木更津きらら歯科ブログ

「お口のコンサルタント(当院の歯科医師)」による、生涯安心して健康な歯で暮らしていくためのマメ知識をご紹介いたします。

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24年03月07日

インプラントの被せ物が取れたらどうしたらいい?対処法を解説!

こんにちは。千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」です。

インプラントの被せ物のチェック

「インプラントの被せ物が急に取れたらどうしたらいいの?」「インプラントの被せ物が外れる原因は?」といった疑問を持っている患者さまもいるでしょう。

今回は、インプラントの被せ物が外れたときに注意することや、対処法について解説します。インプラントの被せ物が取れるのを防ぐポイントも伝えますので、ぜひご覧ください。

インプラントの被せ物が取れる原因

インプラントの被せ物

インプラントの被せ物(人工歯)が取れる原因はいくつかあります。よくある原因は、以下のとおりです。

接着剤が古くなった

インプラントを接着剤で固定している場合、接着剤が古くなって被せ物が取れることがあります。接着剤が劣化して取れただけで、人工歯の破損などがない場合は再度接着できることもあるでしょう。

ネジがゆるんでいた

インプラントの被せ物をスクリュー(ネジ)で固定しているケースでは、ネジのゆるみで被せ物が取れる可能性があります。ネジで固定し直せば元に戻せるので、特別な処置は必要ないことが多いです。

歯ぎしり・食いしばりのクセがある

歯ぎしりや食いしばりなどのクセがあると、インプラントの被せ物に負荷がかかって取れることがあります。これらのクセがある患者さまは、インプラントの被せ物を守るためにナイトガードを装着して眠ると良いでしょう。

ナイトガードは歯科医院で作製できるので、相談してみてください。

インプラントの被せ物が古くなった

インプラントの被せ物は耐久性が高いですが、それでも10~15年ほどで寿命をむかえます。寿命をむかえると、取れたり破損したりするのです。

インプラントの被せ物が取れた場合の注意点

インプラントの被せ物が取れた場合の注意点イメージ

インプラントの被せ物が取れたときは、焦らずに対処しましょう。注意点は以下のとおりです。

人工歯を保管する

インプラントの被せ物が外れたら、ジッパー付きのポリ袋などに入れて保存しましょう。ティッシュペーパーに包むとゴミと間違えて捨てる可能性があるので注意しましょう。

保存する容器はジッパー付き袋以外にも、旅行で使用する化粧品の詰替容器や、アクセサリー用の容器でも問題ありません。

そのまま放置しない

インプラントの被せ物が取れたときは、仕事や勉強で忙しくても放置しないようにしましょう。そのまま放置すると、被せ物を紛失する可能性もあります。

インプラント部分以外の歯への負担が増えたり、ブラッシングがしにくくなって虫歯や歯周病になりやすくなったりと悪影響があります。

自力で戻そうとしない

インプラントの被せ物が外れたとき、自力で戻そうとするのは避けてください。自力で戻そうとすると無理な力が加わって被せ物が変形したり、細菌に感染したりと悪影響がでる可能性があります。

また、瞬間接着剤など市販の接着剤は身体に使用していいものではありません。害を及ぼす可能性があるため、口内に使用するのは避けてください。

インプラントの被せ物が取れた場合の対処法

インプラントの被せ物が取れた場合の対処法を説明

インプラントの被せ物が取れた場合の対処法は、以下のとおりです。

変形しないように保管する

インプラントの被せ物が取れたらジッパー付きのポリ袋などに入れて失くさないようにしますが、その状態のままでは被せ物が変形する可能性があります。ジッパー付きポリ袋ごと硬い保存容器に入れるようにしましょう。

保存容器に入れた後は、落として変形しないように大切に扱ってください。

できるだけ早く歯科医院で診てもらう

インプラントの被せ物が取れたら、できるだけ早くかかりつけの歯科医院へ連絡しましょう。連絡するときには、以下のポイントを伝えると適切な処置をスムーズにしてもらえます。

  • インプラントの被せ物が取れた時期
  • 取れた時の状況
  • 痛みの有無など、口内の状況
  • ぐらつきなど、取れる前兆の有無

上記のように、インプラントや口内の状態を正確に伝えることが重要です。何らかの違和感を覚えた時はメモにとっておくなど、状況を伝えられるようにしておきましょう。

インプラントの被せ物が取れた場合の治療にかかる費用

インプラントの被せ物が取れた場合の治療にかかる費用イメージ

インプラント治療は自費診療ですので、インプラントの被せ物が取れた場合の治療費も保険が適用されません。

ただし、インプラント治療には保証を設けている歯科医院が多いです。数ヶ月から数年間の保証期間を設けているところが多く、保証期間内であれば無償で治療してもらえる可能性があります。詳しくは歯科医院に確認してみてください。

インプラントの被せ物が取れたときの状態によって治療費は異なりますが、およその値段は以下のとおりです。

インプラントの被せ物を着け直せるケース

インプラントの被せ物が取れても、そのまま着け直せるケースでは再装着の料金だけで済みます。再装着の料金は歯科医院によって異なりますが、500~5,000円ほどでしょう。

インプラントの被せ物を失くしたケース

取れたインプラントの被せ物を失くすと、被せ物を作り直す必要があります。被せ物の料金は最初にかかった金額と同じくらいかかるケースが多いでしょう。

インプラントの被せ物は決して安価なものではありませんので、紛失しないように注意してください。

インプラントの被せ物が壊れたケース

インプラントの被せ物が壊れたケースでは、失くしたケースと同じように作り直す必要があります。被せ物が取れたときは、壊れないように頑丈なケースで保管するようにしてください。

インプラントの被せ物が取れるのを防ぐためには

インプラントの定期検診

インプラントの被せ物が取れると細菌に感染しやすくなるなど、悪影響があります。被せ物が取れるのを防ぐポイントは、以下のとおりです。

定期検診を必ず受ける

定期的に通院して、ネジが緩んでいないか確認してもらいましょう。インプラントを接着剤で固定している場合でも、古くなった接着剤を外して着け直すこともできます。

定期的に口内を診てもらうと、虫歯や歯周病ができても早期発見・早期治療にも繋げられます。大きな問題に発展する前に対応できるので、定期検診は欠かさないようにしてください。

歯ぎしりや食いしばりに注意する

歯ぎしりや食いしばりのクセがある患者さまは、できるだけやめるように意識してください。インプラントの被せ物に負荷がかかりすぎると、割れて取れる原因になります。

日中はやめるように意識できても、寝ているときは難しいのでナイトガードを使用すると良いでしょう。

丁寧なセルフケアをおこなう

インプラントの被せ物が取れる前に、不具合にすぐ気付けるように丁寧にケアを行いましょう。歯ブラシや歯間ブラシ、デンタルフロスを使ってセルフケアを徹底してください。

インプラントの周辺にプラークや歯石が溜まった状態では、被せ物がグラついていても気づけない可能性があるためです。丁寧なセルフケアをおこなうと、虫歯や歯周病の予防にも繋がります。

まとめ

インプラントの器具

インプラントの被せ物が取れたら、自力でなんとかしようとせず歯科医院を受診しましょう。ご自身で付け直すと、細菌感染や被せ物の破損に繋がる可能性があります。

取れた被せ物は失くしたり割れたりしないように大切に保存して、できるだけ早く歯科医院に相談してください。相談するときには、取れたときの状況や口内の状態などを細かく伝えるとスムーズに対処してもらえます。

しかし、被せ物が取れてから慌てて対処するよりも、定期的に通院して取れる前に対処してもらうのが理想です。定期検診を受けるとプロのケアで歯石を取ってもらえたり、虫歯や歯周病のチェックを受けることができたりとメリットがたくさんあります。

ぜひ、定期検診でインプラントの状態や口内の状態を確認してもらいましょう。

インプラント治療を検討されている方は、千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」にお気軽にご相談ください。


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24年03月04日

むし歯の治療方法

むし歯は初期のうちに治療すれば負担が軽くてすみます。重度になるほど、損なわれた歯がとりもどせないだけでなく治療の負担も大きくなるのです。少しでも違和感を感じたら、受診されることをおすすめします。



■むし歯は感染症

むし歯は、歯の成分が溶け出して穴があいてしまう病気です。お口の中のミュータンス菌という細菌が、糖質と結びつくと酸をつくります。その酸が歯の表面のエナメル質をとかして穴をあけてしまうというものです。

生まれたばかりの赤ちゃんにむし歯の原因となるミュータンス菌はいません。お母さんや周りの人から、唾液を通してミュータンス菌がうつってしまうのです。むし歯は感染症なのです。

むし歯は、歯の表面に穴があいただけでは痛みを感じません。歯の内側の象牙まで質に進行すると冷たいものがしみるようになり、神経まで進むと激しい痛みを感じるようになります。神経が破壊される段階まで進行すると、歯を抜かなければならなくなります。



■むし歯の治療の流れ

むし歯が歯の表面に限られる段階なら、削らす再石灰化を促すことを考えます。むし歯が大きくなると歯を削り、詰め物やかぶせものをかぶせる治療が必要になります。むし歯がさらに進行して歯の神経(歯髄:しずい)にまで到達すると、神経を抜かなくてはなりません(抜髄:ばつずい)。神経を抜いた場合、多くは土台をたててかぶせものをすることになります。これがいわゆる差し歯です。

■初期の段階なら削らなくてもよいかもしれません



お口の中は、「脱灰」と「再石灰化」を繰り返しています。口の中にいる細菌が酸を出して歯を溶かす現象が「脱灰」、酸性に傾いたお口の中が唾液の働きで中和され、、溶け出したカルシウムやリンを歯の表面に戻す働きが「再石灰化」です。

初期のむし歯は、歯科医院で再石灰化に有効な薬剤を塗布する治療を行い、お口の中に糖質を残さないセルフケアを徹底することで修復できる場合があるんです。この段階で治療できたら歯のためには一番いいのです。

■小さなむし歯の場合



セルフケアを怠り、お口の中に糖質が残っている状態が続くと脱灰がすすみます。表面のエナメル質に見てわかるような穴があいてしまうでしょう。また鏡で見てわからない歯の裏側や歯と歯の間に穴があいてしまったら自分では気づくことができません。この状態になると、再石灰化を期待することはできません。むし歯の部分を削り取り、その部分に合成樹脂を詰める治療を行います。

*コンポジットレジン充填

かけてしまった部分を修復したり、初期の虫歯を少しだけけずって詰め物をするような治療で最も多く使用されるのは、コンポジットレジンというプラスチックの素材です。紫外線照射によって固まるので、型どりをする必要がないため、多くの場合、1回の治療で終了します。多数のカラーを調整することで自然な仕上がりに近い美しさを求めることもできます。コンポジットレジンを使用して修復する治療法をコンポジットレジン充填と言います。

審美性を求めて、欠けている個所を整える治療を自由診療で行うこともあります。

■大きなむし歯の場合



むし歯の穴が、直接つめものをすることができないくらい大きくなってしまったら、型をとって歯の模型を作製し、この模型を使って金属やセラミックなどの技工物を作り、歯の穴を修復します。

*インレー

インレーとは、臼歯(奥歯)の削った歯の空洞に詰める修復物です。保険適用の範囲内では、金属の素材を使用します。審美性を求める場合には、自由診療でセラミックスなどのインレーを選択することもできます。

*クラウン

歯を削った後にクラウンと呼ばれる人工歯を被せます。歯全体を覆う場合と、歯の一部を覆う場合があります。保険診療では、銀歯と呼ばれる金属製のクラウンを使用することが多いのですが、自由診療では、美しく体に優しいセラミックスや体に優しいゴールドのクラウンを選択することもできます。

■歯の神経まで傷んでしまった場合

むし歯の範囲が歯の神経(歯髄:しずい)まで到達してしまうと、神経を抜かなくてはなりません。専門的には、歯髄を除去(抜髄)するという言い方をします。

できればそこまでになってしまうまでに治療できたらいいのですが・・・

というのは、神経を取り除いた歯は、健康な歯よりどうしても弱くなり、むし歯の再発もしやすいのです。

歯髄には、脳に刺激を伝える神経だけではなく、栄養や酸素を送り込む毛細血管も存在しています。歯髄が取り除かれるということは、栄養や酸素が供給されなくなるということです。歯の色が悪くなり強度も失われていきます。むし歯も再発しやすく、神経がないため痛みなどの自覚症がなく悪化しやすいのです。



神経を抜かなければならないほど進行してしまったら、空洞になった管をきれいに掃除して、細菌がはいらないように薬をつめます。歯髄の入っていた穴がきれいに掃除されたら、そこに金属やレジンで土台をつくり、その土台の上にかぶせ物をします。一般的に「差し歯にする」と表現される治療です。歯を抜くことなく、自分の歯を利用してかぶせ物をするわけです。

この神経を抜いた空洞に細菌がはいりこむと、膿がたまり、さらに腫れや痛みを引き起こします。最初は痛みなどの自覚症状がないため、レントゲンでなければ発見できません。こうなると、単に「歯に穴があいたむし歯」という段階を超えてしまいます。

どうか、そうなる前に歯医者に行きましょう!

■抜歯



歯を残したまま治療が可能なのは、軽度〜中等度のむし歯まで。重度のむし歯では、歯を支えている骨が溶け、歯を支えられなくなっています。こうなると抜歯するしかありません。

抜歯をしないで放置すれば、口腔内にもさまざまな悪影響を与えてしまいます。細菌感染が広がり多くの歯を失ってしまう可能性があります。そうなるとさらに治療の難易度が上がり、選択肢も少なくなっていきます。抜かないことで身体的負担や治療期間、費用が増加するリスクが生じてしまうのです。

■抜歯後の治療

歯を失った状態をそのままに放置していると、咬み合わせに異常が生じ、ものが食べにくいだけでなく姿勢や、めまいや耳鳴りといった全身の健康にも問題が起きてきます。がんばって最後まで治療しましょう。



*ブリッジ

失った歯の両隣の歯を支台とし、クラウンを橋のように渡して欠損部分を補う治療法です。違和感は少ないのですが、両隣の歯を削らなくてはならないため、両隣の歯の負担が大きくなるため、長い目で見ると心配もあります。歯科定期検診を欠かさず受診してください。



*義歯(入れ歯)

部分義歯は、人工床に人工の歯をとりつけ、留め具で両隣の歯に固定するものです。保険診療で作製できる点がメリットです。不便さもあり、噛む力が20~30%ほどに減ってしまいます。「クラスプ」と呼ばれる留め具は歯ぐきや歯に負担になります。自由診療では、ばねのない部分義歯を作製することも可能です。



*インプラント

顎の骨にチタン製のねじ状の歯根を埋め込み、そのうえに人工歯を被せる治療法です。チタンは骨と結合する性質を持っており、比較的体に負担をかけません。埋め込まれた人工歯根は顎の骨にしっかり固定されるので、自分の歯のように違和感を覚えず咀嚼することができるようになります。

インプラントについて詳しくはこちら

むし歯は、初期のうちに治療することがおからだのためにとても大切なのです。重度に進行してしまうと、治療自体が、患者さまの身体的、金銭的、時間的にたいへん負担になってしまうのです。ぜひ歯科定期検診に来院いただき、早いうちに治してしまいましょう!


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24年03月03日

木更津警察署より感謝状を拝受しました

木更津きらら歯科理事長の中谷一空が、木更津警察署の太田裕介署長より感謝状をいただきました。警察嘱託医として尽力したことを認めてくださったものです。



これからも、歯科医療を通じて皆様のお役にたてるようにがんばります!






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24年02月29日

インビザラインで歯の動きに変化が現れるのは何枚目から?

こんにちは。千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」です。

歯科模型とインビザラインのマウスピース

インビザラインはマウスピースを交換しながら段階的に歯を動かしていく治療なので、何枚目から歯並びに変化が現れるのか気になっている方もいるのではないでしょうか。「インビザラインで歯の動きに変化が現れないときはどうしたらいい?」「インビザライン矯正をスムーズに進めるにはどうすればいいの?」など疑問をお持ちの方もいるでしょう。

インビザラインで歯の動きを実感できるタイミングは人によって異なりますが、おおよそのタイミングを知っておくと安心して治療を進められます。

今回は、インイザラインで歯の動きに変化が現れるタイミングや、変化が見られないときに考えられること、インビザライン矯正をスムーズに進めるためのポイントについて解説します。インビザラインで治療中の方はぜひ参考にしてください。

インビザラインとは?

インビザライン矯正をする女性

インビザラインとは、マウスピース型の矯正装置を用いて歯並びを整える治療法です。インビザラインのマウスピースは透明で目立ちにくく、従来のワイヤー矯正のように治療中の見た目が気になりません。

また、自分で取り外しができるため、普段通りに食事や歯磨きができます。マウスピースを交換しながら少しずつ歯を動かしていくため、装着時の痛みや違和感が少ないのも特徴です。

治療開始前のシミュレーションでは歯の動きを確認できるため、安心して治療を進められるでしょう。

インビザラインで使用するマウスピースの枚数

インビザラインのマウスピース

インビザライン矯正で使用するマウスピースの枚数は、症例によって異なります。軽度な歯列不正であれば枚数は少なく、重度の歯列不正では多くなります。

症例ごとのおおよその枚数は、以下の通りです。

  • 軽度:約10~30枚
  • 中度:約40~60枚
  • 重度:約60~90枚

ただし、上記はあくまで治療がスムーズに進んだ場合の枚数です。計画通りに歯が動かないケースでは治療計画の修正が必要となり、追加のマウスピースが必要になるでしょう。

インビザラインで歯の動きに変化が現れるのは何枚目から?

