状態で、歯科では空隙歯列(くうげきしれつ)という名称で呼ばれます。不正咬合の一種で、前歯の真ん中が空いている正中離開(せいちゅうりかい)と、全体的に隙間がある空隙歯列(くうげきしれつ)に分けられます。 すきっ歯になる原因には、大きく分けると先天的な原因と後天的な原因があります。それぞれ解説します。

先天的な原因

すきっ歯の原因の一つは遺伝です。歯並びのすべてが遺伝するわけではありませんが、顎の形や骨格、歯の大きさなどは親から受け継ぎます。そのため、親の顎と歯のバランスが悪い場合や歯の形が小さい場合は、すきっ歯になる可能性があります。 また、歯の本数もすきっ歯に関係します。通常28本の生える歯の数が、先天的に少なかったり多かったりする場合も、すきっ歯になりやすくなります。 ほかにも、歯茎から粘膜にかけての上唇小帯の異常が理由で、すきっ歯になることもあります。

後天的な原因

幼いときの指しゃぶりや舌を歯に押し付ける癖、口呼吸、頬杖や爪を噛む癖、うつ伏せ寝など、普段の悪癖で前歯に負担をかけ続けるとすきっ歯になることがあります。また、歯周病や虫歯が進行すると、歯茎が下がったり、歯の根である歯槽骨が溶けはじめたりします。 その結果、歯が移動してすきっ歯になることも考えられます。

すきっ歯を放置するリスク

すきっ歯を放置するリスクのイメージ すきっ歯にお悩みの人の多くは、見た目の問題から治療を検討します。 しかし、すきっ歯を放置するリスクは、見た目の問題だけとは言えません。ここでは、すきっ歯を放置するリスクを解説します。

コンプレックスになる

海外ではチャームポイントとなることもあるすきっ歯ですが、日本では気にする人が多いです。人前で口を開けたくないなど、コンプレックスとなる場合があります。

虫歯や歯周病のリスクが上がる

歯の間に隙間があるため、歯と歯の食べ物が詰まりやすくなります。食べ物を口にするたびに歯間の汚れを完全に取り除くのは難しいため、食べ残しが残ったままの状態が長時間続き歯周病や虫歯のリスクが上がります。

咀嚼能力が低下する

歯に隙間があると、食べ物を上手に噛みきれなかったり、細かくすりつぶせなかったりします。食べ物をしっかり噛むことができなければ、栄養吸収効率が落ちる上、消化する際に胃腸に負担をかけます。

発音障害が起こる

前歯に隙間があると、歯の隙間から空気が漏れて滑舌が悪くなったり、発音が難しくなったりします。とくに、サ行やタ行は発音しづらいです。

噛み合わせに影響が出る

すきっ歯の影響で噛み合わせが悪くなると、さまざまな不調が考えられます。代表的なのは、顎関節症、頭痛、肩こりなどです。また、噛み合わせが悪く、片側だけで噛む癖がつくと顎が歪んだり、顔の左右差が大きくなったりすることがあります。

マウスピース矯正ですきっ歯の治療はできる?

マウスピース矯正ですきっ歯の治療はできるのか考える女性 すきっ歯の程度にもよりますが、多くの場合はマウスピース矯正で治療が可能です。近年人気が高いマウスピース矯正ですが、得意な症例と不得意な症例があり、全部の歯並びを治せるわけではありません。 しかし、歯と歯の間にもともと隙間があるすきっ歯は、小さな水平移動を得意としているマウスピース矯正の得意分野のため、非常に相性の良い症例といえます。 噛み合わせにも問題がある場合や複雑な症例の場合は、マウスピース矯正では対応できないこともあります。詳しくは歯科医師による診断が必要です。

すきっ歯の治療にマウスピース矯正を選択するメリット

すきっ歯の治療にマウスピース矯正を選択するメリットのイメージ すきっ歯治療をマウスピース矯正で行う場合のメリットは、以下のとおりです。

目立たない

マウスピース矯正の装置は、透明で目立ちにくいです。ワイヤー矯正に抵抗がある人でも、人前に出る機会が多い人でも、安心して治療することができます。

違和感が少ない

マウスピース装着時の使用感も、ワイヤーと比較すると痛みや違和感を感じにくいと言われています。

取り外せる

取り外しが可能なため、食事に制限がなく、歯磨きもしやすいため虫歯や歯周病のリスクを下げることができます。また、写真撮影のとき、スポーツや楽器演奏など、大事な場面で外すことも可能です。

治療期間が短い

すきっ歯の程度にもよりますが、軽度なすきっ歯の場合は、ワイヤー矯正より治療期間が短い場合もあります。わずか2〜3カ月で治療を終えられる可能性もあります。

治療経過がわかりやすい

治療の進行状態が目に見えてわかりやすいため、治療のモチベーションが上がりやすいと言えます。

すきっ歯の治療にマウスピース矯正を選択するデメリット

すきっ歯の治療にマウスピース矯正を選択するデメリットのイメージ 理想的に思えるマウスピース矯正ですが、デメリットもあります。ここでは、マウスピース矯正ですきっ歯を治療するデメリットをご紹介します。

適応症例が限られる

軽度なすきっ歯には相性がいい治療法ですが、複雑な症例や噛み合わせに大きなズレがある場合は、マウスピース矯正だけでは改善できません。また、歯周病に罹患している場合やインプラント治療をしていると、マウスピース矯正を受けられない可能性もあります。

自己管理が必要

マウスピースは1日20〜22時間程度装着する必要があります。決められた装着時間を守らないと、十分な効果を得られません。また、装着時間を守らなければ治療計画がずれて、マウスピースを作り直さないといけなくなることや、治療期間が延びることもあります。 マウスピースを取り外したまま紛失したり、破損したりすることも考えられるので、自己管理が欠かせない矯正方法といえます。

費用が高額

マウスピース矯正に限らず、矯正治療はほとんどの場合は自費診療です。すきっ歯の改善には、高額な治療費がかかると考えておきましょう。

マウスピース矯正ですきっ歯を治療する場合の費用と期間

マウスピース矯正ですきっ歯を治療する場合の費用と期間のイメージ すきっ歯のマウスピース矯正の費用と期間は、歯の隙間の開き具合や口腔内の環境、マウスピースの種類、歯科医院によって大きく異なります。治療を受けたいと思う歯科医院でしっかり確認しておくようにしましょう。 費用と治療期間の目安は、以下の通りです。

費用の目安

マウスピースの種類、部分矯正なのか全体矯正なのかで費用は異なります。また、歯科医院によっては診察料などが別途必要な場合もありますので、事前に費用の総額を確認しておくといいでしょう。 部分矯正の場合は10万〜60万円程度、全体矯正の場合は60万〜120万円程度が目安です。

治療期間の目安

治療期間は個人差が大きいので一概には言えませんが、部分矯正の場合は3カ月〜1年程度、全体矯正の場合は1年〜3年ほどが目安でしょう。 ただし、決められたマウスピースの装着時間を守らないと、治療期間が延びることになります。また、治療期間を終えたあとは、後戻りを防ぐリテーナーの装着期間を設けなければなりません。

まとめ

マウスピース矯正ですきっ歯を治療する女性 すきっ歯の治療は、見た目の問題だけでなく、発音や噛み合わせの面から見てもプラスの作用がある治療です。中でもマウスピース矯正は、目立たず快適に続けられる治療のため、メリットが多いと言えるでしょう。 治療に興味を持ったら、まずは自分の歯並びはどの程度の改善が見込めるのか、どのくらいの治療期間や費用がかかるのか、歯科医院で診断を受けてみてはいかがでしょうか。 マウスピース矯正を検討されている方は、千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」にお気軽にご相談ください。 当院では、虫歯・歯周病治療などの一般歯科だけでなく、ホワイトニングやセラミック治療、矯正治療などの自由診療にも力を入れています。診療案内ページはこちら無料相談・ご予約も受け付けておりますので、ぜひご覧ください。
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25年04月10日

プレオルソとは?メリットや治療できないケース、費用も

こんにちは。千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」です。 プレオルソを装着する子ども 子どもの歯並びが気になり、歯科医院で相談したときにプレオルソでの治療をすすめられたという保護者の方もいるでしょう。 しかし、プレオルソと聞いてもどのような矯正装置なのかイメージできないという方もいるのではないでしょうか。 今回は、プレオルソとはどのような矯正装置か詳しく解説します。プレオルソのメリットやデメリット、治療できないケース、費用についてもまとめていますので、ぜひ参考にしてください。

プレオルソとは

プレオルソを装着する男の子 プレオルソとは、顎の骨が成長途中のお子さんに使用されるマウスピース型の矯正装置です。プレオルソを装着することで、歯並びに影響を及ぼす癖を改善し、口周りの筋肉のバランスを整えます。これによって顎の正しい成長が促され、歯並びが悪くなるのを防ぐことができるのです。 適応年齢は3〜10歳頃です。装置はやわらかい素材でできていて装着時の痛みが少なく、取り外しも可能なため、お子さんへのストレスも少ないでしょう。また、歯並びに影響を及ぼす悪い癖を改善することで、矯正治療後に後戻りが起こりにくくなるのも特徴です。 ただし、すべての歯並びや噛み合わせに対応できるわけではありません。また、毎日一定時間マウスピースを装着しなければならないため、お子さんの協力と保護者の方のサポートが欠かせないのです。

プレオルソのメリット

プレオルソのメリットイメージ プレオルソには、お子さんへの負担が少ないことや永久歯の歯並びに良い影響を与えるなど、さまざまなメリットがあります。ここでは、プレオルソのメリットについて解説します。

取り外し可能で衛生的

プレオルソは取り外しが可能です。食事や歯磨きも装置を取り外した状態で行えます。お手入れも簡単に行えるため、口腔内を清潔な状態に保つことが可能です。装置に食べかすが詰まる心配もありません。これによって、虫歯や歯周病に罹患するリスクを軽減できるでしょう。 成長期のお子さんの歯の健康を守りながら矯正治療を進められる点は大きなメリットといえます。

痛みや違和感が少ない

プレオルソはやわらかい素材でできています。そのため、装着時の痛みや違和感が少ないのもメリットのひとつです。また、歯を移動させる装置ではありません。口周りの筋肉を鍛えて間接的に歯並びが整うように促すもののため、痛みが少ないのです。 お子さんが矯正治療に取り組むうえで、痛みや違和感が少ないという点は大きなメリットといえるでしょう。

口周りや舌の癖を改善できる

プレオルソを装着することで、口周りの筋肉のバランスを整えます。舌を正しい位置に置けるようになることで、口呼吸の改善にもつながるでしょう。 舌の位置が悪かったり、口呼吸をしていたりすると口周りの筋肉が正常に発達せず、歯並びが乱れる原因となります。これらを改善し、正しい顎の成長を促すことで、歯並びが整いやすくなるだけでなく、矯正治療後も後戻りを起こしにくくなるのです。

装着時間が短い

プレオルソは就寝中と日中1時間ほど装着します。基本的に自宅にいるときに装着すればよいため、学校や習い事に支障が出にくいです。また、保護者の方が矯正装置をきちんと装着できているか確認できるため安心でしょう。

プレオルソのデメリット

プレオルソのデメリットイメージ プレオルソにはさまざまなメリットがある一方で、わずかながらデメリットも存在します。使用する装置や治療法を選択する際は、メリットだけでなくデメリットについてもしっかり理解しておくことが大切です。ここでは、プレオルソのデメリットについて解説します。

適応症例が限られる

プレオルソには、出っ歯や叢生、受け口、過蓋咬合など、歯並びの問題にあったタイプのマウスピースがあります。 ただし、お子さんの歯並びや噛み合わせなど、口腔内の状態によっては、ほかの装置や矯正方法を選択したほうがよいケースもあります。そのため、事前に歯科医師の診断を受け、お子さんに合った治療法を選択することが重要です。

指示通りに装着しないと効果を得にくい

プレオルソの装着時間を守れていなかったり、正しく装着できていなかったりすると、十分な効果を得られません。お子さん自身が治療の必要性をしっかり理解し、装置を適切に装着することが重要です。 装置の装着を怠ると、治療効果が出にくいだけでなく治療期間が延びる可能性もあります。装置の管理をお子さんに任せるとつけ忘れが発生しやすいので、保護者の方のサポートが欠かせません。

歯並びの細かい調整はできない

プレオルソは、お口周りの筋肉を鍛え、顎の成長をコントロールすることで歯が正しい位置に並ぶように促す装置です。歯を移動させて整えることはできません。 歯を細かく動かして整える場合には、永久歯が生え揃ったあとに、大人の矯正と同様にワイヤー矯正やマウスピース矯正での治療が必要になります。

装着を嫌がる場合がある

治療効果を得るためには装着時間を守らなければなりません。 しかし、装置を装着することで圧迫感や違和感を覚え、嫌がるお子さんもいるでしょう。多くの場合、数日から数週間で慣れていきます。治療を無理なく続けられるよう、お子さんと相談しながら習慣化する必要があります。 ただし、激しい痛みがあるなど、トラブルが発生した場合は、すぐに担当の歯科医師に相談しましょう。