インビザラインで歯の動きに変化が現れることに疑問がある女性

インビザラインでは、治療を始めてすぐに効果を実感することはできません。インビザラインのマウスピースは1枚で約0.25mmずつ歯を動かすため、4枚使用すると約1mm歯が動くことになります。

そのため、マウスピースを4枚使用した頃から歯の動きに変化が現れることが多いでしょう。

ただし、実際の動きには個人差があり、症例によっては歯が動いていても変化を感じにくいこともあります。

歯の動きに変化が現れないときに考えられること

歯の動きに変化が現れないときに考えられることのリスト

インビザラインは自分でマウスピースを交換しながら治療を進めるため、自己管理が治療効果を大きく左右します。自己管理が不十分な場合、歯並びの変化を感じられないことがあるのです。

歯の動きに変化が現れないときに考えられることは、以下の4つです。

  • 装着時間を守れていない
  • 交換時期を誤った
  • 治療計画に問題がある
  • アタッチメントが脱落している

それぞれくわしく解説します。

装着時間を守れていない

マウスピースの装着時間を守れていないと、歯の動きに変化が現れない可能性が高いです。インビザラインはマウスピースを装着することで歯並びを整える治療法なので、装着時間を守らないと十分な矯正効果が得られません。

マウスピースを装着していない状態では歯に適切な力を加えられず、歯並びの変化を実感できないでしょう。

インビザライン矯正では、マウスピースを1日20~22時間以上装着しなければなりません。装着を忘れたり何度も外したりすると、装着時間が不足して計画通りに歯が動かないため注意が必要です。

歯並びが矯正前の状態に戻る後戻りが起きることもあるため、装着時間はしっかりと守りましょう。

交換時期を誤った

インビザラインでは、マウスピースを一定期間ごとに交換して段階的に歯を動かします。交換時期を誤ると計画通りに歯が動かず、変化を実感できない可能性が高まります。

医師に指示された交換時期にマウスピースを交換することが大切です。

治療計画に問題がある

インビザラインでは事前にシミュレーションを行い、歯の動きを確認して治療計画を作成します。

しかし、治療計画に何らかの問題がある場合、歯の動きに変化がみられないことがあるのです。マウスピース矯正で治療できる症例と治療が難しい症例があるため、正確な診断と適切な治療計画が非常に重要です。マウスピースを正しく装着しているにもかかわらず歯の動きに変化が現れないときは、治療計画の確認をお願いしてみましょう。

アタッチメントが脱落している

インビザラインでは、矯正力をコントロールするためにアタッチメントという補助装置を使用することがあります。アタッチメントは歯の表面に接着して使用しますが、硬いものを噛んだときなどに脱落することがあるのです。

アタッチメントはマウスピースと歯をフィットさせ、効率よく歯を動かすために必要なものです。アタッチメントが脱落すると歯がスムーズに動かず、治療の効果を実感できない可能性があります。

アタッチメントが脱落したときは早めに歯科医院に相談しましょう。

インビザライン矯正をスムーズに進めるためには

インビザライン矯正をスムーズに進めるためのポイント

歯の動きを実感するためには、スムーズに治療を進めることが大切です。インビザライン矯正をスムーズに進めるためのポイントは、以下の4つです。

  • マウスピースの装着時間・交換時期を守る
  • 歯科医師の指示を守る
  • 虫歯や歯周病を予防する
  • 定期検診を受ける

それぞれくわしく解説します。

マウスピースの装着時間・交換時期を守る

インビザライン矯正で歯を動かすためには、1日20~22時間以上マウスピースを装着する必要があります。また、歯科医師の指示通りの交換時期に、自分で新しいマウスピースに交換しなければなりません。

マウスピースの装着時間・交換時期を守らないとスムーズに治療が進まず、治療期間が延長になる可能性があります。計画通りに治療を進めるために、歯科医師の指示に従ってマウスピースを正しく装着することが大切です。

歯科医師の指示を守る

インビザライン矯正を効果的に進めるためには、歯科医師の指示を守ることが非常に重要です。

たとえば、矯正治療では歯の移動を助けるためにゴムかけを行うことがあります。インビザラインでもゴムかけを行うことがありますが、ゴムをかける位置は歯並びや噛み合わせの状態によって異なるため、指示通りに行わないといけません。

インビザライン矯正では、マウスピースの交換時期や定期検診の時期について歯科医師から指示を受けることがあります。治療をスムーズに進めるために、歯科医師からの指示はしっかり守りましょう。

虫歯や歯周病を予防する

矯正治療をスムーズに進めるためには、虫歯や歯周病の予防が非常に大切です。インビザライン矯正中に虫歯や歯周病になると、矯正を中断して治療を優先しなければならないためです。

インビザラインのマウスピースは取り外しができるため、矯正装置に邪魔されずに普段通りに歯磨きができます。しっかりとケアができていれば虫歯や歯周病のリスクは低くなりますが、ケアが不十分になると虫歯や歯周病のリスクは高まります。

虫歯や歯周病で大きく歯を削ったり歯を失ったりすると、詰め物・被せ物の治療や義歯の作成が必要となり、マウスピースが合わなくなることもあるため注意が必要です。マウスピースの作り直しが必要になると、治療期間が長引くでしょう。

定期検診を受ける

インビザライン矯正をスムーズに進めるためには、歯科医院の定期検診が非常に重要です。定期検診では、歯の動きや虫歯・歯周病などのトラブルの有無をチェックしてもらえます。

また、歯科医院の歯のクリーニングでは、自宅では落としきれない汚れを除去してもらえます。虫歯・歯周病を効果的に予防できるでしょう。

歯科医師の診察を定期的に受けることで、治療計画と実際の歯の動きにズレが生じても早期に対処が可能です。矯正治療を計画通りに進めるために、歯科医院の定期検診を受けましょう。

まとめ

インビザライン矯正をする女性

インビザライン矯正ではマウスピースを交換しながら段階的に歯を動かしていくため、治療を開始してすぐに変化は現れません。インビザライン矯正で歯の動きに変化が現れるのは、4枚目のマウスピースを使用した頃です。

歯並びの変化を実感するためには、歯科医師の指示を守り正しくマウスピースを装着することや、虫歯・歯周病の予防、歯科医院の定期検診が非常に重要です。

歯の動きに変化が現れないときは、マウスピースの装着時間や交換時期を守れているか、アタッチメントが脱落していないかを確認してみてください。アタッチメントに問題がなく、装着時間や交換時期も守れている場合は、治療計画に問題がある可能性もあるため、歯科医院に相談してみましょう。

インビザライン矯正を検討されている方は、千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」にお気軽にご相談ください。


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24年02月24日

からだに優しい炭酸ガスレーザーによる治療

木更津きらら歯科では、炭酸ガスレーザーを用いた歯科治療を行っています。炭酸ガスレーザーによる治療は、痛みをほとんど伴いません。また副作用が少ないため、高血圧や糖尿病の方、妊娠中の方にも安心して治療を受けていただけます。



■歯科で使用されるレーザーの特徴

レーザー光線は、波長の種類によって様々な用途があります。レーザープリンター、レーザーポインター、バーコードリーダーといった身近なものから、腰痛の治療に使われるものもあります。

歯科で使用するレーザーは、一つの波長の光を集めることでさらに強いエネルギーを発するものです。レーザーには様々な波長があり、医療用レーザーも波長によって照射した組織の反応が大きく異なります。医師はそれぞれの波長の特性を理解し、レーザー機器の持っている長所を生かして治療にあたっているのです。



■CO2レーザー/炭酸ガスレーザー

木更津きらら歯科では、炭酸ガスレーザーを導入しています。歯医者の治療で患者さまの負担になるような痛みが抑えられ、ほとんど伴わないほどです。

炭酸ガスレーザーの光は、ほとんどが細胞の水分に吸収され、ピンポイントで浅く削ること、深く掘ること、切開することができます。電気メスを使用した場合のような熱による障害が少なく、また金属メスを使用したときよりも出血が少なくて治りが早いのが特徴です。

炭酸ガスレーザーにはこんな特徴があります。

  • 患部の治りが早い
  • 痛みが少ない
  • 殺菌・消毒効果がある
  • 止血効果がある



■炭酸ガスレーザーを用いるケース

*口内炎・噛み傷の治療

お口にできた口内炎の治療もレーザー治療の対象となります。舌やお口の中を噛んでしまったときの傷や、入れ歯などがずれたときの傷の回復を促進する効果があります。

*色素沈着の除去

歯肉にメラニン色素が沈着して黒や紫っぽい色になることがあります。歯肉の表面にレーザーを照射し、ピンク色の歯肉をとりもどす手助けができます。麻酔の必要はなく、痛みもほとんどありません。

*親知らずの抜歯などの外科処置

炭酸ガスレーザーは止血作用と殺菌効果があります。親知らずの抜歯などの外科処置に適しています。歯肉を切開する必要がある場合、炭酸ガスレーザーを用いた外科手術なら、早期の術後回復が期待でき、痛みが少なく鎮痛剤の使用を抑えることもできます。



木更津きらら歯科では、プライバシーや安全面に配慮した完全個室のオペ室をご用意しております。 ホワイトニングやインプラント、難しい親知らずの抜歯、歯周外科治療などを行います。

*知覚過敏

歯の磨きすぎや、歯肉がさがってしまうことで歯の根元が露出し、冷たいものが沁みたりするのが近く過敏です。レーザー光には歯の神経を沈静化する作用があり、知覚過敏の治療に用いることもあります。

木更津きらら歯科では、患者さまの不安をとりのぞき、歯科の治療が心の負担にならないよう静かで痛みの少ない治療を行うことをモットーとしています。麻酔を適切に使用し、静かな機器を導入しています。レーザー治療も、患者さまの治療のプレッシャーをやわらげることに一役買っているのです。


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24年02月22日

喫煙者でもインプラント治療は受けられる?喫煙が及ぼす悪影響とは?

こんにちは。千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」です。

インプラントのイメージ

歯を失った時の治療法として、近年インプラント治療が注目を集めています。インプラント治療とは、失った歯の代わりに人工歯根を埋め込み、その上に人工歯を装着する治療法です。

入れ歯とは異なり取り外しが不要なので、治療が成功すれば本物の歯のように咀嚼できます。

しかし、喫煙者の場合インプラント治療ができない可能性があります。治療の保証が使えない場合もあるため、喫煙者の方は注意が必要です。

本記事では、喫煙者がインプラント治療を受ける際の注意点と、喫煙がインプラント治療にどのような影響を及ぼすのかについて詳しく解説します。

インプラントとは?

インプラント治療のイメージ

インプラントは、失った歯を人工的に補う治療法の1つです。失った歯の代わりにチタン製の人工歯根を埋め込み、その上に人工歯を被せて歯を補います。従来の入れ歯やブリッジと比べて、見た目や機能が天然歯に近いことが特徴です。

インプラント治療は高度な技術を要し、治療期間は4〜6ヶ月かかります。人によっては1年近くかかることもあるでしょう。

長期間の治療ですが、成功すれば本物の歯のように咀嚼できるようになります。入れ歯のように外れてしまう心配もありません。

インプラントは保険適用外の治療法であり、自費診療なので治療費が高額です。インプラントの種類にもよりますが、1本あたり30〜60万円かかります。

費用も時間もかかる治療なので、始める際には慎重に検討しましょう。また、長持ちさせるためのメンテナンスやお手入れも欠かさずに行う必要があります。

喫煙者でもインプラント治療は受けられる?

喫煙者

結論か伝えると、一部の喫煙者はインプラント治療が受けられません。喫煙は、インプラント治療の成功率や長期的な安定性に悪影響を及ぼすためです。

一般的な喫煙者であればインプラント治療を受けられることがありますが、いわゆるヘビースモーカーは断られる可能性があります。1日21本以上タバコを吸う人は注意が必要です。

喫煙は口腔内の健康に悪影響を及ぼすと言われています。タバコの煙に含まれる有害物質は、口腔内の組織を直接的に傷つけ血液循環を悪化させるのです。インプラントが抜け落ちるリスクが高まり、治療の成功率が下がるでしょう。

近年では加熱式タバコや電子タバコが普及しています。従来のタバコと比較すると有害物質の量が少ないため、インプラント治療には問題ないと考えている方がいるかもしれません。

しかし、有害物質がゼロではない以上、口腔内の健康に悪影響を及ぼすことは変わらないでしょう。

インプラント治療中の電子タバコの安全性は、まだ十分に研究されていません。日本口腔インプラント学会からは、電子タバコや加熱式タバコの注意喚起がされています。余計なリスクを取り除くためにも、タバコの種類に限らずインプラント治療中は禁煙するべきです。

喫煙がインプラントに及ぼす影響

喫煙がNGのイメージ

喫煙はインプラント治療に悪影響を及ぼします。タバコに含まれる有害物質の影響で、インプラントが抜け落ちる可能性が高まるでしょう。インプラント自体の寿命を縮めるため注意が必要です。

以下では、喫煙がインプラントに及ぼす主な悪影響について解説します。

炎症や感染症を引き起こす

タバコに含まれているニコチンにより、免疫機能が低下して炎症が起こりやすくなります。細菌から体を守る細胞である白血球の機能が低下するためです。

歯茎から細菌が侵入した際に炎症が悪化しやすくなる上に、手術でできた傷も治りにくくなります。特に、インプラント治療では、インプラントを固定している周辺の歯茎が炎症を起こししやすいです。

インプラント周囲炎と呼ばれますが、インプラントが安定せずに抜け落ちる原因にもなります。進行すると顎の骨まで溶かされるので、再治療が不可能になることもあるでしょう。

タバコに含まれる有害物質は炎症を進行させ、インプラントに加えて口腔内の健康にも悪影響を及ぼします。インプラント治療を受ける場合は、禁煙するのが理想です。

インプラントが抜けやすくなる

喫煙はインプラントの成功率を著しく低下させるという研究結果が出ています。タバコに含まれるニコチンは、血管を収縮させて血流を悪化させます。当然口腔内の血行も悪化するので、インプラントを支える歯茎に酸素や栄養が行き渡らなくなるのです。

歯茎への酸素や栄養が不十分な場合、インプラントの土台である人工歯根と顎の骨の結合が阻害され、インプラントが安定しなくなります。インプラントが適切に固定されず、抜け落ちる離脱につながる可能性が高いです。

残った歯の健康を脅かす

前述したとおり、喫煙によりインプラントの周辺が炎症を起こしたり、感染症を患うリスクがあります。これらが周辺の歯や歯茎に広がることがあるため、注意が必要です。

健康な歯の周りが歯周病になる、感染症が広がって重症化するなど、影響が広がる可能性も考えられます。インプラントによるトラブルは、口腔内全体に悪影響を及ぼします。

残存歯を健康に保つためにも、インプラント治療中の禁煙は必要不可欠です。

インプラント治療後は喫煙しても問題ない?

インプラント治療後は喫煙しても問題ないか疑問のイメージ

インプラント治療中は、インプラントの人工歯根と顎の骨の結合を阻害する上に、炎症を引き起こすため禁煙することが望まれます。一般的には、術前術後それぞれ2〜3週間は禁煙したほうがよいでしょう。

喫煙によるリスクはインプラント治療後も生じるため、注意が必要です。タバコを吸うと、口腔内に細菌が繁殖しやすくなります。唾液の分泌量が減り、殺菌作用が機能しないためです。

唾液が少ないと虫歯や歯周病のリスクが高まるでしょう。同時にインプラント周囲炎のリスクも高まるため、インプラント治療から時間が経過した後も引き続き注意しなければなりません。

インプラント治療には長い時間と高額な費用がかかります。出来るだけ長持ちさせたいと考える方が多いでしょう。

長持ちさせるためには、禁煙が欠かせません。禁煙を検討している方は、まず以下のことから始めましょう。

  • タバコの本数を減らす
  • ニコチンパッチなどの禁煙補助薬を使用する
  • 歯科医師や禁煙外来に相談する

ご自身でいきなり完全に禁煙するのは難しいです。本数を減らすことから始めて、時には医療機関の助けもかりると良いでしょう。

喫煙していると保証を受けられないって本当?