プレオルソで治療できないケース

プレオルソで治療できない叢生の歯の子ども お口の状態によっては、プレオルソで対応できない症例があります。ここでは、プレオルソで治療できないケースについて解説します。

永久歯が生え揃っている

プレオルソは、3〜10歳の混合歯列期のお子さんを対象にしています。そのため、永久歯がすべて生え揃ったあとでは十分な効果が期待できません。永久歯が生え揃ってからは、別の方法を選択することになるでしょう。 永久歯が生え揃ってからの矯正方法には、マウスピース矯正やワイヤー矯正があります。治療を開始する時期や、お子さんに合った矯正方法については、担当の歯科医師と相談して決めましょう。

重度の叢生

叢生とは、歯と歯が重なり合って凸凹している状態のことを指します。歯が大きく重なり合っている、もしくは永久歯が並ぶスペースが不足している場合は、歯を大きく動かさなければならないケースが多いです。そのため、プレオルソでは対応が難しい場合があるのです。

顎の骨格に問題がある

顎の骨格に問題がある場合もプレオルソでの改善は難しいでしょう。顎が極端に小さい場合や極端に大きい場合は、外科的な治療や専門的な矯正治療が必要になる可能性が高いです。

歯のねじれや傾きが強い

歯が大きくねじれているもしくは傾いている症例では、プレオルソだけで歯を正しい位置に戻すことは難しいです。この場合、永久歯が生え揃ってからマウスピース矯正やワイヤー矯正で治療する必要があります。

プレオルソの費用

プレオルソの費用イメージ プレオルソで治療する場合にかかる費用の目安は、3万〜20万円程度です。プレオルソは基本的に保険が適用されません。自費診療となるため、歯科医院によって費用は異なります。 プレオルソは既製品のため、オーダーメイドで作製する矯正装置と比較すると費用を抑えやすいです。 ただし、治療期間や症例によっても変動するため、治療前におおよその治療費について確認することが重要です。

まとめ

プレオルソで矯正し笑顔の親子 プレオルソは、3〜10歳の子どもを対象としたマウスピース型の矯正装置です。歯並びや噛み合わせの問題を早期に改善し、お子さんへの負担が少ない矯正方法として注目されています。 痛みが少なく装置の取り外しが可能なうえ、装着時間が短いことから、お子さんの負担を抑えながら行えるのもプレオルソならではのメリットです。 ただし、適応症例が限られる点や、装着時間が不足すると効果を実感できない可能性がある点はデメリットといえます。また、完全に歯並びを整えるためには追加の治療が必要になることがあります。 お子さんの歯並びで悩んでいる場合は、歯科医院で相談してみてください。 小児矯正を検討されている方は、千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」にお気軽にご相談ください。 当院では、虫歯・歯周病治療などの一般歯科だけでなく、ホワイトニングやセラミック治療、矯正治療などの自由診療にも力を入れています。診療案内ページはこちら無料相談・ご予約も受け付けておりますので、ぜひご覧ください。
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25年03月27日

マイオブレースとは?メリット・デメリットや費用も解説!

こんにちは。千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」です。 マイオブレースを手に持った子供 「マイオブレースとはどんなもの?」「マイオブレースのメリットとデメリットは?」などといった疑問をおもちの保護者の方もいるでしょう。 子どもの矯正治療に使用される装置のひとつにマイオブレースがあります。従来の矯正装置とは異なり、自然な成長力を活かして歯並びが整うように促す装置のため、お子さんへの負担が少ないのが特徴です。 本記事では、マイオブレースとはどのような装置か詳しく解説します。マイオブレースのメリットとデメリット、費用についても解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。

子どもの歯並びが悪くなる原因とは

歯並びが悪くなる原因の一つである指しゃぶりをする子供 子どもの歯並びの乱れは、様々な要因が重なって起こります。ここでは、子どもの歯並びが悪くなる原因について詳しく解説します。

遺伝の影響

歯の大きさや顎の骨格、全体のバランスは遺伝することがあります。特に骨格の特徴によっては、歯が密集しやすかったり、出っ歯や受け口の傾向が強まったりするため、遺伝的な背景がある場合は歯並びの改善に向けた早期の対策が重要です。 さらに、家庭での生活習慣や口腔ケアの方法も遺伝の影響と相まって、子どもの歯並びに大きく関与します。

口内やその周辺の癖や習慣

子どもの歯並びは、日々の習慣や癖によっても左右されます。例えば、指しゃぶりや唇を噛む癖、爪を噛む癖、舌を前に出す癖、頬杖、口呼吸、低位舌などです。これらの癖が長期間続くと歯や顎に不自然な力がかかり、歯並びに影響を及ぼす可能性があります。 これらの癖や習慣が原因で顎の正常な発育が妨げられている場合、歯科矯正だけでなく、癖の改善も必要となります。正しい習慣が定着することで、健全な歯並びの維持につながるでしょう。

虫歯や歯周病の進行

虫歯や歯周病が進行すると、歯槽骨が溶けたり歯が揺らいだりすることから、歯の位置がずれやすいです。さらに、これらの疾患が原因で歯を失った場合、空いたスペースに隣接する歯が傾いたり、重なったりするリスクが高まります。 結果として、歯並び全体が乱れ、将来的には矯正治療が必要になる可能性もあるでしょう。日頃の口腔ケアを徹底し、定期的な歯科検診で早期発見・治療を行うことが歯並びを守るために重要です。

食生活の影響

柔らかい食べ物ばかりの食生活は咀嚼回数が減少し、顎の成長に必要な刺激が不足する原因の一つです。顎が十分に発達しないと、歯が並ぶためのスペースが狭くなり、歯が重なり合ったり、乱れたりしやすくなります。 さらに、過剰に糖分を摂取すると虫歯になるリスクが高まるため、バランスの良い食事と十分な咀嚼を促す生活習慣が、健康な歯並びの維持には欠かせません。日々の食生活の見直しが子どもの歯並び改善に大きく影響します。

マイオブレースとは

マイオブレースを装着した子供 マイオブレースとは、子どもの口内における不適切な習慣を根本的に改善し、自然な歯列の発達を促すために設計されたマウスピース型装置です。特に5歳から15歳という成長期にある子どもを対象としており、顎の成長を利用してアプローチする点が大きな特徴といえます。