煙していると保証を受けられないか考える人

多くの場合、インプラント治療には保証がついています。

しかし、保証を受けるためには一定の条件を満たさなければなりません。その1つが禁煙することであり、喫煙者は保証の対象外になることが多いです。

実際、喫煙者は非喫煙者に比べてインプラントの失敗率が高いという研究結果もあります。骨とインプラントの土台が結合しづらい上に、虫歯や炎症が起こりやすいためです。

喫煙がインプラントの大きなトラブルの要因になっているため、喫煙者に対するインプラントの保証を制限している歯科医療機関も存在します。

喫煙者がインプラントの保証を受けるためには、禁煙する必要があるでしょう。また、喫煙者の方は、治療前に歯科医師と喫煙についてしっかりと話し、適切なケアを受けることも重要です。

保証を受けるための具体的な条件は歯科医院によって異なるため、事前に確認しましょう。

まとめ

インプラントの器具

今回は、喫煙者でもインプラント治療が受けられるかどうかについて解説しました。インプラント治療とは、失った歯を人工的に補う治療法の1つです。

喫煙は、インプラント治療に悪影響を及ぼすため、治療を受ける場合は禁煙するのが理想です。どうしても禁煙が難しい場合は、歯科医院に相談し、リスクを十分に理解した上で治療を受けましょう。

喫煙者でもインプラント治療は受けられますが、喫煙はインプラント治療の成功率に影響を及ぼす可能性があります。

インプラント治療を検討されている方は、千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」にお気軽にご相談ください。


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24年02月18日

歯のトラブルを回避する方法



急に歯が痛くなって歯医者にかけこみ、治療に時間をとられてあわてたことはありませんか? 仕事や家事や子育ての予定がたたなくなり、痛いし忙しいしと情けなくなりますが、急な痛みには原因があります。ご自分のからだを大切にしてあげてください。

■急な痛みの原因

歯痛の原因のほとんどは、むし歯か歯周病です。痛みがでてくるころにはかなり進行してしまっています。痛いと感じる前に、予防しましょう。

*むし歯

痛みを感じるころには、歯はもう損なわれているのだということをご理解ください。

むし歯は、口の中にいる細菌が、私達が食べたり飲んだりする糖分を餌にして作りだした酸によって、歯が溶けた状態のことを言います。専門用語でむし歯のことをカリエス(Caries)と言い、むし歯の進行具合を、頭文字をとってC0~C4までの5段階で表現します。

C0(シーオー)は脱灰といって歯の表面がとけはじめています。痛みは全くありません。フッ素塗布や歯みがき剤の力を借りて、再石灰化を促すという治療で改善されることがあります。

C1はエナメル質(歯の表面)に小さな穴があいた状態です。痛みはありません。再石灰化を促すことで治療できればいいのですが・・・。

C2の段階では、虫歯が象牙質まで浸食し、痛みがでてくることもあるでしょう。むし歯の部分を削って、つめものをしなくてはなりません。

C3の段階では、むし歯は神経に到達し、痛みを感じたり冷たいものが沁みたりします。神経を抜かなければならいことも多いのです。歯科医師はなるべく神経は温存したいのですが、手遅れかもしれません。

C4の段階になると、歯はもう失われているも同然です。エナメル質も象牙質もほとんど残っていない状態です。入れ歯、ブリッジ、インプラントで失われた歯を補うことを考えます。

つまり、痛みを感じるC2の段階で、歯はもう損なわれてしまっているのです。



*歯周病

歯周病は痛みを伴わず、自覚症状が現れた頃にはかなり進行しています。

初期のうちには、歯ぐきが赤くなったり腫れたりしますが、この段階ではほとんど痛みを感じません。さらに進行すると膿が出たり、歯がグラグラするという自覚症状が現れます。最後には歯を抜かなければならなくなるほど骨が溶けてしまいます。

それでも痛みを感じないこともあるのです。

歯周病の原因となるのは、歯に付着したプラークと呼ばれる細菌の固まりです。プラークにはびこっている細菌は、歯みがきが行き届かず残ってしまった食べかすを餌に増殖します。プラークは時間とともに増え続け、酸素を嫌う嫌気性菌が多くなります。



嫌気性菌は身体の中に侵入しようとし、身体は菌をやっつけて侵入を抑えようとします。歯肉がはれたり、赤くなったり出血したりします。歯ぐきから出血が起こるのは、白血球が歯周病菌と戦っている状態だからなんです。これが歯周病のはじまりです。

出血をそのままにしておくと、歯垢は歯周ポケットの中に潜り込み、どんどんと歯周組織を破壊していき炎症を繰り返します。

この間も、痛みがないんです!

お口の中で、静かに戦いが繰り広げられ、痛みなどの自覚症状が出てきたころには、もう勝負がついてしまっているのかもしれないんです。



■その他の痛みの原因

その他にも、痛みを感じる原因は考えられます。

*知覚過敏

歯の表面のエナメル質が傷ついて象牙質が露出すると、外部からの刺激が伝わりやsyくなります。フッ素などでエナメル質を強化しながら、虫歯が発生・進行しないように注意が必要です。むし歯菌に侵されているわけではないので、むし歯とは違います。知覚過敏で感じる痛みは数秒程度で、持続するむし歯の痛みと異なります。

歯が破損したときにも同じ仕組みで痛みは起こります。むし歯などの歯のトラブルがすでにあり、細菌に感染すると内部に炎症が起きてズキズキと痛むようになります。

*親知らず

親知らずとは、前歯から数えて8番目の奥歯のことです。生えてくるのがとても遅いため、口の中に歯の生えてくるスペースがなく、傾斜したり歯肉の中に埋まったままになったりします。親知らずが原因で感じる痛みは、歯肉をつきやぶって生えてくるときの痛みだったり、プラークがたまって炎症を起こしたりしているときです。むし歯や歯周病のリスクも高く、どちらかといえば抜歯の選択をおすすめすることが多いです。

*歯以外の原因

歯ではないからだのどこか他の場所に原因があって、痛みが生じることがあります。周辺の筋肉の疲労からくる痛み、神経障害を原因とする痛み、偏頭痛や心筋梗塞といった血管性のトラブルが原因となっている痛みなどがあります。鼻のまわりの空洞に炎症が起きても歯の痛みは起こりますし、精神疾患により痛みを感じるというケースもあるのです。

歯が痛いといっても、全身にかかわる病気が関係していることもありますので、注意が必要です。



■急な痛みは、急に起こるわけではない

急な痛みは、急に起こるわけではないとご理解いただけるでしょうか?

むし歯も歯周病も、長い年月をかけて、徐々に進行していきます。例えば、食事などでごく普通に歯にかかる圧力で、突然、歯が折れたり欠けたりすることをご経験された方もいらっしゃると思います。こういったことも、もともとその歯がむし歯などのトラブルを抱えてもろくなっていたというケースが多いんですよ。

■歯のトラブルを回避するために

歯の痛みは、急に起こるものではありません。原因があり、原因をとりのぞくことで予防できるものです。ご自身でできるセルフケアのコツや歯のためによい習慣をご紹介します。

*毎日の歯みがき

ご自身で行うセルフケアは、むし歯や歯周病予防の大きな割合を占めています。歯周病の8割はセルフケアと歯科医院でのケアだけで治ると言われています。

*ケアのためのツールをとりいれる

セルフケアは、正しく行うだけでなく続けることが大切です。セルフケアの質をあげてくれるツールをご紹介します。

  • 自分にあった歯ブラシ
  • 電動歯ブラシ
  • 歯みがきを見直す
  • デンタルフロスと歯間ブラシ

自分にあった歯ブラシや歯みがき剤がわからないときは、当院の歯科衛生士にご相談ください。



*虫歯になりやすい食べ物、飲み物は避ける

むし歯の原因菌は糖質を好みます。糖質を餌にして、むし歯の原因となる酸を吐き出します。 スポーツ飲料や炭水化物、糖分をよく摂取する方は、少し量を減らしてみてください。当院のおすすめ飲料は「水」です。糖質を控えることで、むし歯のリスクを抑えることができます。

*だらだら食いをやめる

食事をして酸性に傾いたお口の中は、唾液の働きによって中性にもどります。ずっとだらだらとなにか食べたり飲んだりしていると、お口の中が中性にもどるひまがなく、酸が歯の表面をとかしてむし歯の原因となってしまいます。食べるときはメリハリをつけましょう。

*寝る前に飲んだり食べたりしない

寝る前は口の中を糖質の含まれていない飲み物で軽く潤すことにとどめましょう。就寝の30分前には歯みがきやフロス、マウスウォッシュを使ってお口のケアを終えましょう。

*歯科定期検診のすすめ

初期のむし歯や歯周病は、自分ではわかりません。ぜひ定期的な医師の診療を受けてください。もしトラブルの芽となるようなところが見つかったら、早いうちに治してしまいましょう。



■予防歯科の重要性

昭和の時代の歯科医療は「修復」が中心でした。現在では、歯科医療はむし歯を治すだけではありませんし、痛くなったらいくところでもありません。歯科医療が、昭和の時代から大きく変わったのは、なによりも「予防」に関する考え方です。歯を失うむし歯や歯周病は、予防していく時代です。

歯科クリニックを、歯が痛くなったら行くところ、というだけではなく、ご自身の歯を守るためのパートナーとお考えください。「痛くなってから」ではなく、「痛くならないため」にそれらを引き起こす原因を無くしていきましょう。


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24年02月17日

歯列矯正のゴール

完全に美しくて歯の機能的にもパーフェクトな歯並びってあるんでしょうか? 具体的に「きれいな歯並び」をイメージしてみましょう。きれいな歯並びには、見た目に美しいだけではなく、もっと大切なこともあるんですよ。



■きれいな歯並びの条件

ではまず、「きれいな歯並び」を見てみましょう。

1.前後のバランス


きれいな歯並びは、上下の顎の大きさのバランスがとれているものです。上の前歯は、下の前歯の2mm程度前方にあります。奥歯は、1本に対して2本が咬みあっている状態です。

2.左右のバランス


きれいな歯並びは、骨格が左右対称です。上下の前歯の真ん中が一致しています。そして上の歯に、下の歯の外側の山が咬みあっています。歯は、歯と歯の間に上の歯が収まるようにできています。ここがずれていると隙間が空いてしまうわけなんです。

3.上下のバランス


きれいな歯並びは、骨格的に上下の歯の長さのパランスがとれています。上の前歯と下の前歯は2mm程度重なっています。

4.スペース


隙間がなく、歯が一列に並んでいるのがきれいな歯並びです。歯が重なっているところや、空隙がありません。

「きれいな歯並び」はこのような状態のことを言います。

  • 顔や歯並びが左右対称である。
  • 横顔を見たとき、唇がひどく出ていたり、引っ込んでいることがない。
  • 上の歯が、すべて下の歯のうえにかぶさっている。
  • 上下の前歯の中心が一致している。
  • 歯が重なっている箇所がない。歯と歯の間に隙間がない。
  • 上の前歯や下の前歯が前方に出ていない。
  • 前歯が妙に伸びだしていない。
  • 食物が歯の間にはさまってしまいがちなところがない。
  • ひどく磨り減っている歯がない。
  • 口臭が気になったことがない。

歯科医師が拝見すれば、歯並びはその人の個性であり、どなたでも少しはよくないと思える箇所があるものです。ただ日常生活に支障があったり、口腔内や全身の健康を損なうと考えられる場合、見た目的にコンプレックスになるような場合は、歯列矯正をしたほうがいいと考えられます。個性と、治療が必要な状態の見極めは必要です。

■正しい咬み合わせ

まっすぐに整った歯並びは大切ですが、もっと大切なのは咬み合わせです。前歯で食べ物をかみきり、奥歯でかみつぶす。おいしく食べて健康にすごすには咬み合わせが重要です。

正しい咬み合わせの歯並びとは・・・

  1. 上と下の前歯の真ん中があっている。
  2. 1本の歯が2本の歯と噛んでいる。1本の歯は2本で支えられている。
  3. すべての歯がかみ合っている。




ご紹介した画像では、3つの条件にあてはまっていますね。

■正しい咬み合わせをシミュレーション

まっすぐに整った歯並びは大切ですが、もっと大切なのは咬み合わせです。前歯で食べ物をかみきり、奥歯でかみつぶす。おいしく食べて健康にすごすには咬み合わせが重要です。

歯列矯正には、患者さまのお口の状態にあわせていろいろな方法があります。そのうちのひとつで、どういうふうに歯列が動いていくのか映像でシミュレーションできる画期的な機器がありますのでご紹介します。

*インビザライン治療で口腔内の変化を可視化するiTero Element

複数のマウスピースを付け替えながら歯列を動かしていくマウスピース矯正という手法があるのですが、当院が採用しているインビザラインを使用した矯正治療において、お口の中の状況をより正確に、再現することのできる口腔内3DスキャナーがiTero Elementです。矯正治療後の状態をシミュレーションしたり、治療途中の歯の動きを確認したりすることも可能です。

動画でご覧ください。





iTero elementは、自分の歯並びや咬み合わせをモニター上で確認し、患者さまご自身がご自分のお口の状態を理解して、歯科医師の指摘や提案を検討することができるというものです。

現状のお口の状態だけではありません。iTero elementは、自動的に治療後に実現する歯並びをシミュレーションします。シュミレーターを搭載しており、スキャンした患者さまの口腔内のデータから、70~80%まで、口腔内の状態を可視化します。目標とするのは、きれいな歯並びと正しい咬み合わせなのです。


矯正歯科の治療は歯並びと咬み合わせの治療です。木更津きらら歯科は、医療の知見を日々アップデートしながら、患者さまのご要望にお応えする医療を提供していきます。


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24年02月15日

インビザラインの治療期間はどれくらい?スムーズな歯並び改善への道

インビザラインは、取り外し可能なマウスピースを使用して歯並びを整える矯正治療です。

インビザライン治療をする女性

目立たず手軽なことから人気の治療ですが、インビザラインの治療期間が知りたい方も多いのではないでしょうか。インビザラインでは、治療期間に加えて歯並びが整った後に歯並びを固定させるための保定期間が必要です。

今回は、インビザラインの治療期間や保定期間の目安、インビザラインの治療期間を左右する要素について解説します。

インビザラインの治療期間

インビザラインの治療期間イメージ

インビザラインの治療期間は、1年半~3年が一般的です。

2週間に1回程度のペースで新しいマウスピースに交換しながら歯を動かしていきます。1枚のマウスピースで動かせる歯の距離は最大0.25mmほどとごくわずかなため、長い治療期間が必要なのです。

動かす歯の本数が多い場合や、歯の移動距離が大きい場合、治療期間は長くなります。インビザラインの治療期間は、もともとの歯並びによって大きく変わると言えるでしょう。

インビザライン矯正後の保定期間

インビザライン矯正後に鏡を見る女性

矯正後は、きれいな歯並びを固定させるための保定期間が必要です。矯正が完了した直後は歯並びがまだ安定しておらず、歯にはもとの位置に戻ろうとする力が働くためです。

歯並びの後戻りを防ぐための保定期間は、一般的に矯正治療をしていた期間と同じ期間行うのが理想とされています。そのため、保定期間も1年半から3年程度必要でしょう。

インビザラインの治療期間を左右する要素

インビザラインの治療期間を左右する要素のリストイメージ

インビザラインの治療期間は、以下の4つの要素によって左右されます。

  • もとの歯並びの状態
  • 抜歯の有無
  • 顎の骨の硬さ
  • 矯正治療の併用

それぞれ詳しく解説します。

もとの歯並びの状態

インビザラインの治療期間は、もとの歯並びの状態によって大きく左右されます。

出っ歯や叢生(ガタガタの歯並び)の場合は、使用するマウスピースの枚数が増えるため治療期間が長くなるでしょう。歯並びの乱れが軽度な場合や、奥歯を動かす必要がなく部分矯正で対応できる場合は、1年程度で治療が完了するケースもあります。

抜歯の有無

矯正治療では、歯を動かすスペースを確保するために抜歯が必要なケースがあります。出っ歯で前歯を後ろに引っ込めたい場合や、顎が小さく歯が並ぶスペースが足りずに歯並びが悪くなっている場合、抜歯が必要でしょう。

抜歯でできたスペースを埋めるには歯を大きく移動させないといけないため、抜歯しない場合に比べて治療期間が長くなる傾向にあります。

顎の骨の硬さ

歯は顎の骨に支えられているため、顎の骨の硬さによっても治療期間が左右されます。骨の密度や硬さには個人差があり、骨が硬い体質の方は歯が動きにくい傾向にあります。

同じようにインビザライン治療をしていても、歯の動きに違いがあるため治療期間に差が出る場合があるのです。

矯正治療の併用

歯の移動距離が大きい場合、インビザラインとワイヤー矯正を併用するケースがあります。ワイヤー矯正で歯を大きく動かし、ある程度歯並びが整ってきた段階でインビザラインに切り替える方法です。

インビザライン治療の前にワイヤー矯正を行うため、治療期間が長くなる傾向にあります。

インビザラインの治療に時間がかかるケース

インビザラインの治療に時間がかかる女性

以下の場合、インビザラインの治療に時間がかかる可能性があります。

  • インビザラインの装着時間を守れていない
  • 虫歯や歯周病の発症
  • インビザラインの紛失
  • リファインメントを行った

それぞれ詳しく解説します。

インビザラインの装着時間を守れていない

インビザラインは、1日20時間以上の装着が推奨されており、その装着時間を下回る場合は適切な効果を得られません。基本的に食事や歯磨きをする時間以外は装着する必要があるため、治療を行う前に自分のライフスタイルを確認しておきましょう。

マウスピースの装着時間を守れない日が続くと、当初の計画通りに治療が進みません。治療期間が長くなる可能性が高いです。

虫歯や歯周病の発症

インビザライン治療中は、マウスピースを長時間装着するため虫歯や歯周病などのトラブルが起きやすくなります。矯正中に虫歯や歯周病になった場合は、インビザラインを中断する可能性があります。

虫歯治療の詰め物や被せ物によって歯の形が変わることがあるため、マウスピースの作り直しが必要な場合もあるでしょう。治療を中断すると歯の移動は進まず、マウスピースの作り直しには時間がかかるため、治療期間が長引く原因となります。

インビザラインの紛失

インビザラインは取り外しできることがメリットですが、外出先で外した際に紛失してしまうケースがあります。また、複数のマウスピースを自分で管理しなくてはいけないため、管理できずに紛失する可能性もあるでしょう。

マウスピースを紛失してしまうと、作り直しに数週間~1か月程度かかります。治療が計画通りに進まなくなるでしょう。

リファインメントを行った

リファインメントとは、当初の治療計画と歯の動きにズレがある場合に、追加のマウスピースを作製することです。

治療が終わりに近づくにつれて噛み合わせのズレを治すために細かい微調整が必要になるケースが多く、インビザライン治療を受けている約8割の方がリファインメントを行っています。マウスピースが追加されるので、治療期間が長引くでしょう。