マイオブレースの治療目的

マイオブレースは、口呼吸や舌の不適正な位置、さらには不自然な舌の動きなどの悪習慣により引き起こされる歯並びの乱れを根底から改善することを目的としています。 これらの習慣が原因で歯列が乱れている場合、将来的に大掛かりな矯正治療が必要となるケースが多いため、早期に介入することが重要です。 自然な顎の発育をしっかりとサポートし、過度な力をかけることなく理想的な歯列を形成することで、長期間にわたる安定した口腔環境の維持に寄与します。家庭での生活習慣の改善と連携した計画的な治療が、全体的な口内の健康増進にもつながるでしょう。

マイオブレースの使用方法

マイオブレースは、日中1時間ほどと、就寝中に装着します。加えて、専用のトレーニングプログラムであるマイオブレースアクティビティーを通じて、子ども自身が自発的に正しい口内習慣を身につけるよう支援する仕組みが導入されているのです。 この治療法は、無理な矯正力に頼ることなく自然な顎の成長を利用し、顎やその周辺の筋肉のバランスを整えることで、将来的な歯列の安定性の向上につながるとされています。

マイオブレースのメリット・デメリット

マイオブレースのメリット・デメリットのイメージ マイオブレースを使用した治療にはメリットとデメリットがあります。ここでは、マイオブレースのメリットとデメリットについて解説します。

マイオブレースのメリット

マイオブレースのメリットは、以下のとおりです。

装置を常時装着する必要がない

マイオブレースは、常に装着する必要がありません。子どもたちは学校や遊びの時間に、矯正装置による見た目を気にせずに過ごせるため、自然な笑顔を保ちながら治療を継続できます。 日常生活に大きな影響を与えずに口内習慣の改善が期待できる点は大きなメリットといえるでしょう。

痛みや違和感が少ない

マイオブレースは硬いワイヤーや金属パーツを使用せず、柔らかい素材で作られているため、装着時の痛みや不快感がほとんどありません。歯や周囲の組織に無理な圧力をかけず、自然な歯の動きを促進することで、治療中に痛みを感じるリスクを大幅に低減できるのです。 これにより治療の継続が容易になり、お子さんでも安心して治療に取り組むことができます。

抜歯の必要性が低くなる

マイオブレースを装着することで歯を並べるスペースを確保できれば抜歯を必要としないケースが多いです。治療をできるだけ早めに開始することで、成長期にある子どもの顎の発育を活用して、将来生えてくる永久歯のための十分なスペースを確保することが可能です。 その結果、将来的に本格的な矯正治療が必要になった場合でも抜歯を回避できる可能性が高まります。健康な歯をできるという点は大きなメリットといえるでしょう。

後戻りのリスクが低減される

マイオブレースは口内の悪習慣の根本的な改善にも重点を置いています。例えば、舌の位置や前歯を舌で押す癖など、歯並びを乱す原因を改善することで、治療完了後に歯が元の状態に戻るリスクを大きく低減する効果が期待できるのです。 長期にわたる安定性を確保できる点は大きなメリットといえるでしょう。

全身の健康に良い影響がある

マイオブレースは口内だけではなく、口腔周辺の筋肉の使い方も改善して正しい呼吸法を習得させる効果があります。これにより、鼻呼吸や適切な噛み合わせが促進され、免疫力の向上や消化機能の改善、さらには集中力や体力の向上にも役立つのです。 体全体の健康バランスが整うと子どもの成長や日常生活の質も向上し、健康全般に好影響をもたらします。

マイオブレースのデメリット

マイオブレースのデメリットは、以下のとおりです。

保護者の方のサポートが必要

マイオブレースは日中1時間ほどと就寝時に装着します。 装着時間の管理は子どもには難しく、装着時間を守らないと十分な効果を得ることが難しい場合があります。特に就学前や小学校低学年の子どもにおいては、装置の使用を嫌がる傾向や指定された装着時間を正確に守ることが困難なケースが多いです。 このような状況から治療効果を最大限に引き出すためには、保護者の方による日々の厳重な管理と励ましが必要となります。家庭内での継続的なサポートと指導が、治療成功の大きな鍵となるのです。

効果が現れるまで時間がかかる

マイオブレースは、歯並びに影響を及ぼす口周りの癖や習慣を改善することで歯が正しい位置に並ぶように促す装置です。そのため、従来の装置のようにすぐに目に見えた変化は期待できず、治療効果が現れるまでに時間を要します。 治療期間は人によって異なりますが、6か月〜2年程度かかるでしょう。

適応可能な症例が限られる

マイオブレースは主に口内習慣の改善を目的としているため、骨格や顎の根本的な問題が伴うケースに対しては、その効果が限定される場合があります。抜歯をして歯を大きく動かさなければならない症例や、外科的な治療が必要な場合には適応とならない可能性が高いのです。

継続的なトレーニングが必要

マイオブレース治療は装置の装着だけではなく、舌の使い方や口周りの筋肉を鍛えるためのトレーニングを並行して実施する必要があります。 これらのトレーニングは、正しい口内習慣を身につけるために非常に重要ですが、子ども自身が日常生活のなかで継続するのは難しい場合があるでしょう。保護者の方がサポートしながら、根気強くトレーニングを続けることが治療効果を高めるための鍵です。

対象年齢が限定される

マイオブレース治療は、主に成長期である5歳から15歳までの子どもを対象にしています。この期間は顎や歯がまだ発育段階にあり、自然な成長力を活かした治療が可能ですが、成人には適応が難しいです。

費用が高額

マイオブレースを使用した治療は保険適用の対象になりません。自費診療となるため、治療にかかる全体的な費用が高額になる傾向があります。長期間にわたる治療、定期的なトレーニング、継続的なチェックアップが必要となることから、高額な費用がかかる可能性が高いです。 一方で、マイオブレース治療によって将来的な矯正治療の必要性が軽減されるという利点もあるため、長期的な視点では費用対効果が期待できる場合もあります。

マイオブレースでの治療にかかる費用

マイオブレースの治療にかかる費用のイメージ マイオブレースを使用した矯正治療の費用は、30万〜60万円程度とされています。 しかし、実際の金額は治療を受けるクリニックやお子さんの歯並びの状態、および治療の進捗状況により大きく異なる場合が多いです。 通常、治療費には装置自体の料金に加え、定期的な診察、微調整、各種検査にかかる費用などが含まれることが一般的でしょう。また、治療期間が延びる場合には追加で費用が発生するケースもあります。

まとめ

マイオブレースで歯並びが綺麗になった女の子 マイオブレースは、子どものお口周りの癖を根本から改善し、自然な歯並びを実現することを目的として使用される装置です。治療中の痛みが少なく、安定した歯列を保てる点は大きな魅力といえます。 しかし、長期にわたって装置を装着し、継続してトレーニングを行う必要があります。そして保護者の方によるサポートが不可欠である点や、費用面での負担が大きい点はデメリットといえるでしょう。 このように、マイオブレースを使用した治療にはメリットだけでなくデメリットもあるため、どちらも理解したうえで検討しましょう。 小児矯正を検討されている方は、千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」にお気軽にご相談ください。 当院では、虫歯・歯周病治療などの一般歯科だけでなく、ホワイトニングやセラミック治療、矯正治療などの自由診療にも力を入れています。診療案内ページはこちら無料相談・ご予約も受け付けておりますので、ぜひご覧ください。
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25年03月20日

マウスピース矯正の治療期間は?予定どおりに終わらせるための方法も

こんにちは。千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」です。 歯の矯正で使用するマウスピース マウスピース矯正を検討している方のなかには、治療が完了するまでにどのくらい時間がかかるのか疑問に感じている方も多いのではないでしょうか。就職活動開始までに終わらせたい、結婚式までに歯並びをきれいに整えたいなどの希望がある方もいらっしゃるかもしれません。 マウスピース矯正の治療期間は、患者さんの歯並びの状態などによって異なります。 今回は、マウスピース矯正にかかる期間の目安や長くなるケース、スムーズに終わらせるためのポイントなどについて解説します。治療を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

マウスピース矯正の治療期間はどれくらい?

マウスピース矯正にかかる治療期間のイメージ マウスピース矯正にかかる期間は、矯正期間と保定期間の2つに分けられます。ここでは、それぞれの期間についてみていきましょう。

矯正期間

矯正期間とは、実際に歯を動かす期間のことを指します。この期間はお口の中の状態によって異なりますが、全体的に矯正を行う場合には1年半〜2年半程度、部分的に矯正を行う場合には数ヵ月〜1年程度が一般的です。 ただし、これはあくまでも歯科医師に指示された通りに装置を装着した場合に限ります。例えば、マウスピースの装着を怠ったり、指示通りに交換しなかったりすれば治療計画にずれが生じ、歯並びが整うまでの期間が長くなることも考えられるでしょう。

保定期間

保定期間とは、矯正によって整えた歯並びが後戻りすることを防ぐための期間のことです。マウスピース矯正に限らず矯正治療全般では、一度整えた歯並びが後戻りを起こす可能性があります。そのため、リテーナーと呼ばれる保定装置を装着して歯並びを固定する必要があるのです。 保定期間は一般的に、歯を動かす期間と同程度の長さで設けられています。例えば、矯正に2年半かかった場合は保定期間も2年半程度です。つまり、歯を動かす期間が2年半の場合には、完了するまでにトータルで5年の期間を要することになります。

マウスピース矯正の治療期間が長くなるケース

マウスピース矯正の治療期間が長くなるケースについて紹介する歯科衛生士 先にも述べた通り、歯並びの状態や装置の使用状況などによっては治療期間が長くなるケースもあります。ここからは、治療が長くなるケースについて解説します。

歯並びが大きく乱れた重度の症例の場合

歯並びが大きく乱れた重度の症例の場合は、治療の難易度が上がるため期間が長くなることが考えられるでしょう。 例えば、歯と歯が重なり合って凸凹している場合や歯が並ぶスペース自体が不足している場合などです。場合によっては、抜歯をしてスペースを確保したうえで歯を大きく動かす必要もあります。 また、歯並びだけではなく、顎の骨に問題があるケースでは外科的処置が必要になることも考えられるため、歯並びが整うまでの期間が長くなる傾向にあります。

マウスピースの装着時間が不足した場合

マウスピース矯正では、装置を1日20時間〜22時間装着する必要があります。1日は24時間ですから、歯磨きや食事以外のほとんどの時間は装置をつけることになります。 装着時間が不足すると歯を動かすための適切な力をかけることができなくなるため、当初の計画通りに歯が動かなくなるでしょう。その結果、治療にかかる期間が長引く可能性が考えられます。

マウスピースを正しく装着できていない場合

マウスピースを歯にしっかりと密着させなければ適切な力がかかりません。誤った方法で装着を続けていれば、治療計画にずれが生じることも考えられるでしょう。 矯正を始めて間もないうちは丁寧に時間をかけて装着することが多いですが、慣れてくると正しく丁寧に装着することが疎かになりがちです。装置を正しく装着できていないと、お口の中が傷ついたり装置が破損したりするリスクも高まります。

マウスピースの交換を怠った場合

マウスピース矯正では、1〜2週間ごとに新しいマウスピースに交換しながら少しずつ歯列を整えていきます。この交換時期を守らないと、治療完了までにかかる期間が長引くことが考えられるでしょう。

マウスピースを破損・紛失した場合

マウスピースを破損・紛失した場合には、治療を一時中断する必要があります。装置の作り直しが必要となった場合には、新しいマウスピースが手元に届くまでに一定の期間がかかるため、治療期間が長引く可能性があります。

虫歯や歯周病になった場合

矯正期間中に歯周病や虫歯になった場合には、矯正治療を一時中断して歯周病や虫歯の治療を優先することがあります。虫歯や歯周病の状態にもよりますが、矯正治療再開までに時間がかかるケースもあるでしょう。 マウスピース矯正では取り外しできる装置を使用するため、ワイヤー矯正に比べると虫歯や歯周病になるリスクは低いといわれています。 しかし、日々のブラッシングを怠ると虫歯や歯周病が引き起こされることは十分に考えられます。

マウスピース矯正を予定どおりに終わらせるためには

マウスピース矯正を予定どおりに終わらせるためマウスピースの装着時間を守る女性 矯正治療をできるだけスムーズに終わらせたいと考える方は多いのではないでしょうか。以下では、マウスピース矯正を予定通りに終わらせるためのポイントをご紹介します。

マウスピースの装着時間を守る

予定通りに歯並びを整えるためには、マウスピースの装着時間を守ることが大切です。就寝前につけ忘れたりつけ忘れたまま外出したりすると装着しない時間が長くなるため注意しましょう。 自己管理が難しいと感じる場合には、スマートフォンのリマインダー機能を使用したり家族に声をかけてもらったりするのも方法のひとつです。ワイヤー矯正のほうが適している方もいらっしゃいますので、不安に感じる方は一度歯科医院へご相談ください。