インビザライン矯正を計画どおりに終わらせるためのポイント

インビザライン矯正を計画どおりに終わらせるためのポイントを紹介

インビザライン矯正を計画どおりに終わらせるためのポイントは、以下の5つです。

  • 装着時間を守る
  • 交換時期と順番を守る
  • 丁寧に口腔ケアを行う
  • 保管方法に注意する
  • 定期的な受診を怠らない

それぞれのポイントについて詳しく解説します。

装着時間を守る

インビザラインは、毎日20時間以上装着しなければなりません。取り外しが可能ですが、装着時間を守れないと計画通りに歯は動かないでしょう。

インビザライン矯正を計画どおりに終わらせるには、装着時間を守ることが重要です。

交換時期と順番を守る

インビザラインは、2週間に1回程度のペースで新しいマウスピースに交換しながら歯を少しずつ動かします。交換時期を守らずに同じマウスピースを長く使い続けると、治療期間が長引きます。

また、早く歯を動かしたいからとマウスピースの交換時期を早めたり、順番を飛ばしたりすることも、計画どおりに治療が進まない原因の一つです。痛みが強く出ることもあるので、交換時期と順番は守りましょう。

丁寧に口腔ケアを行う

インビザライン矯正の途中で虫歯や歯周病を発症した場合、治療が中断する可能性があるため、計画どおりに終わらない場合があります。

食事のあとに歯を磨かずにマウスピースを装着したり、マウスピースの洗浄を疎かにしたりしていると、虫歯や歯周病になるリスクが高まります。計画どおりに治療を終わらせるためにも、日頃から丁寧な口腔ケアを心がけましょう。

保管方法に注意する

インビザラインは、取り外しが可能なため紛失するリスクを伴います。外出先や自宅でインビザラインを外した際は、専用のケースで保管する習慣をつけましょう。

インビザラインは紛失すると作り直す必要があり、完成するまでに数週間から1か月ほどかかります。その間は歯の移動が進まないため、計画どおりに治療が終わらなくなるでしょう。

インビザラインを外した際の保管や取り扱いには十分注意してください。

定期的な受診を怠らない

インビザラインは、自分で新しいマウスピースに交換していくため通院頻度が低い治療です。それでも、3か月に1回程度は歯科医院を受診して、治療の進み具合をチェックする必要があります。

トラブルがないと受診を先延ばしにする方もいますが、定期的に受診することで虫歯や歯周病の早期発見につながるでしょう。インビザラインに問題があった場合にも早急に対応できるため、治療期間の延長を避けられます。

定期検診の際には歯のクリーニングも行うので、日頃のケアでは落としきれない汚れや歯石を除去できます。

まとめ

インビザラインのマウスピース
インビザラインの治療期間は、1年半~3年程度が目安です。治療期間はもとの歯並びの状態や抜歯の有無によって左右されるため、個人差があることを理解しましょう。

また、歯並びが整ったあとも、歯並びを固定するための保定期間が数年必要です。インビザラインの治療期間は人それぞれ異なるため、詳しい治療期間が知りたい方は歯科医院で相談してみましょう。


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24年02月08日

インプラントは虫歯にならないの?注意すべき口内トラブルとは?

こんにちは。千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」です。

インプラントの説明

天然歯のような見た目で、ほかの歯と自然に馴染むインプラント。「インプラントって虫歯になるのかな?」と疑問に思ったことはありませんか?

虫歯になると痛みがでたり、治療にも時間がかかったりするため、インプラントが虫歯にならないか不安になる方もいるでしょう。

今回は、インプラントが虫歯になるのかどうかについて解説します。インプラント治療後に起こる可能性のあるトラブル、インプラントを長持ちさせるためにできることなどもご紹介するので、ぜひ参考にしてください。

インプラントとは?

インプラント治療

インプラントとは、虫歯や事故などで失った歯を補う治療方法の一つです。インプラント以外に歯を補う治療には、ブリッジや入れ歯などがあります。

インプラントは、ほかの治療方法に比べて審美性が高く、天然の歯と変わらない噛み心地を再現できる可能性が高いことが特徴です。

インプラントでは、外科手術を行って顎の骨に人工歯根を埋めこみます。しっかりと歯を支えることができるため、天然の歯のように噛めるようになるのです。

また、人工歯にはセラミックを使用するため、見た目の良さも兼ね備えています。

インプラントの治療方法

インプラントは、以下の3つのパーツで構成されています。

  • インプラント体
  • アバットメント
  • 人工歯

まずは、歯茎を切開してインプラント体を顎の骨に埋め込みます。インプラント体が歯の根っこの代わりとなって歯を支えます。

インプラント体は顎の骨に結合させる必要があるので、3〜6ヶ月ほど結合を待ちます。その後、人工歯を取り付けるための連結装置、アバットメントを取り付けます。

切開した歯茎の腫れが治まり、人工歯を製作するための型取りができる状態になった時点で、型取りをします。完成した人工歯を装着すれば、治療完了です。

インプラントは入れ歯やブリッジとは違い、外科手術を必要とする治療です。持病をお持ちの方や、骨の状態によっては治療できないこともあるでしょう。

そのため、持病を治療している病院の担当医と相談しながら、インプラント治療を進めていかなければならないケースもあります。

インプラントは虫歯にならないの?

虫歯の女性

インプラントは虫歯になることはありません。そもそも虫歯とは、食事に含まれる糖分をエサに繁殖した虫歯菌が、酸を作り出して歯を溶かす病気です。

初期の虫歯では、天然の歯の一番外側に存在するエナメル質と呼ばれる部分が溶かされます。さらに虫歯が進行すると、エナメル質の奥にある象牙質(ぞうげしつ)や神経にまで虫歯が広がり、痛みがでるようになるでしょう。

しかし、インプラントのような人工歯にはエナメル質が存在しません。虫歯菌が作り出す酸によって人工歯が溶かされることがないため、インプラントが虫歯になることはないのです。

インプラント治療後に注意すべき虫歯以外の口内トラブル

インプラント周囲炎のイメージ

インプラント治療をした歯は虫歯にならないことがわかりました。


しかし、虫歯以外のトラブルは起こり得ます。インプラント治療後に起こる可能性のある虫歯以外のトラブルは、以下のとおりです。

  • インプラント周囲炎
  • インプラント治療をした周辺の歯の虫歯
  • インプラントが外れる

一つひとつくわしく解説していきます。

インプラント周囲炎

インプラント周囲炎とは歯周病と同じ細菌感染の一種で、インプラント周囲の組織で炎症が起こる病気です。インプラント周囲炎になると歯茎が腫れる、出血するなどの症状が現れ、症状が進むとインプラントが抜け落ちることもあります。

インプラント周囲炎の主な原因はプラークです。プラークは歯垢とも呼ばれ、食べかすが歯の表面に残り続けることで細菌が繁殖し、プラーク(歯垢)となります。

磨き残しなどで口内が不衛生な状態だと、インプラント周囲炎の可能性が高まります。

インプラント治療をした周辺の歯の虫歯

インプラントは虫歯になりませんが、歯磨きを怠ったり磨き残しが多かったりすると、周囲の歯が虫歯になるリスクはあります。毎日のセルフケアがしっかりできていないことで歯を失っている場合、歯磨きの仕方や、頻度などを見直さなければならないでしょう。インプラント以外の歯も、再び失ってしまう可能性があります。

インプラントが外れる

インプラントを使い続けていると、アバットメントが外れたり、人工歯が割れたりすることがあります。インプラントが外れる主な原因は、以下のとおりです。

  • アバットメントの取り付けが不十分である
  • 噛み合わせが悪い
  • 強い衝撃が加わって人工歯が割れる
  • インプラント周囲炎が重症化した

インプラント体と人工歯の連結部品であるアバットメントの取り付けが不十分な場合は、しっかり付け直すことで解決できるでしょう。噛み合わせが悪かったり、人工歯が割れてしまったりした時は、人工歯を再製作することもあります。

また、インプラント周囲炎が重症化するとインプラントの周囲の顎の骨が溶かされます。インプラント治療を一からやり直さなければいけないケースも少なくありません。

インプラントを長持ちさせる方法

歯磨きする女性

インプラントは費用も高額で、治療期間も長い治療です。せっかく入れたインプラントが使えなくなってしまうことは避けたいと感じる方が多いでしょう。

最後に、インプラントを長持ちさせる方法をご紹介します。インプラントは入れ歯やブリッジなどの方法に比べ、使い方によっては10〜15年と長く使用できることもあります。

インプラントを長く使用するためには、以下のポイントに気をつけましょう。

  • 歯磨きをしっかり行う
  • マウスピースをつける
  • 歯科クリニックで定期メンテナンスを受ける

詳しく解説していきます。

歯磨きをしっかり行う

インプラント自体は虫歯になることはありませんが、歯磨きを怠ったり、磨き残しが多かったりするとインプラント周囲炎のリスクが高まります。予防のためには、毎日のセルフケアをしっかり行うことが重要です。

歯磨きを丁寧にすることに加え、歯間ブラシやフロスなどを使って歯と歯の間の汚れを取り除くことも大切です。

マウスピースをつける

歯ぎしりや食いしばりの癖がある方は、マウスピースを使うことで人工歯の破損などを予防できることがあります。

歯ぎしりや食いしばりは歯に大きなダメージを与えます。マウスピースを使用することでインプラントを長持ちさせられる可能性が高まるでしょう。

マウスピースは歯科クリニックで作成してもらえます。型取りをし、数週間程度で完成するでしょう。

歯科クリニックで定期メンテナンスを受ける

インプラント治療後も、歯科クリニックで定期メンテナンスを受けることは、インプラントを長持ちさせるうえで重要です。歯科クリニックの定期メンテナンスでは、歯茎が腫れていないか、インプラントのグラつきがないか、噛み合わせの異常がないかなどを確認します。

患者様自身では、インプラント周囲炎になっていても初期の段階では気づかないことも多くあります。プロの目でチェックすることで、早い段階で処置を行うことができるでしょう。

また、定期メンテナンスでは、専用の機械を使って普段の歯磨きでは落としきれない汚れまで除去してもらえます。インプラント周囲炎や他の歯の虫歯予防の効果が期待できます。

磨き残しが多い部分や磨き方などをチェックして正しい磨き方を指導してもらえるので、普段のセルフケアに活かすこともできるでしょう。

まとめ

インプラントの模型

虫歯とは、細菌が発生させる酸によって歯の表面にあるエナメル質が溶かされることです。インプラントのような人工歯にはエナメル質が存在しないため、虫歯になることはありません。

ただし、インプラント治療後には虫歯以外のトラブルが起こる可能性があります。インプラント周囲炎や、インプラントの脱落などが挙げられるでしょう。

このようなトラブルを防いでインプラントを長く使用するためには、定期メンテナンスや歯磨きをしっかり行うことが大切です。インプラントの平均寿命は10〜15年程度で、使い方によってはそれ以上使うこともできます。

正しいインプラントの使用方法を学び、快適に毎日過ごしましょう。

インプラントを検討されている方は、千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」にお気軽にご相談ください。


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24年01月31日

ワイヤー矯正の費用を種類やプロセスごとに解説!

こんにちは。千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」です。

ワイヤー矯正をする女性

矯正と聞くとワイヤー矯正を思い浮かべる方は多いですが、気になるのは治療にかかる費用ではないでしょうか。ワイヤー矯正にはいくつか種類があり、矯正装置ごとに費用が異なります。また、装置だけではなく、検査や調整などにも費用がかかります。

ここでは、ワイヤー矯正の種類やプロセスごとの費用について解説します。保険適用、医療費控除についてもご紹介しているので、参考にしてください。

ワイヤー矯正とは?

ワイヤー矯正

ワイヤー矯正とは、ブラケットと呼ばれる矯正器具とワイヤーを使用する矯正治療方法です。

ブラケットを歯の表面に接着し、そこにワイヤーを通します。ワイヤーで動かしたい方向に力を加え、徐々に歯を動かしていきます。

近年ではマウスピース矯正の人気が高まっていますが、ワイヤー矯正は対応できる症例が多いというメリットがあります。

マウスピース矯正に比べると目立ってしまいますが、裏側矯正やハーフリンガル矯正など目立ちにくい方法もあります。患者様の希望や歯の状態に合った矯正方法を選ぶことが可能です。

ワイヤー矯正の種類ごとの費用

ワイヤー矯正の種類ごとの費用イメージ

ワイヤー矯正には、表側矯正、裏側矯正、ハーフリンガル矯正の3種類があります。それぞれの特徴と費用について解説します。

表側矯正

表側矯正の費用相場は、部分矯正30~60万円、全体矯正60~130万円です。

表側矯正は、ワイヤー矯正の中でも最も歴史の長い矯正方法です。歯の表側にブラケットとワイヤーを装着し、歯並びを整えます。

歯の表側に矯正装置を固定するため、金属部分が目立ってしまうというデメリットがあります。歯の1本1本に力を加えることができ、効率よく矯正を行えることがメリットです。

他の矯正治療よりも、治療期間や費用を抑えられることも特徴でしょう。抜歯を伴う場合や、重度の叢生にも対応可能です。

裏側矯正

裏側矯正の費用相場は、部分矯正40~70万円、全体矯正100~170万円です。歯の裏側にブラケットとワイヤーを装着する矯正方法です。

歯の裏側に矯正装置をつけるため、ワイヤー矯正でも目立ちにくいことが大きなメリットです。

ただし、表側矯正よりも治療に高い技術力が必要になります。そのため、表側矯正よりも費用が高くなることが多いです。

また、裏側に矯正装置があるので舌に当たりやすいです。活舌が悪くなったり、口内炎ができやすくなったりするなどのデメリットがあります。

裏側矯正はブラケット間の距離が短いため、歯に強い力が加わりやすいです。前に出ている歯を裏側から引き込みやすく、出っ歯の矯正に選択されることが多いです。

ハーフリンガル矯正

ハーフリンガル矯正の費用相場は、部分矯正30~70万円、全体矯正80~130万円です。

ハーフリンガル矯正は、表側矯正と裏側矯正を組みあわせた方法です。上の歯は裏側に、下の歯は表側に矯正装置を装着します。

表側矯正だけで矯正するよりも目立ちにくく、裏側矯正だけで矯正するよりも効率良く歯を整えられます。また、下の歯は表側矯正になるため舌に矯正装置が当たることがなく、滑舌が悪くなる心配がありません。

ワイヤー矯正のプロセスごとにかかる費用

ワイヤー矯正のカウンセリングをする歯科医師

ワイヤー矯正では矯正装置に加え、調整や保定装置などプロセスごとにも費用が発生します。ワイヤー矯正の治療手順とともに、プロセスごとの費用を解説します。

カウンセリング

費用相場は0~5,000円です。矯正治療を始める前に、カウンセリングで矯正に関する相談を行います。

カウンセリングで医師に歯の状態を確認してもらいます。どのような矯正治療が向いているのか、治療期間や費用見積もりなどを聞くことができます。

カウンセリングは無料の歯科医院もあれば、3,000~5,000円程度の費用がかかる場合もあります。

精密検査

費用相場は3~5万円です。矯正治療を始めるには口腔内の状態を把握する必要があるため、精密検査を行います。

精密検査の内容は、レントゲンやCT撮影、口腔内や顔の写真、歯型の採取です。

矯正装置の装着

費用相場は30~170万円です。精密検査後に治療計画が立てられ、虫歯や歯周病治療が必要ない場合は矯正治療を開始します。

ワイヤー矯正では、矯正方法ごとに費用相場が異なります。ワイヤー矯正では装置の素材も選ぶことができ、目立ちにくい白色や透明の装置を選ぶことも可能です。

ただし、この場合は追加で10~20万円ほどの費用がかかります。

通院(調整料)

費用相場は3,000~5,000円です。矯正期間中には、定期的に通院して装置の調整を行います。

通院頻度は月に一度ほどでしょう。歯の動きを確認し、状態に応じてワイヤーを調整します。

しっかり通院を行わなければ、計画通りに治療が進みません。治療期間が延びる恐れがあります。

調整料は通院ごとに支払う場合もありますが、初めに総額料金が提示されるトータルフィーシステムの場合は調整料が含まれている場合もあります。歯科医院ごとに料金システムが異なるため、カウンセリングの際に確認してください。

保定装置

費用相場は1~6万円です。矯正治療の終了後には、矯正で整えた歯並びが後戻りしないようにリテーナーと呼ばれる保定装置をつける保定期間があります。

この期間にしっかりと保定装置をつけて対策をしなければ、矯正で整った歯並びが元に戻ってしまいます。保定装置は新たに作成されるため、矯正装置とは別に1~6万円ほどの費用がかかります。

保定観察

費用相場は3,000~5,000円です。保定期間中も矯正期間中と同様に、定期的に通院して歯の状態を確認します。

保定観察料も通院ごとに支払う場合もありますが、トータルフィーシステムの場合は保定観察料も含まれることが多いです。

ワイヤー矯正は保険適用の対象になる?

医療保険のイメージ

矯正治療は歯を整える治療になるため、ワイヤー矯正もマウスピース矯正も保険は適用されません。

自由診療の場合、料金は歯科医院ごとに自由に決められます。そのため、歯科医院ごとに治療費が異なり、費用相場にもばらつきが出ます。

ただし、何らかの機能的な問題があって矯正が必要だと歯科医師が判断した場合には、保険適用されることがあります。

ワイヤー矯正は医療費控除の対象になる?

医療費控除のイメージ

年間で、税金を納める本人とその家族が支払った医療費が10万円を超えた場合、確定申告をすることで医療費控除を受けられます。

歯科治療も医療費控除の対象になりますが、医療費控除には要件があります。健康や生活に支障をきたすような症状の治療費は医療費控除の対象になりますが、審美目的での治療費は医療控除が認められません。

つまり、咀嚼など機能的な問題があってワイヤー矯正をした場合は、医療費控除の対象になります。この場合、自分で確定申告の手続きを行う必要があります。

見た目の改善のためにワイヤー矯正をする場合は、医療費控除の対象外になります。

まとめ

ワイヤー矯正の模型

ワイヤー矯正は表側矯正や裏側矯正など、矯正方法の種類で費用が異なります。矯正だけならば30~170万円ほどの費用ですが、矯正期間中の通院費用や保定装置などの費用が発生することも考慮しなければなりません。

矯正費用がトータルでどれくらいの費用が必要になるかは歯科医院によっても異なります。費用についてはカウンセリングの際に聞いてみてください。

保険適用や医療費控除は機能性に問題がある場合に対象になります。ご自身が対象になるのかどうか知りたい場合は、歯科医師に確認してもらいましょう。

ワイヤー矯正を検討されている方は、千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」にお気軽にご相談ください。


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24年01月30日

お子さまの歯を守る「シーラント処置」



乳歯の時期が終わり、大人の歯がはえてきたばかりのお子さまの歯は、未熟でむし歯になりやすいのです。積極的に予防を考えてあげましょう。今回は「シーラント処置」についてご紹介します。

■6歳臼歯

乳歯のさらに奥に、新しく生えてくる永久歯は、大人になってもずっとおつきあいすることになる大事な歯です。生え変わることはありません。これを第一大臼歯といいます。

第一大臼歯は乳歯から永久歯への生え変わりの軸となる重要な歯で、永久歯の中で最も大きく、最も噛む力の大きな歯です。歯並びや咬み合せの中心ともなります。一生おつきあいしていく歯が6歳の頃に生えてくるんですね。6歳ごろに生えてくるので、6歳臼歯と呼ばれています。早い子では、4歳半ころから生え始め、6歳のお子さまの約半数が生えています。


左のイラストの一番奥の歯が、完全に顔を出した六歳臼歯。右側の〇で囲われた部分が、歯肉から顔を出す生えかけの六歳臼歯です。

ところがこの6歳臼歯、とてもむし歯になりやすいのです。


■6歳臼歯がむし歯になりやすいわけ

*歯質が未熟

歯は唾液の中のカルシウムなどを吸収して徐々に強くなっていきます。しかし、生えたばかりの歯の表面は未完成で弱いため虫歯の進行も早いのです。

*磨きにくい

6歳臼歯は、生えるスピードがゆっくりなので、乳歯より一段低いため、歯ブラシが届きにくいのです。また乳歯にくらべて噛み合わせの面の凹凸が大きく、磨き残してしまうことがおこりがちです。

*生えてから2~4年間がむし歯になりやすい

生えてきたばかりのこの奥歯は、噛める高さになるまでは 1 年程かかります。生えたての歯は歯質が未熟なため2~4年間が最もむし歯になりやすい時期になります。

この溝の部分埋める処置(シーラント)をするとかなりの確率でむし歯を予防することができます。



■シーラント処置とは

新しく生えてきた大人の歯、6歳臼歯は、生えて間もない時期には石灰化が不十分で歯自体が柔らかかったり、高さがそろわず歯みがきがしにくい特徴があります。また6歳臼歯には乳歯にはない深い溝があります。ここは食べかすや菌がたまりやすく、歯ブラシが届かないとむし歯になってしまうのです。

シーラント処置は、虫歯になりやすい奥歯の溝を、接着力のあるプラスチックの樹脂で埋めてしまう方法です。シーラントの中にはフッ素が入っていて、徐々に歯の中に浸透する様な仕組みになっています。シーラントは歯を削る治療ではないため、痛みがありません。フッ素塗布と並んで、お子さまのむし歯予防に選択されることの多い方法です。

■シーラントの手順

1.歯のおそうじ



まずは歯をきれいにクリーニングします。歯の溝には食べかすや歯垢がこびりついています。専用の器具でしっかりと取り除きます。

2.リン酸エッチング



エッチングという酸処理を行います。リン酸という酸でエナメル質や象牙質をざらざらにして、歯質の表面にシーラント剤をしっかりと接着させることが目的です。

歯を削るの!? とびっくりされてしまうかもしれませんが、数時間から数日で、再石灰化により回復できる範囲の処置ですのでご安心ください。

3.シーラント材を流し込みます



細いノズルを使用して、シーラント剤を慎重に塗布していきます。

足りなくてもいけませんが、溝の外にあふれてしまうようでは噛んだときに咬み合わせがおかしくなるので、多すぎてもいけません。あふれてしまった場合は固まる前にしっかりふき取ります。

4.光をあててシーラントを硬化させる



シーラント剤を塗布したらすぐに、光照射を行いシーラントを硬化させます。光を当てたあとは、短い針のような器具を使ってシーラントがしっかり固まっているかチェックをします。

しっかりついていなかったり、はがれてしまっていたら、再度シーラントを塗布して光を照射します。またシーラント剤が多すぎたりした場合は、ていねいに削り落として調整します。

5.シーラント完成



これでシーラント処置は完了です!

言葉でご説明するとたいへんなことのようですが、むし歯の治療のように歯を削るわけではないので痛みもなく、お子さまでも負担にならない短時間で処置は完了いたします。

■シーラントの効果

歯の溝が滑らかになり、歯垢や食べ物がつきにくくなり、歯磨きが容易にできるようになります。溝に食べかすなどが付着するのを防ぐことで、むし歯の発生を予防できます。むし歯の発生率を60%程度まで減少させてくれると報告されています。

またシーラントにはフッ素が含まれているため、歯の表面を強化してくれる効果もあります。

■シーラントの耐久性

シーラントは、破損などがなければ数年は持つことが多いです。しかし、シーラントそのものは強固なわけではないので、奥歯で硬い物を噛んだ時に割れてしまうこともあります。シーラントが取れてしまった場合は放置しないで、すぐに新しいシーラント処置をさせていただきたいです。中途半端に残っていると反対に虫歯になりやすくなることがあるからです。

■シーラントの費用

シーラント処置は保険の範囲内で行える予防処置です。乳歯にも適用できます。

■シーラント処置を行う時期

お子さまの口腔内の状態によって、シーラントをすすめしたい場合も、必要がない場合もありますが、時期としては、歯が生えてきた頃に処置をするのをご検討ください。

乳歯が生えてくる3~4歳頃、今回ご紹介した6歳臼歯、奥歯の永久歯が生えてくる5~6歳頃、むし歯になりやすい12歳臼歯が生えてくる12歳頃を目安としてみてください。



■シーラント処置を行うときのポイント

*積極的な予防

一生つきあう永久歯が生えてきたころには、積極的な予防をおすすめします。むし歯が進行してしまうと、歯を削ることになってしまうことがほとんどです。シーラント処置で、お子さまのまだやわらかい歯をむし歯から守ることができます。

*歯みがきは怠りなく

ただ注意していただきたいのは、シーラントをしたからといって虫歯にならないわけではないという点です。シーラントをしても、毎日のブラッシングは、とても重要です。お子さまの歯みがきの仕上げ磨きや、きちんと歯ブラシの毛先が奥歯まで届いているか、見てあげてくださいね。

*定期検診を受けてください

また、定期検診を受けることを習慣としていただきたいのです。シーラントした部分の歯の表面は見えにくく、むし歯になってしまうと見た目だけでは気づかず、むし歯が進行してしまうということもあり得るのです。

*メインテナンスの考えをお持ちください

シーラント治療は樹脂を流して固めているだけなので、通常の詰め物より取れやすくなっています。粘着性の高いガムやキャラメルを食べた際や、強く噛んだり、歯ぎしりでも外れてしまう事があります。その場合は、あらためてシーラント処置をすることをおすすめします。中途半端にとれてしまうと、その隙間に食べかすがつきやすくくなりむし歯の原因になってしまうかもしれませんから。



永久歯は生え変わりません。お子さまを一生支えることになる歯を、生えてきたそのときから守ってあげてください。


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24年01月24日

インビザラインのマウスピースが浮くときはどうする?原因も解説!

こんにちは。千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」です。 インビザラインのマウスピースを確認

インビザラインは、透明に近いマウスピースを装着することで歯に力をかけて歯を動かす矯正方法です。

しかし、特に新しいマウスピースを使用する時、歯にフィットせず浮くと感じることがあります。なぜ、マウスピースが浮いてしまうのでしょうか。また、浮いたままで治療を続けた場合、どのような弊害があるのでしょうか。

今回は、マウスピースが浮いてしまう理由と、そのまま放置してはいけない理由を解説します。マウスピースが浮く時の対処法もご紹介するので、ぜひ参考にしてください。

インビザラインとは?

インビザラインのマウスピースを持った女性

インビザラインとは、アメリカに本社があるアライン・テクノロジー社が開発した歯並びを改善する矯正治療方法です。矯正治療は大きく、固定式のワイヤー矯正と取り外しができるマウスピース矯正に分けられますが、インビザラインはマウスピース矯正にあたります。

インビザラインのマウスピースは透明に近いため、装着していても目立ちにくいです。軽く薄いため、違和感や痛みが少ない点もメリットです。

食事や歯磨きの際は取り外せるため、治療中でも口腔内を清潔に保ちやすく、虫歯や歯周病のリスクも低いといえます。

インビザライン治療を行う際は、まず患者さまの歯並びの型取りを行い、治療計画に従ってマウスピースを作成します。マウスピースの枚数は、お口の状態や患者さまのご希望によって異なります。

インビザラインで歯が動く仕組み

歯茎の中にある歯を支える骨(歯槽骨)と歯根は、歯根膜で覆われています。歯根膜は、歯にかかる力を吸収するクッションの役割を果たしています。

歯根膜には、一定の厚みを保とうとする性質があります。マウスピースと歯がしっかりとフィットしていると、歯が引っ張られるので歯根膜の一方が縮み、一方が伸びます。

縮んだ歯根膜は、厚みを元に戻すために顎の骨を減らそうと働きます。伸びた歯根膜は、縮むために顎の骨を作ろうと働きます。

骨の再生と吸収が繰り返されることで、次第に歯が動くのです。1枚のマウスピースで動かせる距離は約0.25mmとされており、2週間に1回程度交換して理想の歯列を目指します。

インビザラインのマウスピースが浮く原因とは?

インビザラインのマウスピースが浮く

インビザラインのマウスピースは、患者さまの歯型に合わせて作製されています。そのため、本来は歯にぴったりフィットします。

しかし、以下のような理由から浮いてしまうことがあります。

マウスピースに歯が馴染んでいないため

マウスピースは定期的に交換する必要がありますが、新しいマウスピースを装着した直後は浮いているように感じることがあります。

歯を動かすために若干の隙間が設けられていることが原因なので、歯が移動すれば徐々に改善されます。交換後、2~3日たっても浮いている場合は、歯科医師に相談してください。

装着時間が不足しているため

インビザラインのマウスピースは、毎日20~22時間装着しなければなりません。装着時間が短いと治療計画どおりに歯が動ないので、マウスピースがフィットしなくなってしまうケースがあります。

マウスピースが変形したため

インビザラインのマウスピースは、弾力のある柔らかいシリコン製です。不用意に何度も着脱を繰り返すと、変形してしまいフィットしなくなる可能性があります。

適切ではないゴムを使用したため

インビザラインでは、矯正力を強めるためにゴムかけを行うことがあります。マウスピースの切れ込みや、歯に装着した突起物にゴムをかけて、矯正力を調整するのです。

使用するゴムの太さや長さはさまざまですが、適切でないものを使用するとマウスピースが浮いてしまうことがあります。

歯の移動が治療計画と異なったため

治療計画の想定とは異なり、歯が大きく移動したり、逆に動かなかったりする場合があります。治療計画と実際の歯の動きにズレがある場合、マウスピースが浮くことがあります。

チューイ―を使用しなかったため

新しいマウスピースを装着する際は浮きやすいですが、それを軽減するために用いるのがチューイ―です。マウスピースを装着した後、シリコン製で弾力のあるチューイ―を噛んで歯と密着させましょう。

インビザラインのマウスピースが浮いたままにしてはいけない理由

マウスピースが浮いたままにしてはいけないイメージ

マウスピースが浮いたまま治療を続けてしまうと、さまざまな弊害が起こります。

まず、歯に矯正力がかからなくなるため、治療計画どおりに歯が動かなくなります。治療期間が延長され、新たにマウスピースを作製することになり、その分費用が増えるでしょう。

また、歯が動かないだけではなく、一部分だけが動いたり、動かなかったりすることでかえって歯列が乱れてしまうことも考えられます。そうなると、再治療が必要となるでしょう。

マウスピースがぴったりと歯にフィットしていないと、縁の部分が粘膜にあたるなどして傷つくこともあります。

マウスピースが浮くときはどうしたらいい?

マウスピースが浮くときの疑問

マウスピースが浮いている時の対処法は、以下のとおりです。

装着時間・装着方法を守る

まずは、装着時間と装着方法を確認しましょう。インビザラインでは、1日20~22時間以上、マウスピースを装着しなければなりません。装着時間が短い場合、マウスピースが浮く可能性があります。

正しい方法で装着することも重要です。装着方法は歯科医院で指導してもらえるので、改めて確認すると良いでしょう。

チューイ―を使用する

指だけでうまくマウスピースを装着できない場合や、浮いてしまう場合は、チューイ―を噛むようにしましょう。

マウスピースの装着後、全体的に噛んでください。次に、浮いてしまう箇所に集中して噛みます。

新しいマウスピースに交換した後2~3日は、15分程度噛むようにしましょう。

1つ前のマウスピースを使用する

新しいマウスピースに交換した結果、馴染むまでしばらく浮いてしまうことがあります。2~3日たってもフィットしない場合、新しいマウスピースを交換する段階まで歯が動いていない可能性があるでしょう。

予定している位置に歯が動くまで、1つ前のマウスピースを使用するよう指示されることがあります。自己判断でマウスピースの装着期間を延ばすとリスクがあるので、必ず歯科医師に相談してください。

ゴムかけをして部分的に矯正力をかける

マウスピースが浮いてしまう箇所は、十分に歯が移動していないかもしれません。その部分だけに強い矯正力をかけるために、ゴムかけを行うことがあります。

新しいマウスピースを作製する

作成済みのマウスピースが浮いてしまい、このままでは治療を進められないと判断される場合もあるでしょう。治療計画を修正して、新たにマウスピースを作製する必要があります。

新たなマウスピースが手元に届くまで、1ヶ月ほどかかるのが一般的です。治療期間が延びることは理解しましょう。

新たなマウスピース作製のために、費用が追加でかかることもあります。

まとめ

インビザラインのマウスピース

インビザライン治療では、複数のマウスピースを定期的に交換しながら装着することで歯を動かします。

マウスピースが歯にぴったりとフィットしないと、矯正力が十分にかかりません。治療計画通りに歯が移動しないだけではなく、歯列が乱れてしまうこともあり得ます。

マウスピースが浮く原因は、装着時間が短いことや、チューイ―を噛まなかったことなどがあげられます。特に、新しいマウスピースを装着した際は浮きが生じやすいので、チューイ―を噛むようにしましょう。

マウスピースが浮いてしまった際の対処法として、ゴムかけや以前のマウスピースを使用することが挙げられます。場合によっては、治療計画を修正して新たなマウスピースを作製することもあります。

治療期間が延び、費用が追加で必要になることもあるので、マウスピースが浮いてしまった際は歯科医師に相談してください。

インビザライン矯正を検討されている方は、千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」にお気軽にご相談ください。
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24年01月17日

インプラント治療の失敗例!成功させるための対策も解説!