マウスピースを正しく装着する

矯正期間を長引かせないためにはマウスピースを正しく装着することも大切です。慣れてくると歯で噛みしめるように装着するケースも多いですが、噛むように装着すると装置が破損したりお口の中が傷ついたりすることもあります。 マウスピースは必ず手を使って丁寧に装着し、チューイーというシリコン製のチューブを噛んで歯列にぴったりと密着させることが大切です。

マウスピースの交換時期を守る

マウスピースの交換時期を守ることも治療を予定通りに終わらせるためのポイントのひとつです。交換時期を守らずに同じマウスピースをつけ続けていても歯を適切に動かすことはできません。歯科医師に指示された時期に装置を交換するようにしましょう。

口腔ケアを丁寧に行う

先にも触れた通り、矯正期間中に虫歯や歯周病になった場合、治療を一時的に中断しなければならないケースがあります。 マウスピース矯正で使用する装置は取り外しができるため口腔ケアがしやすいですが、装置が歯列全体を覆うため、唾液による自浄作用が働きにくくなります。食後や就寝前などはしっかりと歯磨きをして、口腔内を清潔に保つことが大切です。

定期的に歯科医院を受診する

マウスピース矯正では、ご自身でマウスピースを装着・交換して治療を進めます。そのため、定期受診を面倒に感じて怠る方もいらっしゃいます。 しかし、定期受診では計画通りに治療が進んでいるか、虫歯や歯周病になっていないか、装置に不具合がないかなどを確認する重要な機会でもあります。 定期的にチェックを受けていれば、万が一トラブルが生じていてもスムーズに対応ができますので、必ず歯科医師の指示通りに受診しましょう。

まとめ

マウスピース矯正を終えて綺麗になった歯並びでほほ笑む女性 マウスピース矯正で歯並びが整うまでにかかる期間の目安は、歯並びや口腔内の状態によって異なります。全体的に歯並びを整える場合には2年以上かかることもありますが、部分的に整える場合は数ヵ月で終了することもあります。 ただし、装置の装着時間が不足していたり虫歯や歯周病になったりした場合には、治療が長引くことも考えられるでしょう。 また、矯正治療後は、後戻りを防ぐための保定期間が設けられています。保定期間は歯を動かす期間と同程度設けられていることが一般的ですので、トータルで考えれば完了するまでに歯を動かす期間の倍の時間を要することになります。 そのため、ここまでには歯並びをきれいに整えたいという明確な期日がある方は、余裕を持って開始することが望ましいでしょう。矯正治療を検討されている方や治療内容や期間について疑問がある方は、歯科医院でご相談ください。 マウスピース矯正を検討されている方は、千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」にお気軽にご相談ください。 当院では、虫歯・歯周病治療などの一般歯科だけでなく、ホワイトニングやセラミック治療、矯正治療などの自由診療にも力を入れています。診療案内ページはこちら無料相談・ご予約も受け付けておりますので、ぜひご覧ください。
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25年03月13日

急速拡大装置とは?治療を受ける前に理解しておくべきこと!

こんにちは。千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」です。 急速拡大装置を装着してもらう女の子 お子様の歯並びや噛み合わせを改善する方法は複数あり、急速拡大装置という治療もあります。急速拡大装置は、歯を動かすのではなく顎の幅を広げることが目的で使用されます。 他の小児矯正と比べると認知度が低いため、急速拡大装置について詳しくご存じない方も多いかもしれません。 ここでは、急速拡大装置の治療方法やメリット・デメリット、注意点など、治療を受ける前に理解しておくべきことについて解説します。

急速拡大装置とは

急速拡大装置のイメージ 急速拡大装置は、小児矯正の一種です。上顎の幅を広げ、歯が綺麗に並ぶためのスペースを作る目的で使用されます。 上顎が小さいと歯が生えてくるスペースが狭くなり、歯が重なって生えきたり噛み合わせが綺麗に合わなかったりします。こうした場合に、急速拡大装置を使用すれば歯が並ぶためのスペースを確保できます。 急速拡大装置の対象年齢は、8歳~15歳頃のお子様です。永久歯が全て生え揃うまでに治療を始めれば、永久歯が綺麗に生えてくるためのサポートができます。

急速拡大装置のメリット

急速拡大装置のメリットイメージ 急速拡大装置を検討するにあたり、どんなメリットがあるのか知っておきたいという方も多いでしょう。急速拡大装置で治療するメリットは、以下の通りです。

短期間で効果を得られる

急速拡大装置の最大のメリットは、短い治療期間で顎の横幅を拡大できるという点です。子どもの骨は柔軟性があるため、動かしやすいという特徴があります。 その特徴を生かし、固定式の急速拡大装置を装着すれば最短3カ月で顎の骨を広げることができます。短い治療期間で終えることができれば、お子さまの負担も軽減されるでしょう。

骨格と歯列のバランスを同時に調整できる

急速拡大装置は、小さすぎる顎の骨を拡大してバランスを整えながら、歯が生えるスペースを確保することができる治療です。つまり、骨格と歯列のバランスを同時に調整できるといえます。

抜歯を避けられる可能性が高くなる

顎の骨が小さいと歯が重なって生えてきてしまうため、将来的に歯列矯正をする際には抜歯が必要になることがあります。急速拡大装置で顎の骨を広げておけば、永久歯が綺麗に生えてくる可能性が高まるため、抜歯のリスクが軽減されます。 健康な歯を抜かなければならないリスクを軽減するために、顎の骨が小さい場合は幼少期に急速拡大装置で治療をしておくという選択肢をする保護者の方も多いです。

鼻呼吸がしやすくなる

上顎が狭いと鼻腔も狭くなることが多く、鼻呼吸しにくいことが原因で口呼吸になります。口呼吸をしていると口腔内が乾燥するため、細菌が繁殖しやすく虫歯や歯周病が起こりやすいです。 急速拡大装置で上顎を拡大した場合、鼻腔が広がるので鼻呼吸がしやすくなります。鼻詰まりがおこりやすく口呼吸が癖になっているお子さまにとっては、鼻呼吸を促せるようになることはメリットのひとつでしょう。

急速拡大装置のデメリット

急速拡大装置のデメリットイメージ 急速拡大装置の治療には、メリットだけではなくデメリットも存在します。治療を検討する際には、デメリットについても理解しておきましょう。

装着時の違和感

急速拡大装置の治療では、装置を口腔内で固定するため、装着に違和感や不快感を覚えるお子さまもいるでしょう。顎の骨を拡大するために外側へ奥歯を押し出そうとする強い力がかかるため、慣れるまでは痛みや圧迫感などを覚えるかもしれません。 装着当初は、もっとも違和感を覚えやすいです。お子さまにとってはストレスになるかもしれませんが、1週間ほどで徐々に慣れていくケースが多いです。