こんにちは。千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」です。

インプラントで失敗した人

インプラント治療とは、歯を失った顎の骨に人工歯根を埋入し、人工歯を被せて口腔機能を回復する治療です。ご自身の歯のようにしっかり噛めること、見た目が自然であることなど、メリットの多い治療です。

しかし、稀に治療がうまくいかない、すぐにインプラントが破損した、抜け落ちたという例もあります。

今回は、インプラント治療で失敗しないために、失敗例や原因、成功させるための対策を解説します。インプラント治療を検討している人は、参考にしてください。

インプラント治療の失敗例

インプラントの失敗で悩む人

インプラント治療における主な失敗例を、原因とともに解説します。

インプラント体と骨がうまく結合しない

インプラントは、歯を失った部分に人工歯根(インプラント体)を埋入して顎の骨と結合させ、人工歯を被せる治療です。そのため、骨としっかり結合しないと、インプラント体が抜け落ちます。

インプラント体の素材は、人間の身体になじみやすいチタンかチタン合金です。基本的には、骨と問題なく結合します。

しかし、以下のような要因がある場合、骨との結合が妨げられ、インプラント治療の失敗につながることがあるでしょう。

  • 骨粗しょう症などで骨密度が低い
  • 喫煙者であるため歯茎に十分な血液が届かない
  • 糖尿病や歯周病を罹患している
  • インプラント体の埋入方向や深度を誤った
  • 骨の量を増やす手術が失敗した

インプラント体が破損する

ごく稀ですが、インプラントを使っているうちに破損することがあります。破損の原因としてまず挙げられるのは、使用しているインプラント体が細い・薄いことでしょう。

インプラント体は国内外さまざまなメーカーが製作しており、形状や大きさ、素材が異なります。インプラント体が細い・薄いと、限られたスペースにも埋入しやすいというメリットがあります。

しかし、適したインプラント体を選択しないと、インプラント体の破損につながるのです。どのようなインプラント体を用いるかは歯科医師が判断するので、歯科医師の経験や知識が重要といえるでしょう。

また、インプラント体と人工歯をつなぐアバットメントが、歯ぎしりや食いしばりによって緩むことがあります。インプラント体の破損の原因になるので、アバットメントの状態も定期的に確認しなければなりません。

インプラント周囲炎になった

インプラント治療は、手術が終われば終わりではありません。インプラント体も人工歯も人工物なので虫歯になりませんが、インプラント周囲の組織に炎症が起こることがあります。

インプラントの歯周病ともよばれる、インプラント周囲炎を発症することがあるのです。

インプラント体は天然の歯根よりも細菌に弱く、一度感染すると治療が困難で急速に進行します。そのため、天然歯以上にしっかりとメンテナンスする必要があります。

インプラント治療が失敗した際の再手術の条件として、定期メンテナンスを受けていることを挙げる歯科医院も多いです。

見た目が悪く目立つ

入れ歯やブリッジと比較して目立たず、天然歯のように見えることがインプラント治療のメリットの一つです。

しかし、骨や歯肉を大幅に失っている人の場合、インプラントの人工歯が大きく露出しているため、長く見えて目立つことがあります。健康的で美しい歯を期待していた場合は、失敗したと感じるかもしれません。

インプラント治療を成功させるために

インプラント治療の説明

インプラント治療は、患者さまにとってメリットが多く、満足度の高い治療といえます。費用が高額で手術も必要なので、失敗を防ぎたいと思う人が多いでしょう。

インプラント治療を成功させるための対策は、以下のとおりです。

信頼できる歯科医院を選ぶ

インプラント治療が可能なのかを判断し、インプラント体や人工歯の選択、治療計画の作成、インプラントの埋入手術、術後のメンテナンスを行うのは歯科医師です。最後まで安心して任せられる歯科医院を選びましょう。

自由診療であるため歯科医院によって費用が異なりますが、費用だけで判断するのは推奨できません。インプラント治療の実績や知識が十分にあり、検査や手術のための設備が整っている歯科医院を選んでください。術後のメンテナンスも任せられることが重要です。

また、何かあった際にすぐに相談できる雰囲気の歯科医院であれば、安心して治療を受けられるでしょう。

禁煙する

日本口腔インプラント学会は、禁煙宣言をしています。喫煙によるインプラントへの悪影響は大きく、寿命を縮める大きな原因であるためです。

費用と時間をかけたインプラントを失わないために、喫煙者の人はできる限り禁煙しましょう。

ナイトガードを装着する

インプラントだけではなく、歯ぎしりや食いしばりで大きな力がかかり続けると天然歯もダメージを受けます。特にインプラントの場合、クッションの役割を果たす歯根膜がないため、余計に大きな力がかかるでしょう。

癖である歯ぎしりや食いしばりを改善するのは困難です。そのため、歯ぎしりや食いしばりがある人がインプラント治療を受けた際は、ナイトガードを装着しましょう。

毎日のセルフケアと定期メンテナンスを欠かさない

インプラント周囲炎からインプラントを守るために、食後は丁寧に歯磨きしてください。歯科医院を定期的に受診し、インプラントの状態を確認してもらうことも重要です。

定期検診の際はクリーニングも受けて、歯ブラシでは届かない部分もきれいにしてもらってください。日頃の歯磨きに関する疑問がある場合は、ブラッシング指導を受けてアドバイスをもらうとよいでしょう。

インプラント治療が向かない人の特徴

インプラント治療が向かないイメージ

治療前のカウンセリングの際に、インプラント治療を避けるべきと判断されることがあります。

骨粗しょう症の人

骨粗しょう症を患っている人の場合、主治医と連携しながらインプラント治療が可能かを判断する必要があります。処方されている薬によっては、顎の骨が壊死する、骨とインプラントがうまく結合しないなどのリスクが生じるからです。

全身疾患で血糖値をコントロールできていない人

糖尿病や心臓病、肝臓病、高血圧などを患っている人で、血糖値が十分にコントロールできていない場合は、インプラント治療を受けられないことがあります。手術部位が細菌に感染しやすく、傷の治りが悪くなるリスクがあるからです。

妊娠中の人、20歳以下の人、高齢の人

妊娠中の人の場合、体調が不安定になりやすいのでインプラント治療は避けたほうがよいでしょう。出産後か、安定期に入ってから治療を受けるよう勧められることがあります。

成長期のお子さまや、定期的な通院が難しい高齢の人も、インプラント治療は難しいでしょう。

禁煙できない人

喫煙していてもインプラント治療はできますが、長持ちさせることを考えると推奨できません。禁煙できない人は、インプラント治療は不向きといえるでしょう。

外科手術を受けられない人

インプラント治療は外科手術を伴うため、外科手術を受けられない人はインプラント治療を受けられません。外科手術に対して強い恐怖心がある場合は、静脈内鎮静法によってリラックスした状態で手術を受けられる歯科医院もあります。

まとめ

インプラント治療の器具

インプラント治療の成功率は90%以上といわれており、10年以上インプラントを使い続けられる人が少なくありません。事前に精密検査を行い、無理のない治療計画を立案し、経験のある歯科医師が治療にあたれば、長く使い続けられるでしょう。

しかし、費用は高額で外科手術が必要であるため、患者さま自身もどのようなリスクがあるのかを知る必要があります。対策を講じることも大切です。

特に、骨粗しょう症の人、糖尿病などの全身疾患がある人については、治療が行えるのか主治医と連携しながら判断しなければなりません。持病がある人は、歯科医師に相談してください。

また、インプラントを長く快適に使い続けるためには、治療後のメンテナンスが欠かせません。インプラントや人工歯は人工物ですが、歯ぎしりや食いしばりによる負荷や、インプラント周囲炎によって破損・脱落するリスクがあります。

毎日の歯磨きや定期検診で、インプラントやほかの歯も守りましょう。

インプラント治療を検討されている方は、千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」にお気軽にご相談ください。


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24年01月12日

歯が欠けたとき、折れてしまったとき

食事中に口の中に違和感を感じ、なんだろう・・・ と思ったら、歯が欠けていた! そんな経験をしたことがある方もいらっしゃるかもしれません。そんなときはほおっておかないですぐ歯医者へ。この記事では、歯が欠けたときの原因や治療法をお伝えします。



■歯が欠ける、折れるのはこんなとき

歯の表面のエナメル質は、人体の中でも最も堅い組織ですが、それでも欠けてしまうことがあるんです。健康な歯は、食事などで堅いものを食べたからと言って折れたり欠けたりすつることはありません。折れたり、欠けたりした歯にはなにか問題が起こっていた可能性があります。

*むし歯になっていた

むし歯とは、むし歯の原因菌によってエナメル質や象牙質が溶かされる病気です。象牙質のほうが歯の表面のエナメル質より柔らかいため、先に溶けてしまいます。中が空洞になった歯は、もろくなり、欠けやすくなります。歯がしみていたというような前兆はありませんでしたか?

*酸蝕症になっていた

歯は酸に弱いのです。スポーツドリンクやコーラ、炭酸水といった酸を含む飲料を間をおかず飲み続けるようなことでも傷んでしまいます。酸蝕症とは、むし歯と同様に歯のエナメル質がとけてしまう症状ですが、むし歯と異なるのはそれが歯全体に起こる点なんです。エナメル質が溶けて薄くなり、象牙質がすけてみえるようになったときには、知覚過敏やむし歯のリスクが高くなり、歯そのものももろくなって欠けやすい状態になっています。

*スポーツや事故などによる外傷

エナメル質は人体で最も硬い組織ですが、それでも強い衝撃を受けたら欠けたり折れたりしてしまいます。スポーツ中の事故なら、そのままにしておくと欠けた箇所がお口の中を傷つけることもあります。転倒やスポーツ中の事故などによって強い衝撃を受けると、歯が欠けたり破折したりすることがあります。

*歯ぎしりや食いしばりによって負荷がかかっている

歯ぎしりや食いしばりの癖は歯が欠ける原因になります。特に神経の治療を受けた歯は、健康な歯よりもろくなっているため、歯の根っこから割れてしまうこともあります。集中しているときなどに無意識に上下の歯が接触する癖がある場合も、歯に負担がかかっています。

■欠けた歯を放置していると

残念ながら、歯が欠けたり折れたりしてしまったら、新しい歯が生えてくるということはないのです。だからといって、痛みがないからと欠けた歯や折れた歯を放置しておくのはよくありません。表面のエナメル質が損なわれ、象牙質が露出するとそこからむし歯にかかりやすくなります。象牙質は熱や振動に敏感なため、触れただけで痛みを感じるようになるでしょう。欠けた箇所を舌でさわったり押したりしないでください。雑菌がはいって、歯の神経が感染するかもしれません。できるだけ早く歯医者に行きましょう。

■歯が欠けてしまったときの治療

損傷の程度によりふさわしい治療法があります。

*脱臼した歯をもどす

事故などで、健全な歯が完全に抜けてしまった場合は、道路に落ちても自分で洗ったりせずに牛乳に入れて持ってきてください。もどせるかもしれません。時間との勝負で、30分以内なら成功率が高いです。歯を乾燥させないようにしてください。歯は骨から直接生えているわけではなく、歯根膜という線維性の組織によって支えられているのですが、歯根膜の断裂などにより歯が抜け落ちるのを脱臼といいます。歯をもどせるかどうかは、抜けてからの時間が短いことと、歯根膜という膜がどれだけ残っているかどうかがポイントになります。

*コンポジットレジン充填

欠けた部分が小さければ、プラスチック製の素材で補填することができます。コンポジットレジンは、紫外線照射によって固まる素材でいろいろな症例で使用されます。カラーが豊富で、重ね合わせて使用することで自然な仕上がりに近くなるように調整できます。コンポジットレジンを使用して修復する治療法をコンポジットレジン充填と言います。保険診療の範囲内での治療が可能です。

*ラミネートべニア

歯に模した薄い剥片を付け爪のように装着するラミネートべニアという治療法を選択できる場合もあります。歯の表面を薄く削る必要があります。歯の表面に装着する素材はセラミック製で、シェルと呼ばれ、装着した歯が透けてみえるほど薄いものです。自然な白さを実現するために、接着剤の色や、元の歯の色を消すシェルを重ねづけするなど、繊細な調整を施していきます。自費診療で行います。

*セラミック治療

損傷がもう少し大きい場合は、修復物を作製します。詰め物や被せ物の型取りが必要です。保険診療では銀歯やプラスチック素材を使用します。自費診療の選択が可能なら、審美性や強度にすぐれたセラミック素材をおすすめします。特に目立ちやすい前歯や強い力がかかる奥歯には、セラミック素材の修復物が適しています。

いろいろな白い歯

*クラウン

残った歯を削り、土台をはめ込み、その上に人工の歯、クラウンを被せます。歯は折れてしまったが根が残せる場合に選択できる治療法です。前歯などの目に見える範囲の歯は、自然の歯の色に近い素材が多くの患者さまに選ばれます。

当院で使用する補綴素材

*ブリッジ

神経や根の損傷が著しく、抜歯しなくてはいけない場合もあります。そんな場合の選択肢のひとつとして「ブリッジ」という治療があります。失われた歯の両隣の歯を削って支台とし、支台と欠損部を連結したクラウンを橋のように渡します。違和感は少ないのですが、両隣の歯を削る必要があるため、力の関係上、両隣の歯の負担が大きくなります。また汚れがたまりやすいという面もあります。

*義歯(入れ歯)

部分義歯と総義歯があります。部分義歯は、人工床に人工の歯をとりつけ、金具で両隣の歯に固定するものです。入れ歯は保険診療で費用を抑えて作製することができる点がメリットですが、不便さもあります。自分の歯と比較すると、噛む力が20~30%ほどになるため、硬い食べ物が食べにくくなってしまいます。また、部分入れ歯では入れ歯を支えるために「クラスプ」と呼ばれる留め具を自身の歯に引っ掛けますが、これが歯ぐきや歯に相当な負担をかけてしまうのです。自由診療では、ばねのない部分義歯を作製することも可能です。

*インプラント

顎の骨にチタン製のねじ状の歯根を埋め込み、そのうえに人工歯を被せる治療法です。チタンは骨と結合する性質を持っており、比較的体に負担をかけません。埋め込まれた人工歯根は顎の骨にしっかり固定されるので、自分の歯のように違和感を覚えず咀嚼することができるようになります。

インプラント治療は平均して約3~6ヶ月の時間が必要です。例として二回法の治療の流れをご紹介します。インプラントを埋め込む手術の後、上顎でしたら6か月、下顎でしたら3か月程度の定着期間を置いて、歯ぐきを開き、人工歯の接合部分を取り付ける治療を行います。インプラントを埋め込んだ歯肉部分が十分治癒するまでの時間を設けるので、感染のリスクが低くなる方法です。二回法はほとんどの方に適応できる手術です。

インプラントについて詳しくはこちら

欠けてしまった歯、折れてしまった歯。歯は残念ながら再生することはありません。しかし、放置しているとむし歯のリスクが高くなり、噛み合わせがくずれ、欠けた歯の先がお口の中を傷つけたり、いいことはありません。痛みがないから、いまさら急がなくてもとおっしゃらずに、早めに歯科を受診してください。なによりも、ご自身のからだをきちんをメインテナンスしてあげることは、心にもいい影響がありますよ。


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24年01月10日

ワイヤー矯正の器具が外れたら!放置してはいけない理由と対処法!

こんにちは。千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」です。

ワイヤー矯正をする女性

「ワイヤー矯正の器具が外れたらどうしたらいいの?」「放置したらどのような問題がある?」など、気になる方がいるのではないでしょうか。

ワイヤー矯正の器具が外れた際は、放置してはいけません。ワイヤーやブラケットなどは、精密に調整された力で歯を動かしており、装置が機能しないと治療の進行に支障をきたす可能性があるためです。

外れた装置を放置すると、治療期間が延長になる場合や、すでに動いた歯が元の位置に戻る場合があります。

今回は、ワイヤー矯正の器具が外れる原因や放置してはいけない理由、対処法について詳しく解説します。ワイヤー矯正を検討されている方やワイヤー矯正中の方は、ぜひ参考にしてください。

ワイヤー矯正とは?

ワイヤー矯正

ワイヤー矯正は、歯の表面に「ブラケット」と呼ばれる装置を専用の接着剤で貼り付け、ワイヤーを通して歯を徐々に正しい位置へ動かす歯列矯正です。従来は金属製のブラケットが使用されていたため、見た目を気にする患者さんには敬遠されることがありました。

しかし、最近では、セラミックやプラスチック製の透明なブラケットを使用することで、目立ちにくい矯正歯科治療が可能になり、見た目が気になる患者さんでも、矯正治療を受けやすくなっているのです。

透明なブラケットは、歯の自然な色に溶け込むため、日常生活において矯正装置が目立たないというメリットがあります。

ワイヤー矯正の器具が外れる原因

ワイヤー矯正の器具が外れる原因を考える女性

ワイヤー矯正の器具が外れる原因は主に、取り扱いの不注意です。矯正装置に強い衝撃が加わるような動作は避けなければなりません。

ワイヤー矯正の器具が外れる原因を、以下に詳しく解説します。

硬い食べ物を頻繁に摂取している

矯正装置は、専用の接着剤で歯に装着され、完全に固定されるまでには約24時間かかるとされています。装着直後は特に注意しましょう。

時間が経過したら、すべての食べ物を食べてよいわけではありません。特に、せんべいやナッツ類、粘着性のあるガムなどは避けましょう。

装置を装着してすぐは違和感があり、自然とこれらの食品を避ける傾向にありますが、慣れてくると何でも食べたくなることがあります。慣れてきたときこそ、装置へのダメージを避けるために、食事内容に注意を払うことが重要なのです。

指や舌で矯正装置を触っている

マルチブラケットと呼ばれる一般的な固定式の矯正装置は、各歯に接着されたブラケット(四角い装置)にワイヤーを通して使用します。

しかし、指や舌で装置を触る習慣があると、気付かないうちにワイヤーが曲がり、結果として装置が外れることがあるのです。

さらに、装置を継続して触っていると金属疲労を引き起こし、ワイヤーが折れやすくなります。食事中に何かが装置に挟まった場合は、歯ブラシを使用して取り除きましょう。

叢生の治療を行っている

矯正治療を始めた当初、歯並びの凸凹(叢生)が多い場合、引っ張られる力も大きくなるため、装置が外れやすい状態になることがあります。

食事をしていないときでも装置が外れることが稀にありますが、この凸凹がある程度解消されるまでは、装置の付け直しを何度か行う必要があるでしょう。一般的に、凸凹は3か月〜半年程度で改善されることが多いため、その期間の辛抱が求められます。

電動歯ブラシで強く磨いた

電動歯ブラシの振動によって装置が外れることがあります。そのため、矯正中は通常の歯ブラシを使用しましょう。矯正治療中に電動歯ブラシを使用する場合は、歯に軽く押し当てる程度に留めてください。

また、歯間ブラシやタフトブラシを使用することで、磨き残しを軽減できます。

ワイヤー矯正の器具が外れたまま放置してはいけない理由

ワイヤー矯正が外れたままにしてはいけないイメージ

ワイヤー矯正の装置は、歯並びが整ったら取り外すことを想定して装着されており、強力に固定されているわけではありません。

また、外れた装置をそのまま放置すると、装置が歯や歯茎に当たって痛みを引き起こすことがあります。治療の進行にも影響を及ぼすため、装置が外れたら速やかに歯科医師に相談しましょう。

外見上は問題ないように見えても、矯正装置は非常に精密な力加減で歯を動かしています。装置が正しく機能していない場合、目指す歯並びになるまで時間がかかることがあるのです。また、すでに動き始めていた歯が元の位置に戻る可能性もあります。

矯正装置が外れたら、自己判断で放置せず、必ず歯科医師に相談しましょう。矯正治療は緻密な計画と管理が求められるもので、治療を成功させるためには装置が正しく機能していることが重要です。何か問題が発生した場合は、早急に歯科医院に連絡してください。

ワイヤー矯正の器具が外れたときの対処法

ワイヤー矯正の器具が外れたときの対処法を説明

ワイヤー矯正の器具が外れたらどうしたらよいのでしょうか。外れた装置によって対処法は異なります。

ワイヤー矯正の器具が外れたときの対処法は、以下のとおりです。

ワイヤーが外れた場合

矯正治療中のワイヤーは、無理な力が加わるとブラケットから外れることや、飛び出すことがあります。ワイヤーがブラケットから外れた場合、可能であれば元の位置に戻しましょう。

ワイヤーが戻らないときはワックスを使ってブラケットに固定してください。ワックスで固定できないときには、飛び出たワイヤーを切断して口内を傷つけないようにしましょう。

ワイヤーを切断するときは、爪切りやニッパーを使って切断してください。切断したワイヤーを誤って飲み込まないように注意しましょう。

ブラケットとメインワイヤーを結合する部分をリガチャーワイヤーといいます。リガチャーワイヤーが外れた場合、ようじや割り箸を使って、リガチャーワイヤーをブラケットの横の結び目に戻しましょう。

戻らない場合は、速やかに歯科医院を受診してください。

ブラケットが外れた場合

ブラケットは矯正治療に欠かせない器具ですが、硬いものを噛んだ際に外れることがあります。外れたブラケットが歯の上で動いてしまった場合は、歯科医師からもらったワックスを使ってワイヤーに固定し直しましょう。

特に奥歯のブラケットが外れると、ワイヤーも外れる可能性があります。ワイヤーが外れた場合は、ワイヤーの先端を折り曲げて固定してください。

しかし、ご自身でワイヤーを繰り返し折り曲げると、折れるリスクがあります。頻繁にブラケットが外れる場合は、歯科医師に相談してください。

万が一、ブラケットが完全に歯から外れたら、清掃して保管しましょう。状況によっては、外れたブラケットを再利用できる可能性があります。

バンドが外れた場合

矯正治療中、奥歯に装着されているバンドが外れた場合、ご自身で元の位置に戻すのは難しいです。外れたバンドをそのままにすると、矯正効果が得られなくなるだけでなく、バンドと奥歯の間に虫歯が生じるリスクも高まります。

そのため、バンドが外れた場合や取れかかっている場合は、速やかに歯科医師に相談しましょう。

パワーチェーンが外れた場合

パワーチェーンが外れた場合は、ハサミを用いて切れた部分を切断しましょう。パワーチェーンはゴム製のため比較的簡単に切断できますが、口内を傷つけないように注意してください。

パワーチェーンは通常、約2週間ごとに交換する器具なので、装着後2週間以上経過している場合は、外れても問題ありません。

しかし、装着から2週間以内にパワーチェーンが外れた場合は、矯正効果が低下する恐れがあるため、速やかに歯科医師に相談しましょう。

セパレーターが外れた場合

セパレーターは、歯と歯の間に差し込むゴム製の装置です。セパレーターを使用する目的は、歯と歯の間にすき間を作ることです。矯正治療が順調に進むと、歯間にすき間が生まれ、その結果、セパレーターが自然と外れることがあります。

セパレーターが外れた場合、次の診察日が4~5日以内であれば、そのまま放置しても問題ありません。

しかし、次回の診察まで10日以上の時間がある場合は、できた歯と歯の間のすき間が閉じてしまう可能性があるため、早めに歯科医院を受診しましょう。

まとめ

ワイヤー矯正の模型

今回は、ワイヤー矯正の器具が外れる原因や放置してはいけない理由、対処法について詳しく解説しました。

ワイヤー矯正の器具が外れたら放置せず、適切に対処しなければなりません。外れた装置を放置すると、治療期間の延長や後戻りなど、望ましくない結果を招くことがあるのです。

また、日常生活においては、矯正装置に無理な力を加えないように注意し、食品選びや口腔ケアにも気を配る必要があります。ワイヤー矯正は長期にわたる治療のため、装置は慎重に取り扱いましょう。

矯正治療を検討されている方は、千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」にお気軽にご相談ください。


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23年12月30日

白く輝く歯を手に入れよう

木更津きらら歯科のオフィスホワイトニングとホームホワイトニングをご紹介します。白くきれいな歯は、さわやかで印象的ですね。きれいな白い歯を手にいれるには、歯の美しさを保つためにはどうしたらいいでしょうか。



■白さが失われる原因

*外的要因

ステインという言葉を聞いたことがおありですか? ステインとは歯の「着色汚れ」のこと。「ステイン」は、お茶やコーヒーに含まれるタンニンという色素や、ニコチン、タールといったタバコのヤニなどが、歯の表面に付着してできる歯の汚れです。ステインは、時間がたつにつれ、歯の表面を覆うエナメル質の中まで浸透してしまい落ちにくくなります。飲食後は歯磨きで予防することが大切です。

色の濃い食べ物や飲み物を摂取すると、特にステインは付着しやすくなります。カレーやキムチ、コーヒー、紅茶、緑茶などですね。また歯の表面が乾いていることも「ステイン」がつきやすい状態です。アルコールを摂取したときなどは歯の表面が乾いています。ひとつの例ですが、お酒を飲んでカレーを食べ、タバコを吸い、コーヒーを飲んで、歯をみがかずに寝落ちしてしまうと歯が黄ばみます!

*内的要因

歯の色は、エナメル質の下にある象牙質の色が反映されます。象牙質の色がエナメル質を通して透けて見えるんですね。象牙質はもともと黄色味を帯びているのですが、日本人はエナメル質が薄いため、黄色味が強い人が多いようです。年をとるとエナメル質がすりへって薄くなり、象牙質が分厚くなってくるので、黄色味がより強くなります。歯科医院のホワイトニングでのみ、歯の内部の黄ばみを白くすることができます。

■歯科でのクリーニング

歯科定期検診で行う歯のクリーニングは、内部まで白くすることはできません。.しかし、歯みがきだけでは落とせない汚れもとりのぞいてくれるので、それだけでも清潔感につながります。治療が発生する場合、クリーニングも保険診療で受けることができます。



■ホワイトニング

ホワイトニングとは、歯を削ったり溶かしたりすることなく、歯を白くする方法です。 歯科医院のホワイトニングは、歯の内部から漂白し、人から褒められる白さにしていくことができます。アメリカを発祥の地とするホワイトニングは、現在ではビジネスパーソンの身だしなみとして、美しさの表現として、アンチエイジングの手段として、多くの方に広く求められています。

木更津きらら歯科では、クリニックで行うオフィスホワイトニングと、ご自宅で行うホームホワイトニングを提供しています。

*オフィスホワイトニング

オフィスホワイトニングは当院で行うホワイトニングです。60分~90分程度の治療で白さを実感できるので、早く歯を白くしたい方にお勧めです。施術の終了後には、こんなに短時間でこんなに笑顔の印象が変わるのものなのかしら!? と嬉しい驚きが感じられることでしょう。1回の治療で白さを実感できるのが特徴です。

歯は、食事や嗜好品により着色していきます。着色の原因物質を歯に塗布したホワイトニング剤で分解します。オフィスホワイトニングでは、歯に塗布したホワイトニング剤を、着色物質のたまった歯の内側まで届くようにライトで照射します。これを2~3回繰り返します。オフィスホワイトニングで使用する「ビヨンドライト」は発熱がなく、紫外線も完全にカットされているので安全です。

治療時間:1時間程度。 初めての方の場合、白さを持続するため続けて2回以上のホワイトニングをお勧めします。
効果の実感:治療後すぐ実感できます。※ホワイトニング効果には個人差があります。
効果の継続:3~6か月
価格:49,500円(税込)



症例

お悩み:ホワイトニングとセラミック治療を併用した症例です。患者さまは歯の自然な白さをご希望でした。
セラミック治療:前歯にオールセラミッククラウン(100%セラミック(陶器)の被せもの)を選択しました。審美性に優れたジルコニアオールセラミックのクラウンです。
ホワイトニング:前歯部と犬歯・臼歯部では全く色が違うため、自然な美しさの歯並びをとりもどすために、複数の個所の色合い(色の明るさや色調)を確認しました。加齢による着色もリセットできます。
リスク:しみる可能性があり、24時間の飲食に制限がありました。またセラミック治療において、ご自分の歯を削らなくてはならない部分がありました。

オフィスホワイトニング 49,500円(税込)
ジルコニアオールセラミック 143,000円(税込)

before

after

*ホームホワイトニング

ご自宅で、テレビを見ている時間などでできるホワイトニングです。患者さまにあわせたトレイ(マウスピース)を作成し、ジェル状の薬剤を注入して、1日4時間ほど装着していただくホワイトニング方法です。白さが実感できるまでに数日から2週間ほどかかりますが、効果が6ヶ月~1年と継続するため、時間をかけることができる方にお勧めいたします。

当院で使用しているホームホワイトニングキットは、ご自宅で患者さまご自身で続けやすいことが特徴です。トレイはソフトタイプで装着の不快感が少ないものとなっています。また薬剤は粘性が高いジェル状のため、歯の面に滞留しやすく漏れたり垂れたりもしにくいので、安心してご使用いただけます。

治療時間:1日4時間のマウスピースの装着を 2、3週間程度。 ホワイトニング期間中は、着色の原因となる飲食やたばこは控えてください。
効果の実感:数日から2週間ほどから白さが実感できるようになってきます。※ホワイトニング効果には個人差があります。
効果の継続:1~2年
価格:38,500円(税込)



■きれいな歯を保つために

*ステインを付着させない

クリーニングやホワイトニングできれいな白い歯を手にいれたら、まずは「ステイン」を歯に付着させないことが大事です。タバコや着色の可能性が高いものもを控えることでステイン予防はできますが、心掛けることで白い歯を保つこともできますよ。

  • ワイン、コーヒー、紅茶、カレー、キムチなど色の強いものを飲んだり食べたりしたあとは、なるべく早めに歯みがきをする。
  • 歯みがきがむずかしいときはうがいをする。
  • 水もなかったら、ガムをかんで唾液の分泌を促す。

歯の健康を守るためにお伝えしていることと同じですね。「食べたらみがく」を習慣づけましょう。

*おすすめ歯みがき剤『美歯白(びはく)』シリーズ

木更津きらら歯科ではご自宅用のオーラルケア製品『美歯白(びはく)』シリーズを開発、販売しています。当院の院長中谷が監修を務めております。

『美歯白(びはく)』は、主成分にホタテ貝殻由来のヒドロキシアパタイトを配合した、合成界面活性剤不使用の歯に優しい新デンタルケアシリーズです。特に歯科でのホワイトニングやセルフホワイトニングをされた方には、日々の食生活などでの汚れを落とすために最適です。

歯みがき剤、トリートメント、30日間集中ホワイトニングケアキットというラインナップで、歯の美容と健康をサポートします。ご来院の際に、ぜひお問い合わせください。



*ブラッシング

歯の白さ保つためには、正しいブラッシング方法をおぼえていただくことも大切です。歯ブラシは鉛筆を持つような持ち方で、歯と歯茎に直角に当ててください。毛先を押し付けるのではなく、毛先がそのままの形を保って歯の表面にあたるくらいの力でいいのです。前歯はブラシを縦にしましょう。小刻みに、リズミカルにブラシを動かすのがポイントです。



本年中はお世話になりました。ぜひ新年には、白く輝く歯をとりもどすホワイトニングをご検討ください。


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23年12月28日

インプラントにしたいけれど顎の骨が少ない?骨を増やす治療と費用!

こんにちは。千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」です。 歯のレントゲン
インプラント治療は、失った歯を補う方法として非常に人気です。機能性・審美性に優れていることから、多くの方から選ばれています。 インプラント治療を受ける際は、顎の骨の量が重要なことをご存じでしょうか。顎の骨が薄い場合や量が少ない場合、治療を断られると聞いたことがある方もいるかもしれません。 しかし、顎の骨の量が少ない方でも、インプラント治療を受けられる場合があります。近年では、顎の骨の量を増やす骨造成の治療が進化しているためです。 今回は、顎の骨を増やす骨造成について詳しく解説します。費用もご紹介するので、ぜひ参考にしてください。

顎の骨が少ないとインプラント治療は受けられない?

インプラント治療に疑問がある女性
インプラントは、顎の骨に穴をあけて人工歯根を埋め込み、人工歯を装着する治療です。そのため、顎の骨に適切な厚みや高さがなければ、インプラントが安定しません。 顎の骨の量が少ないと治療が難しいと判断され、治療前の検査の段階で断られるケースもありました。顎の骨の量が少ないと、インプラントと骨が結合しにくく、治療後に抜け落ちるリスクが高いためです。 しかし、近年では骨造成の治療が進化し、顎の骨の量を増やす方法が確立されています。骨造成を受けることで顎の骨の量を増やせれば、インプラント治療を受けられるでしょう。

顎の骨が少なくなるのはなぜ?

歯周病の女性
顎の骨が少なくなる理由は、以下のとおりです。
  • 歯周病
  • 加齢
  • 入れ歯やブリッジの使用
それぞれ解説します。

歯周病

顎の骨が少なくなる主な原因は、歯周病です。歯周病は、歯茎に炎症が生じる病気です。 口腔内の清掃が不十分なことが原因で引き起こされ、歯と歯茎の間の歯周ポケットが深くなります。歯周ポケットに細菌が侵入すると炎症が骨にまで広がり、顎の骨が溶かされて薄くなるのです。

加齢

加齢も、顎の骨が少なくなる原因です。個人差はありますが、顎の骨は年齢とともに薄くなる傾向にあります。 人間の骨は、古い骨が破壊される骨吸収と、新しい骨が作られる骨形成が繰り返されることで、バランスを保っています。 しかし、加齢によって、骨が吸収される速度が骨形成の速度を上回ることがあるのです。新たな骨の生成が間に合わなければ、骨の量が減少します。 特に女性の場合、高齢になると骨吸収を抑える作用のあるエストロゲンが減少するので、骨の吸収がより進行しやすいです。

入れ歯やブリッジの使用

入れ歯やブリッジを長期間使用すると、顎の骨が少なくなることがあります。 顎の骨は、刺激を受けることで厚みや量を保っています。入れ歯やブリッジの場合、噛む力が顎の骨に伝わりにくいため、骨の量や厚みが減少するのです。 入れ歯やブリッジを使用せずに、歯が抜けたまま放置した場合も、骨の量や厚みが少なくなります。

顎の骨を増やす治療法とは?

顎の骨を増やす治療
顎の骨を増やす治療として、広く行われているのが骨造成です。骨造成とは、顎の骨が足りない部分の骨を再生して増やし、インプラント治療を安全に進められる骨の厚みを確保する治療法です。 骨を増やすために、患者さまご自身から取り出した自家骨や人工の骨補填材などを使用します。骨が足りない部分に補填材などを詰めて、新しい骨が作られるように促すのです。 骨造成には、いくつか種類があります。代表的な方法を3つ確認しましょう。 実際の治療では、患者さまの口腔内の状態などを考慮して、歯科医師が適切な治療法を判断します。

GBR(骨誘導再生療法)法

GBR法は、骨が足りない部分に自家骨や骨補填材を充填し、メンブレンとよばれる人工の特殊な膜で覆って骨の再生を誘導する方法です。 骨の再生よりも歯肉の再生のほうが早いため、自家骨や骨補填材を充填しただけでは、骨を再生したい部分に歯肉の組織が再生します。そのため、メンブレン膜で骨と歯肉を遮断し、骨が再生するためのスペースを確保するのです。 GBR法は通常、インプラント治療の前に行われます。新しい骨が再生されるまで、4〜6か月程度待つ必要があるでしょう。 インプラントの埋入と同時に行う場合は、6か月〜1年程度の治療期間が必要です。

サイナスリフト

上顎の上には、上顎洞とよばれる空洞が存在します。サイナスリフトは、歯茎の側面を切開して上顎粘膜と骨を剥がし、すき間に自家骨や骨補填材を充填して上顎の骨を再生させる治療法です。 上顎の奥歯部分の骨の厚さが5mm以下の場合や、多くの歯が欠損している場合に行います。歯茎を大きく切開する必要がありますが、広範囲の骨を増やせること、残っている骨の量に関係なく適応できることがメリットです。

ソケットリフト

ソケットリフトも、上顎の骨を再生させる治療法です。ソケットリフトでは、インプラントを挿入するためにあけた穴から上顎洞の底部を押し上げ、自家骨や骨補填材などを注入して骨を再生させます。 ソケットリフトは、上顎の奥歯部分の骨の厚さが5mm以上ある場合や、歯1本分などの狭い範囲で骨を再生させたい場合に用いられます。ソケットリフトはインプラントの埋入時に行うため、手術回数が増えないことがメリットでしょう。

顎の骨を増やす治療の費用

顎の骨を増やす治療の費用イメージ
インプラント治療にかかる費用は、治療する部位や歯の本数によって異なります。1本あたり300,000〜400,000円が相場です。 顎の骨を増やす場合、インプラントの費用に加えて、骨造成の費用がかかります。治療を開始する前に、歯科医師としっかりと相談しましょう。

GBR法

GBR法の費用は、1本あたり50,000〜100,000円程度です。再生する骨の量や口腔内の状態によって変動します。

サイナスリフト

サイナスリフトの費用は、200,000〜300,000円程度です。サイナスリフトはソケットリフトよりも高額になりますが、ソケットリフトよりも再生できる骨の量が多いです。

ソケットリフト

ソケットリフトの費用は、1か所50,000〜100,000円程度かかるとされています。サイナスリフトと比べると、ソケットリフトは手術がシンプルなので費用も安価な傾向にあります。

骨を増やす治療は保険適用の対象になる?