食事や発音がしにくくなることがある

急速拡大装置を装着すると違和感があるため、滑舌が悪くなってしまうことがあります。また、口内に装置があることで異物感を覚え、食べ物を飲み込みにくくなるお子さまもいるでしょう。 固定式なので取り外すことはできませんが、時間が経過すれば慣れて発音や食事も通常どおりできるようになります。

取り外しができない

急速拡大装置は固定式の装置のため、ご自身で取り外すことはできません。装置が壊れることのないように、硬いものや粘着性のある食べ物は避けなければなりません。 また、取り外しができないため、磨き残しが発生しやすいです。ワイヤーやネジの部分に汚れが付着したままになることが多いため、歯磨きは丁寧に行わなければなりません。

装置が目立つことがある

口を大きく開けた際に、装置が目立ってしまうことがあります。思春期のお子さまで見た目を気にする場合、装置が目立つことをデメリットと考えるかもしれません。 どうしても見た目が気になる場合は、別の治療法を検討することになるでしょう。

急速拡大装置を使用するときの注意点

急速拡大装置を使用するときの注意点イメージ 急速拡大装置を使用する場合、いくつか注意すべき点があります。詳しく確認しましょう。

指示通りにネジの調整を行う

急速拡大装置は自由に取り外すことはできませんが、定期的にネジを回して調整しなければなりません。装置の中止部にあるネジを回すことで上顎を広げるため、ネジの調整を忘れれば治療が進みません。 ネジの回し忘れが起こらないように、カレンダーやアプリなどでしっかり管理しましょう。

食べ物に注意する

急速拡大装置を装着している間は、硬い食べ物や粘着性のある食べ物は避けましょう。こうした食べ物は、装置に負担をかけて破損させる可能性があります。 装置が破損すれば、交換に費用がかかったり、治療期間が延長されたりする原因になります。保護者の方がお子さまの食べるものに注意を払ってあげる必要があるでしょう。

丁寧にセルフケアを行う

急速拡大装置を装着していると、普段よりも歯を磨きにくくなります。装置周辺に食べ物が詰まりやすく、歯ブラシも届きにくいため、汚れが蓄積されて虫歯が発生しやすいといえます。 毎食後の歯磨きの際には、装置の周辺に汚れが残らないように丁寧に磨くことが大切です。お子さまだけでは綺麗に歯を磨けないことも多いため、保護者の方が丁寧に仕上げ磨きをしてあげましょう。

強い痛みや異変があるときは受診する

強い痛みが続く場合や急速拡大装置に何らかの異変を覚える場合には、すぐに歯科医院を受診しましょう。装着した直後から数日間は違和感や痛みがありますが、強い痛みが続く場合は何らかの問題が起こっている可能性があるため、一度歯科医師に確認してもらうべきです。 また、装置の緩みや破損があれば、治療計画通りに進められません。装置に異変があると感じる場合も、歯科医師へご相談ください。

急速拡大装置で治療する場合にかかる期間

急速拡大装置で治療する場合にかかる期間イメージ 急速拡大装置で治療する場合の治療期間には個人差がありますが、目安は3カ月~6カ月です。顎の骨を拡大したあとすぐに装置を外せば、顎の骨が元の状態に戻ろうと骨が動いてしまう可能性があるため、安定するまでは一定期間装着を続ける必要があります。 歯並びの状態や骨の成長状態などによって治療期間が異なるため、詳しくは治療開始前に歯科医師に尋ねましょう。

急速拡大装置で治療する場合にかかる費用

急速拡大装置で治療する場合にかかる費用イメージ 急速拡大装置の費用は、3万~5万円が目安です。矯正治療には保険が適用されないため、自費診療になることが一般的です。 自費診療では患者さまが治療費を全額負担することになるため、保険診療よりも治療費が高額になる傾向にあります。また、自費診療の場合は歯科医院が自由に費用を設定できるため、歯科医院ごとに費用が異なります。 複数の歯科医院の費用を比較し、検討すると良いでしょう。

まとめ

急速拡大装置で治療し笑顔で過ごす親子 急速拡大装置は、骨格から整えることができる、幼少期にしか行うことができない矯正治療方法です。永久歯が綺麗に生えてくることができれば、将来的な抜歯や矯正治療が不要になります。 急速拡大装置による治療を検討されている方は、千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」にお気軽にご相談ください。 当院では、虫歯・歯周病治療などの一般歯科だけでなく、ホワイトニングやセラミック治療、矯正治療などの自由診療にも力を入れています。診療案内ページはこちら無料相談・ご予約も受け付けておりますので、ぜひご覧ください。
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25年02月27日

インビザライン・ファーストとはどのような治療法?メリットや費用も解説

こんにちは。千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」です。 歯の矯正に使用するインビザライン・ファースト インビザラインは、透明なマウスピースを使用する歯列矯正の方法の1つです。装置が目立たず取り外しが可能なことから、近年多くの方に選ばれています。 これまでは永久歯が生え揃った大人の歯並びを整える治療とされていましたが、技術の進歩に伴い、インビザライン・ファーストが提供されています。永久歯と乳歯が混在する子どもの歯列矯正での治療も可能となりました。 今回は、インビザライン・ファーストのメリットやデメリット、費用や治療期間について詳しく解説します。

インビザライン・ファーストとは

インビザライン・ファーストについて説明する歯科医師 インビザライン・ファーストは、歯の生え変わりと顎の成長段階にある6〜10歳頃の子どもを対象にした歯列矯正です。 インビザラインは今まで、大人向けの矯正治療として広く知られていました。取り外し可能な透明で目立たないマウスピースを装着して、歯を少しずつ移動させる歯列矯正です。マウスピースを1~2週間に1回ほどの頻度で交換しながら、歯並びを整えます。 インビザライン・ファーストは、歯が乳歯から永久歯に生え替わる時期に合わせて、歯並びや噛み合わせの問題を早期に改善することを目指しています。治療の進め方はインビザラインと同様ですが、大人の治療とは異なる特徴があります。 通常、子どもの歯列矯正では、顎の成長のコントロールと歯並びを整える2種類の治療を別々に行います。この2つの治療を同時に行えるのが、インビザライン・ファーストの特徴です。

インビザライン・ファーストのメリット

インビザライン・ファーストのメリットのイメージ インビザライン・ファーストのメリットは、以下のとおりです。
  • 装置が目立たない
  • 装置の取り外しが可能
  • 違和感や痛みが少ない
  • 抜歯しない
  • 治療期間が長引きにくい
それぞれ詳しく解説します。