医療保険イメージ
インプラント治療を安全に行うための骨造成は、基本的には保険適用外です。そのため、骨造成の費用は歯科医院によって異なり、高額になるのが一般的です。 ただし、先天的な病気や、後天的な病気・外傷などの理由で行う場合は、保険適用となるケースもあります。保険適用になるか気になる方は、治療を受ける前に歯科医院で相談しましょう。

骨を増やす治療を受けたあとの注意点

骨を増やす治療を受けたあとの注意点イメージ
骨造成の治療を受けた当日は、飲酒・激しい運動・入浴を控えてください。血流がよくなることで、創部から出血する可能性があります。 手術翌日からは、ふだんどおりに生活して問題ありません。 ただし、手術した部位で硬いものを噛む、歯磨きで傷つけるなど、刺激を与えないように注意しましょう。また、傷口に細菌が侵入すると感染症を引き起こす原因となります。術後は口腔内の清潔を保つことが重要です。 骨造成後に麻酔が切れると、個人差はありますが痛みや腫れが生じることがあります。痛みや腫れのピークは2~3日で、徐々に症状が軽減するのが一般的です。 術後2~3日は、処方された痛み止めを内服して痛みをコントロールしましょう。痛みが長く続く場合や、2〜3日以降も悪化する場合は、歯科医院を受診してください。

まとめ

インプラント治療
インプラント治療を受けるには、土台となる顎の骨の量が十分でなければなりません。以前は、顎の骨の量が少ないとインプラント治療を受けられませんでした。 しかし、近年では骨造成を受けることで顎の骨の量を増やし、インプラント治療を安全に受けられるようになっています。インプラント治療は、多くのメリットを享受できる治療法です。顎の骨の量が少なくてインプラント治療を諦めていた方も、一度歯科医院を受診して相談してはいかがでしょうか。 インプラント治療を検討されている方は、千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」にお気軽にご相談ください。
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23年12月21日

インビザラインの治療における抜歯の必要性とメリットを解説!

こんにちは。千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」です。 抜歯
歯列矯正において近年注目されているのが、インビザラインです。透明なマウスピースを用いるため、目立たないことや取り外しできることが大きな特徴でしょう。インビザラインは、日常生活への影響が少ないとされています。 インビザライン治療を検討する際、治療過程での抜歯の必要性に疑問を感じる方が多いのではないでしょうか。 今回は、インビザライン治療における抜歯の必要性や、抜歯するメリット・デメリット、抜歯が必要となる症例について詳しく解説します。インビザライン治療を考えている方は、ぜひ参考にしてください。

インビザラインの治療では抜歯をする必要がある?

抜歯のイメージ
インビザライン治療において抜歯が必要になるかどうかは、患者さまの歯の状態や矯正の目的によって異なります。 抜歯を必要とする主な理由は、歯列に十分なスペースがないことです。歯並びを整えるために十分なスペースがない場合は、抜歯を選択するのです。 そのため、インビザライン治療を受けるすべての方が抜歯を行うわけではありません。歯並びの問題が軽度であれば、抜歯なしで治療を進めることが可能です。 インビザラインで抜歯をするのは、顎が小さく歯にすき間がない場合や、歯並びの乱れが重度な場合でしょう。詳しくは後述するので参考にしてください。 インビザライン治療を受ける前に歯科医師としっかりと相談し、ご自身の歯の状態や矯正の目的に合わせて最適な治療計画を立てることが大切です。

インビザラインの治療で抜歯をするメリット

インビザラインの治療で抜歯をするメリットイメージ
インビザラインの治療で抜歯をするメリットを詳しく確認しましょう。

歯が動きやすくなる

抜歯によって歯の本数が減ると、歯を並べるためのスペースを確保できます。歯をスムーズに移動できるので、理想的な歯並びを実現しやすくなるでしょう。

複雑な症例でも治療できる

抜歯によって歯を動かすスペースを確保できれば、治療の幅が広がります。歯を大きく移動させなければならない症例でも、治療できるようになることがあるのです。

顔の輪郭に悪影響が出にくい

抜歯せずにインビザライン治療を進めた場合、すべての歯が並ぶスペースがない状態で無理に歯列に乱れた歯を収めることになります。前歯が前方に押し出され、出っ歯のようになることがあるでしょう。 口元全体が前方に突出することで、横顔の美しさを左右するEラインが乱れます。抜歯によって歯を並べるスペースを確保できれば、前歯が飛び出すことを防げます。 口元のバランスを保ちやすく、顎や顔の輪郭への悪影響を抑えられるでしょう。

インビザラインの治療で抜歯をするデメリット

インビザラインの治療で抜歯をするデメリットイメージ
インビザラインの治療で抜歯をするデメリットは、以下のとおりです。

抜歯後に痛みや腫れが生じる

抜歯をした直後は、痛みや腫れが生じます。2~3日をピークに1週間程度で落ち着くのが一般的ですが、痛みが不安な方も多いでしょう。 鎮痛剤を内服すればコントロールできることが多いので、過度な心配は必要ありません。

治療期間が長くなる可能性がある

抜歯を行うと大きなスペースが確保されます。抜歯せずに矯正治療を進めるケースと比較すると、大きく歯を移動しないといけません。 そのため、より多くの時間が必要になります。歯の移動スピードには限界があり、無理に移動させると歯肉退縮などを引き起こすためです。最悪の場合は、歯が抜けるリスクがあります。 歯を移動させる距離が長いときは、スペースを埋めるために治療期間が長くなることがあるのです。

費用がかかる

矯正治療における抜歯には、保険が適用されません。費用は1本あたり5,000~15,000円程度でしょう。 ただし、費用は歯科医院によって異なります。20,000円を超える場合もあります。抜歯の本数が多いほど費用がかかるでしょう。

インビザラインの治療で抜歯が必要な症例

歯並びが気になる女性
インビザラインの治療で抜歯が必要な症例を詳しくご紹介します。

上下の歯の噛み合わせが悪い

上下の歯の噛み合わせがずれているケースでは、抜歯によって十分なスペースを確保したほうがよいでしょう。噛み合わせを適切に調整するために、ある程度自由に歯を移動できるほうがよいからです。

前歯の突出感が強い

前歯の突出は、口元のバランスを損なう要因です。歯列のすき間が狭いために前歯が突出しているケースでは、抜歯が非常に有効でしょう。 抜歯によって前歯が後方に下がるスペースを確保できれば、突出感を改善できます。

下の前歯が上の前歯より前に出ている

下顎の前歯が上顎の前歯より前に出ている反対咬合には、抜歯が有効です。下顎の歯を後方へ移動させる必要があるので、抜歯で必要なスペースを確保できるでしょう。

親知らずが歯列を乱している

親知らずが斜めや横向きなど不適切な方向に生えている場合、後ろから歯列を押すことで歯並びが乱れるケースがあります。歯並びが乱れる要因を取り除くために、親知らずを抜歯します。 親知らずは治療後の歯が再び乱れる後戻りの原因にもなるので、抜歯を選択することが多いです。

どのタイミングで抜歯をする?

歯を抜く治療
矯正治療で抜歯する場合、歯の移動を始める前に抜歯をするのが一般的でしょう。抜歯によって作られたスペースを最大限に活用し、歯を効率的に動かせるためです。 また、歯の移動を始める前に抜歯することで、治療期間を予測しやすくなります。抜歯で確保したスペースを埋める期間を見込んで、計画を立てられるためです。 治療開始前に詳しく検査し、歯科医師は抜歯の最適なタイミングを決定します。抜歯後、歯の移動を始める前に適切な治癒期間を確保することも重要です。 治癒期間は、抜歯した部位の状態や患者さまの全身状態によって異なります。 インビザライン治療における抜歯は、矯正治療の効果を最大化するために行われます。必要に応じて、矯正治療中に抜歯を行うこともあるでしょう。 ただし、治療の途中で抜歯すると治療計画が乱れる可能性があります。

インビザラインの治療では必ず抜歯が必要?

抜歯について疑問がある女性
インビザラインの治療では、必ず抜歯が必要なわけではありません。例えば、IPRで十分なスペースが確保できる症例や、歯と歯の間を改善したい症例などは、抜歯する必要がありません。 インビザラインにおける抜歯は、歯を並べるスペースを確保するために行われます。大きなスペースを必要としない症例では、抜歯は必要ないのです。 IPRとは、歯の側面を少し削ってスペースを確保する処置です。歯の表面のエナメル質を片側最大0.25mm程度削るだけなので、痛みやしみを感じることはないでしょう。 インビザラインでは、治療開始前に歯の移動をシミュレーションします。どの程度削れば歯並びを整えられるのか確認できるので、削りすぎることもありません。 IPRを行えば、抜歯を避けられるほか、治療後の歯並びがもとに戻る後戻りを予防する効果も期待できます。歯の根元のすき間が目立つブラックトライアングルの改善にも効果的でしょう。

まとめ

歯を抜くイメージ
インビザラインに限らず、矯正治療では、歯を動かすスペースを確保するために抜歯を行うことがあります。 上下の歯の噛み合わせが悪い場合や、下の前歯が上の前歯より前に出ている場合など、大きな歯の移動が必要な症例では抜歯を選択することが多いです。必要に応じて抜歯を選択することで、治療の幅が広がるでしょう。 IPRで歯を並べるスペースを確保できる症例や、歯のすき間を改善する症例では、抜歯は必要ありません。 抜歯が必要かどうかは、治療前の歯並びや口腔内の状態、目標とする歯並びによっても異なります。理想の歯並びを実現できるように、歯科医師とよく相談して治療を進めましょう。 インビザライン治療を検討されている方は、千葉県木更津市にある歯医者「木更津きらら歯科」にお気軽にご相談ください。
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23年12月19日

歯科医師による口腔検診の必要性

痛くなければ歯医者に行く必要はないと思っていませんか? 歯科医師がお口の中を拝見することで、むし歯や歯周病だけでなく口腔がんの早期発見にもつながります。定期的にお口の中を検査して、悪いところがあれば早く治してしまいましょう。



■歯科医師による口腔検診のメリット

*むし歯・歯周病を早期発見できる

定期検診に行く最も大きなメリットは、歯や歯ぐきの異変をいち早く発見できることです。むし歯や歯周病は、痛みを感じるころには相当に進行してしまっていることが多いのです。

痛みがなくてもむし歯が進行している場合もあります。初期の、歯に穴が開く前の状態なら適切なケアで自然な回復を促すことができます。また、以前、治療した歯がむし歯になると、神経を抜いている場合には痛みは起こらないため、自分では気づきません。

歯科医師の検診で早期に発見できれば、歯を削ることもなく短期間の治療で治すことができるかもしれません。



*以前治療した箇所をメインテナンスできる

定むし歯の治療をして、詰め物や被せ物をしている歯は、トラブルが起きやすいのです。医師の検診では詰め物や被せ物をしている箇所や周辺のトラブルを発見できることがあります。場合によってはレントゲン撮影をして悪いところを明らかにします。



*治療の経過観察ができる

治療の経過を追うというのも重要です。お口の中の環境も患者さまのおからだの状態も日々変わっていきます。むし歯や歯周病の治療後、悪いところがでてきていないか、矯正治療後の歯並びが適切に機能しているか、インプラント、入れ歯といった技工物の機能が損なわれていないか、などの視点で検診を行い、治療後の歯の維持管理に役立てます。

*口腔がんの早期発見

口の中の粘膜にできるがんを「口腔がん」と言います。舌や歯ぐき、頬の内側の粘膜ががんになることがあるんです。口腔がんの発生頻度は、がん全体のなかでは1~3%程度で多くの人がかかるわけではありません。、しかし、あまり知られていないため、発見が遅れると舌やあごの骨を切除しなければならなくなったり、死にいたることもあるのです。しかし、初期のうちに治療すれば、5年生存率は90%以上という報告もされています。

健康なお口の中の粘膜はピンク色ですが、前がん病変という粘膜の病気にかかると白く斑な部分ができたり、赤かったり黒かったりする部分ができたりします。医師による検診では、口腔がんになる可能性のある要素をチェックします。詰め物のまわりや舌のまわりなどに異変が起きていないかを観察します。



*歯のクリーニング

そして最後に、専用の機材を使って歯の表面を歯肉に隠れているところまで徹底的におそうじし、プラークや歯石を除去します。セルフケアだけではどうしても残ってしまうプラークや歯石は、細菌の固まりで、歯周病やむし歯の原因となります。徹底的なクリーニングがお口の健康を守る基本中の基本なのです。

*生涯にかかる医療費を減らせる

お口の中の健康は、全身の健康に大きく関わってきます。例えば歯周病が進行すると、糖尿病や心臓疾患、脳梗塞を引き起こす可能性があります。歯並びがうまく機能せずよく噛むことができないと、脳への刺激が足りなくなり認知症の進行につながるとも言われています。健康な時から定期検診を受けることで、病気のリスクが軽減され、結果的に生涯にわたって必要となる医療費を減らすことにもつながります。

■定期検診におすすめのサイクル

3ヶ月に1回程度の定期検診をおすすめします。むし歯の治療歴のある方、歯がやせてきた大人の方、適切なセルフケアが困難になってくるご高齢者はお口のトラブルが起こりやすくなります。定期検診の重要性をぜひご理解いただきたいと思います。



■口腔内の健康と全身の健康

口腔内の健康は全身の健康と重要な関係があります。口腔内の問題が全体的な健康問題に発展することも少なくありません。

*糖尿病

糖尿病は、『インスリンの作用不足が慢性高血糖の状態をおこし、特有の合併症や動脈硬化を進行させる病気』です。歯周病は「第6の合併症」とも言われており、糖尿病の方は歯周病の進行が著しく早くなるのです。

一方で歯周病に感染し毒素が体内に侵入しやすい状態になっていると、からだが毒素を排除しようとしてインスリンの作用を妨げる悪玉物質を作ってしまうのです。

つまり、歯周病をきちんと治療すると糖尿病が改善することが考えられるんです。歯周病の治療をすると血糖コントロールが改善するという報告もされています。当院のSNSの読者様から、「私もそれで血糖値が改善しました!」という喜びのコメントをいただいたこともあるんですよ。

*循環器の病気

歯に付着してプラークを形成する菌は、臓器にも付着します。血管内の細胞に付着したプラークが血管を狭めたり、心臓弁膜症の治療中の方の人工弁や、関節リウマチを治療中の方の人工関節にくっついて細菌の巣となってしまいます。口の中の細菌が、循環器、呼吸器、消化器などに慢性炎症の原因となってしまうことがあるのです。

*感染症

インフルエンザといったウイルスで感染する感染症は、ウイルスが細胞の中にはいりこむことで発症します。ウイルスが細胞の中に入り込むには、細胞をこじあける鍵が必要です。歯周病菌に由来する酵素が、この、ウイルスを細胞の中に侵入させる鍵となってしまうんです。口腔内を清潔にすることで、細胞間の感染が抑えられ、重症化のリスクを軽減できるのではないかという報告がされています。お口の中の健康は、感染症にも関係があるんですね。

*認知症

歯周病菌が、アルツハイマー型認知症の原因となる研究結果が報告されています。2019年に九州大学が発表した研究で、本当にごく最近のことですね。介護の現場では、歯の本数が少なく、よく噛むことができない人ほど認知症の進行が早いと認識されています。お口の中が健康に機能して、自分でよく噛むことができれば、認知症予防にもつながるんですね。



■予防歯科と高齢者の健康

人生が終わりに近づいたとき、要介護の評価が4ないし5と認定される人は130万人ほどいらっしゃいます。「寝たきり」となってすごす方は100万人以上いらっしゃるようです。一方、高福祉・高負担の国で知られるスウェーデンでは、寝たきりのご高齢者はほとんどいらっしゃらないのです。

スウェーデンは予防歯科先進国としても知られ、70代の方でも自分の歯が21本以上残っています。日本人は、70代で残っている歯は平均で16本程度。高齢になったとき、歯の残っている数が多く、お口の中が衛生状態が保たれていることが、その方らしく健康に過ごせる要因のひとつであることは間違いないのです。



■国民皆歯科検診

『経済財政運営と改革の基本方針2022(骨太の方針)』において、日本政府は新しい資本主義の実現に向けた重点投資分野として、「人への投資」を挙げています。この中で、国民皆歯科検診の義務化が検討されています。

定期的な歯科検診を通じて、問題を早期に発見し、適切な治療を受けることは、私たちの健康寿命に直接的に繋がっているのです。

歯科医師による口腔検診は、将来の健康にもつながっています。かかりつけの歯科医院での定期検診を習慣とされることをおすすめいたします。木更津近辺の方は、イオンモール木更津2Fの木更津きらら歯科に、お気軽にご相談ください。


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