装置が目立たない

インビザライン・ファーストの装置は、薄く透明なマウスピースなため目立ちません。従来の歯列矯正の主流であったワイヤーを使用する方法と異なり、見た目を気にせずに歯並びを整えられます。 見た目が気になって歯列矯正に踏み出せなかったお子さまにとっても、検討しやすい治療方法です。

装置の取り外しが可能

インビザライン・ファーストは、取り外しが可能なマウスピースを使用する治療です。そのため、食事や歯磨きも今まで通りに行えます。 固定式の装置では、食事の際に装置の隙間に物が詰まりやすかったり、硬いものが食べにくかったりします。食事内容の制限が必要な場合があり、お子様の精神的な負担になることもあったでしょう。 また、装置が邪魔して歯磨きの難易度が上がるため、磨き残しが増えて虫歯や歯周病になりやすいといったデメリットもあります。インビザライン・ファーストでは、食事内容の制限もなく、口腔ケアの手間も今までと変わらないメリットがあります。

違和感や痛みが少ない

インビザライン・ファーストで使用するマウスピースは薄いため、装着したときに違和感がほとんどありません。また、この治療法では、まだ柔らかい顎の骨の成長を利用するため、大きな力を加えなくても歯が動きやすいです。 1~2週間に1回ほどの頻度で新しいマウスピースに交換しながら少しずつ歯を動かすため、痛みが少ないとされています。

抜歯しない

永久歯が生えそろってから行う歯列矯正では、歯を並べるスペースを確保するために抜歯が必要な場合があります。歯並びが悪くなる原因の1つは、歯が並ぶスペースが足りないことだからです。 インビザライン・ファーストは、成長段階にある子どものうちに顎の成長を促しながら歯が並ぶスペースを確保する治療です。そのため、抜歯をせずに治療を進められます。また、永久歯が生えそろった後に歯列矯正が必要になっても、抜歯しなくて良くなることが多いです。

治療期間が長引きにくい

成長段階にある子どもは、骨が大人よりも柔らかく歯が動くスピードも速いです。また、インビザライン・ファーストは、顎の成長のコントロールと歯並びを整える2種類の治療を同時に進行できるため、歯列矯正の治療期間が長期化しにくいと言えます。 インビザライン・ファーストで子どものうちに治療しておくことで、永久歯に生え変わってから歯列矯正が必要になった場合でも、治療期間が長くなりにくいです。

インビザライン・ファーストのデメリット

インビザライン・ファーストのデメリットのイメージ インビザライン・ファーストのデメリットは、以下の2つです。
  • 治療の適応条件がある
  • 装置の自己管理が必要
詳しく解説します。

治療の適応条件がある

インビザライン・ファーストの対象年齢は、乳歯と永久歯の生え変わり時期にある6~10歳頃です。実際には身体年齢のみで判断することはありませんが、口腔内の状態によっては治療を受けられないお子様もいます。 乳歯から永久歯に生え変わる時期やスピードは個人差が大きく、条件を満たしているかどうかは歯科医師に判断してもらう必要があります。 また、生まれつき永久歯が少ない場合や、顎の成長に問題がある場合などは、インビザライン・ファーストでは十分な効果が得られないかもしれません。

装置の自己管理が必要

インビザライン・ファーストは、装置を取り外せることがメリットです。 しかし、それゆえにマウスピースの自己管理が必要です。インビザライン・ファーストでは、1日20時間以上の装置の装着が推奨されています。装着時間を守ること、決められた期間で新しいマウスピースに交換することで、適切な効果が得られます。 マウスピースの装着時間や交換時期を守れないと、計画通りに治療が進まず治療期間が長引く原因になります。また、毎日マウスピースを清潔に保つことや、紛失しないことも重要です。 子ども自身がマウスピースの自己管理する必要がありますが、保護者の方のサポートも必要不可欠と言えるでしょう。

インビザライン・ファーストの治療期間

インビザライン・ファーストの治療期間のイメージ インビザライン・ファーストの治療期間は、通常は6カ月~1年程度です。 ただし、治療の期間は症例やお子さまの成長段階、歯並びや噛み合わせの問題の程度によって異なります。定期的に歯科医師の診察を受け、マウスピースの調整や次の段階に進むタイミングを確認する必要があります。 インビザライン・ファーストは、乳歯から永久歯に生え変わる時期に行われる治療なので、成長を見守りながら進めることが多いです。治療が終了した後は、保定して永久歯が生えそろうまで経過観察や必要に応じたアフターケアが行われます。 永久歯が生えそろった後の歯並びを見て、問題がなければ治療は終了です。必要に応じて永久歯の矯正治療に進む場合もあるでしょう。

インビザライン・ファーストの費用

インビザライン・ファーストの費用のイメージ インビザライン・ファーストの費用は、治療を受ける地域や歯科医院によって異なりますが、一般的には30~60万円程度が目安となっています。治療費に含まれる内容としては、マウスピースの作成費用、定期的なチェックや調整の費用、診察料などのことが多いです。 インビザライン・ファーストは、大人向けのインビザライン治療に比べると、治療期間が短いため費用が安くなる傾向があります。 また、インビザライン・ファーストは基本的にほかの矯正治療と同じく、保険適用外の自費治療となります。全額自己負担となることが一般的ですが、保険が適用される場合や、支払い方法の選択肢が豊富な場合はあるでしょう。 事前に歯科医院で詳細な費用や支払いプランを確認しておくと良いでしょう。

まとめ

インビザライン・ファーストで矯正をして綺麗な歯並びになった女の子 インビザライン・ファーストは、乳歯と永久歯の生え変わりの時期に行う子ども用のマウスピース矯正です。装置が目立たず取り外しが可能なため、食事の制限がなく口腔ケアが複雑になることもありません。 また、顎の成長のコントロールと歯並びを整える治療を同時に行えるため、従来の歯列矯正よりも効率的に歯並びを整えられます。 ただし、計画通りに治療を進めるには、マウスピースの自己管理が重要です。保護者の方のサポートが必要不可欠といえるでしょう。インビザライン・ファーストの治療を検討している方は、一度歯科医院に相談してみましょう。 インビザライン・ファーストを検討されている方は、千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」にお気軽にご相談ください。 当院では、虫歯・歯周病治療などの一般歯科だけでなく、ホワイトニングやセラミック治療、矯正治療などの自由診療にも力を入れています。診療案内ページはこちら無料相談・ご予約も受け付けておりますので、ぜひご覧ください。
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